
金澤薫副社長にNTTグループのCSRの取り組みについて聞きました。
CSRの基本的な考え方について教えてください。
NTTグループは、各社が推進してきたCSRをより積極的な活動にするための基本方針として、2006年6月、「NTTグループCSR憲章」を制定しました。「NTTグループCSR憲章」は、グループのCSRのあり方を表現した「CSRメッセージ」と、具体的な重点取り組み項目を示した4つの「CSRテーマ」から構成されています。この「NTTグループCSR憲章」にもとづき、本業を通じて様々な社会的課題、たとえば少子高齢化や医療・教育問題などの解決に、ICTの利活用によって貢献していくこと、また、国際標準的な規範やルールに対応していくことで、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの方々の期待にこたえていくことが、企業価値の向上と企業の持続的発展につながるものと考えています。NTTグループは、CSR活動を継続的に行うことにより、人と社会と地球がつながる安心・安全で豊かな社会の実現に貢献していきます。
私たちNTTグループは、情報通信産業の責任ある担い手として、最高のサービスと信頼を提供し、“コミュニケーション”を通じて、人と社会と地球がつながる安心・安全で豊かな社会の実現に貢献します。
・私たちは、より豊かで便利なコミュニケーション環境を実現するとともに、情報通信技術を活用し、人口減少・高齢化社会における様々な課題解決に貢献します。
●人と地球のコミュニケーション・私たちは、自らの環境負荷を低減し、地球にやさしいコミュニケーション環境を構築するとともに、情報通信サービスの提供を通じて社会全体の環境負荷低減に取り組みます。
●安心・安全なコミュニケーション・私たちは、情報セキュリティの確保や通信の利用に関する社会的な課題に真摯に取り組み、安心・安全な利用環境と新しいコミュニケーション文化の創造・発展に尽くします。
・私たちは、社会を支え生活を守る重要なインフラとして、災害時にも強い情報通信サービスの提供に努め、いつでも、どこでも、だれとでもつながる安心と信頼を提供します。
●チームNTTのコミュニケーション・私たちは、“チームNTT”の一員として、責任と誇りを胸に、高い倫理観を持って事業に取り組み、個の成長に努めるとともに豊かな地域社会づくりを推進し、社会的使命を果して行きます。
※ チームNTTとは、派遣社員・契約社員も含めたNTTグループで働く社員のみならず、パートナーの皆様、NTTグループのCSRに賛同する退職した方々です。
グループとしてのCSRマネジメントについてはどのようにお考えですか?
NTTは、CSR活動に限らず、「グループ」という考え方をとても重視しています。その背景には、情報通信の世界における技術革新による「放送」と「通信」、「固定」と「移動」の融合・連携の進展があり、サービスの充実・向上という点でグループ一体でシナジーを創出していく必要があります。また、内部統制や連結決算などにより、企業が「グループ」として評価される時代になったということもあげられます。そうしたなかで、ガバナンスやコンプライアンスの面でもグループとして評価を得る必要があり、したがって、CSRについてもグループが一体となって取り組み、全体最適を目指していかねばなりません。そのためにグループ各社が共通して取り組むべき項目を「NTTグループのCSR重点活動項目」と定めました。

取り組み内容についてお聞かせください。


最近のトピックスとしては「NTTグループ省エネ性能ガイドライン」を制定し、2010年5月1日より運用開始しました。これはNTTグループ8社※1が地球温暖化防止活動の一環として、使用するルータ・サーバなどのICT装置の開発・調達にあたっての基本的考え方を定めたものです。実はNTTグループが排出する温室効果ガス(CO2)排出量の90%以上は通信設備やオフィスの電力使用にともなうものです。このような取り組みを明確にするため、NTTグループ8社はICT分野におけるエコロジーガイドライン協議会※2の定める「エコICTマーク」※3を取得しました。
※1 日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、株式会社NTTファシリティーズ、エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
※2 社団法人電気通信事業者協会、社団法人テレコムサービス協会、社団法人日本インターネットプロバイダー協会、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会、特定非営利活動法人ASP・SaaSインダストリ・コンソーシアムが共同で設立した、「ICT分野におけるエコロジーに関するガイドラインを策定するための協議会」
※3 エコICTマーク:電気通信事業者が適切にCO2排出削減に取り組んでいることを表示するためのシンボルマークです。
今後の方針、課題についてお聞かせください。
基本的には、グループの重点活動項目や目標にそった形で各社が日々の活動を推進していくという方向です。大事なのは、PDCAをきちんと回して、企業も社会も、持続的に発展していくというイメージをもった取り組みであることです。災害対策に関して言うと、ライフラインとして欠かせないインフラを有しており、何かあった場合には社会全体に与える影響が非常に大きい、と認識しています。事業の継続性確保のため、体制の整備に努めています。