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社長記者会見

2003年4月23日(水)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

 冒頭、和田社長より以下の発言があり、その後、鵜浦第一部門長より「NTTグループ3ヵ年経営計画(2003〜2005年度)」について資料に基づき説明があった。

(和田社長)
 今回の「NTTグループ3ヵ年経営計画(2003〜2005年度)」を策定するに当たっての基本的な認識は、事業環境が大きな変革期を迎えており、ブロードバンド化、あるいはユビキタス化が急速に進んでいるという中で、多様なビジネスモデルに基づき多様な事業者間の競争が始まっているという認識である。
 このような時代の変革期にあたり、昨年11月に「“光”新世代ビジョン」を策定し、発表した。それは言い換えれば、レゾナントコミュニケーション環境の創造ということであるが、今年の「NTTグループ3ヵ年経営計画(2003〜2005年度)」は、それを実現するための第一歩を踏み出すという心構えで作っている。
 財務的には2005年度に向け、連結ベースで増収を目指す。それとともに費用を抑制して営業利益ベースで1.6兆円を確保したいと考えている。その他、EBITDAマージン、営業フリーキャッシュフロー、あるいはROCEの数字は、昨年作った「NTTグループ3ヵ年経営計画(2002〜2004年度)」と中身はいろいろと違っているが、それを下回るような悪い数値にはなっていないと考えている。

(鵜浦第一部門長による資料説明の後、質疑応答に入った。)

Q 売上高11兆7,000億円を目指すとなっているが、この売上全体に占めるブロードバンド分野の割合は幾ら程度を想定しているのか。また、設備投資は2兆円ということだが、ブロードバンド分野への設備投資は、何割程度を見ているのか。

A(鵜浦第一部門長)
 レゾナント関連の具体的なサービスはこれから詰めていくものであり、この先、サービスの定義ができてから分計していくことになる。そういった意味で、ブロードバンドという定義には幅があるので、従来的な言い方のIP関連ということで申し上げると、売上高11.7兆円という目標を掲げているが、そのうちIP関連としては2005年度で2.1兆円を目指したい。
 投資については、全体として2兆円を予定しているが、その内6割強がIP系である。それ以外は全てIP系以外の固定系かというと、実はその中には共通の基盤、例えば洞道などの投資額もあり、これは当然IP系にも活用できるので、なかなか分計できない部分もあるということを前提としてご理解いただきたい。

Q ブロードバンドの各種サービスを当面はそれぞれの各事業会社でやるということだが、例えば将来的な話として、こういった光サービスをやっていく上での戦略会社の設立なども検討しているのか。

A ブロードバンドやユビキタスという方向で今後世の中が動いていく、あるいは、私どもはレゾナントなコミュニケーション社会を作るところに活躍の場を求めたいということを申し上げており、そうすると今私どもがグループとして持っている人、物、金、技術、情報というリソースを一番良い形に組み替え直すことがどうしても必要になってくる。やはり電話時代の仕組み、あるいは資源配分というものを引きずっているので、そういうものを新しいものに作り変えていくということがどうしても必要だと思っている。
 ただその時に、現在置かれている前提条件の中には、法で決められている制約もあれば、各事業会社が生まれてから現在まで活動、営業している実態というものもあるわけで、いま少し地ならしのための時間、検討するための時間が必要である、と私自身は考えている。
 資源の有効活用ということを考えた時に、あまり拙速に事を運ぶと、むしろ逆に資源が拡散して無駄遣いになるということも想定できないわけではないので、何とか上手い段取りで進めていきたいと考えている。時間的にそんな悠長なことは言っていられないというのは十分承知しているが、いま少し地ならしのための時間を持ちたいと思っている。

Q RENAのネットワークを作り、光サービスをやっていく上で、具体的にどのような制度改革を求めているのか。

A 今、費用レベルの構造改革はかなり進んでいるわけだが、収入レベルの構造改革を進めるために、減っていく固定系の収入に代わる収入を、レゾナント、つまりブロードバンドやユビキタスという新しい分野に求めている。例えば今、光アクセスについても、メタルと同様に指定電気通信設備として規制がかかっている。これを光アクセスを提供する他の会社と同じ競争条件にしていただかないと、そこに資源を回してもなかなか効果を発揮できないという問題がある。それからもう1つ、東西地域会社では、県間通信はできないという状況がある。ただ、法的には整備が進んでおり、条件を満たして認可をいただければ県間通信ができるということもあるので、もう少しそういう間口を広げていただけないかなという問題もある。
 いずれにしても、そのような新しいフィールドで活躍できるように、制度、規制環境も変えていただきたいと考えている。

Q ユニバーサルサービスを維持するために基本料金等を見直す、場合によっては値上げもお願いしたいという考えがあるのか。

A 基本料を値上げして欲しいというようなことは、直接的に申し上げてはいない。
 ただ、ユニバーサルサービスというのは、従来、不採算でも撤退できないという意味であり、どちらかというと、非常に採算の悪い僻地や利用の少ないエリア、あるいは非常に採算に乗りにくいサービスというようなものに限られたイメージがあった。
 しかしこの頃、そうも言っていられない状況にある。固定電話を利用する方がIP系や携帯電話の方にどんどん移っている。
 ところが、VoIPに移行されている方は、119や110番につながらないので、そういう場合は固定電話を使う。それから、何か事故が起こって通話が集中すると、ネットワーク上でトラヒックをコントロールして、報道や行政、あるいはレスキューなどの重要通信だけをまず確保するという優先通信の確保もIP系ではできない。このように固定電話のネットワークでしかできないものがある。さらに、ADSLには伝送距離の問題もある。そういうことを考えると、現時点では固定電話を保険にして、IP系のほうに利用者が移っている。ところが、固定電話は、保険の機能を果たすだけで、収入が上がらなくなってきているという問題があると申し上げている。直接的に基本料を上げなければできませんということを言っているわけではない。電話のネットワークをもう一度どこまで効率化できるのか、あるいは、どのようにすればそこから収益を上げられるのかということも当然考えていかなければならない。一方でユニバーサルサービスの概念をもう少し広げていかなければならないのではないかと申し上げている。そういうことを総合的に考えなければいけないということだ。

Q 2005年度の営業利益1.6兆円の内訳を教えて欲しい。

A(鵜浦第一部門長)
 固定・移動の内訳は、ドコモが上場会社であるので、中身の具体的な数字の説明は控えさせていただく。ただ、傾向だけで申し上げると、固定は減収していく。減益と言ってもいい。それから、移動体についてはこの3年間こういう状況が続くという見方をしている。

 (和田社長)
 この3月に終わった2002年度はまだ決算が出ていないのではっきりしたことは言えないが、中間決算時には1.3兆円ぐらいの営業利益があると見込んだ。今回の2005年度の予想は1.6兆円を見込んでいるので、3,000億円の利益拡大ということになるが、その根拠としていろいろな複雑な計算、積み上げがある。大まかに言えば、固定系がどんどん減収しているというのは、過去の事例でもわかっているので、約1兆円減るだろうという覚悟を決めている。それで、なおかつ3,000億円の利益が上がるということはどうなっているのかということだが、当然、収益増の努力をするが、その収益増を生むための費用の増というのがあるわけで、そういうことを考えると、収入と費用との相関で粗利ベースではあまり利益には貢献しない。むしろ、それよりも費用の抑制が大きく貢献する形で3,000億円という数字が出てきている。

Q 2つのことを聞きたい。
 1点目は、持株会社と事業会社の出資により新会社を設立するという報道があったが、検討状況はどうか。
 2点目は、99年7月のNTT再編成当時と現在の通信を巡る環境の変化をどう認識しているのか。それに対する現在の持株会社を中心としたグループフォーメーションをどう評価しているのか。また、将来このグループフォーメーションをどのようにしていこうと考えているのか。

A 事務的にはいろいろなことを検討しているので、新会社を作ってレゾナントコミュニケーション環境の創造を引っ張っていこうという構想が、事務的な案の一つとしてあったのかもしれないが、私自身がそれを指示したつもりはない。
 規制環境や制度環境などの前提条件、あるいは各会社が今まで活動してきている実態面の問題、それから複数の経営リソースが散らばっており、これらをどう結集すればレゾナントコミュニケーションの発展にうまく生かせるのかという問題、他にも技術開発のスピードの問題もある。このようないろいろな問題があるので、先ほど申し上げたとおり、もう少し地ならしのための時間、検討の時間が必要だ。
 それから、再編当時と今との一番の大きな違いは、再編論議が始まった時、インターネットはあまりメインのサービスではなく、インターネットという言葉さえもあまり使われていなかった。さらに携帯電話もここまで急速に発展するとは想定していなかった。そういう時代の議論で作り上げられているのが今の仕組みだ。それが今はインターネットはナローバンドからブロードバンドへ、モバイルは3Gへ、あるいはユビキタスへと変わってきている。当然不具合が生じてきていると認識している。ただ、以前にも会見で申し上げたが、枠組みをどうするかということから入ると、その議論をしているうちに現実が先に進んでしまうという問題がある。去年の今ごろ、ADSLが今のような形で熾烈な価格競争をしながら発展していくという現実は無かったと思う。それだけ動きが早いので、枠組み論から入ると非常に不毛な議論になりかねない。現実を踏まえて走りながら合わせていくという方向でやり、どうしてもだめだということになれば、枠組みを壊していくことになると思う。もう少し時間をかけ、現実をフォローしたいという気持ちだ。

Q もう少し時間をかけるとは、例えば何年後を目途にしているのか。

A レゾナントコミュニケーションの大枠を3年後に作り、5年後には何とか社会のインフラとして埋め込もうとしている。ナノテク、IC、バイオテクノロジーなど今、世の中で期待されている分野はブロードバンドでユビキタスなネットワーク社会があって花開くものだと思っている。それを作り上げていく上で一番良いフォーメーションは何かを模索しているので、ステップバイステップで変えていかなければならない。再編時のように、何年後に結論を出し、何年後に法整備して何をする、といったことは言いづらい。

Q ドコモに対する持株会社の出資比率についてはどのように考えているのか。

A ドコモやデータはコアの事業であり、コアの事業体をグループ外に出す考えは無い。従って50%超の株式は持ち続けたい。そういう意味でデータは既に54%のシェアになっているので売却する余地が無い状況である。データ自身が発展を求めて増資してNTTの持分がダイリューションを起こす場合も考えられるので、NTTが手放すような話にはならない。
 一方、ドコモの場合は63%の株式を持っており、50%との間にはかなりの乖離がある。したがって、ドコモの戦略とグループとしての戦略が合えば、もう少しは持株比率を下げていくという可能性はある。しかし、あくまでもグループの戦略の中での話であり、戦略を優先させる。

Q 3年後の光アクセス、ADSL、固定電話の加入者数はそれぞれどのくらいを見込んでいるのか。

A(鵜浦第一部門長)
 Bフレッツは2003年3月末と比較して3年後に500万増、フレッツADSLは400万増が今回の計画の前提である。固定電話は前年度末から560万の減を見込んでいる。

Q ノンコア事業の売却を進める方針が示されているが、税効果会計を考えると、今後3〜4年の間に1兆円規模の売却益を出せると思う。この3年間で子会社のIPOや不動産売却、ドコモ株売却でどのくらいの規模の売却益を期待しているのか。また、IPOについてはどのような会社を想定しているのか。

A 営業利益との関係も含め、全体的な処理の中で考えていくので、直接的に繰延税資産を消化するためにどれくらい処理しようということを考えているわけではない。従って規模も申し上げられない。
 IPOについては、具体的に上場に向けての準備作業に入った会社は今時点無い。

Q 不動産子会社のIPOや、本社ビルの証券化などがかつて構想として出ていたと思うが、それらの案が再度出てくることがあるのか。

A 複数の会社についてIPOの候補に上げて検討を進めたことはあるが、これだけ相場が低迷しているとなかなか動きづらい。持株会社の資産は株主の資産であるので、一番良いやり方でやらないと、株主の期待に沿えない。東証の上場基準をクリアしている子会社は複数あるが、具体的に準備に入らせている会社は無い。

Q FTTHを使ったIP電話への移行を推進するとあるが、サービス主体になると考えられる東西地域会社はNTT法上、規制によりIP電話はバックボーン事業も含めて認められないと思う。こうした新しいサービスはそれを提供するためのフォーメーションを想定しながら作っていくのか。

A 今の規制を前提にするつもりは無い。今の規制を前提とする場合と、それを取り払った場合では泳ぎ幅が大きく違ってくる。

Q 高機能のIP電話はいつから始めるのか。

A(鵜浦第一部門長)
 レゾナント環境を前提とした機能がいくつかあるので、2005年の春先から大都市間で提供可能になると思う。

Q 東西地域会社は認可申請次第でIP電話への参入も可能だと思うが、NTTの望み通りの規制の無いフォーメーションを組めることを前提にした場合、コム、東西地域会社の中核3社の位置付けを3年後にどうしたいのか。

A 全くの白紙に絵を描けば1つの絵が描けるだろうし、今の状況を固定的に受け止めればまた違う絵も描けるだろう。それも複数描ける。先程話に出た新しい会社を作って別の体制で始めるという案も複数の絵の中にはあるだろうが、私はそれを検討しろと言っている訳ではない。もう少し地ならしが必要だと申し上げている。

Q 利益目標の達成には費用削減の影響が大きいということだが、具体的に2005年度までに費用の削減額としてはいくらを見込んでいるのか。また、具体的にどの分野を重点的に削減するのか。

A(鵜浦第一部門長)
 費用の節減は、さまざまな施策の積み上げである。投資を抑制してきたことによる償却費や除却費の減、構造改革の継続的な効果としての人件費や物件費の減などである。売上増に伴う費用の増加と、今申し上げた節減効果との相殺により、トータルとしての費用は増えていくが、節減部分だけを切り出して申し上げれば、この3ヵ年で5,000億円くらいの節減を図るのが前提である。

以上

関連情報
NTTグループ3ヵ年経営計画(2003〜2005年度)−レゾナントコミュニケーション環境の早期実現に向けて−(別ウインドウが開きます)
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