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社長記者会見

2001年6月6日(水)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

Q 先日のIT戦略本部の会合ではどのようなことを発言したのか。

A 昨年から、接続料金に始まり、通話料、インターネットアクセスの定額制など一貫して値下げをし、特にインターネット系のサービスについては国際レベルにした。これは、将来の需要を増やすことが目的ではあるが、値下げの動機としてIT戦略会議がかなりの影響を与えたと思う。IT戦略会議では、日本でインターネット、特に高速インターネットの発展を図るため、インフラとして回線料金が安いことが非常に重要だという議論があった。アクセス料金が本当に下がったと見えるようになるには、NTTが値下げしなければならない。そこで、3000億円もの料金値下げを思いきってした。NTTにとっては非常に大きなアクションだった。しかし値下げはしたが、まだ現実には需要が出ていないので、この端境期を何とかつないでいかなければいけないという状況だ。
 IT戦略本部でも、インフラに関して言えば「e-Japan戦略」に沿って具体的に動いており、アイデアを出していた構想の段階から、はっきりと見える形の実績を作っていく実行の段階に入っている。今回政府が新しくなったので、IT戦略本部も具体的な段階に入っていると理解している、と申し上げた。
 また、光インフラへの投資については、競争によるメリットを出しながら普及を図っていくべきだが、例外的に政府が国民のためにお金を出していくことも必要だと思うと申し上げた。
 小泉内閣になって第一回目の会合だったので、今後議論するテーマの案も出ていたが、森内閣から考え方が変わったのか変わらないのかはっきりしなかったため、以上2点について申し上げた。

Q 光会社の設立時期、サービス開始の時期、収益モデル等が決まっていたら教えて欲しい。

A まだ決まっていないので、今は申し上げられない。光サービス会社の設立時に今後数年の光の普及を見据えて、NTTとしてはこういう戦略をとるべきということを言えるかどうかもはっきりしない。むしろ先にアクションを起こして会社を設立し、いろいろな商品を出しながら市場動向を見てやり方を決めて行く戦略を取らざるを得ないのではないか。もちろんできるだけ早い時期に会社の設立等についても明らかにしたいし、そうすることにより市場に好影響を与えれば良いと思うので、隠すつもりはない。したがって考えが固まり、動き出そうという段階になれば、なるべく早い時期にその内容について申し上げられるようになるのではないかと思っている。

Q 光サービス会社の収益性自体に疑問の声があるということか。

A 最初の段階で、何年か後には収益が期待できると言えるようにはしたいと思っているが、それよりまずやってみることが重要だ。収益計算ばかりをしてあまり調子が良くなさそうだからやらないということにはならない。

Q NTTとしては、通信の分野から、コンテンツの配信や、課金システム等の新しい分野へと事業領域の拡大を図っていこうとしているのだと思うが、先日のIT戦略本部において、iモードやLモードのようなゲートウェイの開放等の広範囲な部分での競争条件の整備についても民間委員から意見が出たと聞いているが、どのように考えているのか。

A 従来のメタル系のインターネット分野や光ファイバーのインフラ整備については、すでに競争によって参入する事業者が増えてきてはいるものの、NTTが他より先に事業を手掛けてきていた。インターネットの分野でいえば先にサービスを提供したし、光ファイバーの分野でいえば実際に設備の敷設を進めていた。つまり、NTTが先に事業を開始して、その後に新規に事業者が参入するので、NTTは門戸を開放するのかどうか、どのような開放の仕方をするのかという議論になったのだと思う。しかし、プラットフォームやコンテンツの分野の話になってくると、少なくともビジネスレベルはNTTが先行しているという話ではないので、従来のパターンは参考にならないのではないか。新しいパターンとして市場をどのような構造にしたら良いのかという議論になるのではないか。今後はNTTが従来からやってきている回線サービスだけではなく、端末やOSやコンテンツ等も関連してくるので、従来のNTTが先行している事業を新規参入事業者のために開放するという発想にはならない。今後も議論はあると思うが、根底にはそのようなことが前提にあるので、議論の進め方が従来と異なると思う。

Q 先日のIT戦略本部でソニーの出井会長が「e‐Japan戦略」の5年の目標を3年に早めてはどうかという提案があったが、どうか。また、KDDIの奥山社長が、メタルや光ファイバという物理的なインフラ部分と、その上位 のインターネットサービスやプラットフォームを別会社にすべきという議論を出されたが、それについてどのように考えるか。

A 私もR&Dのシンポジウム等でことある毎に話をしてきているが、奥山社長が言われたレイヤーの議論は、サービスを開発していくためには必要な議論だと思っている。
 需要の出方を見ながら対応しようとすると、一つの組織では対応できない。それぞれの分野の専門家が市場や技術の動向を見ながら、それを組み合せることで対応せざるを得ない。つまり、開発の手段であるとか市場の分析という意味でのレイヤー議論というのは実際に行ってきているが、それがそのまま市場の構造論になるのかという点についてははっきりしない。従って、奥山社長は、これまでの議論を広げるために、レイヤー議論を市場構造論に持ちこんで、新しい角度から議論してはどうかということを言われているのではないか。
 それから「5年の目標を3年に早めてはどうか」という話について言えば、以前から出井会長はIT戦略本部で電話の分野の話ばかり議論しても仕方ないと発言されている。数年前と違って、今は電話は縮小していく市場であり、競争が積極的な意味で市場を拡大していくというのはインターネットの分野である。出井会長は、IT戦略本部の議論が、むしろ電話の議論が主になってやられるとすれば、IT戦略本部自体もあまり感心するものではなくなるという感じを持っているようだ。従って、出井会長は電話の分野とは別 の、これから伸びていく市場をどのように捉えたら良いのかというのが議論になるので、その市場の5年といっている目標を3年に早めるくらいの意気込みを出してやれないものかという意味で発言されたのではないかと思う。もちろん、その議論は我々にとっても非常に大切な問題であると思っている。

Q 政府は保有するNTT株の売却方法の多様化について検討しており、証券会社等からもいろいろと意見が出ているようだがどうか。

A 政府はこの3年間で毎年100万株ずつ保有株を放出してきている。1回の放出で1兆円以上の金額になるので、市場にとっては大きなかく乱要素にもなっている。NTTとしては完全民営化にという方向に向けて、NTTの株を買って頂けるようIR活動に取り組んできたし、折に触れてNTTを理解して頂くよう努力してきた。その努力の甲斐あって、現時点では政府の保有比率は節目である半分を切った。その結果 、今度は政府の保有比率の下限は3分の1でいいのかとか、外国人保有比率の規制を撤廃した方が良いのではないかとか、コミュニケーションズの株を持株会社が100%持っていなければいけないのかという議論に広がってきている。
 いずれにせよ、政府のNTT株保有のあり方や持株会社の子会社の株式保有も含めて、いろいろな角度から議論されるようになった。また、株を売却してそのお金をどのように使うかという議論や、1度に100万株ずつ売却し続けるのかといったような売り方の議論にも広がってきている。当然のことかもしれないが、ここまで広くNTTの株が世の中に流通 してくると、今までみたいな通り一遍の売却方法では無理が出てくるのではないかと思う。そういう意味で、財務省では株をどのように売却するかということが一番の問題意識だと思うが、それだけではなくいろいろな角度からの議論がはじまっているのだと思うし、そういう議論になっているのは当然の流れであると受けとめている。

Q レイヤーの議論でいえば、iモードの事例にもあるようにNTTは通 信事業者としての影響力を持っているので、コンテンツプロバイダやISPの競争関係に大きな影響を及ぼし、競争条件が平等ではなくなるということで総務省を中心に議論をしているようだが、例えばiモードの開放の議論についてどのように考えているか。

A その議論は、物理的な回線を使用する使用しないというようなハードウェアの利用論とは少し異なり、ソフトウェアの世界の話であり、大きく言えば情報の権利の問題やセキュリティーの問題にも広がってくる。ソフトウェアはハードウェアと違いコピーすることにより簡単に増やすことができる反面 、権利の問題も絡んでくる。そこで、規制とか法律の議論もハードウェアの時代とは異なってくる。そこがこの議論の根本にある。ハードウェアの時代であれば現実に回線を敷設したのはNTTだから、それを新規の参入事業者に対してオープンな姿勢で提供しているかどうかというような議論があったが、ソフトウェアの世界では、NTTの市場の中での位 置付けが決まっていて、NTTの存在自体が話題の中心になるようなものではないと思っている。従って、議論の進め方も変わってくるのではないかと思っている。NTTとしても、柔軟な気持ちで対応していくことが必要だと思っている。

以上

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