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社長記者会見

2001年11月22日(木)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

 冒頭、宮村取締役第四部門長が資料に基づき説明を行い、続いて、宮津社長より平成13年度中間決算について以下の通り話があり、その後、質疑応答に入った。

(宮津社長)
 平成13年度中間決算について、今後の見通しも含めてコメントする。
 今回の決算に関しての大きな問題は、東西地域会社の問題、Verioに関するコミュニケーションズの問題、それからKPNモバイルに関するドコモの問題の3つになる。
 東西地域会社については、収入面で見ると、固定関係が傾向としてこのところよくない。加入電話は収入が落ちてきているし、ISDNでも収入の伸びが悪くなってきている。全体の傾向がそのような状況であるということが一つ言える。収入に関するもう1つ大きな要素は、値下げである。今は値下げしたからといって需要が増えるかというとそうではなく、値下げするとその分収入が下がってしまう。何故値下げをしたかと言えば、一つにはもちろんマイラインの導入等により競争が激しくなったからということがある。また定額制を導入し、それをかなり値下げしたということなどは、国のIT戦略と関連して、NTTとしても下げる努力をして需要を拡大しようということで政策的に値下げしたと言える。いずれの理由にせよ、全体として値下げをしたために収入が下がってきているということが大きな要素の1つであり、そういう状況であると、特に東西地域会社が財務的に苦しくなってくる。
 東西地域会社はこれまで根本的な手を打ってきていないので、値下げに耐えられなくなってきている。これはもう逃げられないので、抜本的な人員の流動、つまり構造改革をやる覚悟できた。ところがこの構造改革をやろうとすると、人員を流動させるために、あるいはいったん退職金の手続きをとる必要があるために、そのような要素が費用として現われてくる。従って、これはまさに構造改革をやることに伴う痛みそのものである。その痛みによって血が出たところが今回の中間決算や通期の業績予想に表れているというわけである。
 それから、ドコモの問題とコミュニケーションズの問題は、両方とも、国際投資をしたが、具合が悪いので特別損失を計上するというものであるが、この2つのものは性格が少し違う。
 コミュニケーションズの方は、国際戦略の実行手段として米国のVerioを買い取ったのであり、コミュニケーションズとVerioは一体化されて動いている。したがって、Verio自体の特別損失を計上するということは、即ち、コミュニケーションズ自体をどうするかという問題になっている。今回は会計基準の変更もあり、現時点で評価損を計上したということだ。いずれにしても、Verioの建て直しをしなければいけないということは当然であるが、Verioの事業領域である国際的なIP事業そのものは全体的にこれからも伸びていく事業だと思っており、次の時代に向けて今一番重要視されている分野である。今は不況で収益が悪くなっているが、これは世の中の景気が悪いためであり、この分野自体が長期的に将来性が十分あるということは疑ってはいない。つまり、経済情勢によりこういう事態になってはいるが、これを乗り越える必要があるということであり、間違ったことをやっていて先行きの見通しがつかないということではない。このような事態を踏まえ、事業の絞り込み等の手を打って、コミュニケーションズ自体をもう少し効率的にしなければならないと思っている。じっとしているつもりはなく、財務改善のための方策は早急にとらなければいけないと思っているが、基本的には将来伸びていくであろう路線の上に乗っていると考えている。
 次にKPNモバイルに関するドコモの問題だが、これは全体的な景気が悪いということもあるが、むしろ欧州での3Gのライセンス料が高騰したために、3Gに対する期待が高まったところで株価が下がってしまったという携帯市場独特の問題があると思う。ドコモだけが損失をこうむったわけではなく、世界的に携帯電話事業に関連して損失をこうむったところは他にもたくさんある。ドコモの場合はむしろ、全部買い取るという投資をやらずにマイノリティ出資であったために、100%出資などをしている同業他社と比べて結果的に言えば、損失が大きくならずに済んだとも言える状況である。とはいえ損失の額は大きいので大きな問題であると認識しているが、移動体通信事業も将来性のある分野だと思っているので、国際戦略という面から見れば、成長分野に乗り出していくという意味で今の戦略を見直すという話ではない。
 もっと大きく捉えれば、もともとNTTは国内事業しかやっていなかったので、国際に出ていくためのいろいろな仕事のやり方に合うように、NTT自体を国際向けに構造改革しているということかもしれない。そのように考えると、国内の人員の問題も、国際投資の問題も、大きく捉えれば今やろうとしている構造改革のための痛みが出てきていると言えると思う。
 ただ、この状態はすぐに回復する。もちろんこのまま放ってはおけないわけであり、現実に動き出している。東西地域会社の構造改革については、今年4月の「グループ3カ年経営計画」や10月の「当面の経営課題に対するNTTの取り組み」の中で取り上げてきており、今回の中間決算にあたっても東西地域会社から具体的な数字について説明があったと思うが、これで人員を流動させ、来年度に西日本会社を黒字にするという再編成時からの約束を守るつもりでいる。
 コミュニケーションズについても、国内のIP事業は今年度中に黒字にするし、国際事業についても、コミュニケーションズの単独ベースでは2003年、Verioも含めてなら2005年には黒字になる。いずれにしても、はっきり見通しをつけてやっている。ただし、2005年までは我慢できないので、これからまた動かしていく中で、黒字化までの期間を短くしていく。以前の会見で、持株会社も投資先の状況をしっかりとモニターするのかと聞かれ、マニュアルのようなものを作ってしっかりとモニターしていくと言ったことがあるが、持株会社としても今後まさにそのような方法で見ていく。
 今回の決算は、連結では経常利益は黒字であるが、当期利益では赤字になっており、それがまさに現在の苦しみをあらわしている数字だと思っている。ここは将来につなげていくために、どうしても越えなければならないところであり、グループを挙げて何とか乗り越えていこうと考えている。
 そういう経営姿勢を明確にするという意味で、見通しがたつまでは私自身の役員報酬を2割減額することにした。持株会社の他の役員は1割減額する。役員賞与については、持株会社の役員は平年の水準から3分の2を減額する。賞与の減額は全役員均一でいこうと思っている。その他に管理職や一般社員のボーナスも減額になっている。

(小出第一部門長)
 一般社員はボーナス交渉の結果として、昨年に比べ10%の減額となっており、管理職が最大20%の減額となっている。

(宮津社長)
 以上中間決算について、今回の決算がどのような原因でこのような結果になったかということ、今後の回復についてどういう見通しを持っているかということ、それから我々自身として、これを確実に進めるために姿勢も示すという意味で報酬や賞与をカットするということ、大きく3つのことについて申し上げた。

(以下質疑応答)

Q 今後の回復に向けての具体的な事業の柱についてどう考えているのか。

A いつ頃までにその答えを詰めていきたいかという答え方になるが、今後の見通し、枠組み、考え方というものは今日申し上げた。具体的に進めていく上で、これから先の動きを読みにくい一番大きなポイントは、構造改革で人を動かすというところである。約10万人が移動対象であるが、これについてはすでに労働組合とは話したのだが、結局これは社員一人一人の問題である。1月から3月ぐらいにかけて、その対象となる人と個別に話をしなければならないし、各地域に会社を作ったりもしなければいけない。それには相当時間もかかるし、いろいろな問題も出てくるのではないかと思っている。「今後の回復」に向けての取り組みの中で、実行上一番大きな問題はそれだと思っている。
 それをやっている間に、その見通しを横目に見ながら、これから先の回復の問題も含めもっと将来に向けての議論をしなければならない。将来に向けての議論をしようとすると単年度では無理であり、したがって、次の4月の「グループ3カ年経営計画」で見通しを立てなければいけないと思っている。
 2月末には、東西地域会社は総務省に来年度の事業計画を認可申請しなければならないので、その時点でそれなりにまとめることになるが、それは東西地域会社の単年度の見通しであり、グループ全体の将来を見てということになると、やはり4月までにまとめるということになると思っている。もちろん、その間に現実に人を動かすための準備期間なども必要であると考えている。
 来年4月の「グループ3カ年経営計画」では、今回の一連の問題の回復策は当然だが、その先の将来に向けて、今度は積極的な意味でどのようなことをやっていくかという内容を書かなければいけないと考えている。最大の軸になるのは、やはり光化の話だと思う。銅線を光ファイバにかえていくということを本当にやっていかなければいけない。DSLは現在高速インターネットアクセスとして提供しているが、所詮は銅線の上に乗せる話であり、ゆくゆくは全体的に光に乗りかえていくことになる。銅線が古くなったからといって、今更銅線で引き替える事業者はいない。中身としては、範囲がすごく広くなるだろうが、ここ数年の間のNTTの将来の方向性としては、光を普及させて広げていくということを軸にしたいと思っている。

Q グループ全体で、構造改革の経費削減効果は年間どのくらいあるのか。また、下期に資産や株式等の資産売却によって利益を出し、赤字の穴埋めをする予定はあるのか。

A(小出第一部門長)
 構造改革の経費削減効果はお手元の「NTT東西の構造改革について」の資料の別紙1の通りだ。これがグループ全体としての効果だ。
 それから、資産売却については情勢を見ながら取り組むので、今のところは、どのタイミングで実行するかは決めていない。例えば、小さい物件で意外と早く買い手がついた不動産については売ってしまうということはあるかもしれないが、どの時点かということは言えない。

 (宮津社長)
 念の為に申し添えると、ドコモ株を売る考えはない。

Q 退職金の支払いの発生によって生じる資金需要は、東西あわせてどれくらいか。また、その資金調達の方法はどう考えているのか。

A(宮村第四部門長)
 退職・再雇用の関係では、通常の退職金と一時金をあわせて約1兆2,000億円必要と考えている。資金調達の方法は、長期、短期の借入れ、社債の発行、保有資産の活用といろいろあるが、いろいろなやり方を見ながら、知恵を絞って、最適な調達手段の組み合わせを考えていく。
 やはり長期、短期の借り入れ、社債の発行が主になるだろうが、NTTには保有資産もいろいろあるので、よい組み合わせを考えていきたい。

Q 1点目は、東西地域会社の見通しは、現在認可されている接続料金を前提としていると思うが、来年のLRICモデルの見直しについてはどのような方針か。2点目は、今後新しい事業に進出する際には、長年の懸案である構造問題が避けて通れない問題として出てくるのではないかと思うが、どうか。

A 接続料については、1年前に3年間で22.5%引下げるということで決着したが、その先の話はその次にやりましょうということになっていると理解している。だから、それから先の議論はまだ確定していないと思っており、その枠組みも含めてまた議論を呼ぶのではないかと思っている。したがって、接続料金の値下げという見直しを、これからの経営の前提に置くことはできないと思っている。
 広い意味でのグループ全体の構造に関して言うと、NTTグループの事業は、これからコンテンツ、プラットフォーム等のいわゆる新しい情報流通というものに広がっていくことは確かであり、そのような中では現在の体制では対応できないと考えており、変えていかなければならないと思っている。時代はどんどん変化していくので、変え方としても10年に1回狙いをつけて変えるというようなやり方をすべきかどうか。当面はそういう意味の構造問題ではなく、現在取り組んでいる構造改革をやり遂げ、財務的な問題を回復しなければならない。

Q 希望退職が東西地域会社で増えているが、これをどう受けとめているか。また、経営者として、経営責任あるいは雇用責任ということについてはどのように考えているか。

A 雇用という問題について言えば、経営側としても、労働組合とはよく話し合ってきている。
 基本的には、強制解雇というのは回避すべきと思っているし、今回の退職・再雇用の考え方も、退職してまた再雇用するかわりに、コストを下げるために、新しい会社にアウトソーシングし、給与を下げたりすることはするが、こちらから強制的に解雇するというような形の、雇用の変更を図っていくというような意味のことはやっていない。ただ、希望退職したいという人が増えてくるのは、それぞれ個人の生活があり、事情があるのだろう。

Q グループの年間設備投資計画と前期の実績の数字を教えて欲しい。

A(宮村第四部門長)
 グループ全体で今年度は2兆5,500億円を見込んでいる。前期が2兆6,600億円強であったので、約1,150億円の減少。東西地域会社がやはり財務的に厳しいので、設備投資を減らしており、今期が約9,200億円、前期が約1兆1,000億円であったので、1,800億円弱の減少である。

Q 売上高の5兆8,000億の分野別の内訳はどうか。

A(宮村第四部門長)
 5兆8,060億の内訳は、まず移動通信サービスが2兆2,334億円、インターネット・データ通信関連サービスが1兆5,700億円、アナログ固定通信サービスが2兆0,029億円である。

Q グループ会社も役員賞与を削減するのか。

A(小出第一部門長)
 例えば、東西地域会社やコミュニケーションズなどのグループ会社は、基本的には賞与も減額する。

Q リストラ費用の1兆2,000億円というのは一時金も含めた全部の金額ということでよろしいか。

A(小出第一部門長)
 退職金と激変緩和の一時金である。

以上

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