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社長記者会見

2001年4月16日(月)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

 冒頭、宮津社長より以下の発言があり、その後小出取締役第一部門長より「NTTグループ3ヵ年経営計画(2001年〜2003年)について」資料に基づき説明があった。

(宮津社長)
 「NTTグループ3ヵ年経営計画(2001年〜2003年)について」の「重点課題」に関連させてこの計画全般について説明させていただく。

 第1に、光サービス会社を設立する方向で検討を進めようと思っている。96年頃から「マルチメディア」という言い方で光などに取り組んできたが、最近はブロードバンドの時代となり、NTTとしても時代をリードするためには、光を中心とするブロードバンド市場の開拓やサービス開発、技術的検討など多角的に取り扱わなくてはいけなくなってきている。光サービス会社については、従来の事業の進め方とは異なり、光ファイバを敷くことより、むしろ高速のディジタル回線上のコンテンツ情報流通をどうするかが市場を開拓する上で重要となる。しかしながら、NTTだけでスムーズに事を進めることはできないので、他の会社との提携が必要になり、逆に他の会社にとってもNTTグループの力が必要になってきている。今までもNTTグループ各社にいろいろな分野で取り組ませてはいるが、ブロードバンドの時代を開拓するためには、グループの力を結集し、コンテンツ系の流通に力を入れることが、ブロードバンド市場の発展のために非常に大事なポイントとなっている。そういう意味で光サービス会社の設立を検討することとした。

 2番目は、「本格的な国際展開」である。今は国内での競争に海外からの事業者が参入し、国内競争そのものが国際競争になっている。当初、「国際に進出する」という意味で言っていた「国際競争」とはニュアンスが変わってきている。いずれにしても国際的な競争が本格化しているというのは事実であり、NTTの再編成もNTTの国際競争力をつけることが大きな課題であったため、そのように取り組んでいる。現在はグループ全体でプロジェクトとして取り組むという方法ではなく、むしろNTTドコモやNTTコミュニケーションズが中心となり、それぞれの立場で取り組んでいる。

 3番目に、東西地域会社の経営の自立化という問題がある。NTTは民営化以前の独占の時代に電話の拡充のために多くの人員を雇用していた経緯がある。その後民営化によって競争が入ってきたわけだが、独占時代に大量に採用した人員が現在は主に東西地域会社で働いている。東西地域会社は、一昨年の再編成をした時からそのような性格を抱えて事業運営を行っている。
 さらに、東西地域会社にとっては、携帯やインターネットの時代になり、電話が急激に減少し始めたこと、即ちメインの商品が減少しているという苦しさがある。
 再編成してから2年ぐらいが経つが、まずNTTにとって大きな問題になったのは料金値下げの問題である。具体的には、定額制サービスの開始と料金値下げの議論があった。その次に、アメリカといろいろ議論があった接続料の値下げがあった。さらに、市外通話料金の値下げに加え、最近になってマイラインの導入に伴う市内通話料金の値下げも出てきている。

 これらの値下げ全体について言えば、情報通信全体の需要を喚起していくことが日本の経済全体にとって非常に重要なことであるという見方があることから、われわれとしても需要開拓という意味での値下げにはかなり積極的に取り組んだ。その結果、かなり財務が苦しくなっているというのが現状であり、これを何とかしなくてはいけない。
 これから先もまだ値下げの話は出てくるであろうことから、東西地域会社のコストを下げて戦えるようにしなければいけない。東西地域会社の財務を良くするということは、グループ全体にとっても中心の課題になってきており、放っておくわけにはいかない。
 この問題は東西地域会社の問題だからと言って、東西地域会社の中だけで節約していても、とても対応できるものではない。東西地域会社としては拠点の削減や新規採用の凍結等の経営改善施策を一昨年の秋に打ちだし、それに取り組んでいる。東西地域会社としてできることはやっているが、ここまで来ると東西地域会社だけの努力でやるというのは無理だ。
 したがって、グループ全体として取り組まなければ仕方がないということであり、東西地域会社の人員を他の会社に移すというようなことを本気でやらないと対応できない。そういう意味で、東西地域会社の問題というのは、グループ全体の構造問題にもなってきている。3ヶ年経営計画の中での表現は、「東西地域会社の構造改革」という表現にしているが、それをサポートするためにグループ全体の構造改革が必要になってきており、この対応が非常に大きなものになってくると思う。

 東西地域会社では、多角的にコスト削減努力をする。投資額は将来のことも考えて大幅には削減できないが、それなりに抑制 することにはなるだろうし、費用の削減にも取り組む。これからさらに努力はするけれども、その程度の話では済まないため、やはり人員を相当動かさなければいけなくなる。

 このような問題は、必ず大きな労働条件の議論になってきて、そういう議論を正面からとらえて、それでおそらくは万のオーダーの人間について検討しなければいけなくなると思う。そういうことは過去にやったことはないので、ここで独占時代から引きずってきた問題に立ち向かわなくてはいけない。したがって、この問題は労働組合と相当議論が出てくる話である。

 この問題は突き詰めると社員一人一人の生活の問題であり、なかなか難しい問題になる。今日は、「こういう性質の問題に取り組みます」ということは申し上げることはできるが、具体的な議論をすることは難しい。これから先いろいろな議論が進む過程で、公表できるものは公表していくというような手法をとらざるを得ない。(3ヶ年経営計画の中に)全てを書き出してしまうということは無理なので、その点はご容赦願いたい。

 4番目の課題は、今述べたようなことをやろうとすると、持株会社がかなり旗を振らなければいけないということだ。即ち、新しい商品を開発したり、その商品を売ったりするのはそれぞれのグループ会社が独立して行えばよいのだが、先ほど述べたように、こちらの会社から他の会社に人員を移すというような場合は、送り出す側で約束したことが、会社が変わっても、受け入れる側の方でちゃんと守らなければいけないので、当事者となる会社だけで取り組ませようとしても無理である。したがって、そういうことを本当に実行していこうとすれば、グループ運営の中で持株会社がそういう役目を背負わざるを得ないと思っている。
 また前述の光サービス会社の設立においても、グループのいろいろな会社から人材を集めて取り組まなければいけないという意味で、グループとしてまとまってある問題に対応していくということは、どうしても避けられない。
 持株会社方式によるグループ運営のメリットを積極的に生かしていかなければ、今言ったような問題は解決できないということを今回の計画の中では取り上げている、というのがこの4番目の課題である。
 持株会社方式によるグループ運営がどういうメリットがあるかということを並べているが、特にグループ全体で取り組むという観点から言えば、1番と3番と4番が重要である。

 再編成以来、これが2回目の3ヶ年経営計画になるが、既に世の中が相当変わってきており、新しく3ヶ年計画を作り直していくような格好にならざるを得ない。昨年言った内容を実行する努力をする一方で、今年の計画では昨年言ったことも含めて新しく整理し直したのが今回の3ヶ年経営計画だ。来年もまた今後1年間の変化を踏まえ、抜本的に見直さなければいけなくなるかもしれないが、それはこの時代の特徴でもあり仕方がないと思っている。少し長くなったが、今回の3ヶ年経営計画全体に関してまず申し上げた。

 小出第一部門長による資料についての説明終了後、質疑応答に入った。

Q  東西地域会社の業務をアウトソーシングする経営資源活用会社等とは、新しく設立する会社なのかそれとも既存の会社なのか。

A(小出第一部門長)
 既存の経営資源活用会社の子会社を設立するのか、またどの程度の地域を単位とするのかについては今後の検討課題であるが、今のところ、「経営資源活用会社」としては既存の会社を想定している。

Q  営業権や資産を譲渡するいわゆる分社という形態になるのか、それとも単に業務だけをアウトソーシングするという形態か。

A(小出第一部門長)
 基本的には、東西地域会社本体の業務を経営資源活用会社へアウトソーシングするということである。具体的なことについては今後検討していきたいと思っている。

Q  光サービス会社の設立はいつか。またどのくらいの人員規模、投資額となるのか。

A(小出第一部門長)
 今年の7月を目途に新会社を設立できるよう計画をしている。人員規模はそれほど大きくなく、できるだけ外部にアウトソーシングしながら業務を進めていくことを考えているので、何百人という規模ではなくて何十人という規模ではないかと考えている。具体的な数字は現在言える段階にない。

Q  1点目に昨年の3ヵ年経営計画の1年目を終えた時点での評価はどうか。2点目に国・地方自治体等が光ファイバを敷設しないエリアについては、FWA等別の方法を用いて高速サービスを展開することを考えているのか。3点目に光サービス会社について東西地域会社とのすみわけをどのように考えていくのか。

A(小出第一部門長)
 3点目から回答するが、光サービス会社と東西地域会社とのすみわけについては、基本的には東西地域会社が光ファイバの回線を提供する役割であり、光サービス会社は上位のレイヤーの光ファイバを利用したコンテンツ流通サービスなどをやっていく役割である。
 2点目の地方部の低需要エリアへのサービスについては、国や地方自治体が光ファイバを敷設しているエリアについてはその活用も検討するし、光ファイバを敷設していないエリアについては、メタルが有効であればメタルを活用していくという方法も出てくると思う。

 (宮津社長)
 昨年の3ヵ年経営計画の1年目を終えてどうかと問われれば、当初想定していたよりも財務状況が苦しくなっているということは言える。これは、先程申し上げたように積極的に値下げに取り組んだのでその影響が出ているのだと思う。
 東西地域会社について言えば、市場の急激な変化により、特に西日本会社の経営が苦しくなってきているということで、中期経営改善施策を発表したのが一昨年の9月であった。その中期経営改善施策に沿った形で、昨年4月に「NTTグループ3ヵ年経営計画(2000〜2002年度)」を発表した。その時点では、何とか努力して西日本会社が3年で黒字になるように計画を立てていたのだが、その後のサービス料金の値下げや接続料金の値下げがあり、現況では2002年度に西日本会社が黒字というのは大変厳しい状況になってきているというのは事実だ。したがって、昨年の「NTTグループ3ヵ年経営計画(2000〜2002年度)」で申し上げた内容を、今年もそのまま踏襲していたのでは無理があるので、今回は東西地域会社の構造改革を打ち出し、新しく計画を見直しているということになると思う。

Q  東西地域会社から業務をアウトソーシングする会社は、ドコモやMEのような地域会社になるというイメージなのか。また、アウトソーシングの対象となる人員の規模はどうか。

A(小出第一部門長)
 アウトソーシング先の会社をどのような形態にするのかについては、現時点での経営資源活用会社の構造を見ながらこれから検討していくが、県単位かあるいはブロック単位で既存の経営資源活用会社の子会社を設立して、その会社にアウトソーシングするといった形態になると思う。また、人員規模については、アウトソーシングする業務や人員配置など、具体的にはこれから労働組合と論議をしていくので、現時点では決まっていない。労働組合の中での議論もあるので、夏を過ぎて相当の期間を要すると思われる。

Q  東西地域会社から他のグループ会社への人員流動の規模はどうか。また、サービスの値下げによる減収幅はどれくらいになるのか。さらに一昨年の中期経営改善施策で計画した東西地域会社の平成14年度の黒字化という目標は変更するのか。

A(小出第一部門長)
 現在の中期経営改善施策では平成14年度末までに東西地域会社から他のグループ会社に4,300人の流動を計画しているが、これは受け手側の会社が希望する人数が原則となっている。具体的な数字についてはこれから議論するが、前回計画で4,300人であるから何万人という話にはならない。先程社長が申し上げた「万のオーダでの人員の検討」というのは、業務をアウトソーシングする経営資源活用会社への人員流動の規模が、千単位ではなく万単位になるであろうという意味合いだ。
 また、サービスの値下げによる影響について言えば、市内通話料金を1円値下げすると東西で約800億円の減収になり、今後も値下げをすることになれば何百億という単位での影響になる。
 西日本会社の平成14年度黒字化の見通しはについては、費用にも収入にも変動要素が大きいため具体的には決定していないが、目標としては平成14年度の黒字化を目指している。

 (宮津社長)
 補足すると、仕事もないのに人員を流動させるということではなく、それ相当の業務があるから、そこに人員を流動させて業務を行うということが原則である。

Q  「社員のライフプランの多様化を踏まえつつ、例えば退職・再雇用等により雇用形態の多様化等に取り組み」とあるが、それを進めるための具体的な制度を新設や拡充する考えがあるのか。

A(高部第五部門長)
 社員の価値観が変化している中で、それに即応していくために成果・業績重視の新人事賃金制度を今年の4月から導入した。「退職・再雇用等」ということについても考え方は同じであり、今まで1つの人事・処遇制度でやってきたわけだが、今後は少し複線化した処遇制度を考えていかなくてはならないと考えている。「退職・再雇用等」という書き方をしているがこれは1つの方法論であり、本旨は雇用形態や処遇形態の複線化を考えていきたいということである。

Q  賃金水準の低い会社を設立して、その会社に人員を移転するというふうに受け取れるが、現行制度でそのような仕組みはあるのか。また、賃金水準に差を設けるとすれば、どの程度の格差をどのくらいの人員を対象に検討しているのか。

A(小出第一部門長)
 現在は1つの処遇体系であるので、NTT社員に関していえば、基本的にはそのような仕組みはないということになる。また、賃金格差については、先程宮津が申し上げたように、個人の生活の問題を考えなくてはならないし、また、勤務条件をどのように設計するのかということも絡んでくる。その辺りを総合的に検討して、どのような体系が良いのかということを今後詰めていきたいと思っている。

Q  先程の雇用形態の多様化、処遇の多様化について、具体的に人的コストを削減するために何をするのかをうかがいたい。例えば地域間で差がついたり、あるいは年齢で差がついたりするのか。

A(高部第五部門長)
 東西地域会社の社員については、昨年から行っている拠点の統廃合などでご存知の通り、基本的に全国に転勤してもらうという前提である。今回の新しい制度の中では勤務地を限定するということも考慮に入れなくてはならないと考えている。今まで都市部へ相当人員を流動させてきたので、都市部への流動にもある程度の限界があるため、勤務地の限定という要素を勘案するというのが1点だ。
 成果・業績重視の新人事賃金制度で年功的な要素を相当払拭したのだが、社員が生活設計を考える際に、どのあたりの年代でどのようなプランを会社から提示するのが一番適しているのかについて会社として考えなくてはいけないという認識の下に、将来についてある程度設計できる年代を、選択肢の選択権を与えるポイントにしたいということで検討している。

Q  ある年齢以上の社員に、賃金は低いが安定した雇用の選択権を与えて選択させるということか。

A(高部第五部門長)
 賃金を画一的に下げるということが目的ではないので、他の一般企業が考えているような年金の受給開始年齢の問題についての対策と組み合わせて設定していくことになるだろう。

Q  光サービス会社については、低料金で光ファイバをユーザに提供する会社なのか、それともホールセールを行う会社か。また、有線ブロードネットワークスが提供しているような動画コンテンツも合わせたサービス形態をイメージしているのか。

A(小出第一部門長)
 具体的なユーザとしては企業もあるだろうし、SOHOや個人も想定している。卸ではなく第1種通信事業者から回線を借りてユーザにダイレクトに提供する。有線ブロードネットワークスが提供しているような動画コンテンツについても対象にしていきたいと考えている。

Q  料金のイメージはあるのか。

A(小出第一部門長)
まだその段階まで至っていないが、競争下でサービスを提供するのであるから、高い料金であれば普及しない。かなり安くしないといけないとは思っている。

Q  宮津社長にお伺いしたいのだが、東西地域会社の構造改革でグループ一丸となった取り組みの下で人員流動を行うとあるが、持株会社としてどの程度の人員をグループ会社に引き受けてもらいたいと考えているか。

A(宮津社長)
 先程申し上げた値下げをやってきている中で、東西地域会社が黒字化するためにはどのようにすれば良いのかということから始めるのが基本であり、黒字化の手段というのは人員を流動させることだけではなく、東西地域会社としてコストをどのように下げるのかということだと思う。したがって、そのようなものを多角的に検討をしようと思っている。その中の1つに人員流動という話があり、さらにどのような規模で流動させるのかという話になってくる。その他の条件を無視して、人員流動の人数ありきといった話にはならないと思う。

Q  今後の値下げも踏まえた上でどのくらいまでコストを落とさないと黒字転換ができないのか。

A(小出第一部門長)
 収入についても変動するであろうと予測しているし、コストの削減具合についてもこれから詰めていく段階である。ただ、競争環境など将来の見通しを考えると、先程申し上げたように相当抜本的なことを実行しないと西日本会社が平成14年度に黒字化の目標を達成することは難しいという思いが強いので、このような施策をやっている。

Q  この計画は現行の持株会社の存続を前提として立てられていると思うが、今の持株会社が特殊会社でなくなる段階においても持株会社が続くと展望して計画を立てているのか。また、電気通信事業法の改正による東西地域会社の業務の拡大と、今回の計画のアウトソーシングとの関係はどうか。

A(小出第一部門長)
 競争が激しくなり、ユーザ料金の値下げやアクセスチャージの低減化のような値下げ圧力は続くと見ており、H13年度では東会社はわずか270億円の黒字、西は840億円の赤字を計画している。このまま放っておいても収支好転がなかなか期待できないため、本計画を策定した。今後経営形態が全く変わってもっと自由度が出てきた場合には、できることは増えるかもしれないが、今回は現状でこういうことを考えているということだ。
 法改正による東西地域会社の業務拡大はインターネット関連業務が予想されるが、それによって新たなオペレーションが出てくるようなことがあれば、資源活用会社の子会社にアウトソーシングすることもあるかもしれないが、計画上は今の仕事のアウトソーシングを考えている。

 (宮津社長)
 5年も10年も先のことを読むのは難しいにしても、少なくとも3年くらい先を見てすぐに着手しなければいけないこともあるので、不確定要素はあるだろうが、当面の見通しを立てて皆の勢力を結集しようではないか、という意味で今回の計画を作成した。計画上変動要素はあるが、実際的な手段であると考えている。

Q  東西地域会社に業務拡大が認められ、かつアウトソーシングによる別の会社への業務移転を進めるのであれば、持株会社の判断で、例えばLモードなどをコムや経営資源活用会社にやらせることがあるのか。

A(小出第一部門長)
 今回のアウトソーシングについては、基本的に東西地域会社会社の提供するサービスに関する一部の業務を委託するということである。したがってサービスそのものを別会社にやらせるというのは別の話である。

Q  東西地域会社の業務拡大について、どういうビジョンをお持ちなのか。

A(小出第一部門長)
 業務範囲の拡大により新たなサービスがどんどん出てくると思うが、それらのサービスからの収入により今までの収入減をカバーすることはあり得るが、収入がどんどん伸びて急成長するようなモデルにはならないのではないか。パイのある程度の拡大はあると思うが、急速な拡大ではないだろうし、新しいサービスの分野でも、最初から料金競争により料金も下げざるを得ないという状態が出てくると思う。したがってコスト削減の取り組みは新しい分野でも出てくると思う。

 (宮津社長)
 業務範囲は電話から新分野に移っているものの、現在の経営資源活用会社(3類会社)が1類会社や2類会社から仕事を委託されているというパターンは今回の3ヶ年計画においても変わらない。問題は3類会社が仕事を増やしていくために、いかにコストを下げて競争力をつけるかということだ。コストを下げて、値段を下げることが新分野の開拓においては重要になる。社員の賃金が安くならないと値段が下がらず、結果として仕事が増えないという悪循環をどう絶ち切り、いかにうまく仕事を回すかが課題となる。

Q  光サービス会社は持株の100%出資か。また、MEなど既存の会社を利用しない理由は何か。

A(宮津社長)
 株主構成については検討中である。MEも光関係のサービスをやっているが、光サービス会社については、リソースを集中させて光サービスを普及をさせたいという気持ちから新会社を設立することにしたということだ。

Q  設備投資の見通しはどうか。そのうちの光への投資はどれだけか。また、「電電ファミリー」という言葉についてはどう思うか。

A(小出第一部門長)
 設備投資については、収入の推移にもよるので今後決めていくことになる。中期経営改善施策の中では3ヵ年で9000億円の設備投資の削減としているが、それ以上切り込むかどうかは今後の検討となる。光関連では、毎年2,000億円程度の投資をしているが、計画的な投資ではなく需要次第という形になる。

 (宮津社長)
 もともと「電電ファミリー」と言われていたのは、NTTで使う装置や物品の規格を決めて、安定した物を納入してもらうという意味からいろいろ指導してきたという歴史的経緯からであり、そのような仕組みが功を奏した時代もあった。しかしながら今は、メーカはメーカで競争して良い製品を出してきているし、我々も都合のいい時に安くて性能の良い商品を仕入れるという時代になってきており、NTTが育てなければならないという必然性はない。海外からの調達も増えてきており、そういう意味では国際調達問題も無くなってきている。

Q  ユニバーサルサービスの問題に関連して、長野県知事が「NTTの拠点の集約によりサービスの質が落ちる」と言っているようだが、どうか。

A(宮津社長)
 この問題は永遠に議論されるのだと思うが、人員は集約する一方で、不便がでないように技術でカバーしていくというのが世の中の方向であり、歴史がそれを証明しているのではないか。問題はどのようなテンポでやるかであり、急激にやるとひずみが出ることもある。大きな流れでは集約だが、それ以上は個別・地域毎の議論になる。

以上

関連情報
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