Q 今回の交渉のきっかけを教えて欲しい。また、お互いどういうところに魅力を感じたのかをお伺いしたい。
A(三浦社長)
いつから交渉してきたのかはご勘弁いただきたい。相当時間をかけて交渉してきたのは事実だ。DIMENSION DATA社に感じている魅力は、先ほども、NTTはエリアカバレッジとサービスメニューの多様化・豊富化を目指していると申し上げたがまさにこれにぴったりするのがDIMENSION DATA社であるということだ。
NTTはクロスカントリーな部分については、かなり自信を持っている。しかしながら、ユーザ拠点内におけるネットワーク機器やサーバなどの設置やセキュリティも含めた運用・保守面については必ずしも十分ではない。また、新興国を中心にしたエリアカバレッジもまだまだ不足している。NTTとDIMENSION DATA社のお互いの事業は補完関係にあるということが一番大きな魅力である。
次に、DIMENSION DATA社は6000社を越えるという大きな顧客基盤を持ち、それがブランド力としても非常に大きな力を持っている。これをNTTグループ全体のグローバル事業に活かしたいということである。
もうひとつは、DIMENSION DATA社がこれだけ短期間に急成長してきた背景にあるその企業精神や企業文化に魅力を感じたということだ。
A(オルド会長)
NTTとかなり長い間交渉してきている。お互い、ビジョンやマーケットについての意見を交換してきた。その結果、分かったのは相互が完全に補完関係にあるということだ。お互いはネットワーク事業者とサービスプロバイダの補完関係にあり、また今後は、様々なICTサービスが市場の伸びとともに融合してくるという点で共感しあっている。また、NTTとDIMENSION DATA社との違いを十分理解したうえで、お互いの強みを組み合わせ、日本企業や多国籍企業のためのサービスを拡充していくという点でも共感しあっている。この組み合わせは前例が無く、非常にユニークであると考えている。DIMENSION DATA社はこの交渉に非常に興奮を覚えている。そして交渉の結果、今後提供できるであろうサービスについても興奮を覚えている。今日この日を迎えられたことを嬉しく思っている。とてもよい機会に恵まれたと考えている。
Q DIMENSION DATA社を持株傘下に置くメリットは何か?
A(三浦社長)
この理由は、先ほどの質問の回答とかなり重なる部分がある。DIMENSION DATA社とNTTは補完関係にある。DIMENSION DATA社と一番大きく関係するグループ会社はNTTコミュニケーションであるが、NTTデータともかなりシナジー効果を出していけると思っている。DIMENSION DATA社から、持株の研究開発について大変関心を持たれているし、持株もDIMENSION DATA社を通じてその開発した技術を生かすことができる。様々な補完関係が、1社の事業会社との関係に閉じず、それぞれ並列する関係にあるということが理由の一つである。
次に、世界の観点から見ると、DIMENSION DATA社のブランド力のほうがNTTのブランド力よりも強い。このブランド力を継続して活かしていくことが、NTTグループにとっても大きな力になるので、当面は、自立的に事業を行ってもらいたいと考えている。それら諸々の点について総合的に勘案し持株傘下にすることにした。
Q オルド会長に聞きたい。複数の会社から買収提案があったとのことだが、NTTの提案の魅力は何か?
A(オルド会長)
本日申し上げたいのは、確かにDIMENSION DATA社と多くの事業者との間で話しはあったが、将来のビジョンや市場に対する理解の面で、NTTほど共感しあえた会社は無かった。NTTの提案には本当に納得性があった。企業を統合すること自体が趣旨ではなく、両社の顧客ベースや資産を活用し、グローバルにトータルICTソリューションを提供していくことが主旨である。その点で非常に納得できた。最初の打ち合わせの時から、その点は合致しており、非常に興奮を覚えることであった。他の事業者とも話はしたが、NTTほど納得性があるところはなかったということだ。

