安全を守り、安心して利用していただくために
NTTグループは、通信ネットワークの安全を脅かす行為を防ぎ、安心して利用できる環境を実現するため、高度な暗号技術やセキュリティなどの研究開発に取り組んでいます。
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暗号方式の安全性検証に有効とされる素因数分解において世界記録を更新
インターネット上でやりとりされる機密情報のセキュリティを確保するため、現在、広く使われている暗号方式は、対になる2つの鍵を使って情報の暗号化・復号を行なう「公開鍵暗号」です。
NTT情報流通プラットフォーム研究所は、ドイツのボン大学などとの共同研究によって、その標準規格であるRSA暗号の安全性検証に有効とされる「素因数分解」において、世界記録を更新し、2007年5月に報道発表しました。
RSA暗号では、巨大な整数の積(合成数)が鍵として用いられ、その素因数分解の難しさが安全性の根拠になっています。そこでRSAの安全性・強度を把握する手段として行われている大きな数の素因数分解実験で、世界で初めて1,000ビットを超える小さな因子を含まない特殊な型の合成数の素因数分解を達成しました。
現在の素因数分解技術と計算機能力で素因数分解が可能な合成数を予測することは、RSA暗号鍵の更新時期を適切に設定し、将来にわたって安全で強度な暗号方式の構築に貢献するものです。
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透かし認証プラットフォーム
NTTサイバースペース研究所において、写真やロゴに透かしを入れた紙カードで、オフィスの入退室などの簡易認証ができるプラットフォームを開発しました。普通紙、市販プリンタで作成可能であるため、ICカードによる認証システムよりも安価に利用できます。また、紙カードに入った透かしは、カメラ付き携帯電話で読み取ることも可能です。
この認証システムを、NTTコミュニケーションズ浜松町オフィスの応接室入退システムとR&Dフォーラム2008の受付システムに導入しました。
前者では先進的な入室管理システムをアピールし、後者では受付業務の効率を大幅に向上させ、統計データの取得を可能にしました。
2008年度は、本プラットフォームのさらなる利用拡大を図ります。
認証用の紙カード
浜松町オフィスの応接室入退システム
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Firefox3に日本発の暗号方式「Camellia」が搭載
世界最高水準の安全性と実用性を備えた暗号方式「Camellia」を、2000年3月に三菱電機(株)様と共同で開発し、2006年4月からオープンソースとして公開しています。
2007年度は、ユーザー数が多く見込めるコミュニティへの提案活動を実施し、計画通りの成果を達成しました。オープンソース公開以来のダウンロード数は25,000件を超え、世界有数のオープンソースソフトウェアOpenSSL、Linux、FreeBSDなどに国産暗号として初めて標準搭載されました。
また、2008年6月に世界中で一斉にリリースされた、オープンソースのWebブラウザ、Firefox3に日本発の技術として搭載され、SSL/TLS通信でCamelliaが実際に利用できるようになりました。
このことは、政府の支援を受ける米国の暗号技術が事実上の世界標準となっているこの領域において、国産暗号として初めてその一角に食い込む大きな成果を獲得したことになります。
Camelliaは多くの国際標準規格に採用されるだけでなく、実際に国際的なオープンソースソフトウェアに標準搭載されることで、米国政府標準暗号AESと並んで2010年以降も安全に利用できる地位をゆるぎないものとし、世界中で広く使われる基盤技術としての普及促進にさらに弾みをつけました。
今後も事実上の日本代表暗号方式の提案会社として、継続して普及促進に努めていきます。
Camelliaによる暗号通信
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遠隔映像モニタリングの研究開発
遠隔モニタリング業務の効率化を目的に、映像から非定常な状態を自動検出する技術、顔の向きを推定する技術、動く物体を選択的にモザイク処理するプライバシー保護技術を2008年3月に開発しました。
2007年度は、海外の展示会(Siggraph)やNTTコミュニケーションズ主催のお客さま向け展示会、R&Dフォーラム2008に出展し、NTT技術をアピールすると同時に、次年度以降のNTTグループ会社を通じたビジネス化への足がかりを築きました。
展示会出展の様子
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セキュリティ機能を強化したUSBキー方式VPN(注)を発売
NTTアイティは、社外のパソコンから社内のパソコンを安全に操作するための製品「マジックコネクト」を提供しています。
「マジックコネクト」は、遠隔地から社内のパソコンにアクセスするために必要な全てのソフトウェアをUSBキーに封入しているため、機密情報が入ったパソコンを持ち出す必要がなくなります。また、ID、パスワードに加えて個人専用のUSBキーを認証に使うため、「なりすまし」による情報漏えいを防止できます。
2008年6月には、これを発展させ、社外で利用するパソコンの検疫状態を検査する機能を装備し、セキュリティをいっそう向上させた「マジックコネクト2.0 NDLプラス」を発売しました。
(注)VPN
仮想私設通信網(Virtual Private Network)のことで、社内のネットワークに社外からインターネットなどを通じて接続する通信方式のこと。
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量子暗号
量子暗号とは、暗号鍵の情報を光子の量子状態に載せて送信するシステムです。第三者がこれを盗聴しようとすると量子状態が壊れてしまうため、原理的に盗聴不可能な暗号システムとされています。
NTT物性科学基礎研究所では、量子暗号の実現に向けて、国立情報学研究所スタンフォード分室様、National Institute of Standards and Technology様と共同で、単一光子レベルの光を用いて、量子暗号鍵を世界最長である200kmの光ファイバ上で配送することに2007年5月に成功しました。
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データベース管理システムの高速化・高信頼化・高機能化(or ソフトウェアの災害対策)
NTTサイバースペース研究所は、24時間サービス提供や災害時の安定したサービス提供の実現に向け、オープンソフトウェアデータベースの1つであるPostgreSQLの信頼性を高め、安定してサービスを供給する「冗長化構成技術(クラスタ化技術)」を2006年11月に開発しました。
この技術は、稼動系とデータ同期した待機系をもつデータベースを構成することで実現しています。また、バックアップデータの高速チェック技術、オンライン保守技術など、データベースの運用性をより高める保守運用技術も開発しました。
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