



※ SCM:Supply Chain Managementの略で、顧客との受発注、資材の調達から在庫管理、配送といった事業活動に関する一連の流れをシステムで総合的に管理すること
2005年2月に京都議定書が発効されました。この京都議定書では、CO2などの温室効果ガス排出量を、2008年〜2012年の間に、1990年の水準から先進国全体で平均5.2%削減、日本では6%の削減が義務づけられています。しかし、国内の温室効果ガスの排出量は現在も増加傾向にあり、地球温暖化防止への取り組みは今後ますます活発化していくと考えられます。
そうしたなか、NTTグループではITの利用拡大がCO2の排出量削減に大きく貢献できると考え、さまざまな取り組みを推進しています。実際にNTTが行った試算によれば、オンライン受発注システム(電子商取引)や、テレビ会議システム、さらにはSCM※など、人やモノの移動がITを介してスムーズに実施されるようになると、2010年には、日本の総エネルギー消費量を3.9%削減できると予測しています。こうした検討は、総務省の「ユビキタスネット社会の進展と環境に関する調査研究会」においても有識者を集めて行われ、NTTグループからも研究会に参加し、作業に協力しました。

BフレッツTV中継システムでCO2を70%削減
Bフレッツに代表されるブロードバンドサービスなどの環境負荷低減効果を明らかにするため、NTT西日本広島支店は、(株)中国放送様にご提供した「Bフレッツを用いたTV中継システム」を例としてライフサイクルアセスメントを実施しました。その結果、従来のマイクロ波を用いたTV中継システムよりもBフレッツ※1またはフレッツ・スポット※2を用いたTV中継システムの方が、CO2排出量を約70%(約3.2トン-CO2/年相当)削減できることがわかりました。
通常のTV中継ではマイクロ波により、カメラで撮影された映像と音声が、中継現場から中継局を経由して放送局へ伝送されます。一方、Bフレッツを用いたTV中継では、カメラで撮影された映像と音声を伝送可能な信号へ変換する映像・音声データ変換装置と、Bフレッツまたはフレッツ・スポットに接続する装置があればよく、きわめて簡便に中継が可能になるためです。
※1 アクセス回線に光ファイバを用いたベストエフォート型のIP通信サービス
※2 外出先において、自宅やオフィスで使っている無線LAN機能を備えたノートパソコンを用いて、 無線アクセスポイントを介しIP通信網に接続するベストエフォート型のIP通信サービス
※3 光ファイバ加入者通信網において、パソコンなどの端末機器をネットワークに接続するための 回線終端装置(加入者宅に設置される)
資材とエネルギーを削減する超高精細デジタルシネマ配信システム
超高精細デジタルシネマ配信システム
現在の映画フィルムでは、複製過程での映像の劣化や上映を繰り返すことによる映像の劣化が避けられません。映像データをデジタル化するデジタルシネマでは、この映像劣化の問題を克服することができます。
NTT未来ねっと研究所では、800万画素(4,000×2,000)クラスの映像技術を用いた超高精細デジタルシネマ配信システムを開発しました。超高精細デジタルシネマでは、35mm映画フィルムのクオリティを十分に再現することができ、ハリウッドのデジタルシネマ推進団体であるDCI(Digital Cinema Initiatives)が制定するデジタルシネマの最高水準規格として採用されました。
本システムを用いると、映画の複製・上映に必要なフィルムの使用量を大幅に削減することができます。同時に、劇場まで人やモノが移動するエネルギーも削減できる、環境に配慮したシネマ配信システムです。
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