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社長記者会見

2007年5月11日(金)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

1.2007年3月期決算について
(和田社長)
 まず、私から、決算のポイントについてお話しし、具体的な内容については、後ほど八木第四部門長からお話しさせる。
 2007年3月期の決算は、一言で言えば、増収・減益である。
 営業収益については、音声収入の減少をIP収入でカバーするには至っていないが、NTTデータのシステムインテグレーション事業などが好調であったこともあり、増収を確保することができた。一方、費用面では、ドコモにおけるFOMA販売に伴う端末原価や、NTTデータのSI収入にかかわる原価など、主に販売に関連する経費がかさんだ。この結果、営業利益は減益となっている。
 主要なサービスの期末の契約数に関しては、東西会社のBフレッツは、目標純増数をほぼ達成し、東西合計で600万契約を突破した。また、FOMAに関しても、目標としていたFOMAの比率が3分の2を達成するなど、順調に拡大させることができた。
 このように、固定電話、メタルアクセス、第2世代携帯電話からIP化、光化、第3世代携帯電話へのマイグレーションという課題については、一定の成果を出してきている。Bフレッツについては、この3月末で600万契約に達し、ADSL契約数を上回った。08年3月末までには、1,000万弱にまで契約数を伸ばそうと考えている。FOMAの比率についても、この3月末で3分の2を超えているが、08年3月末には、8割以上となることを目標としている。このように、ブロードバンド社会の基盤となるアクセス部分については、順調に整備が進んできている。
 次に、08年3月期の見通しについて。営業収益は減収の見通しだが、営業利益は前年度並みを確保する計画としている。営業収益については、固定系3社、NTTデータ並びに主要5社以外の会社の合計で見ると、音声関連収入の減を、Bフレッツ等のIP関連収入の増、それからSI事業あるいは不動産事業等の収入拡大でカバーし、ほぼ横ばいと見込んでいる。一方、ドコモについては、番号ポータビリティをはじめとする競争の激化により、減収に転じるものと見込んでいる。その結果、トータルでは、残念ながら対前年減収となる見込みである。
 営業費用については、引き続きBフレッツ拡販による販売経費の増加、あるいは将来のコスト削減のための施策の実施に伴う一時的なコストを見込んでいるが、一方で、固定系各社における外注部門の直営化、あるいはドコモにおける端末の共通プラットフォーム化による端末原価の圧縮などに取り組む。これにより、営業利益では、前年並みを確保したいと考えている。
 BフレッツやFOMAなどのアクセス部分については、ブロードバンド社会の基盤が確立できつつあると考えており、今後は、これをベースとして、NGN(次世代ネットワーク)の構築を進め、このブロードバンドネットワークを活用して、様々なビジネスを展開していくことにより、将来の収益基盤を確立していきたいと考えている。
 次に、株主還元について。これまでフリーキャッシュフローの使途として、2001年の構造改革に伴い増大した有利子負債の削減、そして、いわゆる「オーバーハング」、売り圧力の解消のための自己株式取得に取り組んできた。これらの課題に区切りがついたことから、株主還元の軸足を配当に置くこととし、07年3月期は、年間配当額を2,000円増額して、8,000円としたところである。08年3月期は、業績向上は引き続き厳しいが、有利子負債の削減が進展するなど、財務体質が改善していること、加えて、ドコモの増配による持株会社の配当余力が増大していることなどから、さらに1,000円増額することとし、中間期から実施したいと考えている。フリーキャッシュフローの有効活用としては、配当に加え、NTTグループの国際競争力を強化する、あるいは今後のさらなる成長に向けて、上位レイヤサービスおよびNGN等ICT分野で、新たなサービスやビジネスの展開をするということに向けていきたいと考えている。

(八木取締役第四部門長より資料に基づき決算概要の説明:省略)

Q 3期ぶりの増収増益を見込んでいたにもかかわらず、減益となったが、予想と食い違った点や足りなかった点はどういったところなのか。

A 収益については、何とか3期ぶりの増収を図ることができたと思っている。これは、NTTデータによるSI事業の拡大施策等が奏功したことが大きいと思っている。
 一方、営業利益については、Bフレッツの販売受付体制の充実・強化を図るために費用をかけたということ、そして、移動体通信事業については、番号ポータビリティ導入直後の劣勢を挽回するということで、将来の収益基盤の維持・拡大に向けて、かなり費用をかけたということで、想定したよりも費用がかかったことが増益に結びつかなかった原因であると考えている。

Q 07年度で減収を見込んでおり、音声収入の減が顕著になってきたと思うが、今後の展望をもう少し具体的に聞きたい。

A 今のところ、固定系、移動体系とも、足元の収益環境は非常に厳しいが、07年度末にはBフレッツがほぼ1,000万契約に達するし、FOMAの比率も80%まで上昇するという見込みなので、アクセスとしてはブロードバンドの基盤が確立しつつあると考えている。今後は、これらのブロードバンドアクセスと、現在フィールドトライアルを実施しているNGNを組み合わせ、他企業の方々とも連携をとりながら、映像系あるいは上位レイヤサービス等、新たなビジネス展開をしていきたいと考えている。
 また、移動体系についても、FOMAが80%を超えるということになると、単純な通信端末ということだけでなく、生活ケータイ、あるいはワンセグや着うた等を含めたエンターテインメントのためのツールというような、多機能なツールに変えていくということを追求していこうと考えている。
 さらに、今、非常に景気が良いこともあり、SI事業が非常に好調であるが、SI関係の事業を積極的に展開したい。加えて、不動産開発や研究成果のビジネス化といった、いわゆるノントラフィックビジネスを開拓していきたいと考えている。
 また、将来の布石として、国際事業についても強化・発展させ、事業領域を拡大していきたいと考えている。具体的には、ドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズとも、グローバルなICTソリューションの提供や、移動体分野においては、コネクサスというアライアンスを国際的につくっているが、そういうものも積極的に手がけていく。持株会社としても、海外でシナジー効果が発揮できるような体制を組み、サポートしていきたいと思っている。
 さらに、研究開発成果についても、国内だけではなく、グループ会社全体、あるいは他の事業者の方々とアライアンスを組んで国際展開を図っていきたいと考えており、様々な角度から、通話料収入の減を補って、さらにはそれを超えていきたいと考えている。

Q ユニバーサルサービスの関係だが、現行のままだとすると基金からの支援はどの程度必要になるのか。また、総務省では、来年から、基金を半分ぐらいにするといった方向性も出ているが、どのように考えているのか。

A ユニバーサルサービスの収支は、H17年度で520億円弱の赤字。ただ、H18年度に決められた基金からの補填額は152億円となっているので、現状でも、ユニバーサルサービスへの補填は足らないということ。
 今回、1番号あたり7円を、4円から6円にといった話が出てきているが、現状でもそのような状況である。いわゆる高コスト地域における全国平均コストを超える額を補填するというのが今の考え方であるが、今回の見直し案では、補填の範囲がさらに縮小するということで、私どもとしてはなかなか納得がいかない。従って、審議会においては、この見直し案により、全国均一料金では賄われないコストをどのように回収していくのかということを十分議論していただきたいと思っている。
 よく合理化で吸収すべきであるというお話をいただくわけだが、私どもも合理化はしてきている。これからも合理化を続けていく覚悟であるが、地域間のコスト格差というのは、需要密度の地域差などにより、不可避的に生じる部分が大変多く、私どもの経営努力だけでは及ばない性格のものがたくさんあることもご理解いただきたい。

Q IP系・パケット通信収入の詳細な内訳があれば教えて欲しい。

A(八木取締役第四部門長)
 決算補足資料の中で、連結、東、西、コミュニケーションズの順に、IP系・パケット通信収入、IP系収入を示しており、ドコモは別途パケット収入という項目を出している。
 グループ内で取引している部分もあるので、それを調整し、連結のIP系・パケット通信収入ということで呈示している。

Q ユニバーサルサービスは、H17年度で520億円弱の赤字との話だが、H18年度はどのぐらいの見込みなのか。

A まだ算定しておらず、数字はない。

Q Bフレッツの3月末実績が608万契約で、計画を少し達成できなかったということになるが、2010年で3,000万という計画のままでよいのか、感触を聞きたい。

A 前回の会見で、その時点の数字が、右肩上がりでずっと伸びてたのが少し寝てきたことがあり、少し踊り場に来たかなと申し上げたが、その後、動画の共有サイトが国内外とも相当たくさん出てきており、それから、IPでスポーツ番組を提供するといった流れも起きてきており、映像系のサービスがどんどん拡大してきているという実態がある。また、NGNのプラットフォームサービスやIPTV等が実現していくと、光サービスの需要が、今以上に一層喚起されるのではないかと期待している。
 同時に、私どもとして、申込みからサービス開始までの期間短縮等に相当取り組んできているので、お客様の需要の発生に的確に対応できる体制も進むと思うので、今後ますます展開が早まるのではないかと考えている。
 さらに、アメリカも、ヨーロッパも、ここに来て、相当ブロードバンド、ユビキタスということに傾斜してきている。特に、アメリカのベライゾンなどは、光というものにかなり傾注してきている。ブロードバンド、ユビキタスというものが世界的な流れになっており、これも1つの後押しになるのではないかと思っている。今のところ、3,000万という旗をおろす考えはなく、これに向けて最大限努力していきたいと考えている。

Q 今後、NGNのサービスは事業会社が担っていくと思うが、FMCサービス等、各事業会社との調整は、持株会社で今後どのようにしていくのか。

A NGNがもたらすサービスは多種多様であるが、NGNというネットワークがつくり出すサービスについては、東西が中心になって考えていく。法人関係のサービスや上位レイヤ系のサービス、あるいは映像コミュニケーションや映像配信のサービスは、NGNのネットワークを利活用して提供していくことになるが、これは昨年の8月にコミュニケーションズに主体を移すということで整理しており、コミュニケーションズが主体となってやっていく。
 また、FMCについては、ドコモ側からのアプローチもあるし、固定側からのアプローチもある。現実に西日本が提供しているFMCもあれば、ドコモ側が提供しているFMCもある。
 それから、今、NGNのフィールドトライアルに参加しておられる方には、情報家電の方やアプリケーションを提供する方等、いろんな方に参加していただいている。その方々とどういうアライアンスを組み、どういうサービスを提供していくかということになると、各事業会社との協議になるが、それをコーディネートする役目を持株会社が担うという場合もあると思う。そういうことで、サービス提供の中身により、主体と調整が、ケース・バイ・ケースでなされていくが、その主軸は、各事業会社である。

Q NGNのサービスを間もなく始めるわけだが、どれくらいの収益を見込んでいるのか、期待も含め教えて欲しい。

A NGNは、まだトライアルの段階であり、来年早々に商用化を始めていくので、今、どういうサービスを乗せていくか、どういうビジネスモデルをつくるかということを、グループ内外の皆様方と検討を深めているところで、まだ固まっていない。したがって、収益については、H19年度の計画には盛り込んでいない。ただ、NGNの設備投資コストは見込んでいる。そういう意味では、費用は見込んでいるが、収入は見込んでいないということ。

2.人事について
(和田社長)
 本日の取締役会で役員人事案を決定した。持株会社の社長には、現在、事業戦略と中期経営戦略推進室長を担当している三浦副社長が指名された。私自身は、代表権のない取締役会長の指名を受けた。
 主要なグループ会社では、NTTデータの浜口社長と、NTT都市開発の三田社長が退任し、NTTデータの新社長には同社の山下副社長、NTT都市開発の新社長にはNTTコミュニケーションズの三ツ村副社長を予定している。なお、この人事案は、それぞれの会社の株主総会後の取締役会で正式に決定する予定である。
 今回の社長人事について、その意図するところを簡単に申し上げる。
 現在、NTTグループは、2010年を展望した中期経営戦略の実現に向けて、グループ一丸となって取り組みを進めているが、今年は2010年に結果をきちんと出すに当たっての大きな1つの節目の年になると考えている。具体的には、NGNが、昨年末からのフィールドトライアルを年内に終了し、終了後速やかに商用化を図るという段階に至っている。また、光アクセスについては、600万契約を突破し、先月末で630万契約に至っているが、3,000万に向けて、今年はさらに加速させていく年である。次に、上位レイヤを見ても、Web2.0に見られるように、市場が激しく変化している。NTTグループとしても、この変化に対応できるように、昨年8月に上位レイヤビジネスをコミュニケーションズに集約し、今後は具体的な成果をあげていくことにしている。
 移動体系については、今年度末にはFOMAの割合が8割以上に達すると見込んでいる。携帯電話は、単純な通信端末から生活ケータイ、あるいはエンターテインメントのためのケータイというように進化しており、これをさらに加速させる必要があると考えている。
 このように、NTTグループは、2010年の中期経営戦略実現に向け、大きな節目を迎えているということ。加えて、2010年でもまだ半分しかマイグレーションが起きていないわけで、それ以降をどう考えるかということを展望して、事業を再構築していくということも必要である。このタイミングをとらえて経営体制を一新し、積極的に新たにチャレンジするということがベストだと考えて、今回の人事を行った。
 それでは、新社長の指名を受けた三浦副社長にバトンタッチする。

(三浦副社長)
 副社長の三浦でございます。
 ただいま社長から説明がありましたように、本日の取締役会において、次期社長の指名を受けた。月並みな言葉であるが、私にとって身に余る大任だと思っている。
 正式に社長に就任した暁には、経営方針や抱負について説明をさせていただくが、今、私どもを取り巻く情報通信の世界は非常に変化が激しく、なおかつグローバルな規模で動いている。このような動きに的確に対応しながら、NGNを含めて中期経営戦略を着実に実行していくということが私にとっての使命だろうと思っており、それを通じて、NTTグループの発展、あるいは情報通信、ひいては日本の発展に寄与できればというように思っている。今後ともよろしくお願いいたします。

Q 2年前に三浦氏を持株会社の副社長に連れてこられたときには、次の社長は三浦副社長というように腹は固めていたのか。

A 経営者は皆そうだと思うが、トップの座についたときには、必ずその次のことを常に考えるものである。自分の後任を誰にするかというのは、最大のテーマであり、いろいろと考えている。言われたようなこともその一環であると思うが、それはあくまで1つの要素であり、確定したものではない。今回も続投を含め、私なりにいろいろと考えたが、先に述べた理由により新体制にしたほうがいいというように考えたときに、それならば三浦副社長が一番適任であるということで推薦をしたということである。

Q 三浦副社長のキャリアなり、得意分野なり、どの点を評価したのか。

A まず1つは、私と一緒に副社長として事業の展開を助けてもらったということ。特に新規事業あるいは中期経営戦略の実現に携わってもらったということがある。その過程で、彼の見識、誰からも信頼されるというキャラクターを持っているということを高く評価した。また、実績としても、今日、曲がりなりにも中期経営戦略が着実に進んでいるというのは、三浦副社長が中期経営戦略推進室長としてリードしていたという実績によるものであり、その点も高く評価したということである。

Q 次に、三浦副社長が社長に指名されたのはいつだったのか。どういうシチュエーションで言われて、そのときにどう感じ、また、即答したのか。

A(三浦副社長)
 4月中旬ぎりぎりである。
 私も人事担当であり、社長とは、人事全般について、いろんなことで意思疎通を図ってきたが、2人で社長室で話しているときに社長から言われた。私自身がどの程度その役が果たせるのかということについて、自己評価としていろんな思いがあった。そういう意味で、役員も含め、数ある中から私を指名してもらったので、その思いも含めて、いろいろあるわけだが、社長から、NTTを取り巻く経営状況、今のタイミングの問題、そのタイミングに当たっての役割で、ぜひやってくれと言われたので、引き受けますと言った。

Q 次は自分という思いは以前からあったのか。

A(三浦副社長)
 もともとNTT東日本の社長をやっており、それで終わりというのが通常の人事だろうというように元々考えていた。降格人事だというように言われたこともあるが、私自身、社長についてそんなに意識して、この2年間を過ごしたということはなかった。人事については、すごく淡々として取り組んできたつもりである。

Q 社長に就任すれば、中期経営戦略の目標達成が不可避になると思う。和田社長が続投も含め悩まれたように、世の中の動きはかなり速くなっていると思うが、そこをどんなふうにクリアしていくのか、決意と手段について聞きたい。

A(三浦副社長)
 中期経営戦略は、3年前に作ったが、これは、その当時、個別に積み上げてつくったものではなく、光の数字も含め、イメージとして作っている。その後、いろんな変化が起きてきているが、これはもう申し上げるまでもない。したがって、中期経営戦略の方向性は変わらないが、その中身については、常に変化している状況を取り込んで実現していくということが必要だろうと思っており、この2年間もそういう意識で取り組んできたし、これから、ますます変化が激しくなるので、その変化を確実に、NGNを含めた中期経営戦略に取り込みたいという決意である。
 そのためには、グループ内の英知を結集しなければならない。私一人では、実行するのも無理である。その意味で、NTTグループのシナジー効果を含めて、トータルパワーが発揮できるように、グループ全体をまとめていきたいと思っている。NGNについても、持株会社だけでやれることではない。それぞれのサービスは、それぞれの事業会社でやるわけであり、これが中期経営戦略を達成できる道だというように思っている。

Q NGNについての思い入れが非常に強いと感じるが、NGNでしかできないサービスには一体どのようなものがあるのか。

A(三浦副社長)
 具体的には、これから詰めていくので、秋頃にはお話もできるかと思っているが、NGNは、一言で言えば、従来のベストエフォートに対して、ベストエフォート、プラスQoS(品質保証)、これが1つの特徴であり、その品質保証の中にも、ベストエフォートに対する品質保証と、さらにセキュリティーをきちんとやっていくということがある。これからのサービスの中心は、今までの音声を中心にしたものから、映像を含めた、より幅広いコミュニケーションツールの手段になるだろうと思っている。
 そういう意味で、従来のマス的なサービスの延長線上で、さらにQoSとベストエフォートを使い分けて拡大していくということ。同時に、個人向けにいろんなサービスを提供される方々にとってみれば、個別に私どもと連携をとりながら、いろんな形のサービスの提供ができるのではないかと考えている。大手町のショールームで、テレビ会議システム、IPTV、地上デジタル放送のIP再送信等いろいろなトライアルをやっているが、それらを含めて、私どももいろいろなサービスの提供を考えている。法人ユーザサイドからも、具体的な連携の話がいろいろと来ているので、今までより、かなり多彩なサービス展開が可能ではないか、あるいは実現できるのではないかと思っている。
 いずれにしても、今、マスはマスで考えており、法人ユーザとの間は個別にいろんな議論を進めているので、秋頃には、基本的な考え方等について話ができるようになるのではないかと思っている。

Q グループ内のNGNへの取り組みだが、各社で力の入れ方に差があるような感じも受ける。例えば、FMCについて、どのようにグループをまとめていこうと考えているのか。

A(三浦副社長)
 確かに、今までのネットワークでは、例えば東西でも、同じIPネットワークと言っているが、それぞれが違っていた。したがって、東日本でサービスができても、西日本で即同じものができない、するにしても、時期が少し遅れる、あるいはコストがそのために余計にかかる等、いろんな問題点も出てきた。そういう意味では、今、NGNは固定系が先行しているが、少なくとも、東西はシームレスなネットワークになる。FMCについて言えば、携帯は携帯として、位置情報を含めて、固定のネットワークとは違うが、少なくともネットワークのシームレス化は必ず実現しておかなければ今後のサービス展開に不都合を来すだろうと思っており、その辺はドコモとも意識を合わせてやっているし、これから具体化していく中で、そういう点を展望して詰めていきたいと考えている。

Q 2010年にNTTの経営形態の議論が始まると思うが、現時点で、今のグループ体制について、不満や問題点があると考えているのか。

A これについては、私が当事者として、2010年の問題を扱ってきているので、話させていただくが、何か誤解があるのではないかと思うのは、2010年になると、NTTの経営形態を見直すんだと、見直すことがありきとのように、皆さん、思われている節があるが、そういう経過にはなっていないと思う。要するに、ブロードバンド、ユビキタスというのが世界的な流れにもなっているし、NTTも中期経営戦略を作成し、NGNを構築しようとしてきている。したがって、そういう中で、2010年の実態を見て、しかも、世界の状況を踏まえた上で、お客様のサイドにとって、どういうことが一番必要なのか、競争上の体制としては、どういうことが一番必要なのかといったことを全体的に考えるということ。ある意味では、経営形態問題ではなく、この時期になれば、放送、上位レイヤ、コンテンツの問題も入ってくるというように、ものすごく大きな広がりの中で、一体どうすれば、国際競争力、お客様の満足度、あるいは事業の継続性の問題等に関して望ましいのかということを、白地から考えようということになっていると思う。したがって、経営形態見直しありきで議論をされるということであれば、それは間違っているのではないかと考えている。

Q 今回、持株会社の副社長に、事務次官を経験した金澤氏を登用しているが、昨今、天下りについて世間の目も厳しい中で、なぜあえてこの時期に副社長に登用したのか。また、どういう役回りを期待しているのか。

A 私が、三浦副社長に後を託したときには、三浦副社長の考えで新体制をつくって欲しいということを言っており、その後、三浦副社長がつくった原案について、私は「同じ意見なので結構だ」と言った経緯もあるので、三浦副社長から話させていただく。

 (三浦副社長)
 金澤氏については、既に私どもの顧問をしてもらっている。ご案内のとおりの経歴であり、仕事ぶりも、2年間ずっとそばで見てきている。放送業界関連については第一人者であるが、通信についても非常に詳しいし、また勉強家である。その中で、グループ各社間あるいは部門間の横通しが必要となるコンプライアンス関連といったものについて助言をもらったが、その処理の仕方や見識が非常に高かったということ。
 また、ITU関係にも携わっており、今回、残念ながら、井上友二氏(元NTT取締役)がITUの電気通信標準化局長に立候補しながら敗れたが、この流れの中で、金澤氏の人脈を含め、果たしてくれた役割は非常に大きかった。ITUの局長選挙には敗れたが、その下部組織には、私どもの研究所の人間も行っているので、標準化を中心とした国際問題についても力量を発揮してもらいたいと思い、今回、副社長にすることにしたわけである。
 官庁出身ということで、今言われたような意見もあるのかもしれないが、私どもとしては、非常に大きな期待をしているということについては、ぜひご理解いただきたい。

以上

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