株主通信 NTTis 2016.12

トップメッセージ

トップメッセージ 代表取締役社長 鵜浦博夫(うのうらひろお)

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。ここに「株主通信 NTT is (2016年12月号)」をお届けするにあたり、謹んでご挨拶申し上げます。

NTTグループは2015年5月に公表した中期経営戦略「新たなステージをめざして2.0」(2016年3月期〜2018年3月期)に基づき、持続的な成長に向けた「バリューパートナー」としての事業構造の変革を進めているところです。
本号では、2017年3月期上半期の業績と通期業績予想の見直し、及び「新たなステージをめざして2.0」の取り組み状況についてご報告申し上げます。

[2017年3月期上半期の業績と通期業績予想の見直し] 好調な上半期の業績を踏まえ、営業利益目標を上方修正

2017年3月期上半期は減収増益の決算となりました。営業収益は、海外事業の売上が円高により約▲1,090億円の為替影響を受けたために、対前年同期▲646億円の5兆5,243億円(対前年同期▲1.2%)となりました。なお、ドルベースの海外売上高は、対前年同期+2.5億ドルの79.8億ドルと増収となっております。
一方、営業利益は、対前年同期+1,930億円増益の9,265億円(対前年同期+26.3%)となりました。これは、減価償却方法を変更したことに関連する利益影響+約840億円に加え、光コラボレーションモデルの拡大に伴うマーケティングコストの削減やコスト効率化の徹底、移動通信セグメントの増収に伴う利益成長などによるものです。
2017年3月期通期業績予想は、営業収益を、円高による為替影響などを見込み、対当初計画▲400億円の11兆4,100億円に修正いたしました。一方、営業利益を、国内事業の好調な上半期業績を踏まえ、対当初計画+400億円の1兆4,700億円に上方修正し、あわせてEPS(1株当たり当期純利益)を、対当初計画+13円の376円に見直しました。

[「新たなステージをめざして2.0」の取り組み状況] 各財務目標の達成に向けて概ね順調に進捗

中期経営戦略における最重要目標であるEPS成長については、2015年5月の発表当時の目標であった350円以上、営業利益1.4兆円は今年度に1年前倒しで達成できる見込みです。2016年5月に見直した現行目標である400円以上をめざして取り組みを継続してまいります。
国内ネットワーク事業における設備投資の効率化、固定/移動アクセス系のコスト削減についても順調で、ターゲットである2018年3月期に目標達成できるものと考えています。
グローバルビジネスについては、海外売上高220億ドル、海外営業利益15億ドルはともに高い目標ではありますが、売上拡大やコスト効率化といったグループ横断的な取り組みを推進・強化していくことにより、達成に向けて挑戦してまいります。

2017年3月期通期業績予想 [連結収支計画] 連結営業収益11兆4,100億円 (対当初▲400億円) / 連結営業利益1兆4,700億円 (対当初+400億円) / 当期純利益* 7,700億円(対当初+200億円) / EPS(2017.3期) 376円(対当初+13円) * 当期純利益は、当社に帰属する当期純利益(非支配持分帰属分控除後)を記載しています。
中期財務目標(2018年3月期)の進捗 通期業績予想(2017年3月期) / 中期財務目標(2018年3月期) EPS成長 376円 / 400円以上 設備投資の効率化(国内ネットワーク事業*)[対2015年3月期] ▲1,500億円 / ▲2,000億円以上 コスト削減** (固定/移動アクセス系)[対2015年3月期] ▲6,500億円 / ▲8,000億円以上 海外売上高/営業利益*** 176億ドル/9億ドル / 220億ドル/15億ドル * NTTコミュニケーションズのデータセンターなどを除く ** 減価償却方法の見直し影響を除く *** 買収に伴う無形固定資産の償却費など、一時的なコストを除いた営業利益

グローバルビジネスはワーキング・グループを中心に取り組みを推進

グローバルビジネスの利益創出のために、海外子会社を中心としたワーキング・グループを立ち上げ、1年が経ちました。この間、ワーキング・グループのメンバーとさまざまな議論を実施し、既にいくつかは成果が得られ、また今後実行すべき課題も浮きぼりになりました。
既に成果が出た例をご紹介すると、「セールス・マーケティング」の分野については、グループ横断のアカウント体制を確立し、数十社のグローバルアカウントをはじめとしたクロスセル(グループ会社の連携による受注)を加速しています。
「サービス・オペレーション」の分野については、NTTグループのセキュリティ専門技術などを集約したNTTセキュリティが2016年8月に事業を開始しました。
「調達」の分野についても、グループ全体のボリュームを活用した調達の効率化に取り組み中です。
今後は、クラウド関連の投資・開発をグループトータルの視点で実行していくとともに、グループ間の円滑な営業運営体制の確立を推進していくことで、グローバルビジネスの利益拡大をめざしてまいります。

グローバルビジネスの取り組み状況 ワーキング・グループによる取り組みの成果 [セールス・マーケティング] お客さまのデジタルトランスフォーメーションを提案する営業力強化 グループ横断のアカウント体制の確立 /円滑な営業連携の基盤を確立 /クロスセルの上半期の合計受注額が過去最高 [サービス・オペレーション] グループトータルのバリュープロポジションの更なる向上 NTTセキュリティ設立、セキュリティ提供力強化 / サービスのパッケージ化(ネットワーク、データセンター) / ●グループトータル視点でクラウド投資/開発強化 ●サービス間のデリバリ連携 [調達]グループのボリュームを活用した効率化 仕様の絞り込み / ボリュームディスカウントの訴求

幅広いコラボレーションでB2B2Xモデルへの取り組みを加速

NTTグループは、個人のライフスタイルの変革、または社会的課題の解決や企業の効率化につながるようなサービスを創り出すために、サービス提供者のビジネスモデルの変革をサポートできるような「バリューパートナー」でありたいとお伝えしてきました。B2B2Xモデルへの取り組みはまさに、NTTグループの持つ強みが創り出す価値をパートナーとともに、より幅広いサービス提供者を通じて個人や企業などに届けるという、新しいビジネスモデルを作り上げていく取り組みだと考えています。
2017年3月期は、歌舞伎と最新ICTの融合による新たな伝統芸能の楽しみ方の提案に向けて松竹株式会社とチャレンジを始めたほか、Jリーグ、DAZN(ダ・ゾーン)とICTを通じたファンサービスの充実や地域の活性化など、スポーツ産業の発展への取り組みを始めました。また、ファナック株式会社との協業においては、同社が提供するオープンプラットフォームの早期確立をNTTグループのICTサービスがサポートすることを通じて、製造業の皆さまの業務変革や効率化の実現を加速させたいと考えています。このようにさまざまな分野の皆さまと新たなサービスの創出にともにチャレンジするような案件を増やすことができたと手応えを感じています。
今後も、さまざまなパートナーやサービス提供者とのコラボレーションの機会を積極的に模索しながら、B2B2Xモデルへの取り組みに力を入れていきたいと思います。

株主の皆さまにおかれましては、より一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

B2B2Xモデルへの取り組み状況 2015.4 福岡市 2015.9 札幌市 2015.10 HITACHI 2016.4 松竹歌舞伎と最新ICT技術の融合 2016.6 Kubota AI・IoT技術を組み合わせた農業・水・環境ソリューション 2015.6 Panasonic 2016.7 JリーグDAZN スマートスタジアム事業における協業 2016.7 FANUC IoTによる製造・生産の最適化 2016.9 SAP 生体情報を組み合わせた安全運転管理ソリューション