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社長記者会見

2007年6月28日(木)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

 冒頭、和田前社長(現取締役会長)より、退任の挨拶があり、その後、三浦社長の会見に入った。

(三浦社長)
 本日の株主総会後の取締役会で社長に指名された三浦です。今後ともよろしくお願いします。
 簡単に今の心境を含めお話しさせていただく。
 この2年間、和田社長のもとで、中期経営戦略推進室長として、和田社長を支えてきた。この中期経営戦略を、今度はトップとして着実に推進していくことが私の使命だと考えている。
 この推進に当たっては、NTTグループをさらに一段と「お客様第一」、カスタマーファースト、こういう企業グループに進めていきたいと考えている。NTT東日本の社長時代は、お客様主導企業になろうということを言っていたが、基本的には同じ考え方である。
 これに向けて、1つは、社員を含めて組織も「自己革新」というものを徹底していきたい。常にクリエイティブな方向に自己革新を進めていく。同時に、グループの規模も大きく、会社の数も多いことから、まだまだスピード感に欠けているので、「スピード」を重視していく。この2つをモットーとして取り組んでいきたい。
 まず、中心となるお客様第一という考え方だが、グループの各事業会社も、基本的にはこの考え方を標榜しながら、事業を行っているが、まだまだ十分ではないと思っている。したがって、グループ会社に対しても支援や指導を行いたいと思っているし、持株会社自体も、開発を含め、ユーザーニーズや現場の状況を把握するというように変わっていきたいし、変わらなければならないと思っている。
 特に、今後ますますサービスあるいは技術が融合していく。そういう意味で言うと、今でもグループ各社が1社だけでサービスを提供しているわけではない。各事業会社は仮に1社であっても、機能別会社として、例えばNTT東西であれば東西会社、その他の県域の地域会社を含め、いろんな会社でトータルのサービスが成り立っている。そういう状況だが、今後、さらにサービスや技術が融合していくと、ますますグループ連携が必要になってくる。そういう意味で、お客様サイドから見たときに、できるだけワンストップにしなければいけないし、故障の対応も、できるだけ一元的に行わなければならない。サービス開発の面から見ても、できるだけトータルの政策としてベクトルを合わせてやっていかなければならない。お客様のニーズを酌んで事業を行っていくということがますます必要になってくるし、その際、ますます連携が必要になってくる。したがって、持株会社の機能も、必然的に大きなものになっていかざるを得ないと思っている。
 当然、事業会社が主体的にやっていくわけだが、持株会社としても必要な調整等はやっていきたいと考えている。
 実行に当たっては、変化が激しいだけに、常に自己革新ということで、社員も、そして、組織的にも取り組んでいかないといけないし、同時に、スピード感を持ってやらなければいけないと思っている。
 そのためには、企業の風通しをもっともっと良くしていかなければならないし、必要に応じてグループ会社、今、四百数十社あるが、ミッションの見直しを含めて、常に前向きに検討していくことが必要だと思う。人事の面でも、画一的な人事から、若手の抜擢、あるいは部外から新しい血を入れることも含めて、人事の運用面、制度面の見直しも必要になってくる。このような視点でグループ経営を行っていきたい。
 具体的には、具体化した段階でお話をしていきたいと考えているが、当面の方向性として、1つは、新たなブロードバンド・ユビキタスマーケットの創造、財務基盤の確立。もう1つは、安心、安全、信頼の維持・向上である。
 まず、1つ目の項目だが、マーケットの創造という意味では、現在、光アクセスやFOMAを中心にブロードバンド環境が整ってきているが、これとNGNを組み合わせ、さらには上位レイヤやコンテンツを含め、新たなサービス、あるいは付加価値のついたサービスを提供していく。特にこれからは、映像関係を中心にマーケットが広がっていくと思うので、この点にまず注力をしていきたい。
 また、政府も、今、積極的に取組みを始めておられるが、私どもとしても、国際事業に、さらに力を入れていきたい。過去の投資で少し痛い目に遭い、シュリンクしているのではないかと言われているが、過去の反省点はあるが、競争がますますグローバル化している現状から見ても、そして市場の拡大という面からも、国際事業に積極的に取り組んでいきたい。少なくともヘジテートせずに取り組んでいきたいと思っている。
 固定通信の世界でいえば、いわゆる国際通信はもとより、日本企業が自動車産業をはじめ海外にどんどん進出している。欧米に限らず、中国、インド、さらには中東、ロシア、東欧、といったところへ進出していっている。私どもではNTTコミュニケーションズを中心に、必要な拠点を設けながらグローバルなネットワークの構築と、それをベースにして、現地における企業との仕事も拡大していけるよう努めていきたい。また、移動体分野では、ドコモがローミングのアライアンスを組んだり、様々な国際事業を拡大しているが、さらに拍車をかけていきたい。
 この2社以外にもグループ会社で海外に出ていっているところがあるが、相手先から見ると、もう少しトータルで話をして欲しいという要望が非常に多いわけで、持株会社としてもグループをまとめるという意味で、国際事業に積極的に関わっていきたい。
 次に、これまでも、いわゆるノントラヒックビジネス等の拡大ということを標榜してきているが、ソリューションは比較的順調にいっているが、その他の分野は必ずしも期待どおり伸びていない。そういう点からいうと、例えば、研究開発の成果を事業化するための子会社もつくっているが、今までは研究開発成果を受け身で待っていて、それを研究所の指導や指示に基づいて事業化していたわけで、もう少し研究系の子会社においても、マーケティング体制を含めて自立して、自ら研究成果を事業化していくような体制も組んでいきたいと思っている。
 一方、財務基盤の確立として、これまでも様々な合理化、あるいはコスト削減の取組みをしてきたが、これは引き続きやっていかなければならないと考えている。例えば、料金業務の拠点の集約であるとか、経理業務で言えば、今までは個社別のシステムをつくってきたという経緯があるが、連結決算なので基本的には1つのシステムで決算をしていくほうが効率的であることから、統一的なシステムをつくることで、グループトータルとしての正確性、効率性の向上とコスト削減を図っていきたい。
 その他、システム関係については、NGNのサービス展開に関するシステムを中心に、今までばらばらにつくってきたシステムを統合していきたい。
 また、コスト削減の面だけではなく、経営リソースの有効活用ということで、人的配置のメリハリをつけていくことや、研究所から事業会社に人材を出していくことなど、人事的な面でも積極的に取り組んでいかなければならないと考えている。
 2点目の安心、安全、信頼の維持・向上について。これはもともと私どもの最大の使命だと思っているが、残念ながら、昨年、ひかりIP電話を中心に大規模な故障が起こった。これらについては、現在、ソフトの面や設備の増強等を中心に対策を練っている。今後、さらにこれを徹底し、現在のネットワークにおいてもできるだけ故障が起きないように、故障が起きても部分的に、最小限にとどまるように、あるいは原因を早く見つけ、その対策が講じられるように最大限の努力をしていきたい。この経験も活かして、NGNではネットワークコントロールの機能もかなり取り込み、新しいサーバやルータの開発においても、その点はかなり織り込んでいく予定である。今回の反省点も含めて、NGNについてもそのような面に配慮しながら、ネットワークの信頼性の向上に努めていきたい。同時に、ネットワーク自体に限らず、サイバーテロやプライバシーの問題を含め、ブロードバンドサービスの様々な負の部分、問題点についても対策をとっていかなければならないと考えている。
 こういった点に注力しながら、これまで以上にリスクマネジメント、コンプライアンス、企業の社会的責任を重視して取り組んでいく。
 こういった取組みを通じて、NTTグループの競争力を強化し、ひいては企業価値を向上させていきたい。同時に、ICTの利活用を一層促進することで、日本が直面している様々な政策課題の解決、あるいは日本の成長、発展に貢献できればと考えている。

Q 中期経営戦略について、光アクセス3,000万、そしてオール光でのNGN等、世界でも最先端の目標に向かって、邁進されていると思うが、今の時点で修正が必要な部分はないのか。

A 現時点では、中期経営戦略を修正しなければならないという状況にはないと思っている。個々の施策については、その後の環境変化もあるので、今後、具体化していく中で、必要があれば修正を加えていきたいと考えている。数値的な面、特に光の3,000万等については、戦略の策定時点において、具体的に積み上げたものではない。したがって、数字は決め決めのものではなく、基本的に6,000万の固定電話のユーザーの半分程度に光をご利用いただくというイメージである。現時点、むしろ光が着実に伸びているという状況なので、このまま進めていき、具体化の中で必要なものがあれば、その時点で修正を加えていくことにしたい。

Q 光アクセスの拡大は、市場の需要を先取りするという施策だと思うが、株主サイドからすると、投資の回収モデルというのがなかなか見えてこないと思う。この点について、どのように説明していくのか。

A 光については、現時点、まだ赤字の状況であるが、投資コストそのものは徐々に下がってきており、昨年度の新規投資額を単純に増設数で割ると、10万円程度に下がってきており、これは加入数が増えることによりどんどん下がっていくと思っている。しかしながら、販売経費を含めて考えると、現時点、必ずしも利益面で貢献していないというのが実態である。したがって、加入数をできるだけ早く増やすことにより平均コストを下げるということと、販売にも工夫を凝らして、販売コストを少しでも下げていくという努力。それから、今はひかり電話が光の急増の大きな要因になっているが、映像関係を含め、上位レイヤで新しいサービスを出していく。こうしたことによって光の増設を進めるとともに、収入増を図り、光のコスト回収に結びつけていきたい。上位レイヤビジネスについては、NTTコミュニケーションズでの早期の一本化も含め、方向性を出していきたいし、ネットワークサービスも逐次新しいものを出していきたいと思っている。

Q 総務省が、いろんな研究会や懇談会を通じて、NTTに対するグリップをかなり強めようとしてるように見えるが、どのように対処していくか。

A 先般も、活用業務のガイドラインの案が出されたが、私どもにとってみれば、審査期間や内容の面で規制強化だと思っている。私どもとしては、これまで活用業務において、公正競争上の問題を起こしたこともないし、新しいサービスというものはできるだけ自由にやらせてもらい、問題があれば事後規制をベースに考えていただきたいと考えており、今度のパブリックコメントにおいても、この点については強く意見を申し上げたい。

Q 親子上場の問題だが、親子上場とグループとしての連携強化というのは相矛盾する方向にあるのではないかと思うが、どうか。

A 親子上場について議論があることは私どもも十分承知しており、最近いろんな分野で議論が起きているのも承知している。この点については、状況が変わってくることも考えられるので、今後のことを言うわけにはいかないが、現時点では、親子上場には、メリットもあるし、そうでない部分もあると考えている。
 メリットとしては、NTTドコモ、NTTデータ、NTT都市開発が自立して事業をどんどん行っているし、成長戦略をとっている。これは大きなメリットだと思っている。これを全部1社でやる、あるいは100%でやるということになった場合に、お互いに甘えというものも出やすくなるのではないかと思っており、そういう意味で、メリットもあると考えている。
 同時に、親子上場すれば、当然少数株主の利益というものと、グループトータルの利益というものが相反することもあり得る。そういう意味では、多少矛盾することもあり得るということだが、現在はその点が致命的になるという状況ではないと思っており、グループ会社との連携を図っていきたいと考えている。私自身も、社長同士と今まで以上にコミュニケーションを図っていこうと思っており、既にそうしつつあるが、そういったことによってグループトータルの連携を図り、問題点も解決していけるのではないかと考えている。今後いろんな状況が出てきたときには、そういった問題も念頭に置いて検討していきたい。

Q お客様第一は結構なことだが、財務大臣を除く一般の株主に対する配分についての基本的な考え方を教えて欲しい。

A 政府の持株はほぼ3分の1までになっており、そういう意味でいえば、これから自己株取得というものを今すぐどんどんやっていかなければならないという状況にはない。したがって、株主の皆様に対する報いとしては、少し配当に軸足を置いていくということにしている。昨年度は6,000円から8,000円に増配し、今年度も非常に厳しい中ではあるが、1,000円増配し9,000円にしたいと考えている。今期の業績予想からすると、配当性向が大体27%になるが、これからも財務状況や配当性向等をトータルで考えながら、軸足は配当に置くということで取り組んでいきたい。

Q NTTグループの将来像についてだが、2010年ぐらいを視野に入れたときに、売上げや利益の面で、今より成長している姿を描いているのか、それとも、中身は大きく変わるが、現状を維持するというイメージなのか。

A 現状を見ると、今年度も減収で利益は横ばい、昨年度も収入は横ばいだが、利益は減益であり、歯止めがかかっているという状況にはない。まずは、ここに歯止めをかけるというのが、当面の最大の目標だが、2010年を目指して、また、それ以降も含めて、成長路線に向けていくことが非常に重要なことと思っている。そのためには、従来のトラヒック収入、すなわち通信サービスを中心にした収入だけでなく、ノントラヒックを含めた幅広い事業領域の拡大ということ、あるいは、今、国際事業の収入は、受け取り配当も含めて、グループで2,000億円程度であるが、こういったところを伸ばしていく。国内だけではなく国際業務、それからノントラヒックといった分野を伸ばすことにより成長戦略に持っていきたいと考えている。

Q 海外事業に再チャレンジしたいということだが、過去の数千億円規模の投資のような大胆な投資も辞さないということか。

A 必要があれば投資をすることにやぶさかではない。もちろん、過去の反省も含めて、慎重に見なければならないが、将来の成長戦略に必要であるというように考えれば、それも辞さないということである。

Q グループをまとめていくということだが、今年や来年において、具体的にどのような施策やアクションが出てくるのか。

A 昨年、法人営業や上位レイヤ事業の整理を行った。現在について言えば、持株会社の傘下にある子会社について一つ一つミッションを整理して、必要性も含めて検討しているところ。子会社の中で、重複しているというようなところもあるし、場合によっては整理してしまったほうがいいようなものもある。研究系子会社のように少し体制の強化を図るものもあるし、整理・統合を図っていくということも含め、現在は、持株会社の直接の傘下の会社についてのミッションの整理を検討しているところである。

Q 持株会社傘下のグループ会社を見直すとのことだが、主要なNTT東西、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモに関しての施策は一段落がついたということで、例えば、NGNの構築に関して、グループ連携という意味でこれからどういう課題があるのかという点について、その対策も含めて教えて欲しい。

A NGNについては、地域会社を中心にネットワークを構築し、上位レイヤについては、NTTコミュニケーションズが担うという整理を行ったが、当面はこの布陣でそれぞれに与えられた役割を果たしてもらいたいと思っている。この上位レイヤのところは、単に現在の固定系のNGNという意味だけではなく、ドコモとも連携をとって開発をしていきたいと考えており、NTTコミュニケーションズを中心に、ドコモと新しい上位レイヤの連携の仕方について具体的に詰めていっているところである。

Q 中期経営戦略のコスト削減のターゲットについては、6年間で8,000億円に対して、当期末の目安として累計2,800億円程度と聞いているが、この8,000億円の目標を目指す考えに変わりはないのか。

A 投資コスト削減が緩いのではないかという指摘をいろんな方から受けている。今年度は、確かに400億円程度のコスト削減という数字になっているが、通常のコスト削減は従来と同程度行うことにしている。ただ、様々な合理化を実施するに当たって、一時的に増加する部分があるので、結果としてこういう数字になっているわけで、私どもとしては、コスト削減について手を緩めるつもりはない。従来どおりの考え方でやっていきたいと思っている。ただ、戦略の策定から2年半たっているので、今後、必要があれば、もちろん見直すこともあろうかと思うが、現時点はこの目標に向かって徹底していきたいと考えている。

Q 光3,000万という数値について、決め決めではないとのことだったが、社長個人として、光3,000万という旗を下げる必要はないと感じているのか。

A 光3,000万というのは、積み上げたものではないということと、従来の固定電話6,000万のうち3,000万のお客様に光を利用していただくということで、いわゆるBフレッツベースでということではない。いずれにしても、イメージとして、半分のお客様に使っていただこうということでやっている。
 確かにBフレッツベースで見ると、残り3年間で2,000万いくのかということについていえば、非常に厳しい数字だと言わざるを得ないが、固定電話の3,000万のお客様に光を使っていただくということでいえば、現時点厳しいが、必ずしも不可能な数字ではないと思っている。

Q 光3,000万が実現したときには、アクセスがメタルと光の二重になりコスト負担が大きくなるので、メタルの巻き取りも考えないといけなくなるが、どのくらいのタイミングで決断しなければいけないと考えているのか。

A メタルの巻き取りについては、中期経営戦略において2010年までにはっきりさせるということにしている。いずれにしても2つのアクセスを併存させるということは、コスト面から見て、どうしてもロスが多いということで、基本的にはできるだけ早くマイグレーションしていくことが必要だろうと思っている。
 これからその仕方なり、展望なりを検討していき、固まり次第ご説明したいと考えている。

以上

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