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社長記者会見

2004年11月10日(水)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(和田社長)
 平成16年度中間決算値は、連結ベースで前年と比較すると減収減益という結果である。固定系の売上で想定どおりに減収が続いていることに加え、ドコモの売上も競争力強化に向けた各種割引施策の実施により減収となっている。一方で、これを挽回すべく費用の節減に努力したが、減収幅が上回り、営業利益、税引前利益ともに減益となった。

 年間の業績見通しについても、中間決算と同様に、営業利益ベースでは前年と比較して減収減益を見込んでいる。各事業会社が更なるコスト削減努力を図っていくことで、営業利益は、ほぼ当初予想並みの額を確保する見通しである。
 税引前利益、当期利益については、当初から見込んでいたAT&Tワイヤレスの株式売却益に加え、NTT都市開発の株式売却益を計上することから、当初予想を上回る対前年増益を確保する見通しである。

(八木第四部門長より資料に基づき決算概要の説明:省略)

(和田社長)
 「NTTグループ中期経営戦略」についてご説明する。
 一昨年の「“光”新世代ビジョン」の発表以来、ブロードバンド化の進展、固定と携帯のサービスの融合、ドライカッパによる電話事業への参入など、すさまじい勢いで環境が変化してきた。情報通信が大転換期にある今、NTTグループとして、中長期的な視点から、日本の経済・社会のために、また、お客様のために何が出来るのかを考えてきた。6年後の2010年をターゲットにしたNTTグループの中期経営戦略としてとりまとめたので、そのポイントについてご説明させて頂く。
 「NTTグループ中期経営戦略」は、3つの「経営目標」と5つの「具体的な取り組み」、それから3つの「課題解決に向けた要請」から構成されている。これらの意図するところを話したい。
 競争環境は、ブロードバンドサービス・第三世代携帯電話の急速な拡大、固定電話網に依存したIP電話サービスの拡大、ドライカッパによる直収電話サービスの登場等により大きく変化してきている。この変化を受けて、固定電話、メタルアクセス、第二世代携帯電話から、IP、光、第三世代携帯電話にどうやってマイグレーションしていくかがポイントになる。換言すれば、ヒト・モノ・カネ・技術という経営資源をどう有効活用していくかということである。この流れは世界的な潮流でもある。
 経過的に見るならば、固定電話は、「最後の拠り所(ラストリゾート)」としてかなりの期間、存続せざるをえない。一方で、IP、光、第三世代携帯電話の分野で、利益率の高い新しいビジネスやサービスを開発し、収益を上げることにチャレンジしていくが、それにも時間はかかる。上手くマイグレーション(移行)していくことにより、財務基盤の確立を図るとともに、政府のe−Japan戦略・u−Japan構想の実現にも貢献し、そのことを通じて企業価値の向上に繋げていきたい。
 このサイクルを上手く回すためには、競争政策についても新しい時代に相応しいものに見直して頂く必要がある。また、最後の拠り所として現在の固定電話網を維持するめの仕組みについても見直しをお願いしたい。

 以上が全体の骨子であるが、続いて個別のポイントについて説明する。
 まず、IP化・光化への世の中の期待についてである。世界的に見ると、英国のBTがIP化計画を公表し、米国でもベライゾンをはじめとする地域通信各社が光化計画を発表している。IP化・光化は世界的な潮流となっている。
 加えて、日本固有の状況もある。今後、日本は世界にも経験のない少子高齢化社会に突入しようとしている。介護支援、雇用ミスマッチの解消、教育機会の多様化等の社会的課題に直面することになるが、NTTが目指すレゾナントコミュニケーション環境の実現により、その解決を大きくサポートしていきたいと考えている。
 ここで、情報通信の歴史を振り返ってみたい。情報通信の手段は、技術革新に伴って電報から電話へと主役が変わってきた。近年は、携帯電話が爆発的な普及を遂げ、また、インターネットも急激に普及してきた。ADSLや光アクセスの利用拡大に伴って、ブロードバンド化も急速に進展している。言い換えれば、固定電話は、主役の座を明け渡そうとしている。
 しかし、急速なブロードバンド化や利用者の拡大の中で、新しい課題も顕在化してきている。
 課題の1つ目は、ピア・ツー・ピア型通信等により急増するトラヒックに対して、どういったトラヒックを優先させるのか、あるいは制限するのかといったトラヒックの制御・管理の問題。2つ目は、ネットワークの安全性やサイバーテロへの対応の問題。3つ目は、他人の「なりすまし」によるネット上の不正取引やプライバシーの侵害、風評の流布など、ネットの悪用に対する防御の問題。最後は、地震等大規模災害やテロなどによるネットワークへの物理的な打撃にどう対応するかという問題である。残念なことに今年は多くの台風が各地に被害をもたらし、また、新潟県中越地震による被害が今なお続いている。いかにして被害を小さくするか、復旧を早くするか、あるいは孤立化を防ぐか、安否通信を確保するかといった問題である。現在のネットワークは、インターネットや携帯電話の急拡大に伴い、様々な事業者のネットワークがシームレスに国際的につながっている。ネットワークが複雑化する中で、これらの課題を解決していくには、関係する事業者や産学官の連携が非常に重要である。

 これまで申し上げてきたような社会的ニーズや課題の解決に向けて、NTTグループでは光アクセスと組み合わせた次世代ネットワークを構築する。これは、お客さまの端末からネットワークまで一貫してIP化し、固定電話網とIPネットワークの特長を兼ね備えたものとして作り上げたい。この次世代ネットワークは、光アクセスを収容し品質やセキュリティを担保するエッジノードと、光波長メッシュ網で構成されている。物理的にはシンプルな網でありながら、光波長多重技術を用いることで伝送路をメッシュ状に構成できるのが技術的なポイントである。また、この次世代ネットワークは、移動通信と固定通信の融合を含めたサービスの共通基盤として機能するよう作り上げたい。
 この次世代ネットワークの特質について言えば、一番大切なことは、「サービスの多様化」「安心・安全」「料金の低廉化」を実現できるネットワークであるということである。これらは、IP技術や光波長多重技術の採用、ネットワークを全体として制御・管理することで担保していく。
 次に、固定電話網から次世代ネットワークへの移行のステップを説明する。固定電話網と次世代ネットワークは、当面の間、併存していく。しかし、その併存が永久に続けば、事業運営上の負担が大きく、結果として社会的コストを増大させる。このため、将来的には固定電話網を全面的に次世代ネットワークに切り替えていく。
 その第1ステップとして、2010年までに現在の固定電話約6,000万回線の半分にあたる3,000万のお客様に次世代ネットワークをご利用頂けるよう普及・拡大に取り組む。
 第2ステップとして、第1ステップの状況を踏まえ、既存の固定電話網から次世代ネットワークへの全面的な切り替えの具体的方策について、第1ステップの期間内に固めていきたい。当然、その際には、お客様や関連する事業者の皆様に配意しつつ、検討を行いたい。
 NTTグループはこれまでに、電話だけをとってみても、技術面、サービス面で新しいものにマイグレーションしてきた経験を持っている。例えば交換機にしても、ステップ・バイ・ステップ交換機、クロスバ交換機、アナログ電子交換機、デジタル交換機へと変わってきた。これらの経験を生かして、次世代ネットワークにうまくマイグレーションしていきたい。

 ここで、NTTグループの競争力の強化と財務基盤の確立についてご説明する。先にお話したように、「2010年に3,000万のお客様が次世代ネットワークをご利用になる」という目標を立てたが、そのためには使い勝手のいいネットワーク、魅力的なサービス、低廉で使いやすい料金であることが欠かせない。このため、光アクセスや次世代ネットワーク等に関する技術革新の成果の導入や工法の改善により大幅に投資コストを削減したい。2010年までの固定系通信事業の設備投資は、現在の設備投資額と概ね同程度の年間8,000〜9,000億円の範囲内に収め、6年間の累計で5兆円に抑えて新しいネットワークを作り上げていきたい。
 また、固定系通信事業のオペレーションコストについても、2010年には現在と比較して8,000億円削減していこうという目標を立てている。
 それから、次世代ネットワークを活用したソリューションやノントラヒックビジネスを拡大し、2010年までに5,000億円の売上げを確保したい。

 次に、次世代ネットワークへの採用を予定している最新技術の一例をご紹介する。
 1つ目は、光の波長による経路選択方式である。従来のスイッチは、パケットの情報を光信号から電気信号に置き換えて経路を選択している。このため、遅延などの問題を抱えているし、経済的に大容量化することも難しい。これに対して、今回導入しようとしているのは光のまま経路を選択するスイッチである。これを導入すれば、光信号を電気信号に置き換える必要がないため、遅延が発生しにくく、大容量化も可能になる。
 2つ目は、工法改善の例である。現在、研究所で直角に曲げたり強く引っ張れても、切れない光ファイバコードを開発している。これが実現すると、お客様自身が宅内の光配線工事をすることが可能になるし、工事の能率も非常に上がるだろう。ひいては光工事の迅速化やコスト削減にもつながると思っている。

 以上のような取り組みを通じて、NTTグループはブロードバンド社会の健全な発展に貢献していく考えであるが、NTTだけでは解決できない課題があるため、広く産業界や政府による一体的な取り組みをお願いしたい。
 その1つは、通信事業者間や、ネットワークと端末の接続性といったコネクティビティや、セキュリティの確保の課題である。官民一体となって、標準化等のグランドデザインを策定することが必要と考えており、NTTとしてもその具体案を提示していく。
 また、IP化や光化の進展に伴い、情報通信の競争環境は大きく変容してきている。このため、競争の在り方についても早急な見直しが必要と考えている。
 まず、アクセスの光化を加速するには、新しい技術の開発・導入などによって実現したコストダウンの成果や設備投資のリスクに対するフェアなリターンを設備構築事業者が確保できる仕組みが必要である。併せて、サービスが多様化していくので、お客様が事業者やサービスを自由に選択できる仕組みを作らなければならないだろうと思っている。
 さらに、今後、ブロードバンドサービスの発展や固定と携帯の融合が進むと、お客様はワンストップサービスを期待する。他社と同様に、NTTグループとしても、お客様の要望に沿う形でワンストップサービスを提供できるよう競争の枠組みを変えていきたい。

 今回策定した「NTTグループ中期経営戦略」については、いろいろな立場から、あるいはいろいろな切り口から議論がなされるだろうと思っている。それは私どもの期待するところであるが、是非、私どもの意見も聞いて頂きたい。そのことが次世代のネットワーク、あるいは次世代サービスを作り出していく上で不可欠であると考えている。

 最後になるが、「NTTグループは、これからも安心・安全なサービスを提供し続け、いつまでもお客様に信頼される企業としてお役に立ち続けます」をNTTグループの合言葉にして、積極的に事業運営に取り組んでいきたいと考えている。

Q ワンストップサービスを提供するにあたって、グループ各社の連携強化について、どのように考えているのか。

A ワンストップサービスの問題については、法律でサービスの提供を限定されていることがあるし、また、認可を受ければその枠組みを超えて提供できるサービスもある。それ以外に、我々の取り組みいかんによっては自由にできることもある。最後のところはもちろん我々の努力でやっていく。
 一方で、認可の手続きについては、認可の基準を現実的なものにして頂きたいとか、スピードを上げて頂きたいといった課題がある。また、法律の問題は、難しく時間のかかる問題ではあるが、これをクリアしなければ、本当にお客様に喜んでいただくことはできない、あるいは企業として収益を上げていけないということになれば、具体的に要請しなければならないと思っている。

Q 固定電話と携帯電話の融合について、具体的にどのように考えているのか。

A 固定通信と移動通信の融合については、ネットワークの融合は今後、技術の進歩によって進んで行くと思う。一方で、お客様サイドから見たサービスの融合は、既にいろいろな形で進んでいる。例えば、携帯電話の端末が、オフィスの中では無線LANを経由して固定網につながり、外出先では携帯電話として移動体ネットワークにつながるというサービスを企業向けソリューションとして提供している。また、FOMAとパソコンの間で手軽に双方向映像コミュニケーションができるサービスも試験的に提供している。

Q 先日、NTT東西より発表のあった施設設置負担金の見直しについてどのように考えているのか。

A NTT東西がいろいろ検討した結果を踏まえて発表したものであり、持株会社としても同じ考えである。

Q 固定系通信事業における5兆円の設備投資の内訳はどうか。

A 5兆円の概ね6割がIP化・光化関係の投資であり、さらにその内の6割がアクセス網の光化に関わるものである。

Q 指定電気通信設備の対象から光ファイバを外すことを要求していくと思うが、その際、接続料は相対契約で決めたいと考えているのか。

A 自社で構築した設備は貸さないとは言っていない。相対契約でやらせて頂きたいと思っている。

Q 次世代ネットワークについて、他社から貸して欲しいという要望があった場合、どのように対応するのか。

A ネットワーク相互間の接続性の問題は、事業者間で接続を可能にするような形で進めていきたいと思っている。しかし、これには非常に難しい問題として、相手側のネットワークの特性や品質、プロトコルの違いなど、いろいろある。そのため、コネクティビティについて、ベンダーも含めて業界全体で、場合によっては国際的に検討する場がどうしても必要になってくる。このネットワークは、NTTグループがNTTグループのために作るネットワークであるが、相互接続できるものだと考えている。

 (鵜浦第一部門長)
 現在、IP電話同士の接続は、固定電話網を通じて接続できる形態になっている。しかし、いずれ固定電話網の維持が困難になり、IPネットワーク同士を接続することになった場合、ベーシックな音声系サービスについては、どうつなぐべきか何らかの解決方法を考えていく。
 それから、双方向映像通信サービスについては、従来のようにネットワークで接続するやり方があるが、そのためには品質やプロトコル、セキュリティの問題など、解決していくべきテーマがたくさん出てくる。それを、グランドデザイン的にどう整理していくのかについて、関係する産業界全体で議論してみたいと思っている。
 一方で、多様なサービスを本当に単純につないでいくのかということについては、ネットワーク間の競争という問題もある。ネットワーク間の競争が今のまま推移すれば、結果的にそのネットワークに入っているお客様同士しかサービスが受けられないということになる。これが果たして、ブロードバンドマーケットの発展のために良いことかどうかという問題意識を持っている。これを解決するのに、ネットワーク間接続という形がいいのか、それとも、お客様が事業者なり、個別のサービスを選ぶことができる何らかの仕組みを作れないのかといったことも考えている。NTTグループとしていろいろな検討を行い、全体の議論にしていきたい。

Q ソフトバンクなどの新規参入事業者が、NTTを意識していろいろな戦略を打ち出してきているが、どのように見ているのか。

A 他の事業者がどういう考えをもっておられるのか具体的にはよくわからない。
 逆に、私どもはこう考えているということをはっきり申し上げて、議論をして頂きたいという気持ちで、NTTグループ中期経営戦略を発表している。

Q 光アクセスは、今までBフレッツという形で商品として敷設してきたと思うが、今後はユーザがつくかどうかわからなくても設備投資をしていくということであれば、光の敷設に関して考え方を変えたのか。

A ポイント、ポイントのお客様に対応していくという考えから、ある程度集中的に販売していこうという地域については、面的にカバーする形でやっていくという意味で、少し需要喚起型に変えている。

Q しばらくの間、今までのメタルを使った固定電話と、Bフレッツをアクセス回線に使ったIP電話、さらに、中期経営戦略で示している光アクセスを使ったIP電話と幾つかのコストの違う電話が混在することになるが、料金は全て同じにするのか。

A(鵜浦第一部門長)
 いろいろ検討中であるが、料金は違う形でスタートすることになると思う。いずれマイグレーションして1つにしたいと考えているが、途中プロセスでは幾つかの組み合わせが出てくるのではないかと考えている。

Q 3,000万回線の移行は、商品として付加価値をつけて付加料金を取った形で置き換えていくのか、それとも付加料金を取れないお客様についても既存の電話を置き換えるだけで光化していくのか。

A できるだけ付加価値の高いサービスを展開しながら、お客様に光化をお願いしていくことになると思う。単純に音声通信だけで良いというお客様は少ないと思っている。光ならではのサービスがお客様に使って頂くトリガーになると思っているので、そちらに重心を置きたい。
 第2ステップとして、3,000万以上のお客様が光アクセスをご利用になり、旧来のネットワークを維持していくことが事業運営上ダブルコストになって大変だという時に、音声だけで良いというお客様に対して、どのような値段でどのように巻き取っていくかということについては、最終段階の問題としてあると認識している。

Q サービス提供については、原則、事後規制を求めるということだが、これは一定の事前規制は容認して、認可の基準を緩和して欲しい、あるいは認可のスピードを上げて欲しいという趣旨なのか。

A 原則、事後規制にして欲しいということには、事前規制をできるだけ少なくして欲しいということを当然含んでいる。自由度を増やしてとにかくやらせてみて欲しい、という話が先である。

Q ソリューションとノントラヒックで5,000億円の売り上げ増を考えているということだが、トータルで増収増益傾向を描けるのか。

A(鵜浦第一部門長)
 いろいろな変化が非常に激しいので、当分の間はトータルの収益予測について公表を差し控えたい。ただ、収益全体の展望としてはかなり厳しい。全体が増えることについては、楽観的な見方はできないと思っている。したがって、効率化を含む大きな目標の中で、全体としての財務基盤を確保していきたいと考えている。

Q 競争政策について、光アクセスの指定電気通信設備の問題以外で、強く見直しを求めていくことは何か。

A 光アクセスを指定電気通信設備から外して欲しいというのは1つの大きなテーマである。もう1つの大きなテーマとしては、ユニバーサルサービスに関することだ。不採算部門あるいは不採算エリアに対するサービス提供という問題があるがそれだけではない。今の固定電話は、災害伝言ダイヤルや110番、119番等の緊急通報、あるいは、IP電話同士をつなぎ合わせる役割を担っている。しかし、固定電話が利益を生まなくなると、固定電話のネットワークそのものをどう維持していくのかということが問われ始める。現在はそうではないとしても、将来的にはそうなる。したがって、固定電話のネットワークをどうするかということも大きな議論の対象にして頂きたい。

Q 8,000億円のコスト削減の内訳はどうか。

A 8,000億円はオペレーションコストの削減であり、内訳としては人件費的なものが約3,000億円、委託費も含めた物件費や減価償却費、その他で5,000億円程度と考えている。

 (鵜浦第一部門長)
 この8,000億円は、グループ各社にとって極めて高い目標であり、積み上げた数字ではない。ただ、このような高い目標に全力で取り組むことによって、便利で使いやすい、なおかつ低廉な料金のサービスが可能になると考えている。

Q 中間決算で固定電話及びIP系の収入はそれぞれいくらか。前年同期比でどうなっているのか。

A(八木第四部門長)
 固定電話収入は、今期が1兆4,996億円、前年度上期が1兆5,971億円で、▲6.1%、975億円のマイナス。IP系収入はデータ伝送収入に置き換えると、今期が7,923億円、前年度上期が7,421億円で、+6.8%、502億円のプラスとなっている。

Q IP化の開始時期はいつか。また、2010年をターゲットにしている根拠は何か。

A いつからIP化を始めるかということについては、できるだけ早くということだ。どこから始めるのかという問題があるが、接続性ということを考えると、やはり中継のところから始めていこうと思っている。加入者収容系には、今の固定電話網が持っているような信頼性、サービスを実現するための機能を持たせようと思っている。ただ、今はまだ、キャリアズグレードのものができていない。そこのところは並行的に研究開発をして、取り組んでいきたいと考えている。
 それから、なぜ2010年をターゲットに置いたのかという点についてである。今のメタルのネットワークを維持しながら、新しいネットワークに変えていくには、回線交換、IPそれぞれの技術者が必要であり、その技術者の数にも関係するので、ターゲットを決めて進めていかなければならない。私どもの社員の年齢層のピークは、56、57歳であり、今後、回線交換の技術者が減っていくことを考えると、2010年が折り返し点であると考えている。
 また、2011年に、地上波放送のデジタル化が完了することもある。ローカルエリアにおける地上波放送のデジタル化のために、光ファイバのネットワークがお役に立てるのではないかと考えている。
 さらに、総務省のu−Japan構想が、2010年をターゲットにしている点も考慮している。

Q 今の固定電話で提供している、例えば三者通話や転送電話といったような機能あるいは品質について、次世代ネットワークでも同じものを提供するのか。

A(橋本第二部門長)
 次世代ネットワークでも、現行の固定電話網の品質は基本的に維持したいと考えている。したがって、現行のIP電話に比べ、より固定電話網の品質に近いものにしたい。ただそのためには、幾つかの技術開発に委ねる課題があり、その開発時期が具体的なサービスの開始時期にかかわっている。
 またもう1つ、現行、三者通話やフリーダイヤル、キャッチホン等100以上の付加サービスがあり、これらをどうやって次世代ネットワークにマイグレーションするのかという課題がある。一例を挙げれば、米国ではこれをソフトスイッチで実現するという技術提案があり、そのためのデファクトスタンダードの機関もある。私どもは、このような動きを視野に入れつつ、皆様のコンセンサスを得ながら、固定電話網で提供してきたサービスは、ある程度継承していくという前提で考えなければならないと思っている。この数年の内に必要な付加機能をつけた信頼性のあるエッジを開発し、具体的に導入していくことを検討する。

以上

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