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社長記者会見

2005年4月7日(木)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(和田社長)
 本年4月にNTTは民営化から20年が経ち、成人を迎えたことになる。今秋から年末にかけて、記念行事としてグループの総合展示会の開催を予定している。この20年を振り返りつつお話させて頂く。
 この20年には、大きく3つの節目があった。1つ目は85年の通信自由化・NTTの民営化。2つ目が99年の再編成。NTTグループとして国際通信への進出が可能になったが、一方で持株会社の下で固定通信事業の分割を行った。現在、3つ目の節目を迎えており、情報通信は大転換期の真っ只中にある。2つ目の節目である再編成時は固定電話が主役であったが、現在は、モバイル、インターネットなどの形で通信手段が多様化し、さらにはブロードバンド化、ユビキタス化、FMC(Fixed Mobile Convergence)、通信・放送の融合などにより、サービスが非常に多様化してきている。
 インフラネットワークを業としているNTTとしては、これから20年、30年先を視野に入れて事業のあり方を考える必要がある。その際、克服すべき課題を解決し、どうすれば日本が世界の中で先進国としてプレゼンスを保ち続け、持続的に発展できるのかという視点を大事にしたいと考えている。
 具体的には、少子化による人口減少や高齢化が進めば、生産・消費の両面で経済規模が縮退していくことに加え、社会的な福祉コストが高まっていくという問題がある。
 また、テロや犯罪が多発し、昨今では地震や台風などの災害も多発する中で、情報通信事業者としてどのように対応すれば、安全・安心を確保していけるのかという問題。さらには、省エネルギーの推進、クリーンエネルギーの創出といった環境問題もある。これらの課題について、ハード、ソフトの両方を含む新しい情報インフラを構築することで、どのように克服していけるのかということを考えている。上手く機能すれば、これらの諸課題の解決に大きな貢献ができるだろう。その結果、経済の活性化や国際競争力の強化を獲得でき、世界における存在感も維持できると思う。一方で、あってはいけないことだが、最悪の場合、情報インフラが機能しないということになれば、国の機能が麻痺する事態も考えられなくはない。
 昨年11月に公表した中期経営戦略は、これらの問題に対してNTTとしてどう貢献していくかという視点で示したものである。したがって、第3の節目のスローガンは、「未来に向けての挑戦」であると考えている。
 現在、中期経営戦略の具体化のために、グループ横断的なプロジェクトを作り、精力的に検討を進めている。
 このような状況の中で、NTTグループの姿を、お客様をはじめとして広く世の中に知って頂きたいという気持ちを込めて、グループの総合展示会「NTTグループ コミュニケーションEXPO」を開催する。今秋から年末にかけて、東京、大阪の2会場で、それぞれ数日間の開催を予定している。NTTグループが目指すブロードバンド・ユビキタス時代のサービスを見て、触って、体験し、楽しんで頂けるイベントにしたい。
 グループ各社の若手社員が中心になって企画を進めている。詳細が固まり次第、改めてお知らせする。是非、ご期待頂きたい。

Q ライブドアが主張しているインターネットと放送事業の融合について、通信業界最大手の立場として、どのように考えているのか。

A 他社のことについてコメントすることはできない。一般論として、通信と放送の融合について、お話させて頂く。
 通信と放送の定義は、時代とともに変わってきている。従来の定義を前提にするのであれば、これまで申し上げてきたように、放送事業そのものに参入する考えはない。しかし、技術開発が進み、新しい技術も出てきている。そういう意味では、通信と放送の垣根が極めて低くなってきており、概念自体、ある部分は既に融合し始めている。したがって、NTTグループとしても通信と放送の融合には積極的に関わっていきたい。そのことが、我々が構築しようとしている光とIPによる次世代ネットワークの普及に弾みをつけることになると考えている。

Q 今回のライブドアによるニッポン放送の買収劇について、どのように評価しているのか。

A いろいろと議論が出ているのは、今回の買収が敵対的買収であるということで、その手法を巡る問題も1つあるが、大義がどうなっているのかということが問題になると思う。
 敵対的買収という概念も一面的に捉えるべきではなく、中身によっては是認されるものもあると思う。問題はその大義だ。M&Aによって、規模の経済が働く、サービスや製品の補完関係が生まれてシナジー効果が発揮できる、あるいは、新しい技術を開発する時間を買うなど、いろいろな大義があるだろう。株主や従業員といったステークホルダーに良い結果をもたらすことが示される必要があり、そうでなければ大義にならないと思う。
 今回の買収の大義になっている通信と放送の融合について言えば、映画は、複数媒体での展開を前提にしているので、映画制作会社との間で著作権の問題が整理できれば、いつでもオンデマンドで光ファイバを通して視聴できる。したがって、これは既にいろいろなところでサービスが提供されており、私どももグループ会社を通じて、多くのコンテンツを配信している。
 しかし、テレビのコンテンツは、複数媒体での展開を前提としていない。テレビで放送されることだけを前提に著作権が処理されているので、それを再利用するということになると、そこに関わった方々の全てにもう1度承諾を得なければならないという手続きが生じる。右から左にすぐ動くということにはならない。
 但し、この3月に、日本経団連から、映像コンテンツをブロードバンドで配信する際の権利使用の料率について、著作権団体との合意内容が示されたので、今後そのようなものを参考にしながら業界が動いていけば、問題は解決してくるのではないかと思う。
 先程、gooのニュースを見ていたら、ゴア前米国副大統領が中心となって、インターネットとテレビを融合した放送を今年8月から開始するという記事を目にした。視聴者がデジタル動画を投稿し、人気投票で選ばれた作品をオンエアするという、インターネットの持っているインタラクティブな機能を目玉にするようだ。
 通信と放送の融合は、日本だけでなくアメリカでも急速に始まっている。それを可能にするのは、映像を交換出来るブロードバンドネットワークである。したがって、世の中はその方向に動いているのではないかと考えている。

Q 郵政民営化法案の骨子が固まったが、民営化の先輩として、今回の政府案をどのように評価しているのか。

A 民営化のように経営形態を大きく変える場合には、いろいろな切り口からの評価があり、プラス面やマイナス面がある。企業を経営する側としては、いかにプラス面を大きくし、マイナス面を小さくするかということが一番の関心事となる。今回の郵政公社の株式会社化についても、いろいろな切り口によって評価が分かれるだろう。
 ただ、残念ながら、私は郵政事業の中身について詳しくないので、どこに問題があるのか、得失はどうかということについて言及することはできない。

Q USENが無料のブロードバンド放送を開始すると発表したが、NTTグループは、自社の光アクセスを前提としないブロードバンド放送を手掛ける考えがあるのか。それとも、NTTグループの光アクセスを売るためのツールとしてブロードバンド放送を位置づけているのか。

A アクセスやバックボーンネットワークを含めて垂直的に閉じてしまうのか、あるいはISP同士が結び合って互いにコンテンツを流通させるのかということについて言えば、それは話し合いによるだろう。
 無料で放送を提供するということであれば、広告料を集めるのか、あるいはアクセスの収入を増やすのかなど、いろいろなビジネスモデルがあると思うが、それぞれの事業者によって判断が分かれてくる。
 どちらかに統一するということではなく、どちらのやり方もある。自社で完結したいという場合でも、ある部分だけは他社のプラットフォームを使うということもあるだろうし、ネットワークとしてはつなぎ合うが、コンテンツのところは抱え込むということもあるかもしれない。いろいろな形態があると思う。どちらかに全て流れが行ってしまうということではないだろうと思う。

Q 他社の直収電話によるNTTグループへの影響はどのような状況か。

A NTT東西の固定電話の減り具合はこれまでのところ想定の範囲内であるが、これから先のことはわからない。具体的な数字については当該企業にお尋ね頂きたい。

Q 日本テレコムのおとくラインの営業について、いろいろなトラブルがあると聞くが、どのような状況か聞かせて欲しい。

A NTTをかたった他社の販売手法や執拗な電話勧誘について、お客様からNTTのホームページや116に多くの苦情が寄せられている。NTTによる勧誘ではないが、NTTの名前をかたって何度も勧誘の電話かけてくるのだから、NTTにも責任があるということで、NTT自身が大いにお叱りを受けている。あまりにひどい状況になれば、きちんとしたことを言うべきだろうということで、先般、NTT西日本が日本テレコムに対して文書で申し入れを行った。今後もお客様にご迷惑がかかるようなことになれば、きちんと話をしなければならないとNTT東西には伝えている。

Q 携帯電話市場が飽和状態になりつつある中で番号ポータビリティーの導入を控えているが、携帯電話市場全体についての現状認識、今後の見通しを聞きたい。

A 携帯電話の契約数は、約8,700万になっている。今年度の事業計画についてNTTドコモと話をしてきたが、NTTドコモは、飽和状態といっても市場全体であと1,000万ぐらいは伸びるのではないかと考えているようだ。その内どれぐらいをNTTドコモが獲得できるかという問題がある。アメリカの例を見て、番号ポータビリティーが導入されるとトップのシェアが減少すると言われているが、トップだからシェアが減少したのではなく、AT&Tワイヤレスのシェア減少について言えば違った要素があったのだろうと見ている。NTTドコモは、このような事例も参考にしながら、料金割引や定額制、サービスの多様化などを組み合わせて綿密な作戦を立てており、大いに期待している。

Q 今年のグループ人事についての考えはどうか。

A 持株会社の社長として、グループの人事は、一年中頭から離れない重要な問題である。しかし、まだ十分日にちがあり、今のところ固まった段階ではないのでお話すべきことはない。いずれにしても、決算発表時に併せて発表する。

Q 通信と放送と融合に積極的に関わっていきたいとのことだが、どのようなことを予定しているのか。

A 技術的には、電波で放送として受け取るのか、光ファイバの中を通すのかの違いである。光ファイバを使って送信する場合には、光波長多重技術により放送波と通信を分離して送信する方式もあれば、IP化して他の通信と一緒に送信する方式もある。いずれにしても技術的には問題はない。むしろ、著作権などのルールの問題である。
 したがってNTTグループとしては、お客様の立場に立ってどうするべきかという意味で関与していきたいと申し上げている。技術的に出来るのであれば、なぜやらないのかといった話は必ず出てくるだろう。

Q おとくラインの販売手法について、今後、お客様に迷惑がかかることがあれば話をしていかなければならないとのことだが、どのようなアクションを予定しているのか。

A 具体的な事例に基づいてお客様が大変お困りになっているということを突きつける以外ないだろう。例えば監督官庁や公正取引委員会に話を持っていくという方法もあるが、まずは、当事者に注意喚起することが必要だと考えている。今は、その第1弾を行って、その後の状況を見ている段階である。

Q IP電話については、NTT東西が0AB〜J番号の光IP電話を、NTTコミュニケーションズ等が050番号のIP電話を提供しているが、グループの中での役割分担についてどのように考えているのか。

A 050番号のIP電話については、ISP事業者がブロードバンドの付加サービスと位置付けているので、NTTコミュニケーションズはOCNの付加サービスとして提供している。一方、0AB〜J番号の光IP電話については、NTT東西が、アクセス部分をメタルから光ファイバに変えて、既存の固定電話に置き替える形で提供している。機能的にも050番号のIP電話とは違う。
 お客様が選択されることであるので、NTTグループとしては、当面両方のIP電話を併用していく考えであり、役割分担もしばらく続くだろう。

Q NTTコミュニケーションズがプラチナラインの提供を開始し、ここ3カ月で多数のユーザを獲得しているようだが、他社の直収電話への対抗策として、グループとしてプラチナラインの販売を推進しているのか。

A NTTコミュニケーションズとしては、県間通信だけでは他社に対抗できないケースもあるので、県内通信を含めたサービスも提供しているということだ。KDDIや日本テレコムの直収電話に対する対抗策としては、NTT東西がサービスや料金、メンテナンス等をトータルでお客様に訴えていくのが本筋だと考えている。
 同時に、2010年までに光IP電話の時代にしていこうということで、お客様への提案を進めている。

Q 4月22日に接続料に関する行政訴訟の判決が言い渡される予定であるが、コメントを欲しい。また、接続料問題は今後どうなると考えているのか。

A 行政訴訟について申し上げることはない。
 接続料については、LRICを採用している以上、IP化やモバイル化が進み、固定電話のトラヒックが減っていけば、単位当たりのコストは上がっていく。
 今後、中期経営戦略に沿って光・IP電話へのマイグレーションを進めていっても、当面、既存の固定電話網は残る。しかし不採算部門だからといって撤退することはできない。固定電話網の維持の仕組みについては、これを利用している方々皆で考えていく以外にない。その中で、接続料やユニバーサルサービス基金などいろいろな問題が議論になるだろう。今、総務省を含めて、いろいろな議論が続けられている。私どもとしては、従来から主張していることをこれからも主張していくことに変わりはない。

以上

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