環境への貢献を通じた価値創造

最終更新日:2016年10月31日

NTTグループ環境宣言と環境目標2030の策定

CO2削減をはじめとした環境負荷の低減は、国際的にも持続可能な社会の形成のために解決すべき重要な課題と認識されています。NTTグループは、「グローバルビジネスの拡大」と「B2B2Xモデルへの転換」を事業戦略の基軸として、中長期的に持続可能な事業の発展をめざしており、環境負荷の低減を発展を支える不可欠な要素として、各ステークホルダーとの協働を通じて、積極的に取り組みを進めています。

NTTグループ環境宣言

NTTグループでは、ステークホルダーの皆さまと共に創っていく地球環境の未来像と、その実現に向けた環境活動を通じて、私たちがどのような企業でありたいかを描き、それを「NTTグループ環境宣言」としてまとめました。「人と地球が調和する未来」、そこでは世界中のあらゆるものがつながる持続可能な社会が実現されている、そのような未来の実現に向けて、私たちNTTグループは環境貢献の最先端企業の一員として力を十分に発揮できることをめざし、日々の環境活動に取り組んでいきます。

人と地球が調和する未来について、私たちは3つの姿を描きました。この3つの未来の姿をめざして、ICTサービスや最先端技術の提供などで貢献していきます。

NTTグループ環境宣言は「人と地球が調和する未来、私たちは環境貢献の最先端へ」で、私たちは、めざす未来を実現するために3つのテーマを掲げ、ICTサービスや最先端技術の提供などで貢献していきます。1つ目が「社会が低炭素化している未来へ」とし、世界がめざすCO2排出量の大幅削減と、気候変動への適応に貢献します。2つ目が「資源が循環している未来へ」とし、資源の有効利用に貢献します。3つ目が「自然と共生している未来へ」とし、生態系の保全に貢献します。

環境目標2030

「社会が低炭素化している未来へ」では、NTTグループによる社会のCO2排出の削減貢献量を、NTTグループ自身の排出量の10倍以上とします。更に、通信事業(データセンター含む)の通信量あたりの電力効率を、2014年3月期比で10倍以上とします。そして、気候変動への適応に貢献するため、あらゆる活動を通じた取り組みを積極的に推進します。また、ステークホルダーの皆さまとも協働していきます。「資源が循環している未来へ」では、NTTグループが排出する廃棄物の最終処分率について、ゼロエミッションを達成します。「自然と共生している未来へ」では、生態系を保全するため、あらゆる活動を通じた取り組みを積極的に推進します。また、ステークホルダーの皆さまとも協働していきます。
  • *NTTグループでは、最終処分率1%以下をゼロエミッションとして定義しています。

環境宣言で掲げた未来の実現に向けた道しるべとして、2030年度までの環境活動の目標である「環境目標2030」を設定しました。

環境目標2030では、NTTグループの環境に関する重点課題である「気候変動」と「エネルギー」、「資源」及び「生態系」について、目標を掲げています。社会のあらゆる活動からのCO2排出量が少なく、社会が低炭素化している未来の実現に向けては、「社会からのCO2排出削減貢献量」「NTTグループの事業の電力効率」「気候変動適応への貢献」について、資源が循環している未来へ向けては、「廃棄物の最終処分率」について、そして、自然と共生している未来へ向けては、「生態系保全の取り組み」についての目標を設定しています。

環境負荷低減ニーズを捉えたサービス提供

持続可能な社会の実現に向けて、CO2排出量削減や水の有効利用などの環境負荷低減ニーズは、大きな高まりを見せています。

NTTグループは、このようなニーズに応えるサービスを提供することで環境負荷の低減に貢献するとともに、ビジネスの拡大を推進しています。

CASECO2排出量低減を促進する太陽光発電システムの提供

NTTグループの中で、グループの通信設備・電力設備等の企画・設計・建設・保守等に関する事業を営むNTTファシリティーズは、企業、自治体の太陽光発電システムの導入を企画・設計から構築・運用までトータルでサポートしています。また、国が推進する自然エネルギー普及・拡大や社会全体の環境負荷低減への貢献、太陽光発電に関する一層のノウハウの獲得・蓄積を目的として発電事業に取り組んでいます。

自然エネルギーである太陽光を利用して発電することで、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料の消費を削減することができ、燃料の燃焼で生じるCO2の排出量削減に貢献しています。

2016年3月末までに、全国1,280ヶ所、407MW以上の太陽光発電システムの構築に携わりました。また、発電事業者として自社メガソーラー発電所を65ヶ所構築・運営することで、環境に配慮した社会づくりをリードしています。

太陽光発電システムの提供箇所


吉野ヶ里メガソーラー発電所(愛称:てるてるの森)


F神崎太陽光発電所

発電事業者として構築・運用している自社メガソーラー発電所は全国65箇所、153MWにも及びます。

CASE国内最高水準の環境配慮型大型複合ビル「品川シーズンテラス」の開発

(撮影:フォワードストローク)

大成建設、ヒューリック、東京都市開発及びNTT都市開発が計画を進めていた品川シーズンテラスが、2015年5月28日にオープンしました。品川シーズンテラスは、1931年の稼動以来80年間、都市活動と都民生活を支えてきた、東京都が管理する「芝浦水再生センター」のリニューアルと、その広大な上部空間を有効利用する計画のもと、光・風・水・緑という自然、人の営みがリンクした、持続可能な街づくりを実現させる、環境共生をテーマにした大規模開発プロジェクトです。

品川シーズンテラスにおける環境配慮の仕組み

品川シーズンテラスは、コンセプトの一つである「最先端の環境配慮型ビル」を実現するために、環境に配慮した様々な仕組みを導入しています。

具体的には、太陽光採光システム、LED照明+次世代人検知センサー、太陽光追尾ブラインド、100kWの太陽光発電設備、下水再生水・下水熱活用などの先進的環境技術の積極的導入に加え、約3.5haの広大な緑地を整備するなど、持続可能な街づくりの先進的なモデルケースを提示しています。

品川シーズンテラスでは、このような様々な仕組みを導入することにより、オフィスビル全体のCO2排出量削減を進めており、CO2排出量基準と比較し、約43%の削減を実現しています。

品川シーズンテラスに導入されている環境配慮の具体的な仕組み

光、風、水、緑の4つのテーマに関する環境配慮の具体的な仕組みは次のとおりです。「光」太陽光採光システム、太陽光発電、太陽光自動追尾ブラインド、再帰反射形状外装パネル、高性能Low-E複層ガラス、LED照明+次世代人検知センサー。「風」無動力ナイトパージ、自然換気口付の外装、大風量外気冷房。「水」下水再生水のトイレ洗浄水利用、下水熱利用の熱供給施設、クールロード/クールウォール、雨水利用。「緑」屋上緑化、壁面緑化

品川シーズンテラスのCO2排出削減量

CO2排出量基準が123kg-CO2/年㎡なのに対し、品川シーズンテラスは70kg-CO2/年㎡と、その削減率は約43%*です。

  • *東京都建築物省エネルギー性能評価書による

NTTグループの技術の活用

品川シーズンテラスでは随所にNTTグループ各社の技術を導入しています。

環境負荷の低減に対しては、NTTファシリティーズの太陽光発電設備、エネルギーの使用状況を把握して省エネ診断を行うBEMSなどを導入しています。災害対策にも力を入れており、NTTドコモの災害用衛星電話、NTTコミュニケーションズの緊急地震速報サービスを導入しています。また、通信設備としては、NTT東日本の光ケーブル、NTTブロードバンド・プラットフォームの公衆無線LANを導入しています。

これらNTTグループの最先端の技術を通じて、環境負荷の低減に加え、様々な社会的課題へのソリューションを提供しています。

環境評価・第三者認証

敷地内には、ふれあいやにぎわいを生み出す3.5haの広大な緑地を整備し、ビジネス拠点に潤いを与えるとともに、コミュニティを育む場として地域社会に貢献しています。この緑地は武蔵野台地部と東京湾臨海部との境界部に立地しており、両方の自然生態系の中継点としての機能が期待されています。こうした点が高く評価され、公益財団法人都市緑化機構による「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES:シージェス)」において「緑の保全・創出により社会・環境に貢献する開発事業(都市開発版SEGES)」として認定されています。

これらの様々な環境配慮の取り組みの結果、品川シーズンテラスではCASBEE(建築環境総合性能評価システム)で最高評価のSランクをはじめ、様々な第三者認証において、最高評価の認定を受けています。

他にも、品川シーズンテラスの環境認証として、東京都建築物環境計画書制度では最高ランクの段階3。DBJグリーンビルディング認証でも最高ランクのプラチナと評価の認定を受けています。

NTTグループによるCO2排出の削減貢献量

NTTグループのICTによる社会のCO2削減効果は、2014年3月期では2,904万トン、2015年3月期では4,928万トン、そして2016年3月期には6,032万トンと算定されています。NTTグループのICTによる社会のCO2削減効果*

ICTは、例えば、書籍や音楽・映画などのデジタルコンテンツ化により、書籍やCD・DVDなどを配送するためのエネルギー消費が低減できるなど、物や人の移動の代替効果のほか、生活や仕事の効率化などを通じて、暮らしや社会の環境負荷低減に貢献しています。

2016年3月期の、NTTグループ全体での、ICTによる社会のCO2排出削減効果は6,032万トンと算定されました。

スマートフォンの普及や、高速・大容量のネットワークの実現に伴い、動画配信などに代表される様々な新しいサービスの普及が進み、お客さまによるご利用の機会も広がってきた結果として、社会のCO2排出削減の効果も年々大きなものとなっています。

NTTグループでは引き続き、様々な分野において、ICT活用による社会の環境負荷低減に取り組んでいきます。

  • *算定方法:TTC(情報通信技術委員会)の標準「ICT製品、ネットワーク、サービスの環境影響評価手法(JT-L1410)」と、日本LCAフォーラムの「ICT(情報通信技術)事業の組織のLCA」研究会の算定方法により、NTTグループのICTによる社会のCO2削減効果を算定しました。なお、算定には、インターネット上でのアンケート調査による、ICTサービスの平均利用時間と各種サービスの利用状況を使用しました。
  • 集計対象範囲は日本国内。

自らの事業活動における環境負荷低減

NTTグループでは、事業活動に伴って発生する環境負荷をできるだけ低減していくために、「どのような資源・エネルギーをどのようなプロセスで使用し、その結果、どのような環境負荷が発生しているか」について把握・分析に努めています。

また、事業活動に伴って発生する環境負荷に加えて、ICTサービスなどを提供するにあたって間接的に排出される「バリューチェーン全体を通じた温室効果ガスの排出量(スコープ3)」を算定・公表しています。

2016年3月期のスコープ3は1,759万トンとなりました。このうちカテゴリ1(購入した製品・サービス)、カテゴリ2(資本財)、カテゴリ11(販売した製品の使用)の3つのカテゴリが全体の85%以上を占めており、「グリーン調達ガイドライン」に基づく低環境負荷製品の導入促進や、お客さまが使用される機器の省電力化の取り組みを進めています。

  • スコープ1:燃料などの使用による直接排出量、スコープ2:電力などのエネルギー利用に伴う間接排出量、スコープ3:バリューチェーン全体を通じた温室効果ガスの排出量。
  • カテゴリ:スコープ3について、バリューチェーンのうち、自社以外の活動である「購入した製品やサービスに関する活動(上流)」と「販売した製品やサービスに関する活動(下流)」を、さらに15に細分化した区分。

NTTグループのマテリアルバランス*(2016年3月期)

NTTグループへのINPUTは次のとおりです。購入電力が87.4億kWh、燃料使用量2.6万㎘、ガス使用量5,120万㎥、水使用量(上下水合計)1,168万㎥、純正パルプ使用量2.1万tとなります。これらがNTTグループへとINPUTされ、温室効果ガス排出量がスコープ1で20万t、スコープ2で469万t、排水(試算値)は550万㎥、廃棄物は68.3万t(リサイクル率98.6%)としてOUTPUTされます。また、お客様(法人、個人)の携帯電話や通信機器、電池、付属品の使用後の回収をサプライヤー(メーカー、サービスプロバイダー、通信建設会社)が行い、NTTグループが再びお客様の元へ循環させます。

  • *事業活動で必要とされる資源・エネルギーの量と、それに伴う廃棄・排出量との関係。

設備の省エネ化によるCO2抑制

事業活動に伴うCO2排出量

地球温暖化の原因とされるCO2をはじめとした温室効果ガスの排出をいかに削減していくかは、世界的にも重要な社会的課題になっています。NTTグループの主要事業領域であるICT分野においても、その発展に伴い、大容量の情報処理や、大規模サーバーの冷房などに伴う電力使用量の増加が懸念されており、ICT企業に対する省エネルギー化の要求が高まっています。

NTTグループは、データセンターサービスなども含め、様々なICTサービスを提供していますが、サービス提供のために購入する電力が、CO2排出要因の9割以上を占めています。そのため、CO2排出削減のためにも、省エネルギー化の取り組みを推進しています。

また、NTTグループの購入電力量は年間80億kWh以上と、大量の電力を利用していることから、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が施行されたことによる電力価格の上昇により、今よりも大きな財務的影響を受けるリスクがあります。そのため、財務的な観点からも設備の省エネ化によるCO2抑制に取り組んでいます。具体的には、通信設備の集約やエネルギー効率の高い機器への更改、空調最適制御システムや直流給電システムなどの新技術導入など、2016年3月期は電力使用によるCO2排出量削減対策に78億円の投資を実施しました。その結果、成り行きから9.4億kWhの電力使用量の削減を実現しました。このように低炭素社会の実現に向けて貢献するとともに、自らの財務的リスクの低減にも努めています。

NTTグループのCO2排出量の内訳

年/月期 2012/3 2013/3 2014/3 2015/3 2016/3
電力起因のCO2(万t) 353 417 461 484 467
(内訳) 電力(億kWh) 86.6 85.6 85.2 89.5 87.4
排出係数*(kg/kWh) 0.408 0.488 0.541 0.540 0.534
ガス・燃料のCO2(万t) 17.7 16.4 16.4 15.9 13.9
社用車のCO2(万t) 6.6 5.9 5.5 4.7 4.2
熱のCO2(万t) 1.7 1.6 2.0 2.6 2.7
CO2排出量合計(万t) 379 441 485 507 487
  • *NTTグループが各電気事業者ごとに使用している電力量に応じて、各電気事業者が毎年公表している排出係数を加重平均した量です。
  • 集計対象範囲は日本国内

データセンターの省エネ化

NTTコミュニケーションズはPUE*=1.2以下、NTTコムウェアはPUE=1.1以下という世界最高レベルのエネルギー効率を有するデータセンターを有しており、他のデータセンターにおいても「省エネ性能ガイドライン」に基づき、最も省エネ性能の高いレベル(5つ星)の装置を導入するなど、PUE向上に向けた取り組みに努めています。また、NTTファシリティーズでは、電源装置と空調装置の高効率化技術の確立やデータセンター向け統合空調制御システム等の技術開発に取り組み、データセンターの低消費電力化に貢献しています。

また、一部のデータセンターでは再生可能エネルギーを導入しています。NTT東日本の駒込データセンターでは、5kWの太陽光発電システムを構築しており、このほかNTT東日本の千葉データセンター、NTT西日本の大阪データセンター、NTTコミュニケーションズの東京第2データセンター、東京第4データセンター、東京第5データセンター、高松第2データセンターにおいても太陽光発電システムを保有し、データセンターの省エネ化を進めています。

  • *Power Usage Effectiveness:データセンター全体の消費電力をサーバーなどのIT機器の消費電力で割った値。PUEは1より大きい数字であり、1に近いほど、そのデータセンターのエネルギー使用の効率が優れていることを示す。
CASE米国データセンターにおける高電圧直流(HVDC)給電システムによる省エネ実証事業を開始

電気には、一般家庭のコンセントなどで使用される交流と、鉄道・通信・電子回路などで使用される直流があります。この交流と直流の切り換えにはエネルギー損失を伴います。そのため、切り換え回数を少なくすることで、従来使用されている交流給電システムよりも省エネ効果を生む高電圧直流(HVDC)給電システムの導入がNTTグループの中で進められてきました。この仕組みをさらに普及・展開していく目的で、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の協力のもと、米国での実証事業を進めています。このシステムには、太陽光発電システムが直流連系されており、高い省エネルギー効果が期待されています。そのためデータセンターの大規模化・省エネルギー化に対応可能な給電システムとして、大きな期待が寄せられており、米国をはじめとした海外でも普及が期待されています。

NTTファシリティーズはNEDOからの委託により、米国テキサス大学オースチン校のTexas Advanced Computing CenterにHVDC給電システムをいち早く構築開始(2015年8月〜)し、省エネ実証事業(2016年8月〜2017年3月)を進めています。ICT分野における最大の市場を有する米国で、いち早く実証事業を行うことで、その省エネ性、信頼性、及び保守・運用性等、HVDC給電システムの有効性を客観的データとして示し、HVDC給電システムの普及拡大を図り、データセンターの省エネ化に取り組みます。

今後は、本実証事業を踏まえ、最大のデータセンター市場である米国を中心にHVDC給電システムのグローバル展開を図る予定です。

実証システム概要図

商用電力から受電設備へと流れてきた交流が、HVDC給電システムのHVDC整流装置によって直流に切り替えます。そのVDCは380VDCで、同じくHVDC給電システム内ではリチウムイオン電池、直流分電盤へ、実証事業範囲にはHVDC対応パワーコンディショナーから太陽電池パネルへと流れます。直流分電盤からはHVDC対応データセンターのHVDC照明、HVDC対応サーバー、HVDC空調へと流れます。

資源の使用量削減・再利用・再資源化

大量生産、大量消費、大量廃棄という「一方通行型社会」は、私たちに豊かで便利な生活をもたらしましたが、一方、膨大なごみを排出し、不法投棄や天然資源の枯渇の懸念など、企業活動の継続性に留まらない様々な問題も生じました。その解決を図るためには、企業の事業運営や社会経済のあり方を見直し、循環型社会への転換を図ることが必要です。

NTTグループは、事業活動で消費するあらゆる資源について、使用量削減(Reduce)、再使用(Reuse)、再資源化(Recycle)の「3R」を推進しています。この取り組みを通じて、循環型社会への転換に貢献しながら、NTTグループの持続的な発展もめざしています。

最終処分の実績

2016年3月期のNTTグループからの廃棄物は68.3万トンでした。このうち67.4万トンをリサイクル、また、0.1万トンを減量化することで、最終処分された廃棄物量は0.6万トン(0.9%)となり、「廃棄物の最終処分率をゼロエミッション(1%以下)にする」という目標を達成しました。

最終処分の実績として、撤去通信設備リサイクル24.2万t、建設廃棄物リサイクル24.4万t、土木廃棄物リサイクル14.1万t、オフィス廃棄物リサイクル3.7万t、その他1.0万t、計リサイクルは67.4万tです。減量化(焼却)量は0.1万t、最終廃棄(処分)量0.6万tとなります。

通信設備のリユース・リサイクル

NTTグループは、情報通信サービスを提供するために、電柱、交換装置、通信ケーブル、公衆電話ボックス、公衆電話機などの通信設備を保有しています。これらの設備は、耐用年数の経過や新サービスの提供などによる設備更改時に撤去しています。撤去した通信設備は、NTTグループ内でリユースやリサイクルを行っています。

例えば、コンクリート柱などから発生するコンクリート塊などの廃棄物は路盤材にリサイクルを実施しています。また、公衆電話ボックスや公衆電話機は、特定の中間処理場へ運び、公衆電話ボックスは、アルミニウム、ステンレス、ガラスやプラスチックなどに、公衆電話機は基板や銅線、各種プラスチックなどに細かく分別し、その後、再生工場などに送られ、レアメタルや銅、ペレットなどのリサイクル原料に生まれ変わります。中間処理場では、主に人の手によって丁寧かつ徹底した分別が行われており、この分別精度がリサイクル率に大きな影響を与えます。

なお、不法投棄などの不適切な事象を防止するため、NTT東日本では、NTT-MEと連携し、GPSと写真を活用したシステムを構築し、排出場所から処分場に至るまでの適正な処理を確認しています。

環境省「広域認定」を取得した携帯電話のリサイクルプロセス

携帯電話には、金、銀、銅、パラジウムなどが含まれており、鉱物資源の少ない日本にとっては貴重なリサイクル資源といえます。そこで、NTTドコモは1999年3月期から、全国約2,400店舗のドコモショップや各種イベントなどで、お客さまから使用済み携帯電話の回収を行っています。

2012年3月期には、携帯電話に使用されるプラスチックを熱分解して燃料用油を生成するとともに、油化処理後の残渣から金、銀、銅などを回収するという、新しいリサイクルプロセスを導入しました。このプロセスにより、業界で唯一、環境省から一般廃棄物・産業廃棄物広域認定*1を取得しています。また、2015年3月期はCEATEC JAPANへのブース出展、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを通じて、端末回収へのご協力を幅広く呼びかけました。

これらにより、2016年3月期は、約417万台*2の携帯電話を回収、累計では約9,560万台に達しました。また、法人のお客さまにおいても回収体制の整備を進めていただいており、2016年3月期は424社様より回収のご協力をいただきました。

今後も、更なるリサイクルの高効率化と、お客さまからの回収促進をめざします。

  • *1広域認定制度:自社の製品に対して効率的なリサイクルを実施する事業者が受けられる、廃棄物処理業に関する地方公共団体ごとの許可が不要となる特例制度[廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第9条の9及び第15条の4の3に規定]。
  • *22016年3月期はリユースを目的とした回収台数を含みます。