ぶるなび錯覚を用いた屋内歩行ナビゲーション「ぶるなび」

技術領域
先端技術
組織名
コミュニケーション科学基礎研究所

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背景・従来課題

視聴覚だけでなく、人間の五感情報をフルに活用した情報提示技術が注目されています。特に、触覚や力感覚を提示する装置は、国内外で研究開発が進んでいます。これまで、さまざまな触覚や力感覚の提示装置が開発されてきましたが、振動感覚以外の触覚、力感覚情報を携帯電話のような端末で技術的に実現することは非常に困難でした。従来の力感覚生成装置は必ず外部に固定する必要があり、モバイル装置に利用できなかったからです。
また、歩行ナビゲーションのための測位システムは現在主にGPSが利用されていますが、屋内では誤差が大きくなる問題が指摘されています。さらに位置だけでなく、体の向きを知るためには他のセンサが必要となります。そこで位置と姿勢を同時に推定するシステムとして、屋内で利用でき、かつ安価で拡張が容易な方法が求められています。

概要

携帯端末に組み込める技術で、どこにも固定することなく、引っ張られたり、押されたりされるような並進方向の力を持続的に提示できます。物理的な制約にとらわれることなく従来実現できなかった力感覚を生成できます。この牽引力をあらゆる方向に生成し、利用者の位置を推定するシステムと組み合わせた歩行ナビシステムを開発しました。

特徴

  • 物理的には実現困難な課題を、人間の知覚特性に着目することで解決
  • 行きと帰りの加速度(力)が大きく異なる非対称な振動をあらゆる方向に生成し、任意の方向へ牽引することに成功
  • 能動的に手を動かすことで方位知覚の精度が向上することを発見
  • 天井に貼られた基準マーカによってGPSが利用できない屋内でも位置姿勢を推定可能

利用シーン

  • 博物館や美術館における順路案内
  • ゲームのコントローラに内蔵して実現する体感型ゲーム
  • 視覚障がい者や高齢者を含めたユニバーサルな歩行支援

Co-Innovation

University College Londonとの共同研究により、脳科学の観点からメカニズムの解明と提示手法の最適化を進めています。