超大容量新光伝送路

技術領域
通信ネットワーク技術

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概要

超大容量の伝送媒体を実現することを目的として、各種の新しい構造の光ファイバ伝送路の研究開発を進めています。

光ファイバは、成長を続けるIT社会を支えるインフラの構成要素として広く使われており、基幹系ネットワークのみならず、アクセス系ネットワークへとその適用領域が拡大しています。しかし、石英系ガラスに添加物を加えて導波路構造を形成する従来の光ファイバでは、光学特性上、現行の波長域での光通信の大容量化が極限状態にあります。そのため、バックボーンの超大容量化を目指して、従来の光ファイバよりも優れた伝送特性や曲げ特性を備えたホーリーファイバや高性能石英系ファイバの研究開発を進め、数々の先導的な成果を挙げています。

中でも、数十個の空孔を設けたフォトニック結晶型光ファイバ(PCF*)では、着実に低損失化を実現しています。このファイバは、極めて広い波長域での単一モード動作や曲げ損失が事実上ゼロにできるなどの特徴を持ち、可視域から近赤外域までの波長を用いた超大容量光通信を予感させる期待の光ファイバです。NTTは、2003年3月には、波長1.55μm帯における低損失の世界新記録0.37dB/kmを樹立し、さらに同年9月には、0.28dB/km、2007年9月には、0.18dB/kmを達成して、自らの記録を塗り替えるなど、従来の石英系光ファイバの最低損失値0.15dB/kmに迫る勢いで、将来のホーリーファイバの導入に向けて、研究開発を進めています。

  • * PCF: Photonic Crystal Fiber

図版