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社長記者会見

2003年11月11日(火)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(和田社長)
 平成15年度中間決算は、連結ベースで前年と比較すると増収増益という結果である。昨年の中間決算では、連結ベースで初めて減収という事態に直面したが、今中間期は0.8%の微増であるが増収に転じることができた。これは、ドコモの売り上げが好調だったことが主な要因であり、中期的に増収傾向に転じたと言い切れる程のものではない。固定系の売り上げは、想定どおりの減収が続いており、売り上げ面での状況はまだまだ厳しいと認識している。一方、費用面ではドコモの販売関連費用が増加しているが、東西地域会社を中心としたコスト削減が効いており、費用面での増加を抑えることができたと考えている。したがって、利益面では当初から見込んでいた昨年と同レベルの営業利益及び税引き前利益の維持、最終利益である当期純利益の増益を達成することができた。今後の見通しについては、環境は依然として非常に厳しい状況にあるが、何とかこの中間期での業績を維持して通期でも増収増益を果たしたいと考えている。後程お話しする“光”新世代ビジョンの具現化を通じて、中期的に新たな市場での売り上げの確保、成長を果たしていくことが不可欠であると考えている。

(宮村常務第四部門長より資料に基づき決算概要の説明:省略)

(和田社長)
 “光”新世代ビジョンの具現化に向けた取組みということで新会社の設立についてご説明する。
 今回、グループのブロードバンド事業のエンジンとなる新しい会社を設立し、この新会社を核にして、新たなブロードバンド市場の開拓に挑戦するとともに、e-Japan戦略が目指す社会の実現に寄与していきたいと考えている。
 まず、新会社の概要についてご説明する。レゾナントコミュニケーション環境の実現を目指していくことから、社名はズバリ、「エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社」とした。社長には、体調を崩して一時待機していた、前のNTT西日本副社長で現在NTT顧問である武内道雄君に就任してもらい、陣頭指揮をとってもらう。彼はNTT西日本に行く前もマルティメディア関連の責任者として従事していた経験を持っている。資本金は約200億円を予定しており、全額持株会社が出資する。これは新会社がグループのブロードバンドサービスを先導的に開発し、グループ各社に供給するというミッションを担うためだ。
 次に、事業の概要であるが、新会社のミッションの1つ目は、操作性に優れた高品質な映像コミュニケーションサービスを先導的に開発し、グループ各社を通じてお客様に提供していくことである。2つ目は、映像コミュニケーションへのナビゲーターとして、映像検索機能、コンテンツ配信機能等を強化したブロードバンドポータルを開発すること。3つ目は、他企業と連携して、新たなビジネスモデルを開拓していくことである。これらの事業を推進するため、NTT研究所並びに各事業会社から、必要な開発リソースを結集する。また、既に先行的な映像コミュニケーションサービスやポータルサービスを提供している、株式会社エヌ・ティ・ティ エックス及びエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社についても、営業譲渡により新会社に統合する。この営業譲渡は、来年の3月を予定している。
 次にサービスの提供についてであるが、NTTグループ各社は、新会社から供給される映像コミュニケーションサービスやブロードバンドポータルサービスをそのまま自社の商品としてお客様に提供したり、或いはユーザのニーズに合わせて各社独自のサービスとパッケージ化して、ワンストップでお客様に提供していく。もちろん公正競争にも十分配意してやっていく。
 現時点で想定しているサービス展開であるが、来春には、第3世代携帯電話のFOMAと固定のPC間の連携サービスや、テレビ電話型の映像コミュニケーションサービスで現在1対1で提供しているワープビジョンを多地点化、高機能化したサービスを提供しようと考えている。また、今後、この映像コミュニケーションサービスに、多彩なアプリケーションやブロードバンドポータルを組み合わせ、ネット上でコラボレーションするコラボレーションワーク、eラーニング、モニタリング等の新たなサービスを展開する。なお、映像コミュニケーションサービスについては、ベストエフォート型のサービスから始め、2004年度下半期を目途に、高品質・高セキュリティ型のサービスを、大都市圏から提供していくというステップを考えている。

Q 2点聞きたい。1点目は、今期増収となったが、このところの減収傾向に歯止めがかり、下げ止まったかどうかの見通しを教えて欲しい。
 2点目は、ブロードバンドの新会社について、設立の狙いと何をしようとしているのか、もう少し具体的に聞きたい。

A まず収入の動向については、固定系の音声通信は下げ止まっていない。この傾向は続いている。移動体系の音声通信もそれほど伸びないと考えている。NTTグループ3ヵ年事業計画では連結ベースで音声関連の収入が3年後に1兆円ほど減収するだろうと見込んでいたが、だいたい想定どおりに動いている。今年の通期の音声関連収入は概ねNTTグループ3ヵ年事業計画で想定していた幅である約3700億円の減と考えている。これを何でカバーしていくかというと、やはりIP関連収入でカバーしていくことになる。個社別に見れば、当然、東西地域会社はコスト削減も考えなければならない。それからアウトソーシング会社の業容拡大も考えなければはならない。これらによってカバーしていくわけだが、IP関連収入だけをとってみると、概ね順調であり、通期では音声関連収入の約3700億円のマイナスをカバーして余りあるものがあると見込んでいる。
 次に新会社設立の目的だが、一言で言えば、昨年の11月に発表した“光”新世代ビジョンで述べているレゾナントコミュニケーション環境の実現である。少し違った観点から話をすると、グループ内にある技術力を含めたリソースを結集し、シナジー効果をあげることを考えている。具体的に言うと、ポータル系のサービスにかなり経験を持っているNTT−X、映像コミュニケーション関係のサービスについて蓄積を持っているNTT−BB、さらに検索系、セキュリティ系あるいは圧縮技術も含めた映像系などの研究所のリソースを合わせてシナジー効果を出していきたい。これはリソースを集中させるということだけではなくて、リスクが各事業会社に散らばることを避けて、新会社に集中したいという意味も含まれている。それから、前々から申し上げている研究開発成果と新しいサービスやビジネスモデルの実現との間にあるデスバレーの克服にもつなげていきたいと考えている。

Q NTTレゾナントの事業計画について、どのように考えているのか。
 また、現状はグループ各社でバラバラにサービスを提供しているが、どのような形でワンストップを実現するのか教えて欲しい。

A 3年後には、収入ベースで400〜500億円の規模にしたい。それから新しい映像コミュニケーションサービスのユーザー数も100万程度にしたい。そうすれば単年度黒字化が達成できるのではないかと考えている。

 (和才副社長)
 新会社は、高品質タイプからチャットレベルまでの様々な品質の映像コミュニケーションサービス、各種アプリケーション群、検索機能やエージェント機能を強化したブロードバンドポータルを三位一体型のサービスとして開発、供給していく会社であると考えて欲しい。この新会社がこれらのサービスをNTTグループ各社、特に今考えているのはISPとしてのOCN、ぷらら、あるいはアウトソーシング会社に供給し、これらの会社がワンストップでユーザに対して販売をしていく。こういう意味でのワンストップであると理解して欲しい。グループ各社では、既に運用しているサイト、サービスがいろいろあるので、例えば「goo」から供給する検索エンジン等の機能を自社のサービスとパッケージングして新しいサービスとして販売するということも考えらるし、場合によっては、その機能をそのままサービスとして販売するということも考えられる。

Q 今回の新しい会社の位置づけは、今のところ固定電話の減収分を何とかIP関連で補っているが、将来的にはそれだけで間に合わないので、もっとトータルなサービスを提供していこうという位置づけか。

A そのとおりだが、それだけにとどまらない展望を持っている。具体的には、e−Japan計画などIT戦略本部で考えているいろいろな施策がある。これらすべてを実際のサービスとして実現するためには、安価で、セキュリティが高く、信頼性があり、大容量の情報を処理でき、しかも距離に制約されないという条件を満たすブロードバンドネットワークが必要になる。インフラを担っている我々としては、そのようなブロードバンドネットワークの実現にチャレンジしていかなければならないと考えている。しかし、これは大変大きなリスクを伴うため、スモールスタートで始めていきたい。ネットワークやサービスを段階的に我々が目指すものに仕上げていく。

Q NTT東日本やNTT西日本が単独でサービスの可能性を探っても限界があり、グループ全体でやらないとどうにもならないということか。

A NTT東西もこのようなサービスを自ら提供する可能性が無いわけではない。しかし、それをやると、どこもここもということになり、リソースの有効活用ができないし、リスクも広範に広がってしまうため、やりづらくなり前に進まないだろうと考えている。

Q リソースの集中というが、ドコモやデータも含めて、人や金を新会社に持ってこさせるつもりがあるのか。
 また、これは将来の飯の種ということで、グループ各社が我も我もという気持ちを持っており、指導力が問われる局面が来ると思うが、グループ会社をどのように説得していく考えか。

A 昨年11月に“光”新世代ビジョンを発表したときから、どのようにこれを具体化していくのかという話が何度かこの記者会見でもあった。それで、中間決算を発表するときぐらいまでには、お話しできる中身が固まると思う、とずっと話をしてきた。なぜそのような時間が必要であったかというと、グループ各社がこれでいこうと合意するためのプロセスであった。そういう意味では、グループ全体として、移動体も含めてブロードバンドでユビキタスな環境を作ろうということになっており、これからもいろいろな議論が出てくるだろうし、摩擦はあるかもしれないが、大きな方向はこれでできたと思っている。
 リソースの問題は、当面は、NTT−XとNTT−BB、それから研究所の人、金、物を集めてくるが、当然、ドコモやデータもこれからの発展の程度に応じて、ここに結集する要素は出てくると思っている。

Q 音声関連収入の減少をIP関連収入の増で賄い、通期でも増益を見込んでいるとのことだが、下期ないし来期以降の利益成長のドライバーは何に求めていく考えか。

A 今年度内にIP関連収入として3800億円をプラスしようと思っている。当初計画より800億円ほど増えているが、これ位はいけるだろうと思っている。しかし個社別に見ると、NTT東西では音声通信の減分をとてもIPだけではまかなえない。このためコスト削減との抱き合わせで何とかまかなっていく必要がある。
 なお、個社別の話は、後程NTT東西、NTTコミュニケーションズから具体的な話があると思う。

Q リソースを集中するまでもなく、NTTは人・モノ・金に関して通信分野では他社を圧倒していると思うが、ブロードバンド加入者でソフトバンクに大きく水を開けられているのはなぜか。
 また、新会社は他社との競争という点でどういう役割を果たすのか。

A(和才副社長)
 お客様の視点に立つと、NTTグループ各社のサービスがバラバラに見えてしまっていて、例えば1枚の申込書でサービスを受けられる状況になっていない。お客様に対する向き合い方としてNTTグループの一つの課題だと思っている。新会社を中心にサービスを提供するにあたって、当然、公正競争に配意するのは当然だが、できるだけ簡単な手続きでNTTグループのサービスを受けられる形を取りたい。それが、ある意味で他社に対する競争力だと思う。

Q グループ内における新会社の位置付けは、サービス開発会社の域を出てないイメージを受けるが、将来的に戦略を意思決定する機能を持たせる考えはあるのか。

A 新会社の成長、利益の伸び具合を見ながら考えなければならないが、当然、そのようなことも視野には入っている。今、ブロードバンド系やインターネット系でビジネスモデルとして本当に成立しているのも少ないと思う。広告料を頂く、プラットフォームを作って提供する、あるいは代理決済をして手数料を頂くなどいろいろな形があるが、利益が上がってるものは少ない。ブロードバンドでお金を頂いて、持続的にサービスを提供できなければ、その会社は成立しない。どのようなサービスを、どの程度の料金で、どういう仕掛けでやっていくのかは非常に大きなリスクを伴う問題であると思う。5年後にはこうなる、ということをなかなか言えない種類のことにチャレンジしようとしていることをご理解頂きたい。

Q 3点聞きたい。1つ目は、先程公正競争に配慮するとの説明があったが、新会社はグループ会社と同様に他社にもサービスを提供していくという意味か。
 2つ目は、アクセスネットワークはNTT東西が担当するということでよいか。また、NTT東西は地域IP網に代わる広域IP網を構築しようとしているが、持株会社が求める品質や技術についてどのように反映させていくのか。
 3つ目は、場合によってはこのような体制を変えていく考えはあるのか。

A 体制については当面これで走りたい。うまくいけば本当に良い構図になると思うし、是非そうしたいが、今、その点について確たることを申し上げるわけにはいかない。
 次に、アクセスネットワークは、当面は地域IP網を高速化、大容量化して使っていこうと考えている。
 最後に、他社との関係だが、我々もかなりリスクを負って金を使ってサービスを開発していくので、開発したサービスをそのまま提供しろと言われても困る。ビジネスベースで話ができる段階になれば、当然ビジネスベースで話をしていくことになる。

 (和才副社長)
 アクセスネットワークは、当面は今の地域IP網を高速化、大容量化して対応する。ただし、あくまでもベストエフォートなので、スループットについての保証はできない。ブロードバンド時代に相応しいアクセス網のあり方について、これから出てくるいろいろな技術や、高品質、高機能な映像コミュニケーションサービスに対する需要等を見極めながら、NTT東西を含めて検討していきたい。

Q 新会社は、外部から出資を受け入れる予定はあるのか。また、NTT−BBとNTT−Xの累損はいくらか。

A 先の話を明確に言えないが、外の資本を入れないと頑なに考えているわけではない。しかし、リスクを負ってチャレンジしなければならない会社であるので、当面はこういう形でやりたい。

 (和才副社長)
  累損について具体的な数字は申し上げられない。なお、営業譲渡の価額は両社合わせて数十億円になるだろうと思う。

 (和田社長)
 新会社を設立してNTT−XとNTT−BBを営業譲渡するにあたっては、きれいな形で営業譲渡しなければならない。NTT−BBが今の形でやっていくのであれば特損を立てる必要はないが、営業譲渡をするので、今の段階でいったん精算するということで、持ち株会社で約120億円の特損を見込んでいる。

Q 3点聞きたい。1つ目は、今回増収になったが、固定電話の減収をIP系でカバーできたというの初めてだと思う。これまでの縮小均衡傾向が底打ちし、今後は増収基調になるのか。
 2つ目は、NTTレゾナントが高付加価値の新サービスをやっていくことになるが、事業会社に残る既存のIPサービスについて、新会社への統合など、将来どういうフォーメーションを考えているのか。
 3つ目は、アウトソーシング会社は賃下げで一時的に収益が良くなっているが、パフォーマンスについて、どのように評価しているのか。

A 1つ目については、ぜひ増収基調にしたい。NTTグループ3ヵ年経営計画では固定系で1兆円の減収、固定系以外で1兆8000億円の増収、トータルで8000億円の増収を見込んでいる。そういう意味ではトータルの収入減は打ち止めにしたい。しかし、固定電話系の下げ止まり感があるかと言えば、今のところ無い。
 2つ目については、これまでにISPはぷららとOCNに大体統合してきている。ではOCNやぷららを新会社に含めるのかと言えば、それは今後の問題になる。類似しているサービスがあるので、新会社が新たなサービスを開発し、そこに吸収していくという形でサービスを統合する、あるいは新会社のプラットフォームを使う、ということはあり得る。そういう意味では統合の方向に進んでいくと思う。
 3つ目は、コスト削減は大体想定した通りに進んでいる。コスト削減と並ぶ構造改革のもう一つの柱は、この会社がどれだけ業容拡大できるかであるが、これもかなり拍車がかかってきていると思う。期待しているところまではいっていないが、どんどん拡大はしている。

Q クロスウェイブを支援することを決めた狙い、NTTグループにとってのメリットは何か。

A クロスウェイブは不幸にして会社更生法の適用を申請されたが、かなり多くのお客様がいる。NTTコミュニケーションズはクロスウェイブと同じフィールドで仕事をしている部分があるので、お客様ともども引き受けることによって、我々の設備の有効活用ができる、という面がある。同時にお客様を救済しなければならない。救済のための入札で、最初は数社が応じてきたようだが、最終的には誰もいなくなり、結局、管財人の方から「誰もいなくなったのでNTTで何とかならないか」ということになった。お客様の救済、シナジー効果、設備の有効活用という意味で私は判断している。では具体的にいくらで救済するのか、ということについてはこれからの話であり中身は決まっていない。この件についてはNTTコミュニケーションズが主体的に管財人と話をしているので、詳しくはそちらに聞いて欲しい。

Q 先日、KDDIも光サービスを開始すると発表したが、こうしたライバル企業の動きについてどう見ているのか。また、競争が厳しくなっている中で勝ち抜いていくために、NTTとしては何が最も大切だと考えているのか。

A KDDIは放送と言っておられたと思うが、私共は映像コミュニケーションにこだわりたい。そこが違いだと思う。これからのブロードバンドやユビキタスという競争に勝ち抜くためには、技術が大切だと思う。一歩でも半歩でも前に行く技術開発が必要だと思っている。そういう意味で、研究所の人材、レゾナント関係の人材を新会社に結集する。

以上

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