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社長記者会見

2001年12月12日(水)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

Q 昨日、情報通信審議会のIT競争政策特別部会が開催され、第二次答申(草案)が提示された。その中で、NTT東西に対して、地域通信網の競争の進展が無い場合は、ネットワークを卸会社と小売会社に分離するという提案がなされたが、見解をお伺いしたい。

A NTTの経営形態というものを、外側から国が強制的に変えるべきであるという立場から議論をされているのであれば、我々は反対だ。今までも、様々な議論が経営形態議論に結び付けられてきた。時代が動き、事業の内容も変わってきている中で、NTTとして組織構造をどうするかという問題は、NTTが自主的に判断するところにさらされている。そういう中で、自分の責任でそれを変え、市場に即応させていくのが大事ではないかと思っており、NTTとして自主的に考えて変えるべきは変えてきたい。そういう意味で、NTTは受身で、国が提言する、という意味で言われているのであれば、その点では反対だ。

Q この答申(草案)では、NTT東西地域会社を仮にサービス会社と卸会社に上下に分離した場合、サービス会社には現在東西に課せられている様々な規制から自由になれるメリットもある、と指摘している。上下分離に関するメリット・デメリットについては、社長はどのようにお考えか。

A(小出取締役第一部門長)
 上下分離の問題というのは、電気通信審議会のヒアリングの時に、いろいろ議論になっており、我々はそれに対して意見を申し上げた。その時から当方の意見は変わっていない。今回の答申草案も、ご質問にあるように、上下分離したときにはこういうメリットがある、こういうデメリットがある、とかなり客観的に書かれている。今までの論議の経緯がかなり冷静に記述されている気がする。おっしゃるようにメリットもデメリットもあるが、NTTとしてはデメリットが大きいので、従来反対だと申し上げてきた。そのスタンスは変わらない。いずれにせよ今回は、今後の検討課題として先送りになったと認識しており、今後議論されるだろうが、NTTとしては従来の意見でいきたい、と思っている。

Q 先週開かれたIT戦略本部の会合では、宮津社長はどのような発言をされたのか。また、会合の中で、IT関連規制改革調査会から放送と通信の制度を、事業ごとのタテ割りからコンテンツ・ネットワークなどの機能ごとのヨコ割りの競争促進体系に転換すべきだ、という提言があった。その後会見した竹中大臣によると、長期的な方向性を示したものだとの説明ではあったが、このようなフレームワーク的な規制の在り方に対し、社長はどのようにお考えか。

A IT戦略本部会合の前に、IT関連規制改革調査会からヒアリングに呼ばれ、私が話をしてきたが、調査会メンバーの意見も出、議論になった。それを踏まえて調査会の報告書が作られている。IT関連規制改革調査会が発足する前に、IT戦略本部の会議上、報告書を作るという話があった時、私としては今のNTTの立場をハッキリしておいた方が良いと思い、2つ意見があるということを申し上げた。
 一つは構造改革である。NTTは構造改革を本気になって取り組み、現にどうしてもやらなければならないと思っているので、IT関連規制改革調査会でいろいろな議論をされるだろうが、支障になるようなことを言われるのは、我々として非常に困ると申し上げた。
 それから、もう一つは、経営形態を始め、国がNTTに対する規制を何かしなければいけないんだという前提で、いろいろな議論をされるのは、こちらとしては反対である。我々が自分で判断できるようにさせてもらいたいと思っている。以上2つが、主なポイントだ。
 ヒアリングとは別に、去年のIT戦略会議の段階で、IT戦略をどのようにしてまとめてゆくか、という議論の中で、ブロードバンド化のために、光やADSL等の高速のインターネット回線が、どういうペースで国民に普及していくか、という目標の議論が行われていたが、その時はDSLの話は出てきていたが、まだ本格的な競争により普及するという段階ではなかった。たった1年の間に様子が全く変わった。今、DSLは完全競争になっており、しかも普及が進んでいる状況のため、ISDNの契約者数は下がり始めている。議論している場が全く変わり、新たな問題は、光をどのように普及していくかということになっている。その議論の中で、銅線をどう使ってゆくのかという中に、DSLの話はあるものの、今やそれとは別に、光に敷き換えていく議論の方が、これから先に大きな問題になろうとしている。IT戦略会議からIT戦略本部になるとともに、議論の対象そのものがどんどん動いている。今の時点でこれから先どうするかということを、IT戦略会議の時点で議論した程度の話だけで放っておくわけには行かない。今のタイミングで問題を考え直す必要があると思われるものがどんどん出てきていると申し上げた。IT戦略本部でも、事態を見ながら議論していくことが必要ではないかという議論はした。
 IT関連規制改革調査会では、最後に竹中大臣が集約して話をされたのではないか。私の受け止め方は、内容をこうすべきである、というような意味で何かが明確に決まって、報告、発表するような話になったとは思っていない。IT戦略本部のヒアリングでは意見もいろいろあり、そういうようなことが話題になったが、そこで決まったものがあるとは受け取っていない。

Q NTTの株価が上場来最安値を更新したが、それに関する感想を聞かせて欲しい。

A 大変困ったことで心配している。国全体が不況の中にあるわけだが、どのような動機・要素でNTTの株が下がっているのかということについてはわからない。少なくとも今日時点でNTT株価の下落についての説明は出来ない。私どもの立場から言えば、分析してとやかく言うという立場に無い。そういう意味では、結果は甘んじて受け入れるしか無い。ただ、基本的にはこの問題は、NTTの経営の問題が大きな要素であり、NTTの業績が周囲の環境から見て判断、評価され、それが株価につながる要素は非常に大きいと思う。
 このような観点から、NTTを今後どうしていくかという問題については、やらなければいけないことはハッキリしている。今は過去を振り返って大きな問題、構造的な問題にどうしても取り組まなければいけない段階であり、それが構造改革である。すぐに答えの出る話は通り過ぎてしまっている。
 また、これから先の問題としては、IT関連では、アイデアを出して、投資をして期待も膨らんでいたが、不況でしぼんでしまっている。ただ、外国の真似をして日本に導入すればいい、というようなことでは商売はやっていけないため、NTTとしても、世界のリーダー的な意味でサービスを独自に出していく。ドコモは大ヒットしたiモードで新しい市場を作ったが、それ以外も光やLモードのようなサービスをどんどん打ち出して行かねばならない。サービスについては大きな意味での挑戦になってくる。
 歴史的に、21世紀になって最初の年ということで、何が一番電気通信にとっての歴史的に大きな変革であったかと言えば、お客様から見れば、国際的なレベルの値下げであり、このようなことは日本の電気通信業始まって以来だ。そういう意味で大きな変革の時期を通り過ぎようとしており、今や新しいサービスを自分で作り出して当ててゆく、ということに積極的に挑戦していこうとしている。
 構造改革の問題と、新しいサービスの問題、これらは急に思いついてやっているわけではなく、何年も課題を克服しながらやってきている。今は具体的に取り組む段階に来ている。構造改革の問題も、組合と話をしており、根本的なところに手を突っ込まなければならない。個人個人の生活にも影響するような所に踏み込もうとしている。必ず解決すると思うからそのようなものに取り組み、完全に解決しなくても、その前から段階を踏んで手順を踏みながら、結論を得てゆけば、具体的なものが見えてくると思う。株主や投資家に、期待を持って見られるような数字になってきているということがハッキリ見えれば、株は反応してくると思う。そこまでは待たなければならず、今日数字を見せられる段階にないのは残念だが、そうなるような手順はハッキリ踏んで、具体的に動いているということは言える。
 しかし、その間にも株価が下がっているのは残念で、歯ぎしりする思いだが、これはこれで耐えなければ仕方が無いと思っている。以前からこの席でいろいろなご質問にお答えしてきてはいるが、一つは前回の会見時に、構造改革に関して、こういうようなことをやっていくということを説明させていただいた。どのように東西地域会社の経営を良くするか、というようなことを焦点に当てると同時に、国際関係で不況のあおりを受け、特別損失を立てなければいけないという問題も含めて、中間決算で経営上の問題点については申し上げ、こういう手を打つ、と申し上げた。それが今、実行の動きに入ってきている。もう一つは、前回の会見時はお話すべき文脈と異なるので、申し上げなかったが、先程申し上げたようなサービスの問題がある。NTTがこれから21世紀の段階に入り、どういう種類のサービスを出し、そこにどういう機会を与え、具体化していくか、というところにももう一つ大きな柱がある。これは、今年のNTTグループ3か年経営計画を4月に発表した際もしている。構造改革の話と並んで、光関係として、最近提携などをやっているNTT−BBという会社を設立し、これからもいろいろな新しいことをやっていく。それを含めた新しい光の時代に対応した施策を打ち出しており、前回の中間決算の時に申し上げた話と、ブロードバンドの話を2つの軸として、これから動いていくと思っている。

Q 経営形態問題について、自主的な経営判断により自ら考えていくかわりに、加入者網やOSS等の設備の開放については譲歩するというような考えはあるか。

A(小出取締役第一部門長)
 加入者網の開放やOSSの開放等については、非構造的な第1ステップの施策として第二次答申(草案)には書いてある。本件については、東西地域会社がまさに影響を受ける問題である。現在の事住別、級局別に設定されている様々な基本料金体系の問題とセットで議論すべきだろうし、あるいはOSS開放のためのシステム改造コストがどのくらいかかるのか、固定電話市場が縮小していく中で実際にコストをかけるだけの需要があるのかどうか等の見極めがなかなかつかない、というのが東西地域会社の主張である。持株会社としても東西地域会社の主張はもっともだと思っている。そういうような議論をこれからやっていく中で、競争が進んでいくと思っている。

 (宮津社長)
 誤解があると困るので申し上げるが、NTTが、他の言うことを何も聞かないで自分の損得だけで何でも決めると言っている、というように受け止められると困る。一番典型的な例は、加入者線を新規参入者も含めて皆で使う仕組みに今はなっているが、その銅線は現時点ではNTTの財産である。しかしこの銅線は、NTTが民営化された時にNTTの財産ということに整理されたものであるが、NTTだけの論理で勝手に動くのはおかしいのではないかという意見には耳を傾けることは大切だと思っている。このような議論はどこにでも必ずあり、例えばユニバーサルサービスも同様に、これからも議論していくべきことである。情報通信審議会でも、そういうことが議論の俎上に上っていけるような仕組みになっていると思う。

Q この時期に株価が上場以来最安値を更新しているということは、今まで発表してきたNTTの施策では不足している、もっと早くやって欲しいということの裏返しであり、もう一段、今まで発表してきたこと以上に頑張るという考えはないのか。

A 熟考した結果を、先日の中間決算発表時に整理して申し上げた。それが最新の考えであり、今はそれを早く実行に移さなければいけないと考えている。

Q 構造改革の進捗は順調なのか。特に早期退職についてはどうか。

A 今時点では順調だ。

 (小出取締役第一部門長)
 年が明けてから、個々の人にあたっていく段階なので、仮に問題が出てくるとすると、年明けからだ。今のところはスケジュールどおりだが、最終的にスケジュールどおりに進むかというと、年が明けてからの状況による。

Q 構造改革に伴う費用の資金調達方法における考え方を伺いたい。

A 資金調達の手段は、必要な金額と時期に応じて決まってくる。予算を立てて構造改革をやっているわけではないので、話の進み具合によっていつまでにいくら用意するということが決まってくる。その時点で、どのような資金の調達方法が良いのかは、市場の動向によって変わってくる。一時前の状況と違い、資金の状況は大変流動的であり、資金の調達方法の考え方を固めているようなことを申し上げるのは危険であると思っている。しかし、その時々でどのような資金調達方法にするかを明らかにしていこうとは思っている。今時点でどうするか申し上げるのは難しい。

Q 東西地域会社の業務範囲の拡大について、総務省からガイドラインが発表された時点で、東西地域会社が条件を守れば、県間通信に進出できることになる。東西地域会社とコミュニケーションズでサービスが多少重複してくる部分があるかと思うが、グループとしてどう調整していくのか。また、新聞に掲載されたインタビューでは、組織の見直しも必要だという考えを示していたが、どうか。

A(小出取締役第一部門長)
 先日発表した「当面の経営課題に対するNTTの取り組み」の中に書いてあるように、基本的には新しい分野であれば、グループ内の各社間で競争することで、グループ全体の力を最大限にしていきたいという考えだ。一方、安定した、基本的なサービスの分野では、リソースを重複して投資するというのは非効率的なので、株主の利益が最大になるようにリソースを適切に配分するような形にしたい。

 (宮津社長)
 経営形態の変更という記事が掲載された件について、以前から自主的に経営形態を見直したいと申し上げてきた裏は、今のNTTの経営形態を変えたくないからということではない。以前から申し上げているように、時代が変わって市場も動いているので、以前決めたことがそのままいつまでも続けていけるかどうかに疑問は持っている。そのような話は以前から機会があれば申し上げてきた。その記事に関連して、組織の見直しを検討する会議等を具体的にいつやるというようなことが決まっているのかというと、今時点でそういうことはない。ただこれから先、組織の形態を変えるつもりが全然無いかというと、そういうわけではないと申し上げてきたつもりだ。

Q 東西地域会社の下にできるアウトソーシング会社で、特に営業系について東西地域会社以外のコミュニケーションズ、ドコモ、データ等のグループ企業もアウトソーシング会社に仕事を発注していくと伺っているが、営業機能をアウトソーシング会社に移すなどの具体的なイメージは決まっているのか。

A(小出取締役第一部門長)
 基本的には、法人営業のようなコアになるようなものは東西地域会社に残る。営業機能を各会社が持たないで、アウトソーシング会社に全て移行するという時代はまだまだ来ないと思う。マス販売のような地元に密着したような機能の会社で、法人営業のような大規模なシステムを扱うということにはならないと考えている。

 (宮津社長)
 限られた時間の中で、会社設立に向けて動いていかなければならないので、各地域にどのような会社を作り、そこに人をどれだけ動かすか、基本的にどのような仕事をするかということは早く決めなければならない。一方で、それぞれの会社が具体的に、どこからどのような注文をもらってどう業務をしていくのかという議論は続けていかなければならない。もう少し後になるが、業務を開始する段階では、全グループ会社からアウトソーシング会社にどのような注文を出してもらうのかという議論を整理しないと前に進めないと思う。

以上

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