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社長記者会見

2008年2月4日(月)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(三浦社長)
 第3四半期の連結決算は、営業収益が7兆8,442億円、対前年859億円の減収である。一方、営業費用は6兆9,699億円、対前年65億円の費用増となっている。この結果、営業利益は8,744億円、対前年924億円の減益となった。
 決算のポイントとしては、減収減益ではあるが、中間期の減益幅が1,275億円であったのに対し、今期の減益幅が924億円となっており、352億円改善した点である。主な要因は、費用の増を中間期よりも圧縮しているということである。
 第3四半期時点では、中間期に見直した通期業績予想に対して、ほぼ想定どおりに推移していると見ている。ただし、後でも述べるとおり、今後の変動要素として、昨年11月末に公表したNTTデータの出向政策の見直しがある。また、第4四半期に見込んでいる代行返上益について、昨今の資産運用環境が大幅に悪化しており、その影響が見込まれるという点がある。

 次に、営業収支のセグメント別の状況について。
 地域通信事業ではコスト削減を進めており、営業費用はD70交換機等の設備の減価償却費見直しによる影響が約400億円含まれているが、これを含めて、対前年222億円の減となっている。営業利益は、対前年550億円の減となっている。
 一方、長距離・国際通信事業は、引き続きSIビジネスが好調であることに加え、コスト削減を進めた結果、中間期を若干上回る対前年339億円の増益となっている。
 移動通信事業については、割引サービスの拡大等により減収幅が広がっているが、新しい販売モデルの影響を含めた代理店手数料の減や端末仕入原価の減を含め、費用トータルで大幅な減となっている。営業利益は対前年519億円の減となり、中間期と比べ、かなり減益幅を縮めている。
 データ通信事業の営業利益は、対前年3億円の増となり、中間期のマイナスからプラスに転じた。
 また、その他の事業が対前年162億円の減益となっているのは、NTTコムウェアやNTTファシリティーズといった子会社のグループ会社からの委託収入が減少したことなどによるもの。

 次に、営業利益の今後の見込みだが、今年度は特殊要素がかなり入っている。
 中間期にご説明させて頂いたが、当初の予想値1兆1,100億円に対して、代行返上益がプラス要素、償却に係る見直しがマイナス要素、テレカの引当金がマイナス要素ということで、これら特殊要素合計で2,100億円をプラスし、年間業績見込が1兆3,200億円になる。

 次に、これを四半期別に見ていくと、中間期の営業利益は対前年1,275億円の減であったが、第3四半期は減益幅が約300億円減り、対前年924億円の減となった。
 特殊要素を見ると、中間期では約400億円の減であったが、第3四半期では約600億円の減となっている。第4四半期には、最終的に代行返上益が計上され、また、償却に係る見直しとテレカの引当金がトータルで1,300億の減となり、特殊要素が約2,100億円の増となる。
 そういう意味で言うと、中間期の特殊要素を除いた減益幅は約900億円であったが、第3四半期では約300億円となっている。このペースでいくと、特殊要素を除いた利益は前年並みの1兆1,100億円を確保できるのではないかと、現時点では見ている。
 なお、問題は、今後の変動要素である。1つは、NTTデータが出向政策の見直しを公表したが、この見直しに伴い、転籍希望者への一時金等の支払いに伴う費用が今期に計上される見込みであること。これは、今期は減要素となるが、将来のコスト負担の軽減につながる一時的な経費である。もう1つは、代行返上益が、株式市場の低迷等による資産運用の悪化により、減少する可能性があるということ。
 いずれにせよ、この2つの要素は、現時点でまだ確定していない。NTTデータの出向者も、希望者を募り、現在最終的に集計しているところである。また、代行返上についても、最終的に確定した時点でもう一度見直すということであり、これらについては、確定次第、別途公表したいと考えている。

Q NGNの商用サービスの開始を3月に控え、いつ頃、どのエリアで、どのようなサービスを開始するのか、また、ユーザはどのようにすれば利用できるのか教えて欲しい。

A NGNについては、具体的な料金を含め、2月末を目途にご説明させて頂きたいと考えている。具体的には、商用化は3月末になると思うが、そのスケジュールも含め、最終的に確定次第、ご説明させて頂きたい。今、商用化に向けてネットワークの構築等に努めているが、現時点予定どおり進捗しており、特段の変更なく3月末に商用化できると見込んでいる。
 また、私どもが現在取組みを進めている「次世代サービス共創フォーラム」については、2月にホームページで色々なご案内や必要な情報発信を開始したい。3月には、このフォーラムでテーマ別にコミュニティのウェブサイトを開設し、また、テストベットを準備し、参加者同士の情報交換やビジネス創出を支援する仕組みを整えていきたいと考えている。
 また、先週投資ファンドの設立について発表させて頂いたが、このフォーラムへの参加企業もこの投資ファンドの対象と考えており、そういう意味で、出来るだけ多くの方々にNGNを活用したサービスの提供に向けて取り組んで頂きたい。
 もちろん、私どもとしても、ネットワークサービスは当然であるが、その他のサービスにも取り組んでいくべく、様々な検討を進めている。同時に、以前から「オープン&コラボレーション」と言ってきているが、是非とも色々な方々に参加して頂いて、新しいサービスが花開いていくことを期待している。

Q 米国のマイクロソフトがヤフーに対する買収提案をして話題になっている。これがもし成立すると、世界規模でIT業界やインターネットサービスの市場環境が激変する可能性もあるが、今回の買収提案についてどのように受け止めているのか。

A この世界は、サービスの融合や企業間の合従連衡が急速に進んでおり、そういう流れの一環だろうと思っている。これからも、このようなダイナミックな合従連衡が起こるのだろうと思っている。
 ただ、その具体的な影響等については、今回の話が仮に進んだとしても、具体的なサービスの内容が出てこないと分からない面もあり、私どもとしては非常に大きな関心を持って見守っていきたい。

Q 1月29日に情報通信審議会がNGNに係る接続ルールの在り方を発表し、2月28日までのスケジュールでパブリックコメントを募集中である。その中でNGNが第一種指定電気通信設備に指定されるようなことになっても、3月末にサービスを始められるのか。答申についての意見も含め、伺いたい。

A まず、答申についてだが、基本的にはこのIPネットワークは、オープン化ということで、これまでも色々な取組みをしてきているし、他事業者もそれぞれ別々のネットワークを作ってきている。また、ブロードバンドのシェアという面で見ても、私どもは4割程度であり、そういう意味でもボトルネック性は無いということであり、指定電気通信設備の対象にする必要はないのではないかと考えている。
 それから、アンバンドルの問題、あるいは接続料の設定については、原則、自由にして欲しいと考えている。現実的にまだ具体的な利用の要望等が出てきているわけではないことも踏まえ、今申し上げたように考えており、パブリックコメントでもう一度考え方をきちんと述べていきたい。
 その結果については、まだこれからの議論であり、明確なことは言えないが、今のところは私どもとして最大限の主張をした上で、3月末の商用化に向けて準備をしていきたいと考えている。

Q NTTの主張が認められなくても、3月末にサービスを始めるということでよいのか。

A 現時点で、私どもとしては、主張が入れられるように最大限努力したいということに尽きる。その結果どうするかについては、その状況によって判断したい。

Q 連結決算に大きく影響するNTTドコモについては、やや持ち直した感があるように思えるが、最大商戦期の3月を前にして、どのように認識しているのか。

A NTTドコモについては、料金、端末、ネットワークの問題、一社体制化の取組み、あるいは代理店の強化策など、あらゆる施策に鋭意取り組んできており、昨年11月に発売した905iシリーズで一定の手応えは感じている。
 ただ、楽観は許されない。引き続き、これらの施策を着実にやっていくことによって、この手応えを確実なものにしてもらいたいと考えている。
 そういう中で、持株会社が支援できるものについては、出来るだけのことをしていきたい。

Q NTT東西について、下期は赤字予想であるが、第3四半期を見る限り、営業利益が伸びている。通期予想は変えていないようだが、第4四半期をどのように見ているのか。

A NTT東西について、確かに光サービスの340万の純増目標は、現時点非常に厳しいと言わざるを得ない状況である。ただ、12月から少しまた回復基調にあるかなとは思っており、残り2カ月精一杯頑張って欲しい。
 また、利益面の進捗率を見ると業績予想と比較して順調と言えるが、第4四半期は、東日本では、業務の集約に伴う合理化に必要な経費の増が見込まれており、西日本では、不動産に係る除却費等の特殊な要素も見込まれている。このようなことをトータルで見ると、厳しい面もあるわけで、最大限増益に向けて努力はしてくれると思っているが、あまり楽観的な見込みもできないと考えている。

Q NTTコミュニケーションズについて、中間期で大幅に上方修正したが、進捗率を見ると90数%まで来ており、幾つか増益の要素が散りばめられているのではないかという気がするが、どうか。

A NTTコミュニケーションズも含めて、増益要素があるのではないかということだが、確かに主要5社だけ見ると、そういう要素もある。しかし、主要5社以外の持株会社傘下の子会社を見ると、若干厳しい会社もあるので、トータルでは業績予想を変更するほどの変動要素は見込めないというのが現状である。

Q 今回の決算数値について、感想はどうか。

A 率直に言って、第3四半期は予定どおり進捗しているが、傾向としては減収で、利益も横ばいという状況であり、決して満足のいくものではないと思っている。これについては、NTTドコモも全体としての努力をしているので、期待したい。また、固定事業でも、NGNを着実に進め、新しいサービスを出していくことによる増収努力に傾注していく必要があるだろうと考えている。それから、比較的絶対額は少ないが、国際事業が少しずつ改善してきているし、絶対額も少しずつ伸びてきているので、これから伸ばしていかなければならないと考えている。
 いずれにしても第3四半期の状況に満足することなく、改善に向けてグループトータルとして取り組んでいかなければならないという状況だと認識している。

Q 光サービスが最近回復してきているということだが、回復の要因を含め、どう分析しているのか。

A 光サービスについては、第2四半期は昨年度と比べ若干下回ったが、第3四半期は若干上向き、この傾向は1月に入っても続いている状況である
 しかしながら、昨年度のような急速な伸び率を示す状況には至っておらず、そういう意味で、今後相当努力が必要だろうと思っている。やはり、NGNを中心に新しいサービスが出てくるということが、結果として光の需要につながっていくと考えているので、グループを挙げて取り組んでいきたい。

Q NTTドコモについては、905iシリーズが好調とのことだが、ディズニーの携帯事業参入やソフトバンクモバイルの学割など、今後の携帯市場の環境について、どう考えているのか。

A NTTドコモの状況についてだが、競争はますます熾烈になってきている。サービスの中身、あるいは料金水準も含めて、次々に新しいものが出てきているし、法人ユーザに関しては、ますます割引合戦というような状況に入ってきている。競争がますます熾烈になってきており、厳しい状況というものが続くと考えている。

Q 現時点、NGNの個人向けサービスの目玉と見られている、地上デジタル放送のIP再送信について、当初計画どおり、3月末には東京と大阪の一部でスタートできるというスケジュールになっているのか。

A 地上デジタル放送のIP再送信については、最終的にテレビ局の同意を得た上でサービスを開始するので、現在準備を進めているが、現時点で3月末のサービス開始が不可能になったということはない。昨年末の審査会で、技術的な問題については、条件は付いているが一応クリア出来ていると考えており、3月末にはテレビ局からの同意を得てサービスを開始するということで、今のところは予定どおりの状況だと考えている。

Q NGNによる新しいサービスで増収の努力をするとのことだが、具体的にどのような儲けるための手段が出てくるのか。

A NGNについては、色々なことを積み重ねていくしかないと考えている。スタート時点は確かにスモールスタートだが、セキュリティの問題を含めて、オプション付きのサービスを増やしていくことによるネットワークサービスの増収が考えられる。
 また、グループトータルとして見た時には、NTTコミュニケーションズにおいて、現在上位レイヤの整理を進めているところだが、新たなハイビジョンクラスの映像配信サービスを提供していき、それをベースにした色々な双方向サービスを展開していくことで、増収を図っていく。
 それから、先程のフォーラムに参加する、しないにかかわらず、様々なベンダの方々を含め、NGNによるサービスを検討して頂いており、このように私ども以外の方々がNGNを使って頂くことによって、増収を図っていく。
 更に、フォーラムを含め私どもとサービスプロバイダの方々が、資本関係も選択肢の一つとしながら連携して、新しいサービスを開発していくというケースもあると思っている。
 いずれにしても、ネットワークサービスはもちろんであるが、様々なアプリケーションが出てくることにより、トータルで収入増やARPU増を図っていきたいと考えている。

Q 主要5社だけ見ると業績が良いけれども、悪いところもあるとのことだが、具体的にどの会社が厳しいのか。

A 主要5社以外で厳しい会社ということで例を挙げると、NTTファイナンスやNTTファシリティーズ、NTTコムウェアといったところである。

Q 特殊要素を除いた今期の営業利益の見通しは、前年比横ばいを確保できそうとのことだが、来期も営業利益が横ばいといった計画なのか、それとも、NTTドコモが少し回復してきて、少し反転するといった手応えがあるのか。

A 来期については、まさにこれから業績見込を作っていくが、NTTドコモについては、905iシリーズが順調で手応えを感じているものの、厳しい競争状況にあるので、もう少し状況を見ないと楽観は出来ないと見ている。
 したがって、来期の業績予想についてはまだ何とも申し上げられないが、少なくとも楽観する状況にはないということは言えるのではないか。

Q NGNの来期の業績への影響について、増収の規模感など、どのくらい期待しているのか。

A まだはっきりした数字は持っていない。というのは、現在最終的な料金を詰めているところであり、また、商用サービスも、東京、大阪のごく一部からスタートして、様子を見て年度後半に拡張していくという状況なので、あまり大きな数字を見込むというのは現実的ではないと考えている。具体的に詰めた段階で、ご説明させて頂きたい。

Q 総務省のNGNの接続ルールの議論において、光ファイバのシェアドアクセス方式に新しい接続料を設定するべきではないかということで、3つの案が提示されているが、NTTとしてはどのように対応していくのか。

A 卸方式を含めて、新しく案として出てきているものは、いずれも問題があり、採るべきではないと主張していきたい。

Q 海外事業について、社長就任会見時に数千億円規模の投資も辞さないといった発言をされたが、現時点どのように考えているのか。

A 金額は別として、ヘジテートしないということについては、全く変わっていない。
 先般、NTTデータは、アイテリジェンス社について友好的なTOBで整理できたが、引き続き、NTTデータはNTTデータで色々な投資案件について考えており、NTTコミュニケーションズはNTTコミュニケーションズで考えている。NTTドコモも、国際ローミングを進めていく上でも、端末の標準化等を進めている上でも、海外投資について色々検討しているところであり、基本的にはヘジテートせずに、やるべきものはやっていきたいと考えている。
 現状、世界的にも少し株価が下がっているが、具体的にはその辺も十分睨みながら、考えていきたい。

Q 先日、NTTドコモがフィリピンでの事業について発表し、今後もエマージングマーケットでのタイアップなどを進めていくとのことだったが、国内でのビジネスが頭打ちになっている中で、海外事業の重要性についてどう考えているのか。

A 固定も携帯もそうだが、グローバルな競争が始まっているわけであり、そういう意味からも、あるいは全体の収入をこれから増やしていくという意味からも、国際事業というのが非常に大事だろうと考えている。
 NTTドコモも、そういう観点で幅広く検討している現状であり、具体的なものが出てきた時点でお話しするしかないが、色々な検討は進めている。905iシリーズの1つの特徴である国際ローミングが、世界のほとんどで出来るという状況から言ってもそうだし、端末の普及や低廉化、標準化の問題といった点から言っても、国際的な色々な動きが大事になるだろうと考えている。

Q 主要5社以外で厳しい会社として、NTTファイナンス、NTTファシリティーズ、NTTコムウェアを挙げられたが、果たして、主要5社の増益の可能性を打ち消すだけの大きなインパクトがあるほど厳しい状況なのか。また、なぜ、これらの会社の業績が悪いのか。第3四半期までで見た場合、どうか。

A NTTファシリティーズとNTTコムウェアについて言えば、主要5社、特に地域会社が厳しい状況ということもあり、この2社のかなりの部分を占めているグループ内からの業務委託費が減少していることによって、昨年より厳しい状況になっている。
 また、NTTファイナンスについては、リース業界全体が厳しい状況であり、NTTファイナンスとして一部回収が難しいといったところも出てきているので、厳しい状況になっている。
 トータルの話だが、第3四半期の状況を単純に伸ばしたのが第4四半期という状況ではない。昨年もそうだったが、第4四半期の方が営業費用が余計にかかっているという従来からの傾向もあるし、第4四半期特有のコストというものもある。そういう意味で、増益に向けて努力はしてもらうが、逆に、主要5社もびっくりするほど増益になるというほど増益が見込める状況にあるわけではない。増益の要素もあるかもしれないが、逆に減益の要素もあるということで、トータルで業績予想を変更するような状況ではない。
 むしろ、NTTドコモの情勢や光サービスの販売状況によって、これからどちらに振れるかという変動要素があるわけで、現時点どちらかに偏って変更する状況ではないとご理解頂きたい。

以上

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