Q 今後の回復に向けての具体的な事業の柱についてどう考えているのか。
A いつ頃までにその答えを詰めていきたいかという答え方になるが、今後の見通し、枠組み、考え方というものは今日申し上げた。具体的に進めていく上で、これから先の動きを読みにくい一番大きなポイントは、構造改革で人を動かすというところである。約10万人が移動対象であるが、これについてはすでに労働組合とは話したのだが、結局これは社員一人一人の問題である。1月から3月ぐらいにかけて、その対象となる人と個別に話をしなければならないし、各地域に会社を作ったりもしなければいけない。それには相当時間もかかるし、いろいろな問題も出てくるのではないかと思っている。「今後の回復」に向けての取り組みの中で、実行上一番大きな問題はそれだと思っている。
それをやっている間に、その見通しを横目に見ながら、これから先の回復の問題も含めもっと将来に向けての議論をしなければならない。将来に向けての議論をしようとすると単年度では無理であり、したがって、次の4月の「グループ3カ年経営計画」で見通しを立てなければいけないと思っている。
2月末には、東西地域会社は総務省に来年度の事業計画を認可申請しなければならないので、その時点でそれなりにまとめることになるが、それは東西地域会社の単年度の見通しであり、グループ全体の将来を見てということになると、やはり4月までにまとめるということになると思っている。もちろん、その間に現実に人を動かすための準備期間なども必要であると考えている。
来年4月の「グループ3カ年経営計画」では、今回の一連の問題の回復策は当然だが、その先の将来に向けて、今度は積極的な意味でどのようなことをやっていくかという内容を書かなければいけないと考えている。最大の軸になるのは、やはり光化の話だと思う。銅線を光ファイバにかえていくということを本当にやっていかなければいけない。DSLは現在高速インターネットアクセスとして提供しているが、所詮は銅線の上に乗せる話であり、ゆくゆくは全体的に光に乗りかえていくことになる。銅線が古くなったからといって、今更銅線で引き替える事業者はいない。中身としては、範囲がすごく広くなるだろうが、ここ数年の間のNTTの将来の方向性としては、光を普及させて広げていくということを軸にしたいと思っている。
Q グループ全体で、構造改革の経費削減効果は年間どのくらいあるのか。また、下期に資産や株式等の資産売却によって利益を出し、赤字の穴埋めをする予定はあるのか。
A(小出第一部門長)
構造改革の経費削減効果はお手元の「NTT東西の構造改革について」の資料の別紙1の通りだ。これがグループ全体としての効果だ。
それから、資産売却については情勢を見ながら取り組むので、今のところは、どのタイミングで実行するかは決めていない。例えば、小さい物件で意外と早く買い手がついた不動産については売ってしまうということはあるかもしれないが、どの時点かということは言えない。
(宮津社長)
念の為に申し添えると、ドコモ株を売る考えはない。
Q 退職金の支払いの発生によって生じる資金需要は、東西あわせてどれくらいか。また、その資金調達の方法はどう考えているのか。
A(宮村第四部門長)
退職・再雇用の関係では、通常の退職金と一時金をあわせて約1兆2,000億円必要と考えている。資金調達の方法は、長期、短期の借入れ、社債の発行、保有資産の活用といろいろあるが、いろいろなやり方を見ながら、知恵を絞って、最適な調達手段の組み合わせを考えていく。
やはり長期、短期の借り入れ、社債の発行が主になるだろうが、NTTには保有資産もいろいろあるので、よい組み合わせを考えていきたい。
Q 1点目は、東西地域会社の見通しは、現在認可されている接続料金を前提としていると思うが、来年のLRICモデルの見直しについてはどのような方針か。2点目は、今後新しい事業に進出する際には、長年の懸案である構造問題が避けて通れない問題として出てくるのではないかと思うが、どうか。
A 接続料については、1年前に3年間で22.5%引下げるということで決着したが、その先の話はその次にやりましょうということになっていると理解している。だから、それから先の議論はまだ確定していないと思っており、その枠組みも含めてまた議論を呼ぶのではないかと思っている。したがって、接続料金の値下げという見直しを、これからの経営の前提に置くことはできないと思っている。
広い意味でのグループ全体の構造に関して言うと、NTTグループの事業は、これからコンテンツ、プラットフォーム等のいわゆる新しい情報流通というものに広がっていくことは確かであり、そのような中では現在の体制では対応できないと考えており、変えていかなければならないと思っている。時代はどんどん変化していくので、変え方としても10年に1回狙いをつけて変えるというようなやり方をすべきかどうか。当面はそういう意味の構造問題ではなく、現在取り組んでいる構造改革をやり遂げ、財務的な問題を回復しなければならない。
Q 希望退職が東西地域会社で増えているが、これをどう受けとめているか。また、経営者として、経営責任あるいは雇用責任ということについてはどのように考えているか。
A 雇用という問題について言えば、経営側としても、労働組合とはよく話し合ってきている。
基本的には、強制解雇というのは回避すべきと思っているし、今回の退職・再雇用の考え方も、退職してまた再雇用するかわりに、コストを下げるために、新しい会社にアウトソーシングし、給与を下げたりすることはするが、こちらから強制的に解雇するというような形の、雇用の変更を図っていくというような意味のことはやっていない。ただ、希望退職したいという人が増えてくるのは、それぞれ個人の生活があり、事情があるのだろう。
Q グループの年間設備投資計画と前期の実績の数字を教えて欲しい。
A(宮村第四部門長)
グループ全体で今年度は2兆5,500億円を見込んでいる。前期が2兆6,600億円強であったので、約1,150億円の減少。東西地域会社がやはり財務的に厳しいので、設備投資を減らしており、今期が約9,200億円、前期が約1兆1,000億円であったので、1,800億円弱の減少である。
Q 売上高の5兆8,000億の分野別の内訳はどうか。
A(宮村第四部門長)
5兆8,060億の内訳は、まず移動通信サービスが2兆2,334億円、インターネット・データ通信関連サービスが1兆5,700億円、アナログ固定通信サービスが2兆0,029億円である。
Q グループ会社も役員賞与を削減するのか。
A(小出第一部門長)
例えば、東西地域会社やコミュニケーションズなどのグループ会社は、基本的には賞与も減額する。
Q リストラ費用の1兆2,000億円というのは一時金も含めた全部の金額ということでよろしいか。
A(小出第一部門長)
退職金と激変緩和の一時金である。

