近年、地球環境に配慮したICT利用を追求する「Green ICT」に注目が集まっています。NTTグループは、ICT利活用をはじめとする、自社の事業活動にともなう環境負荷を低減する「Green of ICT」と、ICT利活用による効率化を通じて、お客さま、ひいては社会全体の環境負荷低減に貢献する「Green by ICT」の両面から推進しています。
ここでは、「Green by ICT」のうち、社会全体の環境負荷低減につながる取り組みを紹介します。

データセンタの電力消費抑制に向けた業界全体の枠組みづくりに参画
NTTデータは、データセンタの電力消費抑制を業界全体で促進するため、業界における標準仕様、ガイドライン、指標などの策定を進めている国内外の業界団体に積極的に加盟しています。
海外では、世界規模でデータセンタの省電力・高効率化を推進する非営利団体Green Grid協議会(本部:米国オレゴン州)に、2007年12月に加盟しています。
国内では、2008年2月に経済産業省とIT業界各社によって設立された「グリーンIT推進協議会」に加盟しています。この評議会は、「環境保護と経済成長が両立する社会」の構築に向けて、さらなる「ITの省エネ」と「ITを活用した省エネ」を進めるための枠組みづくりを目的としています。
現在、同評議会の調査分析委員会において、データセンタの省電力化、高効率化を目指すための新指標を策定するため、「データセンタ評価指標ワーキンググループ(WG)」が活動しています。NTTデータは、このWGの主査を務め、データセンタ運営で培ったノウハウをもとに、DPPE(Data Centre Performance Per Energy)という新しい指標を提案しています。今後はGreen Grid協議会も含め、欧米の省庁や省エネルギー団体とも連携を図りつつ、新指標の策定・合意に向けた活動を継続していきます。
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環境コンサルティングサービスの強化に向けて
省エネルギー法の改正をはじめ、環境面での法的規制が強まるなか、企業の経営戦略上において、環境負荷低減がより重要な課題となっています。加えて、世界的な金融恐慌にともなう景気の後退が深刻化するなかで、環境性と経済性を両立させたソリューションが切に求められています。
こうしたなか、NTTファシリティーズは、企業の環境経営を強力に支援する環境コンサルティングサービスを提供するため、2009年4月に「グリーンコンサルティングチーム」を設立。さらに、2009年7月には環境総合コンサルティング会社であるNTTGPエコへの出資比率を引き上げて子会社とし、今後は同社との相互連携によってサービスの強化を図ります。
具体的には、法令の規制範囲、環境負荷の見える化、省エネルギー施策のコスト削減効果、適用可能と思われる環境減税・補助金など、企業の環境経営に関わるさまざまな要素を包括的に考慮し、お客さまの削減目標達成と企業の環境価値向上に向けて最適なソリューションを提案します。
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ITU-Tにおける環境影響評価手法に関する国際標準化の取り組み
ICTサービスを利活用することで、生産活動の効率化、人やモノの移動の削減などにより、社会全体のCO2排出量を削減する効果が期待できます。ICTサービスの導入効果をサービスごとに比較・検証するためには、ICT機器の消費エネルギーの測定手法や、代替する交通手段に使用されているエネルギー量などの標準的な原単位を計算する必要があり、この手法は日本国内だけでなく、国際的に比較可能な形で標準化を進めることが重要です。
こうした認識のもと、ITU-T(注)では、2009年5月から国際標準化に向けた取り組みを進めており、NTTグループも積極的に貢献しています。評価手法の国際標準化によって、ICTによるCO2排出削減効果を共通の考え方で定量的に比較できるようになります。企業が製品やICTサービスを導入する時に、性能や価格だけでなく環境経営の視点から、CO2排出量の削減効果という新たな評価軸で検討することが可能になります。
(注)ITU-T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)
国連の専門機関であるITU(国際電気通信連合)の1部門で、通信分野における国際標準を策定し、「勧告」という形で全世界に公開。日本は1959年からITUの理事国として運営に参画。
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研究テーマの環境貢献度を評価
NTT情報流通基盤総合研究所では、環境方針に「環境に貢献する研究開発成果の創出、提供」を掲げており、この方針のもと、各研究所では、ICTを駆使した環境貢献型の商品やサービスの研究開発に努めています。
こうした研究を進めるうえで重要なのが、環境への貢献度を客観的に評価・検証することです。このため、同研究所では個々の研究テーマについて、ICTサービスの環境影響評価手法を用いた定量的な「環境貢献度評価」を実施しています。
2008年度は、マンション用ネットワーク配線向けに開発された「低摩擦細径インドアケーブル」や、研究所内の業務を電子化した「電子決済システム」について評価を実施し、従来製品や導入前と比較して、それぞれCO2排出量を大幅に低減できることを確認しました。とくに「電子決済システム」では、紙の削減と申請書作成の処理に要する稼働が削減され、56%のCO2の排出量の削減ができることがわかりました。
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環境省「脱温暖化2050プロジェクト」に参画し
ICTを活用したサービサイジングの実現性と効果を研究
NTT環境エネルギー研究所は、環境省主導で行なわれている「脱温暖化社会に向けた中長期的政策オプションの多面的かつ総合的な評価・予測・立案手法の確立に関する総合研究プロジェクト」(脱温暖化2050プロジェクト)に2004年から参加していました。
このプロジェクトは、2050年までを見越した日本の温室効果ガス削減のシナリオと、そこに向けた環境政策の方向性を提示するために、技術、制度、社会システムなどについて統合的な研究を2004年度から2008年度までの5年間行なうものです。
2008年度は、同プロジェクトにおける後期研究計画として、低炭素社会の構築に寄与するサービサイジング・ビジネス(注)の事例として、カープールおよびカーシェアリング、音楽配信、電子新聞および電子書籍によるCO2排出削減可能量を推計しました。
(注)サービサイジング・ビジネス
製品の代わりにサービスを売るビジネスモデル。ユーザーのコストメリットだけでなく、製品(例えば、音楽配信サービスの場合はCD)の製造・輸送に関わるエネルギーを削減できるなど、社会全体での環境負荷低減という面からも注目されている。
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シンクライアントシステムの導入によるCO2削減効果を検証
近年、企業の情報システムにおいて、社員が使うコンピュータ(クライアント)には必要最小限の処理機能だけを与え、アプリケーションソフトやファイルなどは、全てサーバ側で管理する「シンクライアントシステム」が注目されています。
シンクライアントシステムの導入には、個々の端末でアプリケーションソフトの更新やハードウェアのメンテナンスにかかる負担が軽減できるというメリットに加え、環境負荷低減にも効果があります。まず、クライアントの機能を絞り込んだことで、従来の端末に比べて消費電力を大幅に抑制可能です。また、クライアントには個別ファイルを保存しないため、複数スタッフでの共有が可能になり、クライアントの台数自体を削減できます。とくに、出張が多い営業担当を抱えるオフィスなどでは、フリーアドレスと合わせて導入することで、スペースや端末の大幅な削減が可能になります。
NTTコミュニケーションズでは、1,000ユーザー規模のオフィスにおいて、シンクライアントシステムとフリーアドレスを導入した場合のCO2削減効果を算出しました。その結果、年間で46.3%のCO2削減効果があることがわかりました。
今後はシンクライアントだけでなく、クラウドサービス(注)の利用なども含め、ICTによる環境負荷低減効果を検証し、その効果を積極的に情報発信することで、お客さまの環境負荷低減と、社会全体でのCO2排出削減に貢献していきます。
(注)クラウドサービス
コンピュータの提供するさまざまなサービスを、インターネットを活用して利用すること。ユーザーはサービスを提供するハードやソフトウェア、データなどを保有・管理する必要がなく、サービスの利用料金だけを負担する。
シンクライアントシステムの導入によるCO2削減効果

導入前:126t-CO2/年 → 導入後:68t-CO2/年
前提条件
・1,000ユーザ:東京500台、大阪250台、名古屋250台
(導入前:デスクトップ → 導入後:A4ノートXpe(HP 6,720t))
・システム管理稼動:導入前10時間/台・年→導入後:5時間/台・年
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多地点を結べるテレビ会議システムでCO2を削減
NTTコミュニケーションズグループのNTTビズリンクでは、多地点間のテレビ会議端末を同時に接続するネットワークサービス「テレビ会議多地点接続サービス」を提供しています。このサービスを活用することで、会議に出席するための移動にともなう環境負荷を低減することができます。
2007年3月に、NTT情報流通基盤総合研究所が開発した「情報通信サービス環境影響評価システム」を利用して同サービスによる環境負荷低減効果を算出した結果、年間で約12万tのCO2排出量を削減できることがわかりました。
この結果は、2008年4月に総務省が発表した「ICTによる環境負荷低減事例の評価結果」にも掲載され、CO2排出量の削減効果は39事例のうち第2位でした。
また、マルチメディアサービスシステムの開発・販売を行なうNTTアイティでも、多地点を結んだテレビ会議を簡単に実現できるWeb会議ソリューション「MeetingPlaza」を、システム販売とASPサービス(注)の2つの形態で提供しています。とくにシステム販売による提供は、2001年にWeb会議業界の先頭を切ってはじめており、2009年度末時点で2,700社以上に導入いただき、業界No1のシェアを誇ります。
2009年度は顔映像を必要としない音声専用の「MeetingPlaza/Voiceサービス」をリリースし、音声・資料に集中した効率的なWeb会議を実現しています。
(注)ASPサービス
インターネットを通じてビジネス用アプリケーションをレンタルするサービス。ユーザーは自社サーバ上にアプリケーションを導入する必要がないため、導入費を削減できる。
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