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社長記者会見

2001年3月8日(木)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

 冒頭、小出第一部門長より、配布資料「インセンティブ活用型競争促進方策・非対称規制(支配的事業者規制)について」に沿って説明。その後質疑応答。

Q  「国際競争に対応するためには、グループ運営のメリットを発揮することが必要」とあるが、グループ運営のメリットとは具体的に何か。また、インセンティブ活用型競争促進方策や非対称規制が導入された場合には、「こうした取り組みが困難となる」とあるが、どのような理由で困難になるのか。

A(小出第一部門長)
 グループ運営のメリットは、まずリソースを必要なところに重点的に配分できることである。東西地域会社が抱える人員を成長分野であるドコモやコミュニケーションズ等に流動させることができるというメリットがある。次に、持株会社のもとで一元的に行っている研究開発の成果をグループ全体で共有できるというメリットもある。その他に、諸外国のメガキャリア同様、移動体通信から固定通信までのフルラインナップ、またはバックボーンネットワークからアプリケーションまでといったサービスの層的な意味でのフルラインナップのサービスが提供できるというメリットがある。
 インセンティブ活用型競争促進方策が、NTTがグループ会社間の競争を促進することや、グループ会社との資本関係を緩めることを条件に、東西地域会社の業務範囲の拡大を認めるという考えであるとすれば、NTTグループの結束力を弱め、グループを解体していく方向になる。従って、先ほど申し上げた理由からこれには反対だ。
 また、非対称規制については、ドコモを対象にしていると思われるが、現在グローバルな競争が進んでいる中で、国内において支配的事業者と認定されることは国際進出に支障をきたすのではないか。そのような理由から非対称規制についても反対だ。

Q 3月6日の情報通信審議会電気通信事業部会でLモードについてのヒアリングが開かれたが、今後の見通しについてどのように考えるか。

A Lモードについては、早くサービスを提供できる状況になりたいと思っている。しかし、現在総務省が情報通信審議会に諮問し、審議会でヒアリング等を行っているという状況の中で、Lモードサービスの提供は法律的に差し障りがあるのではないかという疑問が出ている。総務省には我々の希望は申し上げており、総務省側で判断するための過程を進めているところだと思うが、そのプロセス自体について、こちらから何か言う考えはない。

Q 3月16日に結論が出ると言われているが、仮にLモードサービスが認められない場合、どのように対応するのか。

A 「サービスが認められない」と言われないことを希望する。

Q 政府のIT戦略本部「e−Japan重点計画(案)」の中に「NTTの在り方等の抜本的な見直し」という内容が盛り込まれているが、本部員の一人でもある宮津社長は会合の中で、これについて何か発言されたのか。

A 私はIT戦略会議の時からメンバーであるが、IT戦略会議では「IT基本戦略」という国家戦略的なものを策定し、その後IT戦略本部となってから「e−Japan戦略」という国としての進むべき方向を決め、さらに今回「e−Japan戦略」を具体化するために各省庁でどのようなことをやるのかという議論になった。つまり、現在企画段階が終わり実行段階に移っており、各省庁がどのように実行に移すかという議論をしているのだと思う。従って、情報通信分野は総務省が担当しているということもあり、電気通信審議会の第一次答申にあった「NTTの在り方等の抜本的な見直し」という内容が盛り込まれたのだと思う。
 IT戦略本部は日本がインターネットのリーダーになるための議論をしているのであり、他の本部員からも「NTTがやっていることは電話に関することもインターネットに関することも全部議論するのか」という意見や、また「電話の発想から出てくる議論を一緒にやっても仕方ない」という意見などもあった。しかし実際には、電話の話とインターネットの話を区切るのが難しいということであり、NTT全体の経営形態の在り方についても盛り込まれたということではないか。しかし、(NTTのあり方等の抜本的な見直しが)「e−Japan戦略」には盛り込まれていなかったにも関わらず、「e−Japan重点計画(案)」に急に盛り込まれた経緯は、私自身もわからない。
 「NTTの在り方等の抜本的な見直し」という項目があるのかないのかという点に限らず、「e−Japan重点計画(案)」全体についてIT戦略本部の中で申し上げた意見というのが、先ほどの説明(インセンティブ活用型競争促進方策・非対称規制(支配的事業者規制)について)である。現段階では「e−Japan重点計画(案)」の内容は項目が羅列されているだけであり、法律の条文が出ているわけでもないので、具体的な議論はこれからだと思っている。これからこういう項目について検討するということで意見を求められたと考え、NTTの考え方を申し上げた。

Q 総務省の非対称規制の案は、料金の契約約款の部分は全ての事業者に同一で、接続約款の部分が異なることになると思うが、接続約款の部分の差によるデメリットは具体的には何か。

A(小出第一部門長)
 接続約款の扱いについて差が生じた場合には、スピードの面で違いが生じてくるのではないか。ドコモは、競争下で事業を行っているので、そのような非対称規制を受けるというのは競争上問題がある。また、日本国内で支配的事業者と認定されることは海外で事業を行う際に、規制当局に規制をかける口実を与えることになるというのが現実だ。そのような意味で、支配的事業者に該当するということ自体が国際進出の際の支障になると考えている。

Q コミュニケーションズが市内参入すると東西地域会社の経営を圧迫するという側面が出てくると思うが、「グループ各社が協力して東西地域会社の効率化を進める」という考え方との整合はどうか。また、東西地域会社の効率化とは具体的に何か。

A 東西会社の効率化については、東西会社がどのような事業運営を行うかということよりも、むしろ東西地域会社の構造自体をどう変えていくかということを念頭に置いて考えている。現在東西地域会社は多くの人員を抱えており、既に業務をグループ会社に切り出すなどのやり方で効率化を図っているところであるが、そのようなやり方を通して効率化を進めることが一番大切である。もちろん、東西地域会社の経営を改善するためには、新しい事業を手掛けて収入を上げていくことも大きな要素だが、一番大きな要素は効率的な運営によってコストを下げていくということである。従って、その点に着目し、グループ運営のメリットを生かしながら効率化を進めていくつもりでいる。
 確かに、他のグループ会社と競合した時の収入への影響という要素もあるが、それよりもどのように東西地域会社のコストを削減するかということの方が大切であると思う。

Q ボーダフォンが日本テレコムの株を取得することで、自民党の中でも「NTTが弱体化して外資に攻め込まれたらどうするのか」という声も出ているが、外国人保有比率の上限の緩和について、どのように考えているか。

A 外資規制については、当初我々の方から見直しを要求したものだが、それは5分の1という数字自体について見直しを要求したわけではない。現実の問題として、政府が売却するNTT株を外国人が買うと、必然的に外国人保有比率が高くなるので、政府がNTT株を売却し続けるとすれば、外国人保有比率の上限5分の1という規制が支障になってくるかもしれないという文脈で話が出てきた。従って、外国人保有比率の話は政府保有のNTT株の売却と関連して考えなくてはならないと思う。

Q 先日のIT戦略本部では、発言時間がなく、宮津社長の発言も中途半端で終わってしまったと聞いているが、「e−Japan重点計画(案)」は本部員の方々による十分な議論を経て出されたものか、あるいは、もう少し練り直す必要があると思うか。

A 率直に言えば、もう少し議論した方がよいのではないかという感じがするが、IT戦略本部はメンバーも多数おり、時間も限られているので、能率的に運営しなければならないという事情がある。やり方の良し悪しということよりも、内容についてしっかりと議論できればよいと思っている。先日の会合では時間が足りないことはわかっていたので、私の意見を資料として提出した。

Q 日本テレコムの筆頭株主になるボーダフォンは英国でドミナント規制の対象になっているが、ドコモにとってドミナント規制は具体的にどんな障害になるのか。
 また、昨年12月に電気通信審議会の答申が出た時にはこのような議論せず、今になって議論するのは何故か。

A(小出第一部門長)
 確かにボーダフォンはドミナント規制の対象になっているが、英国の非対称規制は支配的事業者を規制するというよりは新規参入事業者を育成するという色彩が強い。規制内容も非常に軽く、支配的事業者の力を弱めるというものではない。
 これに対して、今回の議論では50%以上のシェアを持つ支配的事業者は競争を阻害するのではないかという考えが前提になっており、我々としては怖い印象を持つ。
 また、電気通信審議会で答申が出るまでに何回かヒアリングを受け、こちらからもいろいろと意見を申し上げたが、残念ながら受け容れられずこのような状態になっている。NTTとして従来のスタンスを変える理由はない。この間にも、新規事業者の参入により、競争はますます激しくなってきている。

Q 支配的事業者規制については、規制そのものよりも内容が問題なのか。

A(小出第一部門長)
 支配的事業者に対する規制という色彩が非常に濃い規制であるので反対であるということだ。

Q 英国型のドミナント規制であれば構わないということか。

A(小出第一部門長)
 国際的な一つのルールがあって、それと同じようなものであるということであれば、ある程度議論の余地があると思うが、(現在議論されているような)国際的な規制レベルよりはるかに厳しいものは問題だ。

Q NTTの主張はインセンティブ活用型競争促進方策と支配的事業者規制の導入を止めて欲しいということか。自主的実施計画も出さないということか。

A(小出第一部門長)
 我々としてはこのような規制には基本的に反対である。自主的実施計画を出すのか出さないのかというのはまだ先の話であり、今はそこまで議論する段階ではない。

Q 前回の会見で宮津社長は「(自主的実施計画に入るであろう内容は)グループ3カ年経営計画の中に盛り込まれると思う」と発言されたが、今は出すかどうか迷っているということか。

A 以前から申し上げているように、我々としてはグループ3カ年経営計画を作らなければならないと考えており、実際にその作業を進めている。今日はIT戦略本部の中で話したことを申し上げているのだが、その資料に書かれているような内容は大きなポイントとしてグループ3カ年経営計画にも含まれることになると思う。

Q 今後改正法案が上程され閣議決定されることになると思うが、今後どのように反対していく考えか。NTTの主張が通るか通らないかの見通しを教えて欲しい。

A 主張が通るべく努力している。

Q 説得するために具体的にはどのようなことをするのか。

A 我々が法律を作るのではないので、我々の考えを訴えていくしかない。

Q 電気通信審議会で意見を言ったが受け容れられなかったということだったが、意見が変わらないのであれば今回も取り上げられないということが十分考えられるのではないか。

A できるだけのことをするつもりだ。これから法案化に向けたプロセスがはっきりしてくると思うが、そのプロセスの中で我々の意見を聞いてもらえるように最大限の努力をするしかない。全く諦める気はなく、できるだけのことをしたい。

Q NTTが反対する趣旨は理解したが、昨年の電気通信審議会のヒアリングでも、NTTグループとして明確な計画に基づいた主張をしてこなかったことが、今拗れている原因ではないかと思うが、NTTとしてどのようにしたいということを言わないのか。

A 私どもにしてみれば、自分達の意見を聞いてもらえる場が無かったと言わざるを得ない。これから先、総務省が具体的に改正法案としてまとめていく過程の中で、NTTからも意見を言う場を作ってもらうようにお願いしていく考えだ。

Q インセンティブ活用型競争促進方策に反対ということだが、東西地域会社の業務範囲の拡大も無くて良いということか、業務範囲の拡大を認める規準を明確化して欲しいということか、それとも改正法案の中にグループ解体を直接盛り込まなければ良いということなのか、考えを教えて欲しい。

A 今回の意見はIT戦略本部の「e−Japan重点計画(案)」に対して出したものである。重点計画案には法律の条文が書いてあるわけではないので、具体的にどのような内容になるかはわからないし、NTTにどのような影響が及ぶのかもわからない。従って、重点計画案の項目にあるインセンティブ活用型競争促進方策が規制強化になる可能性が高いということで意見を申し上げた。現実に具体化される過程ではもう少し深まった議論になると思う。

Q インセンティブ活用型競争促進方策による東西地域会社の業務範囲の拡大もいらないということか。

A(小出第一部門長)
 昨年の電気通信審議会のヒアリングでも申し上げたが、再編成の時点とインターネットがこれだけ発展してきた現在では状況が大きく違っている。インターネットに進出することが業務範囲の拡大になるのか、それとも現在でもできるのかという議論があると思うが、東西地域会社としては、そういうことができるような状態になりたいと考えており、その考えを変えるつもりはない。

Q NTTとしては、NTT法と電気通信事業法についてどのような改正であれば受け容れられるのか。また、先ほど英国型なら議論の余地はあると言ったが、規制レベルをどのようにすればよいのか。

A(小出第一部門長)
 先ほどは、英国型の規制なら議論の余地があると申し上げたのではなく、規制は国際レベルであって欲しいと申し上げた。
 我々はまだ改正法案を見ていないので、具体的な文言がどのようになっているのかは知らない。現在既に公表されているIT戦略本部の「e−Japan重点計画(案)」や電気通信審議会の第一次答申の内容に基づき法案が作られつつあるのだろうと想定して、NTTの基本的な考えを説明した。

Q 規制が国際的レベルであって欲しいという意見は理解できるが、総務省が現在考えている規制のどこが国際的ではないと考えているのか。

A(小出第一部門長)
 米国ではAT&Tも支配的事業者規制から外れているし、移動体通信事業者には支配的事業者という観念そのものがないのではないか。欧州でもドミナント規制の廃止や見直しについての議論があり、新しい国際競争の時代にどうするかを考えている。日本でも国際競争力を高めるという観点から考えて欲しい。

Q 東西地域会社についてはドミナント規制の導入に反対しないのか。

A(小出第一部門長)
 東西地域会社は既に支配的事業者規制を受けており十分であると思う。

Q 改正法案の条文を見た上で、議論の余地が出てくるかもしれないということか。

A 今回は現時点での意見を求められたということで、今の段階で言える意見を申し上げているが、最終的には改正法案の条文をどうするかという議論になる。この先具体的な議論の段階があり、ここで議論が終るわけではない。

Q 東西地域会社は指定電気通信設備としての規制を受けているので、ドミナント規制は二重規制だとのことだが、公正取引委員会からADSLで警告を受けたという事実もあり、そのような市場支配力の濫用を防止するために支配的事業者規制を導入するのだと思うが、この規制も必要ないということか。

A(小出第一部門長)
 指定電気通信設備規制というのは数年前に導入されたボトルネック設備を持つ事業者を規制するものであり、その目的は達成していると思う。
 (市場支配力を濫用し、競争を阻害するような)行き過ぎがあればその時に指導があると思う。法律的にはそれで良いのではないか。

Q 結局、NTTとしてどうして欲しいのか。無条件で東西地域会社の業務範囲を拡大して欲しいということか。

A  繰り返し申し上げるが、今日申し上げた意見は改正法案の条文を見て言っているものではなく、「e−Japan重点計画(案)」を見てそれに対する意見を申し上げている。今の段階での考え方というのも大事だと思ったので申し上げた。我々は法律を作成する立場ではなく、出てきた法案について意見を言っていく立場である。
 (インセンティブ活用型競争促進方策と東西会社の業務範囲の拡大について)我々の希望を聞かれたので、それぞれについて答えたということだ。こちらから具体的な文言の案を出す段階には至っていない。

以上

関連情報
インセンティブ活用型競争促進方策・非対称規制(支配的事業者規制)について
再編成後の料金値下げの内容(旧1社ベース<ドコモ分を除く> )
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