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環境技術の開発

省エネルギー化に貢献する研究開発

優先報告NTTのロゴです。NTTファシリティーズのロゴです。
高電圧直流給電システムの開発

データセンタ市場が急速に成長するなか、データセンタ内に設置されるルータやサーバなどのICT機器への電力供給(給電)を、従来の交流100/200Vから、直流400V程度の高電圧直流方式に変更することで、省エネルギー化を図ろうとする取り組みが世界的に活発化しています。

直流給電は、交流給電に比べて電力変換段数が少ないため(図参照)変換ロスが少なく高効率であり、システムとしての信頼性も高いという特徴があります。

また、NTTグループの通信設備では、従来から48Vでの直流給電を導入していますが、高電圧化することで、給電用のケーブルを細径化できる(注)ため、ケーブルに関する費用や資源の削減、作業性の向上にもつながります。

こうしたメリットをもたらす高電圧直流給電を実用化するため、NTT環境エネルギー研究所とNTTファシリティーズは共同で、安全性を担保した高電圧直流給電システムの設計・検証を行なっています。

2008年度は、高電圧出力整流装置の開発や、高電圧対応電流分配装置の開発、給電条件の最適化に向けた検討などを実施しました。

(注) ケーブルの線径(太さ)は、流れる電流が多いほど太くなります。電圧と電流は反比例する関係にあり、電圧が高いほど電流が少なくなりますので、高電圧化によってケーブルの細径化が可能になります。

直流給電の「高効率さ」を示す図
直流給電の「高効率さ」を示す図です。交流給電と比べて電力変換のロスが少なく、また高電圧化することで電流量を抑えてケーブルを細径化し、コストを抑えるとともに、設置自由度を向上することができる利点があります。

現在、このページの8分の1程度です。

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歩くだけで発電できる「歩行発電」の研究

NTT環境エネルギー研究所は、歩くだけで、いつでもどこでも発電できる「歩行発電」の研究に取り組んでいます。

歩行発電の仕組みは、靴底に流体が入ったタンクとタービン、発電機を搭載するものです。この靴を履いて歩行すると、つま先とかかとの下のタンクを順番に踏みつけ、タンク内の流体がタービンに流れ込み、タービンを回転させることで発電します。人間の位置エネルギーを電気エネルギーに転換するため、CO2を排出することなく発電できますので、温室効果ガスの削減にも貢献できます。

この技術が完成すると、外出先でも携帯電話のバッテリー切れを防止できるほか、GPSやLEDライト、ヒーターなどの機能を搭載した次世代機能性靴の電源にも使用できます。現在の試作機で平均1.2W、最大瞬間2.5Wの発電量を達成しており、今後も実用化に向けた研究を続けていきます。

人間の位置エネルギーを電気エネルギーに転換する「歩行発電」用の試作発電機の写真を掲載しています。発電機能を搭載した試作機

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CO2排出削減に貢献する高効率な燃料電池技術の開発

燃料のエネルギーをクリーンかつ高効率に電気へと変換するシステムとして、燃料電池に対する期待が高まっています。

NTT環境エネルギー研究所は、その中でも最も高効率な「固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell: SOFC)」に注目。独自の材料と構造を持つセル(発電素子)およびスタック(セル積層体)を開発し、世界トップクラスの高効率と長寿命を実現しています。

利用シーンとしては、学校やレストランへの熱と電力の同時供給(コージェネレーション)をはじめ、通信ビルやオフィスビルへの高効率電力供給などを想定しており、商用電源に比べて最大10%のCO2削減が可能なシステム構築を目指して、開発を進めています。

固体酸化物形燃料電池システムと、その中に搭載されたスタック(セル積層体)とセル(発電素子)の写真を掲載しています。

現在、このページの8分の3程度です。

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太陽電池の小型・高効率化を実現する独自技術を開発

情報機器に太陽電池を応用するためには、太陽電池セル(シリコンの薄い板)が出力する0.3〜0.4V程度の極低電圧を、機器が動作する5V程度まで引き上げる必要があります。通常は、複数の太陽電池セルを直列に接続してモジュール化することで電圧を高めています。しかし、この昇圧方法は、接続されたセルのうち一部でも日陰に入ったり、破損したりすると、十分に電圧が上がらず、発電量が極端に小さくなるという欠点がありました。

こうしたなか、NTT環境エネルギー研究所は、1枚の太陽電池セルからでも十分な電圧を確保できる独自の「極低電圧昇圧モジュール」を開発。この技術を用いれば、複数のセルを直列につなぐ必要がなく、太陽電池が部分的に日陰に入ったり、表面に傷がついたりしても、安定的に発電します。

同研究所は、この極低電圧昇圧モジュールを用いたアプリケーションの実用化に向けて、国内外の企業・自治体とアライアンスを組んでおり、2008年度は北京オリンピックレスリング会場でのフットライトなどで実証実験を実施しました。

部分的に日陰に入ったり破損することで発電量が大幅に下がる従来の太陽電池モジュールの弱点を克服した、極低電圧昇圧モジュールの写真を掲載しています。小型の太陽電池パネル

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家庭・オフィスの省エネルギー化を実現する汎用プラットフォーム「OSAP」の開発

近年、ネットワーク技術の急激な進化・普及に伴って、パソコンなどの情報通信機器だけでなく、家電やAV機器、住宅設備、センサ類など、さまざまな機器がネットワークに接続されはじめています。
これらのネットワークには、それぞれ個別の標準規格がありますが、その標準規格間での互換性はほとんどありません。このため、ネットワークに接続する機器が増えるたびに新しいネットワーク環境を用意する必要が生じています。そこで現在、ネットワーク機器を相互に接続し、連携制御を可能にする標準仕様「OSGi」の技術検討が進められています。

NTTサイバーソリューション研究所では、このOSGiをもとに家庭内のさまざまな機器をネットワークと接続させる汎用的なサービス・プラットフォーム「OSAP(OSGi Service Aggregation Platform)」の研究に取り組んでいます。OSAPとは、家電や自動車、モバイル機器など、ネットワークに接続されたあらゆる機器に対して必要なアプリケーションやサービスを一元的に配布するものです。接続装置を集約することで家庭やオフィスにおけるネットワーク環境のシンプル化と省スペース化・省エネルギー化を促進する技術として期待を集めています。

現在、このページの8分の5程度です。

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光を1ナノ秒間蓄積する技術を応用し高速・超低消費電力の情報処理チップを開発

超高速の情報伝送を実現する光技術は、現代の高度情報社会を支える重要なテクノロジーです。ただし、光を電気のように蓄積したり、光を減速させることはきわめて難しく、これが光技術の応用に大きな制約を与え、光を利用した高機能な情報処理や、光による集積回路などの実用化を困難にしていました。そこで現在、世界中で「光を自由自在に閉じ込め、蓄積、減速する技術」の研究開発が進められています。

こうしたなかで、NTT物性科学基礎研究所は2006年に過去最高の光閉じ込め効果をもつ「フォトニック結晶共振器(注1)」の構造を考案。高度な加工技術によって、この共振器をベースとした素子をシリコンチップ上に作製することに成功しました。その結果、世界で初めて光を波長サイズの微小体積に1ナノ(10億分の1)秒間以上蓄積するとともに、光の伝播速度を空気中の5万分の1以下まで減速して1ナノ秒以上の大きな遅延を実現しました。

同研究所では、この技術を応用して、従来に比べ低消費エネルギーで動作する光ビットメモリや、多数の微小共振器を連結した構造を作製することに成功しました。今後、これらの新技術を光スイッチなどのオプトエレクトロニクス製品に応用し、環境負荷の低減につながる素子の超小型化と超低消費電力化の実現に取り組みます。さらに将来的には、超低消費電力で動作する光情報処理チップ(注2)や、光子単位で動作する量子情報処理素子(注3)などの実現を目指します。

(注1) フォトニック結晶共振器
フォトニック結晶とは、ナノ加工技術によってシリコンなどの誘電体に数百ナノメートル径の孔を周期的に配列したもので、天然の物質にはない特異な性質を示す。その1つが「フォトニックバンドギャップ」と呼ばれる、ある特定の波長域でのみ光を通さない性質で、これによってフォトニック結晶は光の絶縁体として機能する。この絶縁体としての性質を利用して、光を閉じ込め蓄積するのがフォトニック結晶共振器。

(注2) 光情報処理チップ
光信号をそのまま複雑な情報処理に利用するチップ。従来の情報処理は、光ファイバで送られた超高速信号をいったん電気信号に変換し、LSIのような電気信号処理回路で処理していたが、光情報処理チップは超高速光信号を光のまま情報処理することで消費電力が少なく、高速な情報処理を実現する。

(注3) 量子情報処理素子
光の量子単位である光子の性質を利用して、量子計算、量子暗号などに代表される特殊な高速演算を行なう情報処理素子。

現在、このページの4分の3程度です。

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冷却装置を必要としない省エネルギー設計の高速光通信用レーザモジュールを開発

光ファイバ通信の光源として幅広く用いられているレーザモジュールは、温度が上昇すると高速光信号が劣化するため、モジュールの使用環境温度が上昇する場合は冷却装置を搭載する必要がありました。しかし、低消費電力化ニーズに応えるためには冷却装置の搭載は困難であり、またモジュールに要求される動作温度は高くなる状況にあることから、より高温環境下に耐えうるレーザモジュールの開発が進められています。

そこで、NTTフォトニクス研究所は、モジュール内でも最も高温になるレーザの活性層の両側を、ルテニウム(Ru)という原子を添加した高抵抗で放熱性にも優れた半導体層で埋込んだレーザチップを開発。これによって85℃の高温で安定動作する10Gbit/s直接変調レーザモジュールを実用化しました。

同研究所では、今後もレーザモジュールのさらなる高温動作を目指し、研究開発を進めていきます。

85℃の高温でも安定動作する10Gbit/s直接変調レーザモジュールの写真を掲載しています。レーザーモジュール

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医療・環境・産業分野への応用を目的に超長波長対応の半導体レーザ光源を開発

NTTフォトニクス研究所は、光通信向けデバイス分野で培った技術・ノウハウを活用して、医療計測や環境モニタなどの分野で幅広く活用できる「2μm超レーザ光源」を開発しています。

これは、独自の設計技術や低温成長技術などで活性層のインジウム組成を高め、従来の半導体レーザでは不可能だった2μmを超える波長での発振を実現したものです。

2μmを超える赤外線はCO2、CO、SOx、NOxなどのガスや、グルコースなどの体内物質の吸収帯と一致するため、大気汚染の環境モニタや光学血糖値センサをはじめとする医療計測装置などへの応用が期待されています。

半導体レーザ光源のイメージ写真を掲載しています。半導体レーザ光源

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