ページの先頭です。
コンテンツエリアはここからです。

社長記者会見

2003年3月5日(水)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

Q 昨日、消費者団体や学識者がシンポジウムを開催し、接続料の値上げは競争政策の流れに逆行しているといったことを主張していたが、改めて接続料問題に関する認識を聞きたい。

A そのような催しが開催されたことについては報道記事で存じ上げているが、その範囲でしかわからない。値上げは競争政策の転換ではないかという話があるようだが、NTTの立場としては従来から申し上げているとおり、長期増分費用方式(LRIC)については実際にかかっているコストを回収できていないという問題があるので、ヒストリカル方式に替えて頂きたいという意見だ。どうしてもLRICを使うのであれば、LRICで算出されたコストと実際の呼量から正確に割り出して欲しい。
 総務省がいろいろな委員会等でのいろいろな意見を踏まえて一つの案を作り、今、審議会にかけている。私共が要望しているLRICの廃止は受け容れられていないが、そこではLRICで算出されたコストと仮の呼量で割り出した料金をある条件下で見直し精算しようということが言われている。これはLRICという方式で行う以上必然的に出てくる帰結だと思っている。競争政策がどうこうという問題ではない。
 消費者団体の皆様方のご意見はご意見としてあるだろうが、LRICを用いた場合の条件設定については私共としても要望を持っている。

Q 3年後あるいは5年後のトラヒックの見通しはどうか。今後、会社の運営はどうなっていくのか。また、トラヒックが減るということは需要が減るということだが、需要を盛り返すための努力についてはどのように考えているか。

A 今の流れとしては、固定系の音声通信は携帯電話に移っていっており、さらに新しい動きとして、いわゆるVoIPに流れていっている。特に、ブロードバンドが普及してくればブロードバンドの帯域を使う1つのオプションとして、IP電話というのは進んでいくと思っている。その結果、固定電話系の呼量は減少してくると思うが、それがどういうスピードでどこまで減るということは、今は読めない段階だ。
 ただ、今ある電話のネットワークが、だんだん収益を生まないものになっていくのを放っておくのかという問題があり、これを有効活用する方法を考えていかなければならない。具体的に言えば、どういう新しいサービスを提供するのか、あるいはどういう料金体系にするかなどを考えていかなければならないと思っている。そうしないと、この電話ネットワークの維持自体が非常に苦しくなる。

Q 新しい取り組みとは具体的にどういうものか。

A 今、いろいろと検討はしているが、まだその内容を言える段階ではない。NTTだけでなく恐らく固定電話のネットワークを持っている全ての事業者が、どういう新しいサービスを出すのか、あるいは割引制度を含めどのような料金体系を持ち込むのか、悩みながらいろいろ検討しておられると思う。

Q 例えば、韓国のKTのような定額制の導入についての考えはどうか。

A 韓国で導入されている定額制は1つの方法ではあると思うが、日本では受け容れられないかもしれないという気がしている。それは過去1年間の平均月額通話料金に応じて一定の追加金額を支払えば、市内・市外通話がかけ放題になるというものであるが、個々人によって追加料金が異なってくる。これが日本で受け容れられるのかはよくわからない。他にも、完全定額制とか準定額制とか、対地を限っての割引であるとかいろいろなものが考えられる。
 受け容れられるサービスは国情によって違ってくる。例えば、アメリカでは人気があるのに日本ではなかなか定着しないのがボイスメールだ。交換機側で音声を蓄積し、お互いに不在のときにやりとりするというEメールのボイス版だ。これがアメリカでは相当大きな収入源になっている。日本でも提供しているが、なかなかいい効果が上がっていない。なぜかと考えると、これは時差があるところとないところの差ではないかという説もある。アメリカでは、西と東で5時間の時差があるので、お互いに活動時間がずれ、不在の時がある。そういう状況の下で互いの意思疎通をリアルタイムではなく、取り次いでやるのが流行っているのだろう。
 そういう意味では、韓国の国情や日本の国情、アメリカの国情、いろいろな国の状況、背景があると思う。

Q 真藤さんが亡くなられ、明日には真藤さんの社葬が行われる。また、昨日はリクルート事件の判決が下された。これらについて何かコメントがあれば頂きたい。

A 昨日のリクルート事件の判決については、控訴される可能性があり、まだ決定しているのものではないので、コメントは差し控えさせていただきたい。
 真藤さんは、民営化前後で私共の会社に大きな貢献をされた方である。晩年のリクルート事件については残念だが、NTTグループにとってはそれを補って余りある大きな貢献をしていただいた方だと思っている。したがって、ご関係の皆様方に最後のお別れをしていただくために、「お別れの会」という場を設けたいと考えた。

Q 先週から経団連の副会長になられるという話が出ているが、経団連からNTTあるいは和田社長に対して何を求められていると感じているか。

A 正式な話はまだない。内々に打診があったので、前向きに考えさせていただきたいとお答えしている。経団連のスケジュールでは、5月末頃に正式にお決めになるのだろうと思っている。副会長として何を担当するとか、またそれ以外にも何を期待しているといった具体的な話は何も伺っていない。したがって、今のご質問に的確にお答えすることはできない。
 電電公社からNTTに民営化されて18年が経過し、持株会社の下におけるグループ経営という今の体制になって3年が過ぎようとしている。そのような中で、財界活動を通じていろいろな政策や提言の立案に参加していくことは、NTTのプレゼンスを高めるという点でも、NTT自身を知っていただくという点でも、意味のあることだと考えている。

Q デフレの時代に接続料を値上げすることに関して批判があるが、どのように考えているか。

A デフレとの関係については、心情的にはわからないではないが、あまり関係がないのではないかという気がする。最終的な利用者料金がどんどん上がっていくということではなく、事業者間で設備を貸した時に借り賃を払うという話だ。
 また、アメリカではAT&Tが利用者料金である市外料金を値上げしようという動きもある。他に国内でも利用者料金を値上げする例が無いわけではないと思う。
 今回の接続料の改定は加重平均したら5%の値上げになるということであるが、LRICという方式を採用している限り、分子となるコストは理想的なモデルでこれだけのコストがかかるというものであり、分母となる呼量は直近の呼量を使って割り算をしたらこのような数字になったという話だ。
 その結果、中継交換機(ZC)接続の接続料は値上がりし、加入者交換機(GC)接続は値下がりするということになっている。何年か前から見ていただければわかるが、ZC接続は猛烈に下がっており、GC接続はなだらかに下がっている。そのようないろいろな問題の兼ね合いで、こういう形になっているのだろうと思う。

Q 宮津前社長よりIT戦略本部の委員の職を引き継がれるが、IT政策に当初の勢いが無くなって来ている感じがする。今後のIT政策についてご意見があれば聞きたい。

A まだ内定の話であり、正式には7日に任命されると聞いている。IT政策に勢いがなくなっているとは思わない。いろいろな形で効果が現れるように確実にステップを踏んでいるのだと思う。それぞれの分野でターゲットを絞って実現していこうという形になっていると思う。
テーマが利用者に近い所に移っていると考えている。

Q その中での方向性としてはどのように取り組んでいくのか。

A 医療、行政サービス、流通、教育など全般にわたっている。今あるサービス供給のプロセスを、ITを活用して省力化・効率化する。あるいは、お客様側から見てサービスの質が向上したり便利になる、あるいはITを使って今までになかった新しいサービスを展開するといったことが考えられる。昔で言うところの産業の情報化と情報の産業化と同じことだと思う。

Q 3月からNTT東西がIP電話専用端末を提供する予定である。一方で、日本テレコムも親会社がボーダフォンからリップルウッドに移れば一段とリストラされて競争力が強化されると思う。そうするとNTTコムにとってはますます厳しい競争環境になると思うが、NTTコムをグループ内でどのように位置付け、どうやって競争力を保っていくのか。

A NTTコムに限らず皆苦しい。知恵を出して付加価値をつけて、お客様に選んで頂けるようにしないといけない。ただネットワークを作ってそれを使ってもらい使用料を頂く、という単純なビジネスモデルでは成り立たなくなってきており、NTTコムもいろいろなことを模索している。

Q 今回のNTT法の改正で、NTT東日本からNTT西日本への交付金制度を作ろうと総務省が計画しているが、それに対する持株会社としての評価はどうか。実際に計算すると、NTT西日本の経常利益がNTT東日本を上回るという事態になることについての評価も併せて聞きたい。

A 東から西への補填の話はまだ中身もきちんと詰まっていないと思うし、具体的な数字もこれからだと思う。その前提で話をすると、今回の制度案は昨年度まであった3年間の補填の制度とは考え方が全く違う。接続料に関わるLRICで算出したコストが東西で異なるが、ベーシックなサービスはやはり均一料金であるべきだということで、コスト割れする西に対して東から補填してリーズナブルな水準に合わせるという考えだ。その部分の水準を合わせるために限っての補填であり、従来の補填の考え方とは全く性格を異にしている。結果として西の経常利益が東のそれを追い越すかどうかは何とも言えない。

Q 持株会社はこの制度自体を支持しているのか。

A 私共は、ベーシックな利用料金に差を設けるのは望ましくないと主張していたので、受け容れられると思っている。

Q 固定発携帯着の料金設定権の問題を総務省で検討中だが、東西は共に固定側で持つべきだと言っている。和田社長は以前から主要な設備を持つ事業者が設定すべきと話されていたが、今はどのように考えているのか。

A 以前と同じである。そのサービスを作り出すにあたって、一番重要な仕組み、あるいはコストをかけているところが料金設定権を持つのがリーズナブルではないか。歴史的にも固定発携帯着の料金設定権は携帯側が持っている。東西が固定発携帯着は固定側に持たせて欲しいと言っているが、料金設定権を携帯側で持つということで落ち着くのであればそれはそれでいいと考えている。しかし、実際には直収については平成電電が固定側で料金設定権を持つこととなっており、直収以外の電話もその方向で検討が始まった時に、東西だけが異なる扱いをされたら困る、ということで意見を言っている。東西だけが設定権を持っていないのであれば、東西にとっては死活問題である。

Q 郵政事業庁が4月から日本郵政公社になるが、公社を経て民営化してきた先輩としてアドバイスなり感想なりを教えて欲しい。

A 口幅ったいことは言えない。ただ、私共が歩んできたことをそのまま申し上げると、たいへん苦しまれると思う。長い間培ってきた歴史があり、そこには良いものもあれば、現状に合わないものもある。それらを画一的に評価される場合があり、私共も全て悪いように言われた時期もあった。しかし、良いところはどんどん伸ばしていく、その一方で謙虚に改めなければならないものは改めていくということだと思う。

以上

サブコンテンツエリアはここからです。
  • 社長記者会見検索

  • 社長記者会見
  • バックナンバー
  • 社長メッセージ
  • IR資料室
  • CSR
  • 決算説明会
  • NTT持株会社ニュースリリース
フッタエリアはここからです。