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社長記者会見

2006年3月31日(金)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(和田社長)
 本日は、私から2点、お話しさせていただく。

 まず、「次世代ネットワーク(NGN)のフィールドトライアル」についてである。
 フィールドトライアルについては、昨年11月に「NTTグループの中期経営戦略の推進」を発表した時にお知らせし、その準備を進めてきたが、この度、その実施概要がまとまったのでお話しさせていただく。
 NGNは、従来のベストエフォートサービスに加え、ネットワーク制御機能により、IPv6にも対応した帯域の確保や品質、セキュリティの確保ができるサービスを提供することにより、お客様自らがサービスを選択できるようにしていく。トライアルでは、これらの特徴を活かしたサービスを提供するにあたり、ネットワーク機能の確認やトライアルに参加していただくお客様のご要望の把握を行うことに重点を置きたい。
 また、次世代ネットワークは、オープンに展開する考えであり、他キャリアや情報家電ベンダ等の皆様との相互接続条件や提携等についても、幅広くフィールドで確認したいと考えている。そのため、7月を目途にアプリケーション/端末レイヤのインタフェースや相互接続条件を開示する予定である。
 トライアルは、本年12月から実際に開始し、サービス内容や提供地域等を順次拡大していく考えである。

 次に、少し雑談めいた話になるが、1つのトピックスとして重要かと思われるのでご紹介したい。
 先週、米国のラスベガスで「TelecomNEXT」が開かれた。これは従来、米国の通信事業者中心の展示会だったが、今回から、固定、移動を問わずキャリア、CATV、コンテンツ、メディアといった情報関係の企業の皆様が一堂に会して意見交換をすると同時に、自らのプロダクトを展示するものに大きく方向転換した。これは、情報通信関係の技術やサービスの融合化を踏まえたエポックメーキング的な出来事ではないかと思う。
 外国のキャリアとしては、私が唯一招かれ、キーノートスピーチをさせていただいた。これも、私どもが提起した、次世代ネットワークを中心とした中期経営戦略に対する皆様の期待や興味が非常に大きかったことが背景にあると思っている。中期経営戦略の取組みについては、米国のキャリアやベンダ、あるいはコンテンツ提供者等の皆様が、非常に高い関心を寄せられ、概ね方向性が一致していることを確認した次第である。
 また、現時点で米国で最大の通信キャリアであるベライゾンのザイデンバーグ会長が、ブロードバンド・ユビキタス社会、あるいはネットワークといったものについては、日本と韓国が世界の最進国であり、日本の状況についてはこのあとNTTから説明があるということで、もう1つの韓国の状況について紹介したいということから始められたことが印象深かった。それくらい米国の方々は、日本や韓国の情報通信の動きについて高い関心を持っておられるということである。
 その他のスピーカーの講演や会場での展示においても、光ファイバを活用した映像配信への取組みやIPTVといった通信と放送の融合に関するものが目立った。ディズニーといったコンテンツの提供者も同様であり、まさに通信と放送の連携が米国でも急速に進んできていることを目の当たりにしてきた次第である。

(橋本第二部門長よりフィールドトライアルの実施について資料に基づき説明:省略)

Q 竹中総務大臣の私的懇談会において、グループの資本関係を分離すべきだという意見がでているが、どのように考えるか。

A 竹中大臣の私的懇談会での私の主張や事前にいただいていた質問に対する回答については、総務省のホームページに出ているので、そちらで確認していただきたいが、せっかくの機会なので、私の考えを述べさせていただく。
 私は資本関係を分離をするという考えはもっていない。その理由は、IP化の進展に伴い、県内/県間、あるいは固定/移動などの区分が消滅しつつあり、サービスの融合・連携がどんどん進んでいる。このような中、お客様ニーズに応えていくためには、融合・連携サービスを提供していくことが不可欠であり、その観点からいっても、資本関係はきちんと現在のとおり確保していきたいと考えている。
 これは私どもだけではなく、国内外の他の事業者も合併や買収といったことを繰り返しながら急激な事業統合を進めているのが現状であり、そういう中で逆の方向に向かうことは、お客様へのサービス提供上からもできないと考えている。

Q NTT東西のアクセス網を分離すべきという意見については、どのように考えるか。

A アクセス部門の構造分離の主張の原点になっているのは、光アクセスを提供する際にボトルネックになっているということがあるわけだが、私どもとしては、電柱などのオープン化をどんどん進めており、これにより他事業者が光ファイバなどのブロードバンドアクセスを構築することができるようになっている。また、ネットワークのオープン化によりNTT東西の光ファイバなどをご利用いただくことも可能である。それから、アクセス部分は、何も光やメタルだけではなく、WiMAXやWi-FiやWiBroといった新しい手段もどんどん出てきている。このようなことを考えても、アクセスの分離というのはなじまないものではないかと考えている。
 また、ネットワーク、インフラをもってサービスを提供している立場からいうと、エンドエンドでサービスを提供しているわけであり、これを分離することになると、サービスを安定的に、しかもお客様の要望に柔軟に対応しながら、提供していくにあたって不都合が起こると思っている。それを度外視しても分離していくということになると、大きな混乱を招くことにもなるので、諸外国でも議論された経緯はあるが、構造分離を実施した例はない。
 それから、アクセスの分離となると、何もNTTに限る話ではなく、アクセスを提供している事業者には電力系の皆様など、他にもいろいろとおられる。そういった方々との関係は一体どうなるのかということにもなる。加えて、知的財産権上の問題も生じるなど、論理的に考えてもやるべきではなく、現実的にもやることができないのではないかと考えている。

Q 研究開発部門を分離すべきとの意見について、どのように考えるか。

A インフラ事業、ネットワーク事業をやっていると、インフラ全体、ネットワーク全体として最適なものを求めていくことが重要になる。一方、ベンダはハードもソフトも、単体で効率や品質の最もいいものを追い求めていくことになる。これはお互いのアプローチの仕方が、あるいは求めるものが違っているからであり、お互いに提案しあい、シナジー効果を出しながら最適化を求めていくことになる。したがって、キャリア側、オペレータ側としては、ハードやソフトベンダが作られたものから、一番良いものを集めてきて、組み合わせればそれで済むといった簡単な話ではない。そのようなことになると、まさに個別単体の最適解の寄せ集めでネットワークが構成されることになり、その単体の如何によって、ネットワークが左右され、こちら側の主張や要求が必ずしも通らないという場面も想定される。このようなことから、私どもとしては、キャリアとして研究開発部門を手放す考えはない。
 また、光に関して、NTTの研究所は世界に先駆けた一番進んだ技術を持っており、私どもの要求を受けて国内のメーカも、光に関しては相当強い競争力を持っていると思う。そういう意味ではネットワーク側からの要求と、単体側からの要求を相互に戦わせながら発展させていくことが世界をリードしていける技術をつくり上げていくことにつながるのではないかと考えている。

Q ソフトバンクによるボーダフォン買収が通信業界全体に与えるインパクト、あるいはNTTの経営に対する影響について、どのように考えているのか。

A ソフトバンクが、どのような具体的戦略を取られるのか公表もされておらず、具体的に承知しているわけではないが、やはりソフトバンクとしても、お客様のニーズが高度化、多様化し、それを可能にする技術の発展があることを考えると、自分の支配下にフルラインナップのメニューを備えておきたいということがあるのだろうと思う。したがって、今後は単なる携帯通信手段としてのサービスだけを考えるのではなく、FMCの問題もあるし、また、固定との関係でいえば、インターネットやウェブサイトやポータルサイトを使ったサービスの総合化を考えられているのではないかと想定している。そういう意味では、かなり変わった事業展開が出てくるのではないかと考えている。

Q NTTグループの退職者への企業年金の給付額の減額について、先日、厚生労働省が認めないという決定をしたことについて、行政訴訟なども含めて今後検討していくことになるのかどうか、今後の対応について教えて欲しい。

A 不承認という回答をいただいた時には、本当に残念に思った。なぜなら、約14万人のOBの皆様に対し、我々の事業の困難性を訴えると同時に、現役社員については、既に見直しすることが決まっているので、何とか理解して欲しいと訴えた結果として、90%近いOBの皆様から同意書を得ていたこともあり、不承認をいただいたときは非常に残念であった。
 現在、私どもとしては、OBの受給者の皆様に対し、不承認となった経緯を説明するとともに、その理由をもう一度洗い直しているところである。現在は、そのような状況にあり、その結果にもよるが、行政訴訟を提起する方向というのは十分視野に入れている。

Q フィールドトライアルに関して、IP放送やVODの実験におけるコンテンツはハイビジョンクラスのものを予定しているのか。

A(橋本第二部門長)
 映像配信サービスについては、ハイビジョンクラスの品質のものをこのトライアルで実行したいと思っている。しかし、既存のMPEG2の形式のものと連動することは当然視野に入っている。まだH.264という技術の確認が、我々としてもできていないので、トライアルでは、このハイビジョンクラスの品質をH.264の技術で配信するということを、かなり重要視して考えている。

Q フィールドトライアルの参加企業についてだが、情報家電とかキャリアの他に、例えば、コンテンツホルダー、自治体、政府機関といったようなところが参加してくることも想定しているか。

A(和田社長)
 参加される企業等については、どのような企業でも受け付けさせていただく考えだ。しかし、我々がトライアルしようとしている内容と全く関係のないような申し出については、個別の相談となり、ケース・バイ・ケースの対応になると考えている。決してクローズドにしようとは思っておらず、全部オープンでやろうと考えている。

Q 次世代ネットワークは移動体通信との相互接続も予定しているようだが、ドコモとの連携によるFMCサービスも、このフィールドトライアルの中で行なっていくのか。

A FMCについては、現在、既に法人向けとしてワンフォンサービスをやっており、またFOMAとPCやひかり電話対応端末の間の映像交換も行なっている。そういう意味では、既に商用化もしている訳だが、本格的な意味でのFMCということになると、我々のロードマップでいうところのステップ3での実施を考えている。この頃には、間違いなく携帯電話の品質は、3.5世代以上になっていると思うので、その時点で考えていく。

Q 安心・安全に関して、例えば自治体と連携し、地域の安全確保といった取組みを行う予定はあるのか。また、ハイビジョンクラスのコンテンツを供給するのは、放送事業者になるのか。

A 安心・安全の問題については、2つあると思う。1つは、ネットワークの論理上の安心・安全を保つというもの。もう1つはフィジカルな意味でネットワークが壊されるのを防ぐということである。これは両方とも、真剣に自治体の皆様と相談していかねばならない問題だと思っている。
 実際に自治体の皆様と取り組む場合には、個別の地形や密集度の問題といったものがあり、どちらかと言えば、フィジカルなところに重きがあると思う。一方、論理上の問題については、あまり地域特性というのは関係ないと思う。安心・安全の問題は、フィールドトライアルでも取り組んでいくが、それ以前の問題として既に取り組んでいるものもある。
 それから、ハイビジョンクラスのコンテンツであるが、私どもは、コンテンツ制作能力は持っておらず、これからもその能力を持つのはそう簡単にできないと思う。そうなると、アライアンスを組む、あるいは、買う、借りるといった次元の話になるだろうと思っている。

(橋本第二部門長)
 補足だが、安心・安全に関するサービスについては、現在、子供に関する安全が社会的な課題になっていることもあり、その点で私どもの次世代ネットワークが貢献できる部分があれば、是非、そのような仕組みをつくりたいと考えている。
 現時点では、具体的なサービスイメージはないが、1例を挙げれば、監視カメラなどを通学路に設置し、光ファイバを通じてハイビジョンクラスの映像を伝達してモニターする、あるいはICタグを含め、携帯端末から危険を察知するといった機能を、うまく次世代ネットワークの中で組み合わせたプラットフォームをつくり、地域、あるいは子供の安心・安全といったことに貢献できるようなサービスの開発を是非行いたい。

(和田社長)
 無限大にアドレスがとれるというのが、IPv6の1つの特徴であり、個別認識という問題が、安全・安心、セキュリティの面で非常に大きな武器になると思っている。

Q フィールドトライアルについてだが、他キャリアとの相互接続条件については、当然、技術的なスペックについての公開はあると思うが、将来、アクセスチャージ等の設定をどうするかということを踏まえ、例えばトラヒックのカウントをどうするのかといった条件の提示等も考えているのか。

A これは、非常に大きな問題である。現時点で言えば、我々が負担したコストについては、何とか回収する方式を編み出したいと考えているが、確たるものはない。相殺してしまうのが一番簡単なやり方だが、なかなかそのようにはいかないのではないかと思う。これは米国で一番大きな問題になっており、動画をいつでもチューニングしてとれる、またはオンデマンドでとることができ、しかも定額使用料ということになれば、お客様から見れば非常にありがたい話である。しかし、どのネットワークを経由してそれが成立しているのかということ、また、それをどういうところで、どのように把握するのかといったことなど、非常に不確かなものがある。今回のフィールドトライアルでは、そのような問題も視野に入れて考えていきたい。

(橋本第二部門長)
 今回のトライアルの中でも、次世代ネットワークの中を通るサービスが、従来のように、わかりやすい音声電話というものだけではないので、その帯域を保証するという技術をどのように料金やコスト負担の考え方に反映させるのかといったことについて、検討が必要であると思う。既に総務省で、次世代ネットワークの相互接続は大きな課題になっており、我々もいろいろな意見を提起していくことになるかと思うが、今回のトライアルで、技術的にはかなり詳細なデータを取ることが可能であり、技術開発側からもコンセンサスが得られる形でトラヒック情報等の開示について検討したいと考えている。

Q フィールドトライアルの規模については、2007年度下期の本格展開までに、一般のお客様を含めどの程度まで拡大していくのか。

A(橋本第二部門長)
 次世代ネットワークについては、昨年、「NTTグループ中期経営戦略の推進」の中で、ステップ1、2、3という段階的な導入のシナリオを公表させていただいた。その大きな理由は、お客様を直接収容するエッジノードに搭載するセキュリティ等の機能について、まだ研究開発段階のものもあり、実際の装置を導入するまでに少し時間を必要としているからである。本格導入は、2年ほど後になるので、今回のトライアルでは、試作品の段階のエッジノードを入れていきたいと考えている。
 ただ、最初から大規模な装置を試作するには、技術スペックの精査に時間がかかるので、スモールスタートとさせていただきたい。
 トライアルにおけるお客様の参加規模については、設備センタにどのぐらいの装置を入れるか、またお客様からどのようなご要望が出てくるかということで変動はあるかと思うが、現時点、トライアル全体で1,000加入程度を想定している。

Q 年度末でもありお聞きするが、2006年度は、FMC、携帯の番号ポータビリティ、携帯の新規参入など動きが活発な1年になると思うが、NTTにとってはどういう年になると考えるか。

A 今年度業績の着地や来年度の予想についてどうなのかということかと思うが、決算発表までお待ちいただきたい。
 ただ、光アクセスのBフレッツについては、今年度目標を180万契約にすると申し上げたときに、かなりまゆつばじゃないのかと受け止められたと感じているが、結果的として180万契約には届かないと思うが、170万契約はいけるのではないかと思っている。
 そういう意味では、先般、NTT東日本とNTT西日本が認可申請した来年度の事業計画の中で述べた合計で270万契約という目標は達成可能ではないかと考えている。

Q OBの企業年金見直しについては、不承認の理由を吟味しているとのことだが、行政訴訟する方向と考えていいのか。また、その時期はいつ頃を考えているのか。

A 先ほど申し上げたとおり、OBの皆様にご理解いただき、90%近い方が協力しようと言っていただいているので、私どもとしては、是非見直しを実施したいという強い気持ちがある。そういう意味で、残された道は、訴訟で判断していただくということになるが、訴訟をするにあたっては、訴えるべきことをきっちりと訴えなければならないので、そこをしっかり詰めようとしている段階である。
 したがって、スケジュール的にいつまでにとは申し上げられないが、先延ばしをするつもりはないので、できるだけ早く結論を出したいと考えている。

Q 本日、総務省がNTTの来年度の事業計画を認可するにあたって、初めて条件を付したと聞いたが、これについてどのように受け止め、また、どう対応されるつもりか。

A これまでも、認可をいただくときに、総務省から口頭で色々とお話をいただいたことはあるが、文書で条件がついたというのは初めてである。
 総務省が文書で条件を付けた理由は、私どもが中期経営戦略の中で約束したことをきちんと守りなさいということであると受け止めている。例えば、次世代ネットワークを構築するにあたり、オープン性を保つとか、公正競争を阻害するようなことはしないとか、あるいはこのネットワークをつくり上げる過程における技術の発展、あるいは新しいサービスの提供によって国際的に貢献していくということも視野に入れてやってくださいということである。
 ある意味では、私どもが中期経営戦略の中で申しあげたことを、言った以上はやりなさいよということだと受けとめている。

Q フィリピンのPLDTへの出資引き上げについて、今週の初めに最終決定されたと聞いたが、どうか。

A PLDTへの出資については、コミュニケーションズが保有する株の半分をドコモに譲渡したところだが、更に引き上げるのか否かについては、まだ検討しているところである。

以上

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