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社長記者会見

2008年5月13日(火)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(三浦社長)
 まず、今期の決算のポイントをご説明させて頂く。営業利益が1兆3,046億円で、代行返上等の特殊要素を除いたベースで言えば、1兆1,447億円となった。これは、前期に比べると、377億円の増益であり、4期ぶりに増益となった。また、対業績予想との関係で言うと、347億円の増になっている。次に、2009年3月期の業績予想だが、営業利益で1兆1,600億円。これも2008年3月期の特殊要素を除いたものと比べると、150億円の増益を確保するということで、実質的に2期連続の増益を見込んでいる。
 次に、連結決算の概況だが、営業収益は10兆6,809億円で、対前年797億円の減収となっているが、営業費用が9兆3,763億円で、対前年2,773億円の減となった結果、営業利益は1兆3,046億円と、対前年1,976億円の増益となった。業績予想に対しては、営業収益で809億円、営業利益では446億円上回ることができた。
 次に、セグメント別の状況だが、地域通信事業を筆頭に、各セグメントともに、代行返上益による費用減効果が大きい。特殊要素を除いた営業利益及び対前年増減額については、地域は減益、長距離・国際及び移動通信は増益であり、データはほぼ横ばいである。
 セグメント別の状況について、特殊要素を除いたベースでご説明すると、地域通信事業は、対前年224億円の減益となっている。減益幅は、昨年度の563億円に比べ、縮小している。また、長距離・国際通信事業は、ソリューション、IP系等全般に好調で、増収となり、366億円の増益となっている。移動通信事業は、割引サービス拡大による減収があるものの、新販売モデルにおける代理店手数料の引き下げ等による費用減が大きく、222億円の増益となっている。データ通信事業の営業利益はほぼ横ばいで、その他の事業の中では、都市開発が好調で増益となっている。
 次に、2009年3月期の業績予想のポイントだが、営業収益については、相変わらず音声関連収入の減は続いているが、IP関連収入およびSI、ノントラヒック収入の拡大、ドコモ端末収入の増により、対前年691億円増収の10兆7,500億円を見込んでいる。営業費用については、対前年2,137億円の増となる9兆5,900億円を、営業利益は対前年1,446億円減の1兆1,600億円を見込んでいる。ただ、前年度の特殊要素の約1,600億円を除いた営業利益との比較では、約150億円上回る計画であり、実質的には2期連続での増益を達成したいと考えている。
 次に、中期経営戦略における財務目標の実績についてだが、営業利益は一昨年度まで下がってきたが、昨年度は若干の増益になっている。固定通信事業のコスト削減は、3年間で3,500億円のコスト削減となっており、このままでは8,000億円の削減見込みは非常に厳しい状況である。また、固定通信事業の設備投資については、3年間で2.9兆円となっている。5兆円強の投資額を想定していたが、今後の光アクセス数の増加やNGNの拡大、あるいはデータセンタ等の投資といったことを勘案すると想定の範囲内におさめるのは厳しいと想定している。一方、ソリューション・ノントラヒックのビジネスの売上高については、3年間で既に3,500億円の増収となっており、今後3年間で、想定していた5,000億円を大きく上回るのではないかと思っている。
 2008年3月期の決算関係については以上である。

 それでは、引き続き、「サービス創造グループを目指して」というタイトルで、今後の5年間のサービスを中心にした事業戦略について説明させて頂く。
 2004年に中期経営戦略を発表して3年半が経過した。その間、光サービスについては900万ほどの契約数となり、私共が見込んでいた数字よりは低いが、ブロードバンドの中心的なサービスに位置づけられるようになった。この3月にはNGNも商用化し、2010年度までにBフレッツのサービスエリアまでエリアを拡大していこうということにしており、中期経営戦略の2つの大きな柱について一定の方向性を出すことができたと思っている。
 今後を展望すると、このようなインフラをベースにした新しいサービスの開発・提供ということが大きな柱になっていく。今後ともサービスが融合していくが、ますますその度合いが強まると思っている。そういう意味で、既存のネットワークサービスはもちろん、その上に花開かせる上位レイヤを中心にした新しいサービスを創造していくことが非常に重要な課題だと思っている。
 また、2010年には、固定と移動がシームレスになってくる。移動系もスーパー3Gを中心に、フルIPネットワークを構築していく。固定・移動のフルIPネットワークができ上がってくると、ますますサービスの融合が進展していくし、私共もそういったものを展望してサービスを提供していくことになる。このような状況を展望して、今までの中期経営戦略の基本的な考え方は変わっていないが、今回、「サービス創造グループを目指して」というタイトルで、新しい中期経営戦略とも言うべき事業戦略をまとめた。
 これから本格的なブロードバンド・ユビキタスサービスの時代を迎えていくが、私共自体でサービスを出していくことももちろんあるし、他のサービスプロバイダの方々と連携して出していくもの、あるいはサービスプロバイダの方々自体で出されるものなど、いろんなケースがあると思う。いずれにしてもブロードバンド・ユビキタスサービスの本格展開が、2012年度に向けて進んでいくということになると思っている。
 また、これとあわせて、国のICTの利活用に関する様々な政策、例えば、レセプトのオンライン化や社会保障カードの導入といったいろんな政策が進められようとしているが、こういった国の政策にも合致しているし、それが結果として私共のビジネスチャンスにもなるというように考えている。
 まとめると、インフラのベースは見込めるようになってきたが、そういう中で今後のサービス展開を考えたときに、2010年度より、むしろ2012年度をベースに本格的な融合時代を展望していくということが中期的な見方として必要だと思い、2012年度までのサービス展開をまとめたわけである。
 具体的なサービスについては、他の事業者の方々も含めて、いろんなサービスが展開されていくと想定している。また、ビジネス、ホーム、モバイルといった分野のサービスが、現在ではそれ程融合しているわけではないが、フルIPネットワークをベースに本格的な融合がさらに促進されて、お客様にとってもワンストップサービスというものがさらに徹底していくのではないかと思っている。そういうネットワークを前提に、様々な高精細の動画サービスを、ストレスなく、しかも1つの情報通信機器を用いて、多様な利用シーンで利用できるようになる。また、携帯と固定があたかも1つのサービスのように利用できるものも開始されていく。そういうことによって本格的なブロードバンド・ユビキタスサービスが実現していくというように展望している。
 次に事業構造の改革についてだが、これからはサービスが融合していくので、いろんな意味で個社別に展望していくことが非常に難しくなっていく。特に固定系3社を展望すると、いろんな形の新しいサービスを出したときに、その収入がどの会社にどのように上がってくるのかということも必ずしもはっきりしなくなってくる。現状もそうだし、今後ますますそうなっていくだろうと考えている。したがって、むしろサービスイメージでグループトータルの事業構造を見ていくほうが方向性としては合っているのではないかと考えている。一言で言うと、IP系あるいはソリューション・新分野等の収入をどんどん伸ばしていくということである。2007年度で、レガシー系とIP系及びソリューション・新分野等の比率がおおよそ半々になっているが、2010年度にはレガシー系以外の新しい分野が3分の2、2012年度には4分の3ということで、2012年度には大半をIP系やソリューション系等が占める収入構造になっていく、あるいはそうしたいということである。
 こういった事業構造の変革のために、業務フローも見直さなければならないし、人材配置も見直していくつもりである。場合によってはグループ各社のミッションも見直していく必要もあると思っている。
 このようなことをベースに、新たな財務指標としては連結ベースの営業利益を大きく取り上げている。2010年度には、これまでの中期経営戦略でも目標としていた1.2兆円、2012年度には1.3兆円を目指すこととしたい。そのためにも、これからサービス開発やコスト構造を含めた事業構造の改革をやっていかなければならないが、特に設備投資については非常に大きなウェイトを占めており、その管理が非常に大事になってくる。また、設備投資そのものがインフラ的なものからサービス開発の設備投資へとウェイトが移ってくる。そういうことから、設備投資の管理も売上高に連動させて、その比率で管理をしていきたい。現在、売上高に対して設備投資のウェイトが20%を占めているが、これを2012年度には15%程度に下げたいと考えている。
 次に、新たな重点分野として、NGNや3G等を活用したビジネス、ソリューションビジネス、エネルギー環境等の新分野ビジネス、そしてグローバルビジネスの4つを挙げて取り組みを進めてきているが、これらの分野の事業構造の中身をご説明したい。
 まず、光・NGNや3G/スーパーGによるIPネットワーク収入だが、これを積極的に拡大していくために、ネットワークサービスについては、SaaS利用に適したデータ通信系のサービスを今後提供していく予定であり、リモートサポートなどの情報通信端末機器の保守サービスといったものも含めて様々なオプションサービスの充実を図っていく考えである。
 また、ISP、ポータル、映像配信といった上位レイヤビジネスの拡大に加えて、新たなIP系の上位レイヤビジネスを創造していきたい。検索、配信、料金回収代行等のサービス提供の基盤を構築していくとともに、ポータル事業などにおける広告モデルのビジネスを展開し、さらにSaaS事業にも積極的に取り組んでいきたいと考えている。
  その際には、サービス事業者やベンチャーの方々と、「次世代サービス共創フォーラム」を通じて積極的にアライアンスを組んでいきたいということで、先日、メタバース(3次元仮想映像空間)の世界的な技術を持つ3Di社への出資を発表したが、こういったことを含めて積極的にアライアンスを組んでいきたい。また、韓国最大手のキャリアであるKTとIP系のビジネスの創造を目的とした提携を行い、7月には米国西海岸でベンチャー向けの共同フォーラムを行う予定である。さらに、PCとケータイとのサービス連携を加速するために、レゾナント・gooへドコモから出資をする考えである。
 このほか、ソリューション事業については、グローバルビジネス展開として、海外も含め、データセンタを始めとして積極的に取り組んでいく考えである。また、不動産、エネルギー、環境分野や研究所成果の活用を中心に積極的にビジネス展開をしていきたい。
 次に、グローバルビジネスの展開について。基本的には、ネットワーク、データセンタ、NTTコミュニケーションズやNTTデータのSI事業を含め、グループトータルのICTサービスを提供することによって、日本企業の海外進出に即応するとともに現地での一般市場への拡大を図っていきたいと考えている。幸い、ネットワークについて言えば、サービス品質の評価団体からお客様満足度についてトップの評価を得ており、このような強みを活かしていきたい。また、これまでのヨーロッパ、アメリカ、アジアの3極だけでなく、東欧、ロシア、中東、南米、アフリカといったところまでビジネスのエリアを拡大していきたいと考えており、海外の売上高は2007年度で配当金収入を含めて約2,000億円だが、これを2010年度には倍増の4,000億円規模にしたい。
 個別の課題としては、光サービスの黒字化については、非常に厳しい数字だが、2010年度に光サービス2,000万契約を見込んでおり、達成の暁には光サービスの黒字化を図っていくということで、2011年度には単年度黒字化を実現するという目標を掲げることとした。そのためには、収入面では、光のAPRUを上げていかなければならない。様々なサービスの提供を通してAPRUを上げていくと同時に、設備投資の効率化あるいは販売関連コストを含めたコスト削減を徹底することで、2011年度に光サービスの黒字化を目指したい。
 次に、光サービスのNGNへのマイグレーションについてだが、NGNのエリアを2010年度までに現在の光サービス提供エリアまで拡大する。それまでの間は需要対応でのマイグレーションを進めていく。エリア拡大が終わる2010年度以降に計画的なマイグレーションを行っていきたいということで、概ね2012年度を目途に既存のIP網をNGNに巻き取っていきたい。
 新しいサービスあるいは品質の良いサービスを確保するためにはNGNのほうが優れているが、このようなサービス面と、二重の設備を保有することによるコスト増大という点も考慮して、マイグレーションを実施したいと考えている。マイグレーションには一定のコストがかかるが、局内工事で済むケースもあれば宅内工事を伴うケースもある。今後、最小限のコストでマイグレーションが行えるよう、技術開発を含めグループを挙げて取り組むことで円滑なマイグレーションを行っていきたい。
 なお、PSTN(固定電話網)をどうするのかということについては、2010年度に一定の考え方を公表する予定である。今後、D70や新ノードといったPSTNの交換機が実効上いつまで使えるのかといった点や、光化エリアにおいて、仮にメタルのままNGNに収容した場合と、光でそのサービスを実現した場合のコスト比較といったものも検討していく必要がある。さらにマイラインやユニバーサル基金といった制度的な問題もある。その他、政府、自治体との関係も含め、デジタルディバイド対策をどうするかなどをトータルに検討した上で、2010年度に概括的な展望を公表したい。
 最後に、株主還元については、今後とも中期的な株主還元の充実を図っていくという基本的な考え方は変わっていないが、昨今の市場動向や今後の業績見込み、財務状況といったものをトータルに勘案して、2008年度については2,000円増配し、1株当たりの年間配当額を1万1,000円にする予定である。これにより、今年度の配当性向は概ね30%程度になるものと想定している。また、昨年度、1,000億円を上限に自己株取得を実施したが、今年度は市場動向も踏まえ、2,000億円を上限として実施することとしたい。
 以上、「サービス創造グループを目指して」ということで、新たな中期経営戦略での課題について説明をさせて頂いた。
 なお、今申し上げた観点から、持株会社の組織を見直すこととしたいと考えている。これまで持株会社では、「中期経営戦略推進室」が中心となりNGNのトライアル等を先導的に進めてきたが、NGNについては本年3月に商用化し、これからは各事業会社が主体的に推進、展開する段階に入ってきた。これからはむしろグループ全体で新しいブロードバンド・ユビキタスサービスの本格的な展開を図っていく必要があると同時に、その際にはM&Aを含め、国内外での提携が必要になってくる。そういった意味で、「中期経営戦略推進室」を改組して「新ビジネス推進室」とし、今申し上げたような課題に取り組んでいきたいと考えている。
 最後に人事についてだが、今年はNTTデータを除いて改選期に当たるが、私はまだ社長就任後1年であるということもあり、引き続きNTTの社長として陣頭指揮をとっていきたいと思っている。
 主要なグループ会社では、東日本の高部社長、西日本の森下社長、ドコモの中村社長が退任し、東日本の次期社長には当社の江部副社長、西日本の次期社長には同社の大竹副社長、ドコモの次期社長には同社の山田副社長を予定している。私を含めて、それぞれの会社の株主総会後の取締役会で正式に決定する予定である。今後ともよろしくお願いしたい。

Q 2011年度、12年度と本格的なサービス融合が始まると、今後議論が始まる組織のあり方や規制のあり方等と絡んでくると思うが、どのような考え方で今回の戦略を策定することになったのか教えて欲しい。

A 2010年度の組織問題と今回の戦略とは直接関係がないと申し上げたい。組織問題については確かに2010年度に議論することになる。しかし、私共から見れば、単に組織問題だけを議論するということではないと思っているし、また、そうすべきでもないと思っている。いずれにしても、技術やサービスの動向といった面を十分議論し、ユーザーニーズに沿うようなサービス展開を図っていくことが私共の使命でもあるし、そういうことを図っていく中で、結果として2010年の組織問題についても議論がなされるであろうし、また、そうあるべきだろうと思っている。

Q 黒字化とマイグレーションについて、途中経過あるいはロードマップがないが、なぜ2011年度に黒字化し、2012年度でマイグレーションを完了するのかについて、説明して欲しい。

A 黒字化については、2010年度末で光が2,000万という数字を掲げたが、2,000万に達した時点になれば、光サービスがかなり大きなウェイトを占めることになる。そういう状況になって、光サービスがなお赤字であるということでは事業としても成り立たない。そういう意味で、2010年度末の2,000万を1つの節目にして、2011年度には黒字化をしたいという考え方である。
 マイグレーションについては、2010年度まではエリア展開を図っていく途中であり、この間は計画的なマイグレーションは難しい。マイグレーションのためには様々な技術開発も進めていかなければならない。そういうことから2010年度までは需要見合いでのマイグレーションを進めていき、その後は計画的なマイグレーションを進めていく。IP系のネットワークを複数持つということについては、それによるコスト増があるので、サービス面もコスト面も考え、そして技術開発等によるマイグレーションのコスト削減といったものがきちんとなされるという前提ではあるが、できるだけ早期での巻き取りを進めていくことが必要であり、その期間を2年間程度と考えて、2012年度を目途とした。

 (鵜浦常務取締役経営企画部門長)
 補足させて頂くと、まず、光の収支についての途中のプロセスとしては、接続収支が2009年度ないし2010年度には均衡できるものと考えている。光2,000万という大きな目標達成のために必要な営業コスト等をかけていくが、2,000万を達成できればコストのかけ方等についてもいろいろな工夫をしながら収支の均衡を図っていけるものと考えている。
 マイグレーションについては、NGNのエリアの全国展開が終わる2010年度には、2,000万と想定している光ユーザの半数はNGNに収容していきたい。

Q 今回の5カ年計画では、移動と固定の融合を非常に強調しているが、東日本、西日本、ドコモの新社長が6月に就任するが、移動と固定の融合という視点で、各社長にどのような手腕を期待しているのか。あるいは、どういうところを見込んで新社長あるいは新経営陣を選んだのか。

A トップ人事については常々考えていることである。それぞれの会社の実情やトップとしての条件、積極性、判断力、決断力といったものを含めたリーダーシップや本人の特性含めて、この3人がグループの中で最適だと判断した。

Q PSTNのマイグレーションについてだが、光の価格が現在のADSLと同等レベルまで、いつ頃に下がるかによって、メタルの廃止を含めて決まってくるものと思う。2010年度に概括的な展望を公表するとのことだが、5カ年計画が終了する2012年度の段階で、どの程度まで光とADSLの価格差がなくなると見ているのか。

A(鵜浦常務取締役経営企画部門長)
 価格について、現時点、具体的なことを申し上げるのは差し控えさせて頂きたい。私共としても、基本的にはできるだけ収益を上げられるようなサービスを出すということで利益を確保しながら、ユーザー還元についても取り組んでいきたい。また、メタルをどうするかという以前に、PSTNの交換機をいつまで持たせることが可能かといったことがまず最初の大きな判断要素である。メタルについては、もうしばらく利用可能である。そういった中で、巻き取りについては、ADSLというよりも、むしろ電話のみをご利用のお客様のサービスをどうするかということが主眼である。そういった意味では、光に収容替えする、もしくはメタルのままでIP化するといったことのコスト計算を十分に行った上で検討を進め、最終的な判断をしていきたい。ただ、その時期については、2010年に結論を出すタイミングではないかもしれないと考えている。

Q 株主への還元策について、今年度の配当性向を30%程度と想定しているとのことだが、これを今後の配当の目安としていくのか。また、自社株買いも含めた総還元性向を計算すると7割程度になると思うが、これも今後目標値としていくのか。

A 配当性向については画一的に適用するつもりはない。ただし、配当については、財務状況とともに配当性向も含めて総合的に勘案していくようにしてきている。総合的に勘案する上で、配当性向も大きな要素だと考えているわけで、配当性向を即適用するわけではない。
 総還元方式については、今年度は特に、財務、資金状況、借入金の状況等を含めたトータルなものと、PBRが1をかなり大きく割り込んでいるという市場の状況も含めて考えて、2,000億円という自己株式取得の上限値を決定した。したがって、即、総還元方式を適用するという考えはない。

Q 株式分割について、電子化が迫っている中で、多数の端株株主を抱えているNTTとしてこういう決断をされたが、他にも方法がある中で、100分割を選んだ理由は何か。

A 端株については、株式分割による方法と現金で買い取る方法があるが、私共の端株を持っておられる株主の方々が60数万おられるということで、非常に大きな影響がある。そういう中で、強制的に端株を買い取らせて頂くというのはどうかということで、今回の方法の方が株主の皆様に受け入れやすいのではないかということで、この方法をとらせて頂いた。

Q 2009年3月期の予想の営業費用として2,137億円の増加を見込んでいるが、この要因について教えて欲しい。

A(小林取締役財務部門長)
 確かに、2009年3月期の業績予想では、営業費用において対前年度比で2,000億円を超える増加を見込んでいる。2008年3月期は特殊要素が非常に多く、この中で営業費用の減としてカウントしたものが約2,000億円程度ある。その分を勘案すると、2009年3月期の営業費用は200億円強の増加にとどまることになる。グループ各社の経費等の削減により、極力営業費用の増加に歯どめをかけていきたいと考えている。

Q 中期経営戦略における財務目標について、このままだと固定通信事業のコストや設備投資も目標達成が厳しいということだが、これらの目標数値を変えるということも考えているのか。また、ソリューション・ノントラヒックビジネスは逆に目標を上回るとのことだが、それについてはどうか。

A 今回の新たな中期経営戦略でこういったものを出していないのは、個別の目標というのが非常に難しく、まして5年後を展望するというのは非常に難しいからである。サービスも融合していくし、新しいサービスも次々出てくる。コストについても、新たな施策が出てくる可能性もあるし、新規の投資も必要になってくる。そういう意味で個別には非常に難しいので、今回は5年後を展望して営業利益目標に焦点を絞ろうということにした。
 現状はどうなのかということについて言えば、コスト削減については、2007年度で対2004年度比で▲3,500億円の減となっている。今後は、多少マイグレーションコスト等が必要になってくるので、コスト削減そのものは多少鈍ってこざるを得ないと考えており、今後3年間で2,000億円程度のさらなるコスト削減を見込んでいる。
 投資額については、2005年度から2007年度の会計が2兆9,000億円となっている。今後、光を1,000万強売っていく、NGNを全国拡大していく、あるいはデータセンタを含めて新規分野の投資を増やしていくといったことを考えると、場合によっては2005年度から2010年度のトータルの投資額が6兆円台にのる可能性もあるところを、できるだけ投資効率を上げるなど、いろんな意味のコスト削減を考え、今のところは、残り3年間も同額の2兆9,000億円以内にはおさめたいと考えている。
 収入の方ははっきりした数字を持っているわけではないが、5,000億円をかなり上回るだろうと見込んでいる。営業利益の1兆2,000億円は変わらないという前提である。

Q 固定と携帯をどのように融合させていくか、あるいはインフラとサービスをどう進めていくといったことと係わってくるが、今後の組織をどのように見直していく必要があると考えているのか。

A 私共のグループには約4百数十社あるので、固定と携帯、あるいはドコモと東西だけについてのミッションの見直しというようには考えていない。少なくとも2010年までは、組織については現行の枠組みを前提に考えており、技術やサービスの動向を踏まえ、今の枠組みの中で、お客様のニーズに合ったサービスをどのようにして提供していくかということで、当面、知恵を絞っていく。仮にそういったことが今の枠組みの中ではできないということになれば、その時には規制の問題でお願いする場合もあるだろうし、場合によっては2010年の組織の問題でも議論する必要があるかもしれないと思っている。しかし、現時点では、あくまでも今の枠組みを前提に、お客様のニーズに合ったサービスを提供していく努力をしていく。

Q 光回線の目標を、昨年11月に3,000万から2,000万件へと見直したが、光の契約数の伸び率が鈍ってきている要因について具体的にどう考えているのか。また、光の増加幅が少なくなる一方で、固定の電話がかなり落ち込んでいる中で、来期は増収を見込むとのことだが、達成できる見通しについて具体的に教えて欲しい。

A 光の需要数についてはいろいろな要素が考えられると思っている。サービス面で言えば、ひかり電話に次ぐ光ならではのサービスが十分出ていないので、サービス面の充実が1つの課題だと思っている。もう1つは、ヘビーユーザを中心として光への移行が大きな動きとしてあったが、これが一巡したこともあるだろうと思っている。したがって、これからさらに光を伸ばしていくために、光ならではの新しいサービスを出していくことによって需要喚起を促していきたいと思っている。サービス面で言えば、例えば、地上デジタル放送のIP再送信も5月9日に東京エリアでサービスをスタートした。また、NTTぷららを中心とした映像サービスの充実も図っていく予定であるし、夏から秋にかけてネットワークサービスも充実させていく。加えて、他の事業者の皆様と組んだアプリケーションサービスも見込まれるので、こうしたサービスの充実を図ることによって、新たな光需要を喚起していきたい。
 このような需要も含めて、収支均衡していくことは非常に厳しいと思っている。しかし、それをやらなければ事業として成り立っていかないので、増収施策とコスト削減トータルで是非とも実現したい。光のARPUが、現在、大体5,400円程度であるが、少しずつ上がっていくし、上げていかなければいけないと思っている。一方、光の設備コストはかなり下がってきており、2010年度を展望すれば、4,000円程度へと5割近くのコスト減が見込まれるので、収入増とコスト削減の両方で何とか収支を均衡させていきたい。

Q NGNの場合は、持株会社の「次世代ネットワーク推進室」がリードして、事業会社がサービスを提供するというようになったと思うが、IP系、ソリューション系等の売上げの比重を拡大していくという今回の事業構造の改革の場合は、持株会社の「新ビジネス推進室」や現在の「次世代ネットワーク推進室」がリードしていくという形になるのか。それとも、もう既に事業として始まっているので、事業会社が意識的にやっていけばいいということなのか。

A サービスについては両方あると思っている。もちろん、それぞれの事業会社がこれまで同様にサービスを出していく。このベースそのものは今まで通りである。ただ、融合したサービスを提供する場合には、いろいろな形が出てくるわけで、会社をまたがるサービスにならざるを得ないということも考えられる。あるいは、サービスの直接的な提供とプラットフォームとの関係等、いろいろな関係も出てくると思う。また、サービス提供に当たっては、大きなM&Aというものを伴う場合も出てくる。このような場合にも、資金面を含めて、持株会社もかまざるを得ないケースもあるだろうと思う。そういう意味で、個社がやる場合と、グループとして持株会社を中心に考えていく場合の両方ケースがあると考えている。

Q 固定、移動のネットワークそのものの融合とサービス融合の話というのは、従来、2010年度頃までにドコモがスーパー3Gを提供する頃が目途というようになっていたと思うが、そのあたりの年度的な計画はどうなっているのか。

A 現在は、固定のNGNがスタートしたところであり、2010年度までに、今の光サービスのエリアまでNGNのエリアを広げていく。一方で、携帯のネットワークもフルIP化を目指して取り組んでおり、2010年頃を1つの目途にやっていこうという前提で取り組んでいる。具体化した段階でご説明申し上げたい。

以上

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