近年、地球環境に配慮したICT利用を追求する「Green ICT」に注目が集まっています。NTTグループは、ICT利活用をはじめとする、自社の事業活動にともなう環境負荷を低減する「Green of ICT」と、ICT利活用による効率化を通じて、お客さま、ひいては社会全体の環境負荷低減に貢献する「Green by ICT」の両面から推進しています。
ここでは、「Green of ICT」のうち、グループ各社の事業活動に則した取り組みを紹介します。

通信機械室内温度環境の最適化により空調機器による電力消費を低減
多数の通信設備を保有する通信拠点では、安定した通信サービスを提供するために、設備を保冷するための空調機器を使用しています。
NTT西日本グループでは、気流制御によって、発熱の多いエリアへの冷気供給効率や、通信設備からの排熱回収効率を向上させるなど、通信機械室内の温度環境最適化に取り組んでいます。
2009年度には、新しい空調手法としてNTTファシリティーズの開発した「アイルキャッピング技術(注)」を導入し、効果測定を実施しました。この結果、温度や風量などの空調設定の緩和により、約10〜20%の電力使用量削減が可能になることが確認されました。
今後もこうした取り組みにより、通信サービスの安定性を保ちつつ、空調機器による電力消費の低減につなげていきます。
(注) アイルキャッピング技術
ラック列間の通路を壁や屋根で区画し、ICT装置への給気(低温)とICT装置からの排気(高温)を物理的に分離して効率的な空調環境を実現する気流制御技術。
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環境経営の取り組みの一環として「エコオフィストライアル」を開始
NTT西日本は、自らの事業活動拠点を環境負荷の少ない「エコオフィス」を実現するための活動に取り組んでいます。
こうした取り組みの一環として、NTT西日本の兵庫支店神戸中央ビルをはじめとする全12拠点で「エコオフィストライアル」を開始しました(実施期間:2009年12月1日〜2011年3月31日)。
同トライアル実施にあたっては、以下3つのコンセプトを定め、取り組みを推進しています。
- 新技術を活用した省エネ化
- 新しいワークスタイルの実践と生産性の向上
- 3.見える化による効果の測定
これら3つのコンセプトのもと、「照明・パソコンの電力使用量50%削減」「紙使用量30%削減」を目標に掲げ、“ファシリティの整備(ハード面)”と“社員の意識・行動の変革(ソフト面)”という2つの側面から施策を展開しています。
“ファシリティの整備”は、LEDタスクアンビエント照明(注1)付きデスクを導入することで、全ての従来型蛍光灯を廃止し、執務エリアには補助的に一部LEDダウンライトを導入しました。さらに常時照明が必要ない会議スペースなどは、高効率蛍光灯と人感センサ、照度センサを組み合わせて導入しました。
また、従来のデスクトップ型パソコンから、より消費電力の小さいシンクライアント(注2)端末に切り替えて、これら省エネルギー効果を“見える化”するため、照明、コンセント、空調の分電盤に47個の電力センサを設置。リアルタイムで消費電力をモニターできる設備を導入しています。
“社員の意識・行動の変革”は、スイッチ付き電源タップの活用によるこまめな待機電力の削減や、シンクライアントのもつホットデスキング機能(注3)を活用したペーパーレス会議の実施、オフィスのフリーアドレス化(注4)によるコミュニケーションの活性化を推進しています。その効果もあって、社員のエコに関する自覚が芽生え、積極的に不要な電気を消すなど、自主的な活動にもつながっています。
なお、これまでのトライアルにおいて得られた検証結果をもとに、2010年7月にエコオフィスガイドラインを策定し、NTT西日本グループ各社へ展開を図りました。
(注1) タスクアンビエント照明
個々の机上面を局部照明(タスクライト)で明るく照らしながら、控えめな周囲照明(アンビエントライト)で室内全般を照らす方法。
(注2) シンクライアント
社員が使う端末に最低限の機能しかもたせずに、サーバ側でアプリケーションやファイルなどを管理するシステムの総称。
(注3) ホットデスキング
移動先のどこでも利用者のデスクトップ環境を再現できる機能。
(注4) フリーアドレス化
座席を決めずに業務を行なうスタイル。
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「グリーンNTT」の一環として太陽光発電システムの運用を開始
NTT西日本の高知支店は、「グリーンNTT」の一環として、2009年4月に太陽光発電システムの運用を開始しました。このシステムは、環境省の「メガワットソーラー共同利用モデル事業」に参画し導入したもので、高知支店エリアの12ビルに、ソーラーパネル(縦約1m×横約1.3m)計1,112枚を設置、年間240MWhの電力が供給されます。これは、高知支店エリアの年間消費電力量の約1%、一般家庭の消費電力に換算すると50〜60軒分に相当します。また、これによるCO2排出量の削減効果は年間94tを見込んでいます。
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新設するデータセンターにおいて国内最高レベルの電力使用効率を実現
NTTコミュニケーションズでは、近年の急激なICTアウトソーシングニーズの高まりに応えるため、国内外のデータセンターを積極的に拡充しています。2009年10月には、2010年度第4四半期の稼動に向けて、文京区に総延床面積10,000u超の「東京第5データセンター」を建設するとともに、現在運用中の「横浜第1データセンター」を約6,400u増床することを発表しました。
両データセンターでは、企業の多様なICTアウトソーシングニーズに対応できるよう、高品質かつ高信頼なICT環境を整備するとともに、NTTグループの最先端技術と蓄積された経験・ノウハウを生かしてグリーンICTを推進します。とくに東京第5データセンターでは、PUE(注)が1.45以下という、国内トップレベルのエネルギー効率の実現を目指します。
これにより、将来的に法令化などが考えられる企業のエネルギー削減義務にも高いレベルで対応が可能です。
(注) PUE(Power Usage Effectiveness):電力使用効率
データセンターのエネルギー効率を表す指標で、データセンター全体の電力消費量/ICT装置の電力消費量で計算。2007年に米国のデータセンターの省電力化を推進する業界団体「The Green Grid」が発表。
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環境負荷を低減する無線装置を開発導入
NTTドコモは、2010年12月から開始する「LTE(注1)」サービスの光張出し基地局(注2)向けに、環境負荷を低減する無線装置(RRE:Remote Radio Equipment)を開発しました。
2009年6月に開発したRREは、既存の装置と比べて消費電力を26%低減したほか、小型化・軽量化を実現したことで、例えば基地局への運送時における環境負荷も低減します。
また、既存のW-CDMAの基地局装置との共用が可能なため、光張出しW-CDMA基地局を新しく設置する際にRREを導入しておけば、LTE基地局装置を追加導入するだけでLTEサービスの提供が可能になり、LTEサービスエリアを効率的に拡大できます。
現在、新しく設置するW-CDMAの基地局への導入を進めており、「LTE」サービスの開始までに、サービスを当初提供する基地局の約半数に導入する予定です。
(注1) LTE
Long Term Evolutionの略。標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が作成された移動通信方式。下りリンクにおいて、最大100Mbps以上の伝送速度が実現される。
(注2) 光張出し基地局
親局と別の場所に置き、光ケーブルで結んだ子局のみ設置した基地局。
RREを用いた基地局構築イメージ

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大規模太陽光発電の将来を左右する実証研究システムの本格運用を開始
NTTファシリティーズは、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託事業として、「大規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証研究」に取り組んでいます。
この事業は、日照時間が日本一の山梨県北杜市において、発電容量1.8MWの大規模太陽光発電システムを構築・評価することで、大規模太陽光発電が事業として成り立つことを実証するもので、大規模太陽光発電の将来を左右する重要な国家プロジェクトです。
太陽光発電は、地球温暖化対策として普及が期待されるものの、天候によって発電量が変動するため、電力系統の安定性が懸念されています。また、太陽電池に多くの種類があり、それぞれ発電特性が異なるため、個別に特性を明らかにすることも重要なテーマとなっていました。
こうした背景のもと、今回の実証研究では、世界初となる複数の系統安定化技術を具えた国内最大級のパワーコンディショナ(注)を導入するとともに、世界でも類のない24種類もの太陽電池からなる大規模発電システムを構築しました。
また、太陽電池を載せる架台には、従来のコンクリート基礎に替えて杭工法を採用することで、架台製造にともなうCO2排出を削減するとともに、土壌など周辺環境への影響も最低限にしています。
2006年度にスタートしたこの事業は、2009年12月から本格運用を開始し、最終年度となる2010年度にかけて、具体的な評価を実施していきます。
(注) パワーコンディショナ
太陽光発電で発電した直流電力を、電気系統が必要とする交流電力に変換する機能に加え、気象条件に応じて出力を最大化する機能や、系統連系における各種保護機能などを具えた装置。
関連記事:太陽光発電施設と地域自然環境との共生
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業務用車両に電気自動車を導入
NTTファシリティーズは、「環境保護推進アクションプログラム」において、温暖化防止に向けた対策のひとつに「社用車使用にともなうCO2排出量削減」を掲げています。2010年度の達成目標「売上高あたり排出量を2004年度比6%削減」の達成に向けて、社用車の低公害車への更改を進めています。
2010年2月には、都内事業所に電気自動車1台を導入しました。今後は業務用車両として活用しながら、電気自動車の利用による事業活動への影響などについて検証し、全国的な導入を検討していきます。
導入した電気自動車
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賃貸ビルのテナント専有部の天井照明にLEDを導入
NTT都市開発は、デベロッパー事業における環境対策の一環として、所有する賃貸ビルにおいて、LED照明をはじめとした環境配慮型設備の導入を図っています。しかし、デベロッパーが管理する共用部に比べて、テナント専有部については導入が進んでいないのが実態です。
同社はデベロッパーとテナントが協同して環境対策を実施していくことに意義があると考え、テナントに対して提環境配慮型設備の導入を提案しています。この結果、2009年8月には、仙台市に保有する「アーバンネット勾当台ビル」において、1階専有部のテナントであるコンビニエンスストアの天井照明にLED照明を導入しました。導入にあたっては、モデルルームを設置しての照度の実証や導入コスト負担に関するスキーム、将来のメンテナンスに関する詳細な取り決めを協議するなどによって、テナントのご理解を得ることができ、導入後は好評をいただいています。
同社は引き続き保有ビルのテナント各社に対し、こうした協同型の環境対策を提案していきます。
LED照明
アーバンネットビル(外観)
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ソーラー発電による電力の購入開始について
NTTロジスコは、「グリーンNTT」の一環として、物流センタ屋上へのソーラーパネル設置を進めています。
グリーンNTTの推進組織である「NTT-グリーンLLP」によって、埼玉物流センタに発電能力300kW、名古屋物流センタに発電能力130kWのソーラーパネルが設置され、2010年2月から物流センタへの電力供給が開始されました。発電量は年間約42万kWを見込んでおり、両物流センタの電力消費量の約15%に相当します。
NTTロジスコは、発電量に見合った電気代をLLPに支払うことで、NTTグループの自然エネルギー利用促進の一翼を担い、社会の環境負荷低減と持続的発展に貢献します。
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ヒートアイランド現象の抑制に向けて通信ビルなどの「屋上緑化」を推進
屋上緑化は、景観の向上だけでなく、大気中のCO2の吸収や、酸素の放出による大気汚染浄化など、さまざまな環境改善効果を発揮します。さらに、植物の蒸散作用によって周辺の温度上昇を抑制し、ヒートアイランド現象(注1)対策に貢献するとともに、断熱効果によって建物全体の温度上昇を抑え、空調の電力消費量を低減する効果もあります。
NTTコミュニケーションズは、2006年度頃から自社で保有するデータセンタを中心に「屋上緑化」を実施し、年間約13tのCO2排出量を削減しています。
また、NTT都市開発とNTTファシリティーズは、2006年5月から東京都が指定する「ヒートアイランド対策推進エリア(注2) 」に位置する港区のアーバンネット三田ビルにおいて、サツマイモ水気耕栽培システム「グリーンポテト」の共同実証実験を行なっており、実験の結果、緑化していない屋上のコンクリート表面温度に比べて日中で最大27℃の温度差が確認できたことから、NTTファシリティーズが2007年4月から商品としての販売を開始。2009年度末までに、NTT東日本本社ビル屋上をはじめ、オフィスビルや学校など、全国16カ所、合計1,750uに導入したほか、同システムをNTT都市開発では名古屋や広島などの所有ビルにも導入しています。
(注1) ヒートアイランド現象
都市部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象。都市の熱大気汚染ともいわれ、温熱環境の悪化や局地的集中豪雨との関連性が指摘されている。原因としては、地表面被覆の人工化、人工排熱の増加、都市形態の変化などがあげられている。東京都や兵庫県、名古屋市においては条例によって一定の条件下で屋上緑化が義務づけられている。また多くの都市で助成金が出る。
(注2) ヒートアイランド対策推進エリア
東京都が、都市再生の一環として民間再開発などにおけるヒートアイランド対策の誘導と、保水性舗装、壁面緑化、校庭芝生化などを重点的に実施することを決めているエリア。新宿エリア、大崎・目黒エリア、都心エリア、品川駅周辺エリアの区部4カ所が設定されている。
屋上緑化した通信ビル
屋上で育ったサツマイモ
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「ICTエコロジープロジェクト」の推進に向けて検証用データセンタを構築
NTTドコモは、NTTグループの21世紀に向けた環境保護活動の基本コンセプト「NTTグループ・エコロジー・プロジェクト21」に基づく取り組みとして、2009年2月からNTTファシリティーズと共同で「ICT(情報通信技術)エコロジープロジェクト」を進めています。
このプロジェクトでは、「直流対応ICT機器の導入」「ICT機器と空調設備の連係制御による省エネルギー化技術」「ICT機器の消費電力制御技術」など最先端の省エネルギー技術を活用した検証用データセンタ「立川ICTエコロジーセンター」を構築しました。
検証過程で得られた成果を生かして通信設備やデータセンタにおけるCO2排出量を従来の設備構築手法に比べて66%を実証しており、第二期検証でさらなる削減効果を目指しています。
今後も、継続的に実用化検証を行ない、通信設備などに適用していくことで、省エネルギー化とCO2排出量削減による環境負荷低減に積極的に取り組んでいきます。
立川ICTエコロジーセンター
立川ICTエコロジーセンター内部
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「共同配送」「モーダルシフト」によって
貨物配送にともなうCO2排出量を抑制
NTTグループ内の物流部門を支えるNTTロジスコでは、複数のお客さまの貨物をひとつの車両にまとめて混載・配送する「共同配送」を徹底し、物流効率を高めています。
また、トラック配送に比べてCO2排出量が少ない鉄道・フェリーを使って貨物を配送する「モーダルシフト」を推進。2008年度は5,274tの貨物を鉄道・フェリーで配送しました。
今後も、これらの施策によって、貨物配送の際に発生するCO2排出量の削減に努めていきます。
共同配送イメージ

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