特集

ナノバイオ
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NTT物性科学基礎研究所では、ナノテクノロジとバイオテクノロジとの融合により拓かれた新しい研究領域「ナノバイオ」に取り組んでいる。本特集では、この分野におけるNTTの最新の研究成果を紹介するとともに、オックスフォード大学との共同研究の概要について紹介する。


NTTにおけるナノバイオ研究の概要
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◆執筆者 鳥光 慶一
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

NTT物性科学基礎研究所では、生体における情報処理の基本原理を理解し、これを応用することにより、将来の新しい通信概念の創出と生体との通信を可能とするインタフェースの実現による医療支援を目指し、神経機能、特にシナプス関連の受容体タンパク質を中心としたナノバイオ研究を進めています。本稿では、このナノバイオ研究の概要を紹介します。


膜タンパク質の脂質膜への再構成とナノバイオデバイス創出への挑戦
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◆執筆者 河西 奈保子/住友 弘二
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

膜タンパク質は、生体膜である脂質膜に埋め込まれた状態で機能を発現しています。したがって、膜タンパク質の機能を利用したデバイス、ナノバイオデバイスの創出のためには、精製した膜タンパク質を脂質膜へ再構成するなど、さまざまな要素技術が必要です。本稿では、膜タンパク質の脂質膜への再構成と、それを含めたナノバイオデバイスの創出に向けた挑戦について紹介します。


原子間力顕微鏡による受容体タンパク質の動的構造解析
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◆執筆者 篠崎 陽一
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

「受容体」とは我々の体の中にある機能的なタンパク質で、体の中のさまざまな機能を発揮したり、病気のときに薬が作用するために必要な分子です。この受容体の機能や構造を知ることは生理的なメカニズムの解明に重要であるほか、それを人工材料と組み合わせて新たな機能性材料・素子をつくり出す際に非常に重要です。本稿では生体内から取り出した一分子の受容体の構造と機能に関連する構造変化を直接観察した研究成果を紹介します。


固体表面での人工細胞膜の成長制御とそのマイクロ流路デバイス応用
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◆執筆者 古川 一暁
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

シリコンなどの半導体やガラスなどの絶縁体の表面に人工細胞膜を成長させる技術を紹介します。この技術を可能にするのは、脂質分子が自己組織化によって自発的に人工細胞膜を逐次形成する「自発展開」とよばれる現象です。自発展開は表面パターンで制御可能であることを発見しました。この技術を応用したマイクロ流路デバイスの提案と、蛍光共鳴エネルギー移動反応を観測した原理確認実験について解説します。


生体分子の自己組織化を用いた金ナノロッド配列構造制御
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◆執筆者 中島 寛
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

金ナノ粒子特有の光物性を利用した、センシング材料や光・電子・プラズモニック材料の開発とともに、最近では「ナノ」と「バイオ」の融合領域で金ナノ粒子の活躍の場が飛躍的に増えています。本稿では、棒状の金ナノ粒子である「金ナノロッド」に、生体関連分子を修飾したナノバイオ複合材料を合成し、分子の自己組織化を使って、金ナノロッドのアレイ構造を簡単、かつ自在に組み立てる手法について紹介します。


単一分子のナノ解析
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◆執筆者
樫村 吉晃/後藤 東一郎
◆所属 NTT物性科学基礎研究所

単一分子レベルの構造や物性を理解することは、分子エレクトロニクスの基礎情報を与えるだけではなく、バルク材料の機能向上の観点からも非常に重要であるといえます。本稿では、導電性高分子を用いた分子導線の作製とその特性について述べ、そこで得られた知見を基にした新物質開発について紹介します。


多点電極を用いた神経機能観察
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◆執筆者 島田 明佳
◆所属
NTT物性科学基礎研究所

私たちは、生体との情報通信の実現を目指すバイオ-マシンインタフェースの研究を進めています。電気を通すプラスチックで修飾された多点電極を用いて神経細胞の電気的活動計測や電気刺激信号の印加を行った実験とともに、その将来の可能性について紹介します。


主役登場
バイオの力を通信に
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◆執筆者 篠崎 陽一
◆所属 NTT物性科学基礎研究所 研究員

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