1000波WDM伝送

技術領域
通信ネットワーク技術
組織名
NTT未来ねっと研究所、NTTフォトニクス研究所
キーワード
  • 高密度波長多重
  • 一括多波長光源

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NTT研究所では、高品質で柔軟なバックボーンネットワークの実現に向けて、波長分割多重 (WDM*1)技術と波長ルーティング技術を駆使したフォトニックネットワークの研究開発を推進しています。フォトニックネットワークにおいては、より多くのお客さまに多種多様なサービスを提供するため、利用可能な光の波長数をより多く提供することが重要な課題です。

今回、1000波長の光を一心の光ファイバに超高密度多重するWDM伝送に、世界で初めて成功しました。この実験には研究開発テストベッドネットワークJGNU*2(京都けいはんな−大阪堂島間往復126km)を利用し、従来の10倍の波長数を8倍の超高密度(8分の1の波長間隔)で伝送したものです。1000波WDM伝送を実現した技術的なポイントは、超高密度多波長発生技術と超高密度WDM用光分波技術です。スーパーコンティニウム光源と呼ばれる多波長光源は、波長の制御性に極めて優れており、波長が等間隔に並んだ1000波長以上の光を一括して発生することができます。今回の実験では、この多波長光源を用いて、従来よりも8倍も高密度に波長が並んだ高品質な1000波WDM信号(波長間隔6.25GHz)を生成することに成功しました。また波長アレイ導波路格子(AWG*3)フィルタは波長分解能が優れているため、6.25GHz間隔の超高密度1000波WDM信号を波長単位に分離することが可能です。

この技術は、精密に波長配置された1000波長以上の光を伝送することを可能とするため、将来のフォトニックネットワークにおいて多種多様なサービスを低コストで実現するための中核技術と位置付けられます。NTT研究所では、今後もこの技術と波長ルーティング技術を駆使した超大容量フォトニックネットワークの研究開発を進めていく予定です。

  • *1 WDM: Wavelength Division Multiplexing
  • *2 JGNU: Japan Gigabit Network U
  • *3 AWG: Arrayed Waveguide Grating
  • この研究の一部は、NICT(独立行政法人 情報通信研究機構)の委託研究として実施しました。

  • 1000波WDM伝送技術

    図版1
  • JGNUを利用した1000波WDM伝送実験

    図版2