Q ワンストップサービスを提供するにあたって、グループ各社の連携強化について、どのように考えているのか。
A ワンストップサービスの問題については、法律でサービスの提供を限定されていることがあるし、また、認可を受ければその枠組みを超えて提供できるサービスもある。それ以外に、我々の取り組みいかんによっては自由にできることもある。最後のところはもちろん我々の努力でやっていく。
一方で、認可の手続きについては、認可の基準を現実的なものにして頂きたいとか、スピードを上げて頂きたいといった課題がある。また、法律の問題は、難しく時間のかかる問題ではあるが、これをクリアしなければ、本当にお客様に喜んでいただくことはできない、あるいは企業として収益を上げていけないということになれば、具体的に要請しなければならないと思っている。
Q 固定電話と携帯電話の融合について、具体的にどのように考えているのか。
A 固定通信と移動通信の融合については、ネットワークの融合は今後、技術の進歩によって進んで行くと思う。一方で、お客様サイドから見たサービスの融合は、既にいろいろな形で進んでいる。例えば、携帯電話の端末が、オフィスの中では無線LANを経由して固定網につながり、外出先では携帯電話として移動体ネットワークにつながるというサービスを企業向けソリューションとして提供している。また、FOMAとパソコンの間で手軽に双方向映像コミュニケーションができるサービスも試験的に提供している。
Q 先日、NTT東西より発表のあった施設設置負担金の見直しについてどのように考えているのか。
A NTT東西がいろいろ検討した結果を踏まえて発表したものであり、持株会社としても同じ考えである。
Q 固定系通信事業における5兆円の設備投資の内訳はどうか。
A 5兆円の概ね6割がIP化・光化関係の投資であり、さらにその内の6割がアクセス網の光化に関わるものである。
Q 指定電気通信設備の対象から光ファイバを外すことを要求していくと思うが、その際、接続料は相対契約で決めたいと考えているのか。
A 自社で構築した設備は貸さないとは言っていない。相対契約でやらせて頂きたいと思っている。
Q 次世代ネットワークについて、他社から貸して欲しいという要望があった場合、どのように対応するのか。
A ネットワーク相互間の接続性の問題は、事業者間で接続を可能にするような形で進めていきたいと思っている。しかし、これには非常に難しい問題として、相手側のネットワークの特性や品質、プロトコルの違いなど、いろいろある。そのため、コネクティビティについて、ベンダーも含めて業界全体で、場合によっては国際的に検討する場がどうしても必要になってくる。このネットワークは、NTTグループがNTTグループのために作るネットワークであるが、相互接続できるものだと考えている。
(鵜浦第一部門長)
現在、IP電話同士の接続は、固定電話網を通じて接続できる形態になっている。しかし、いずれ固定電話網の維持が困難になり、IPネットワーク同士を接続することになった場合、ベーシックな音声系サービスについては、どうつなぐべきか何らかの解決方法を考えていく。
それから、双方向映像通信サービスについては、従来のようにネットワークで接続するやり方があるが、そのためには品質やプロトコル、セキュリティの問題など、解決していくべきテーマがたくさん出てくる。それを、グランドデザイン的にどう整理していくのかについて、関係する産業界全体で議論してみたいと思っている。
一方で、多様なサービスを本当に単純につないでいくのかということについては、ネットワーク間の競争という問題もある。ネットワーク間の競争が今のまま推移すれば、結果的にそのネットワークに入っているお客様同士しかサービスが受けられないということになる。これが果たして、ブロードバンドマーケットの発展のために良いことかどうかという問題意識を持っている。これを解決するのに、ネットワーク間接続という形がいいのか、それとも、お客様が事業者なり、個別のサービスを選ぶことができる何らかの仕組みを作れないのかといったことも考えている。NTTグループとしていろいろな検討を行い、全体の議論にしていきたい。
Q ソフトバンクなどの新規参入事業者が、NTTを意識していろいろな戦略を打ち出してきているが、どのように見ているのか。
A 他の事業者がどういう考えをもっておられるのか具体的にはよくわからない。
逆に、私どもはこう考えているということをはっきり申し上げて、議論をして頂きたいという気持ちで、NTTグループ中期経営戦略を発表している。
Q 光アクセスは、今までBフレッツという形で商品として敷設してきたと思うが、今後はユーザがつくかどうかわからなくても設備投資をしていくということであれば、光の敷設に関して考え方を変えたのか。
A ポイント、ポイントのお客様に対応していくという考えから、ある程度集中的に販売していこうという地域については、面的にカバーする形でやっていくという意味で、少し需要喚起型に変えている。
Q しばらくの間、今までのメタルを使った固定電話と、Bフレッツをアクセス回線に使ったIP電話、さらに、中期経営戦略で示している光アクセスを使ったIP電話と幾つかのコストの違う電話が混在することになるが、料金は全て同じにするのか。
A(鵜浦第一部門長)
いろいろ検討中であるが、料金は違う形でスタートすることになると思う。いずれマイグレーションして1つにしたいと考えているが、途中プロセスでは幾つかの組み合わせが出てくるのではないかと考えている。
Q 3,000万回線の移行は、商品として付加価値をつけて付加料金を取った形で置き換えていくのか、それとも付加料金を取れないお客様についても既存の電話を置き換えるだけで光化していくのか。
A できるだけ付加価値の高いサービスを展開しながら、お客様に光化をお願いしていくことになると思う。単純に音声通信だけで良いというお客様は少ないと思っている。光ならではのサービスがお客様に使って頂くトリガーになると思っているので、そちらに重心を置きたい。
第2ステップとして、3,000万以上のお客様が光アクセスをご利用になり、旧来のネットワークを維持していくことが事業運営上ダブルコストになって大変だという時に、音声だけで良いというお客様に対して、どのような値段でどのように巻き取っていくかということについては、最終段階の問題としてあると認識している。
Q サービス提供については、原則、事後規制を求めるということだが、これは一定の事前規制は容認して、認可の基準を緩和して欲しい、あるいは認可のスピードを上げて欲しいという趣旨なのか。
A 原則、事後規制にして欲しいということには、事前規制をできるだけ少なくして欲しいということを当然含んでいる。自由度を増やしてとにかくやらせてみて欲しい、という話が先である。
Q ソリューションとノントラヒックで5,000億円の売り上げ増を考えているということだが、トータルで増収増益傾向を描けるのか。
A(鵜浦第一部門長)
いろいろな変化が非常に激しいので、当分の間はトータルの収益予測について公表を差し控えたい。ただ、収益全体の展望としてはかなり厳しい。全体が増えることについては、楽観的な見方はできないと思っている。したがって、効率化を含む大きな目標の中で、全体としての財務基盤を確保していきたいと考えている。
Q 競争政策について、光アクセスの指定電気通信設備の問題以外で、強く見直しを求めていくことは何か。
A 光アクセスを指定電気通信設備から外して欲しいというのは1つの大きなテーマである。もう1つの大きなテーマとしては、ユニバーサルサービスに関することだ。不採算部門あるいは不採算エリアに対するサービス提供という問題があるがそれだけではない。今の固定電話は、災害伝言ダイヤルや110番、119番等の緊急通報、あるいは、IP電話同士をつなぎ合わせる役割を担っている。しかし、固定電話が利益を生まなくなると、固定電話のネットワークそのものをどう維持していくのかということが問われ始める。現在はそうではないとしても、将来的にはそうなる。したがって、固定電話のネットワークをどうするかということも大きな議論の対象にして頂きたい。
Q 8,000億円のコスト削減の内訳はどうか。
A 8,000億円はオペレーションコストの削減であり、内訳としては人件費的なものが約3,000億円、委託費も含めた物件費や減価償却費、その他で5,000億円程度と考えている。
(鵜浦第一部門長)
この8,000億円は、グループ各社にとって極めて高い目標であり、積み上げた数字ではない。ただ、このような高い目標に全力で取り組むことによって、便利で使いやすい、なおかつ低廉な料金のサービスが可能になると考えている。
Q 中間決算で固定電話及びIP系の収入はそれぞれいくらか。前年同期比でどうなっているのか。
A(八木第四部門長)
固定電話収入は、今期が1兆4,996億円、前年度上期が1兆5,971億円で、▲6.1%、975億円のマイナス。IP系収入はデータ伝送収入に置き換えると、今期が7,923億円、前年度上期が7,421億円で、+6.8%、502億円のプラスとなっている。
Q IP化の開始時期はいつか。また、2010年をターゲットにしている根拠は何か。
A いつからIP化を始めるかということについては、できるだけ早くということだ。どこから始めるのかという問題があるが、接続性ということを考えると、やはり中継のところから始めていこうと思っている。加入者収容系には、今の固定電話網が持っているような信頼性、サービスを実現するための機能を持たせようと思っている。ただ、今はまだ、キャリアズグレードのものができていない。そこのところは並行的に研究開発をして、取り組んでいきたいと考えている。
それから、なぜ2010年をターゲットに置いたのかという点についてである。今のメタルのネットワークを維持しながら、新しいネットワークに変えていくには、回線交換、IPそれぞれの技術者が必要であり、その技術者の数にも関係するので、ターゲットを決めて進めていかなければならない。私どもの社員の年齢層のピークは、56、57歳であり、今後、回線交換の技術者が減っていくことを考えると、2010年が折り返し点であると考えている。
また、2011年に、地上波放送のデジタル化が完了することもある。ローカルエリアにおける地上波放送のデジタル化のために、光ファイバのネットワークがお役に立てるのではないかと考えている。
さらに、総務省のu−Japan構想が、2010年をターゲットにしている点も考慮している。
Q 今の固定電話で提供している、例えば三者通話や転送電話といったような機能あるいは品質について、次世代ネットワークでも同じものを提供するのか。
A(橋本第二部門長)
次世代ネットワークでも、現行の固定電話網の品質は基本的に維持したいと考えている。したがって、現行のIP電話に比べ、より固定電話網の品質に近いものにしたい。ただそのためには、幾つかの技術開発に委ねる課題があり、その開発時期が具体的なサービスの開始時期にかかわっている。
またもう1つ、現行、三者通話やフリーダイヤル、キャッチホン等100以上の付加サービスがあり、これらをどうやって次世代ネットワークにマイグレーションするのかという課題がある。一例を挙げれば、米国ではこれをソフトスイッチで実現するという技術提案があり、そのためのデファクトスタンダードの機関もある。私どもは、このような動きを視野に入れつつ、皆様のコンセンサスを得ながら、固定電話網で提供してきたサービスは、ある程度継承していくという前提で考えなければならないと思っている。この数年の内に必要な付加機能をつけた信頼性のあるエッジを開発し、具体的に導入していくことを検討する。

