離島/災害対策用通信(インフラ衛星通信システム)

技術領域
通信ネットワーク技術

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概要

衛星通信は、広域性、高信頼性および回線作成の迅速性という特徴を有している通信方式です。

NTTでは、公衆系サービスを地理的制限なく、安心してご利用いただけるよう、光ファイバなど有線系インフラ整備が困難な離島通信や災害時の通信手段として衛星通信システムを活用しており、衛星通信システムの一層の効率化、高度化を図る研究開発を推進しています。

具体的には、通信衛星による離島通信、災害対策通信として、周波数利用効率の向上、通信回線の大容量化を実現したインフラ衛星通信システムがあります。

本システムは、1台の変復調装置で複数波の同時送受信が可能なグループ変復調装置と離島通信、災害対策通信などの複数システムで衛星中継器などのリソース共用を可能とするインフラ衛星通信監視制御システムにより実現されています。

グループ変復調装置は、多重処理型ターボ符復号技術を採用することにより強力な誤り訂正を行い、設備の小型化、中継器の利用効率の向上を図っています。離島通信においては、装置1台で1.5Mbit/s伝送路を最大11回線(双方向)収容することができます。災害対策通信においては、可搬局より128kbit/s〜1.5Mbit/sの情報速度を複数回線設定でき、基地局は、1台で最大50局の可搬局と同時通信を行うことができます。

インフラ衛星通信監視制御システムは、回線設定制御、伝送路切替制御、中継器などのリソース管理、地球局装置の監視制御を行っており、リソース管理技術により、同一の衛星中継器帯域を複数のシステムで共用することを可能としています。

さらに、災害時においてより迅速に臨時通信回線を確保することをめざした小型衛星通信地球局を新たに開発しました。本装置は、従来の可搬局に比べ小型・軽量化するとともに、アンテナを分割収容可能とすることで可搬性を向上させています。また、通信衛星を自動で捕捉する機能や遠隔で回線開通試験を行う機能を具備することで、熟練したスキルを要することなく、迅速に衛星回線を開通させることが可能となります。


図版