

本エリアでは、あらゆるものを「つなぐ」情報ネットワーク社会基盤の発展に貢献するため、“簡単に”、“賢く”、“つながり続ける”ネットワークを実現する技術が展示された。
ネットワークから収集した情報を3Dなどで可視化することにより、ネットワーク構成や障害状況の把握やボトルネックの絞り込みを実現する技術。展示では、複数の場所でネットワーク障害が発生した際に、3D表示を活用して原因を特定するデモが行われた。
既存システムを変更せずに、アプリケーション上で行った操作を記録して定型処理の自動化を行う技術。最新バージョンでは、従来のCSVデータからの読み込みだけでなく、帳票形式のデータからの自動処理も行えるようになった。
空間分離多重や多値変復調などの技術により、世界で初めて光ファイバ1本あたり1ペタビット/秒という超大容量の光伝送を実現する技術。展示では、12本のマルチコアが光ファイバ内に並べられている様子や既存の光ファイバとの接続方法などのデモが行われた。
固定(FTTH)、移動(3G/LTE)、無線など、ネットワークへのアクセス方法が変わっても、ユーザーごとのサービスを変わらず提供するシームレスなネットワークを実現するための技術。展示では、携帯電話で利用されているSIMを認証に利用することにより、どのアクセス方法でも同一の有害サイトフィルタを適用するデモが行われた。

本エリアでは、未来のサービスを開拓し、情報通信に革新をもたらす世界最先端のデバイス技術、物質科学、情報科学が紹介された。
シルクや合成繊維の表面に導電性高分子のひとつであるPEDOT-PSS1をコーティングすることで親水性・柔軟性・耐水性・引張強度に優れた生体電極を実現した。生体に直接接続できるため、負荷や損傷を与えずに、長期間安定して生体信号の送受信が可能となる。着衣だけで心拍・心電図の常時モニタリングを可能にする本展示は多くの注目を浴びていた。
青色発光ダイオード(LED)に使用されているGaN系半導体薄膜素子を成長用基板から簡単に剥がすことを実現する技術。剥がした薄膜素子は、超薄型LEDや紫外線で発電する太陽電池などに利用できる。

会場には、NTT武蔵野研究開発センタ内にある「NTT技術史料館」からの史料も出展された。特に目を引いたのが、日本の科学技術の発展を示す貴重な史料として未来技術遺産に登録されたD10形自動交換機。D10形自動交換機は、高性能な処理装置をもつプログラム制御方式の電子交換機で、その後の電話サービスの高度化・多様化に大きく貢献した。また、本フォーラムに合わせてインターネット誕生から現在に至る技術の発展を豊富な実物史料や映像などで紹介する「インターネットの技術」コーナーも新たに開設された。
この名機と称せられたD10形自動交換機のような優れた技術が、今回リポートしたNTT R&Dフォーラム 2013の展示の中から誕生することを期待したい。
なお、基調講演・ワークショップの詳しい模様は、NTT技術ジャーナル4月号(NTT技術ジャーナルonline)
に掲載されているので、そちらをご覧いただきたい。