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社長記者会見

2010年11月9日(火)

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(三浦社長)
 2011年3月期第2四半期の決算について申し上げる。
 営業収益は前年を10億円上回る4兆9,991億円となり、これは半期ベースではあるが、久方ぶりの増収となった。この主な要因は3つある。1つ目は、携帯電話のバリュープランを選択されるお客様の伸びが緩やかになってきたことと、固定電話の縮小幅が小さくなってきたこと、などから昨年度第2四半期に2,163億円の減収であった音声収入が1,357億円の減収にとどまったこと。2つ目は、フレッツ光の拡販やNTTドコモのパケットARPUの上昇などによってIP関連収入が1,116億円増加したこと。3つ目は、NTTぷららなどの上位レイヤの子会社を中心に、その他の営業収入が334億円増加したことである。
 次に、営業利益であるが、前年を802億円上回る7,270億円となった。この主な要因は2つあり、1つ目は端末の調達価格の低減や代理店手数料の効率化等により、NTTドコモが462億円増益となったこと。2つ目は、年金数理差異等の影響による人件費の減少、その他の経費節減等により、NTT東日本が138億円、NTT西日本が167億円の増益となったことである。

 続いて、業績予想についてだが、営業収益は、NTT東日本とNTT西日本の直近の状況等を踏まえた上方修正、NTTデータの約400億円の下方修正、NTTドコモのスマートフォン販売強化に伴う販売奨励金の増などによる端末収入の減少等により、トータルで差し引き200億円減の10兆1,400億円に見直すこととした。
 営業利益は、NTTデータが下方修正する一方、NTT東日本、NTT西日本でトータル220億円の上方修正を行い、その他NTTグループ各社へも増益の努力を要請しており、トータルで150億円増の1兆1,800億円の増に見直すこととした。
 当期利益は、営業利益を上方修正したにもかかわらず据え置いているが、これは、ディメンション・データの買収に伴う為替差損の確定分もあるためである。なお、ディメンション・データの収支については、業績予想には織り込んでおらず、今のところ11月、12月分の2ヶ月分が下期に入ってくることが見込まれている。したがって、今回の業績予想の見直しに、ディメンション・データの分がプラスされると考えていただきたい。

 次に、セグメント別の状況を申し上げる。地域通信事業については、音声収入が減収したが、IP系収入の増により減収幅が縮小していること、NTT西日本を中心にSI収入が増えていることもあり、対前年で14億円の減収にとどまった。一方、営業費用は、人員数の減や数理差異償却影響による人件費の減などにより対前年365億円の減となった。その結果、営業利益は対前年351億円の増益となった。次に、長距離国際通信事業についてだが、NTTぷらら等子会社の利益は改善しているものの、音声収入の減少やより安いIPサービスへの移行にともなうIP系収入の減少、SI収入の減少等の要因により、営業利益は対前年93億円の減益となった。

 次に、主な会社の通期業績予想のポイントについて説明する。
 NTT東日本、NTT西日本は、音声収入の減少幅が縮小してきたこともあり、営業収益については、NTT東日本が250億円、NTT西日本が120億円それぞれ上方修正を行い、営業利益についても、NTT東日本が100億円、NTT西日本が120億円、それぞれ上方修正している。NTTコミュニケーションズについては、SI収入を含めて非常に厳しい状況であるが、若干受注も回復傾向にあることや、今後の努力も加味し、当初業績予想をそのまま据え置いた。NTTデータについては、当初業績予想から150億円の減益を見込んでいる。
NTTドコモについては、端末販売収入の減少などにより、当初業績予想から130億円の減収を見込んでおり、営業利益についてはそのまま据え置いた。

 自己株式の消却については、今年5月の決算発表の際、2年間にわたって半分ずつ消却していくと発表した。消却の種類は当社普通株式で、全自己株数の約半数にあたる約1億2,500万株の消却について本日の取締役会で決議した。11月15日に消却を行う予定である。残りの半分についても、5月に発表した通り来年度中に消却する予定である。

 ブロードバンドアクセスサービスの契約数について、上期はNTT東日本が55.5万、NTT西日本が43.4万、トータルで約99万の純増となった。純増数は前年同期に比べ、15万契約少ない水準にとどまっている。しかし、様々な新しいサービスの提供等、ブロードバンドアクセスの普及拡大にNTTグループを挙げて取り組んでいきたいと考えており、計画は据え置いている。

 また、今回は海外のM&A案件が続いたので、今後のグローバル事業の展開について説明する。グローバル事業については、新しい中期経営戦略の中でも4本柱の1つに据えており、2つの面からグローバル事業の拡大に取り組んでいる。1つ目は、企業のグローバル化に対応し、私たち通信事業者もグローバル化をしていくことで、SI事業、NI事業に対応するということ。これは、世界中の企業がグローバル化している中で、国内のサービスだけでは対応できないためである。2つ目は、グローバル事業を海外に展開していくと同時に、新興国を含めてエリアカバレッジを世界中に広げていくこと。これは、今まで海外市場といえば、アジア・欧州・米国が中心で、この3拠点を軸に展開すれば概ねカバーできたが、現在経済成長しているのは新興国であり、今後は、今までのようにアジアや欧州、米国だけではグローバル事業を展開できないためである。
 グローバル事業における売上については、先般M&Aが成立したディメンション・データや、NTTデータがM&Aをすると発表したキーンなどを含め、2010年度は、40億USドルの目標をほぼ達成できると見込んでいる。2012年度は更に拡大し、100億USドルを上回るべく努力していきたい。
 グローバル事業の柱として、具体的には、法人向けのSI、NI事業及びコンシューマ向けのモバイル事業の展開に取り組んでいく。
 今回のディメンション・データの買収にあたっては、ディメンション・データが自らの事業領域をSI事業と表現しているため、NTTデータとバッティングするのではないかという話も随分聞いたが、ディメンション・データはお客様拠点内のLANの構築や保守等オフィスICT事業の会社である。NTTコミュニケーションズとは補完関係にあり、将来的にはNTTデータ、NTTドコモ、持株会社のR&Dとも補完関係を作っていきたいと考え買収したものである。オーバーラップする部分が全くないわけではないが、基本的なミッションにおいては、それぞれが補完関係にあるとご理解いただきたい。
 エリアカバレッジについても、日本、アジア、欧米という3極からさらに豪州、南米、アフリカまで含め、ほぼ世界中にワンストップでトータルICTサービスを提供できるようになった。
 今後のM&Aについての質問もよく受けるが、エリアカバレッジ、サービスメニューについては一通りそろったと考えている。しかし、これで十分だとは思っていない。特に上位レイヤを含め、サービス面ではこれからも充実していく必要があると考えており、今後もM&Aに限らず、提携も含めグローバル展開の充実を図っていきたい。
 私の説明は以上である。

Q 金庫株の消却について伺いたい。この消却によって、政府株はオーバーハング状態になる。以前より、政府が保有株を売却した場合は改めて自己株を取得すると表明されているが、その時期について政府と話し合いをしているのか。話し合いをしているのであれば、いつごろになるのか。2回目の消却とどちらが先になるのか。

A 現時点で政府と具体的な話はしておらず、政府からも、オーバーハング分の政府保有株を放出するという動きは聞いていない。政府の意向に沿って、仮に政府が売ることになれば、自己株取得で応じたいと考えている。来年度の消却の時期については、まだ決定していない。まずは今年度の消却を実施したいと考えている。

Q 「光の道」構想の最終報告が、今月末にも取りまとめられるとのことだが、改めてNTTの考え方と、先日ソフトバンクが新たな共同出資会社の設立構想と以前の提案の修正案を公表しているが、それに対する社長の考えを伺いたい。

A 基本的には、これまでタスクフォースで述べてきた考えと変わっておらず、本日総務省で行われるタスクフォースのヒアリングの場でも、同じ考えを主張するつもりである。それは、NTTは、これまでブロードバンドの普及・拡大に世界のどこよりも熱心に取り組んできており、クレイジーだと言われながら「光の道」にも光化の進展にも努力してきたということである。エリアカバレッジは9割まで達しており、これからも普及・拡大に努めていきたい。ブロードバンドの普及については、NTTの光だけではなくCATVもあるし他事業者の光もある。NTTドコモが今年12月からスタートするLTEもある。設備競争とサービス競争の両面を通じて、ブロードバンドを普及・拡大していくことが重要である。
 これからのブロードバンドの普及・拡大は、やはり利活用を促進していく必要がある。特に、IT戦略本部を含め様々な機会で申し上げているが、日本はパブリックセクターでの利活用が非常に遅れている。隣の韓国と比較してもそうである。教育、医療、あるいは電子政府を含め行政などにおいて、ぜひ利活用を促進していただきたい。NTTも協力する。ICTの利活用をどんどん進めることによりブロードバンドの普及も図れるのではないかと考えている。
 また、ICTの利活用を進める上で大事なのは、もちろんネットワークの問題もあるが、コンテンツアプリケーションから使いやすい端末まで含めたトータルのシステムとして使いやすいものであるということだ。
 タスクフォースでも様々な論点が提起されているが、NTTは世界のどこよりもネットワークのオープン化を行っている。光についても、既にダークファイバとしてオープンに貸し出している。海外の事業者から「NTT、よくそれでやるね」と言われるぐらいの様々な形での規制も受けている。これ以上の規制強化はして欲しくないし、むしろ電話時代の規制からIP化の時代にふさわしい規制の見直しをして欲しいと主張していくつもりである。
 ソフトバンクから新たな主張が出てきたと言われるが、基本的にはそんなに変わっていないと思っている。政府や他事業者も出資するという点はあるが、従来の主張と大きく変わってないと捉えている。
 ポイントだけ申し上げると、5年で強制的にすべて光化するというのは非現実的で無理だと考えている。物理的にも様々な課題があり、サービス的にも課題がある。今までメタル回線を使ってPSTNでサービスをしてきたISDNや公衆電話等の様々なサービスをどのようにしていくのかということも考えなければならない。無線だけでいいというお客様もいる。設備競争とサービス競争の両面でブロードバンドサービスを普及するのだから、一律光化するというのは政策的にもおかしいし、ユーザ負担というものも大きい。いずれにしても非現実的であると考えている。
 試算内容も引き続き非現実的である。様々なことが書かれているが、私どもから見ると、ごく一部修正はされているが、ランニングコストから見ても、設備工事コストから見ても、とても1,400円で提供できるはずがないし、あの投資額でできるはずもない。1.6兆円、そのほかの撤去費含めてトータルで1.9兆円の特損計上も相変わらず前提になっている。また、仮に分離分割ということになれば時間もコストもかかる。それぞれの会社の事業を管理をするためにシステムも構築しなければならない。そのような様々なことを含めて考えれば、明らかに株主価値の毀損になる。今回の主張については非現実的で、あり得ないことだ。

Q M&Aについて、サービスメニューは揃ったが、まだ十分ではないというお話があった。その中でも上位レイヤを充実していきたいという話があったが、なぜ上位レイヤなのか。その狙いと上位レイヤのうちでも具体的にどのような分野でどのようなビジネスを想定されているのか。

A 情報通信の世界は、まさにパラダイムシフトが起きて、GoogleやAppleなど次々と新しいビジネスモデルが誕生しており、従来のキャリアとしてのネットワークサービスを安心・安全に提供するだけではやっていけなくなった。私が社長になって発表した中期経営戦略の「サービス創造グループを目指して」というのは、そのパラダイムシフトを捉えてのものだ。
 サービス創造グループを目指していくためには、NTTだけで全てできるわけではないが、上位レイヤやコンテンツを含め充実させていく必要がある。その結果として、ネットワークサービスの拡大にもつながっていくと考えている。
 例えば、セールスフォース・ドットコムと提携するなど、海外も含めて個々には様々な取り組みをしている。KTと共にカリフォルニアのシリコンバレーで様々な企業と議論を深め、場合によってはファンドを使って出資もしている。しかし、まだ本当の意味でのキラーコンテンツになるには至っていない。これをやればというものがあるわけではないが、コンテンツの充実を含めサービスメニューを多様化していく。その中でキラーになるものも生まれてくると考えており、M&Aや提携を含めて幅広く取り組んでいく。

Q 通期の営業利益を上方修正しているが、その要因は、NTT東西の音声の落ち込みが想定ほどではなかったからということでよいか。

A それが一つの要素であるが、NTT東日本とNTT西日本合わせて220億円の上方修正とNTTデータの150億円の下方修正の差し引きはプラス70億である。連結として150億の増益予想としたのは、NTT東西以外のほかのグループ会社にも少しずつ増益を期待しているということである。

Q ディメンション・データについて、10月に正式に子会社化したが、今期は5ヶ月分が連結決算に組み込まれるということでよいか。また、正式に子会社化することで、大体どれぐらいの利益寄与があるのか。

A 今期は5ヶ月分が連結に入ってくるわけではない。具体的には、まだ詰め切っていないので、はっきりとは申し上げられないが、ほかの海外子会社のように四半期遅れで連結に入ってくることが多い。したがって、11、12月の2ヶ月分が決算に入ってくる予定だとご理解いただきたい。
 利益については、約2億USドル単位の利益が出ると想定している。

Q 2ヶ月分で連結の営業利益への寄与はおよそ200億円前後となるということでよいか。

A 2億USドルは年間である。季節変動もあり単純ではないが、年間の6分の1なので今期においては大きな影響があるわけではない。

A (渡邊取締役経営企画部門長)
 補足させていただく。年間売り上げは11月、12月分、つまり年間の6分の1が計上されるが、利益は買収に伴う経費が生じるため、今年のグループの連結決算に対する影響は非常に微々たるものだと考えている。

Q 今後、新興国でのM&Aが中心となってくるとの話だが、具体的にどの辺の国を想定しているのか。また、どのようなサービスを展開することを想定しているのか。

A 新興国市場が伸びていることと、新興国の企業を買収することは分けて考えていただきたい。ディメンション・データが、その一例であるが、新興国を含めて世界中で事業を展開している。市場として今一番伸びているのはアジアであり、今後は南米やオセアニア、アフリカと考えている。
 しかし、買収という観点では、どこの国の企業かは別にして、伸びている市場も含めてグローバルにサービス展開できる企業が対象になる。
 サービスの中身については、3つある。1つ目は、NTTコミュニケーションズが展開している法人向けのグローバルネットワークサービスである。これまでも取り組んできたが、NTTグループとしてはデータセンターを含め、まだ不足している。2つ目はコンシューマ向けの上位レイヤサービスである。3つ目は、ICTソリューションであり、今回NTTデータが買収したキーンがこれにあたる。キーンはアメリカを中心に事業展開しており、これでエリアカバレッジやサービスメニューが一通り揃ったが、ICTソリューションは次々と新しいサービスが出てくる分野でもあり、規模やサービスメニューの多様化の観点からM&Aを含め取り組んでいこうと考えている。

Q グローバル事業の売上について、2012年度までに100億USドルを目指すとのことだが、残りの60億USドルもM&Aで達成しようと考えているのか。

A まず今年度で40億USドルは確保できる。来年度からは、ディメンション・データの業績が全て計上される。来年度の事業計画はまだ策定していないが、ディメンション・データ分として40億USドルは加算されると見込んでおり、大きな変動要因がなければ、これまでの買収により80億USドル強の売り上げは達成できる見込みである。

Q そう考えると、100億USドルという目標は控え目な印象を受ける。

A 100億USドル以上を目指すとしたのは、そういう意味も込めてのことである。

Q タスクフォースの議論について伺いたい。三浦社長が本日タスクフォースには出席せず、アナリストミーティングに出席するのは株主重視の姿勢のあらわれかと思うが、一方で先日のタスクフォースにおいて、平岡副大臣から、「政治家が法改正をすれば、株主はそれを受忍しなければならない」という発言があった。株主利益をどのように考えるかについては、1999年の再編成議論のときに、NTTの組織分割と株主の利益の折衷案として持株会社方式が出てきたと認識している。今回の議論では、株主利益が重要であるから、どのような場合であってもNTTの組織の再編というのは難しいと考えているのか、あるいは、公正競争が損なわれ消費者に不利益を被らせるような場合には、それを是正することが株主利益を上回ると考えているのか、その相関関係についての考えを伺いたい。

A それはトータルで考えるべき問題である。平岡副大臣も、タスクフォースで発言されたことについては別途コメントされており、一般論として法理論的な話をされたと伺っている。株主の価値が毀損されることについては反対である、との基本線は変わらない。もちろんユーザサービスの向上も大事であり、トータルで判断すべきであると考えている。しかし、今回のソフトバンク案は、株主価値も毀損するし、サービスの向上も決して実現できない。むしろ、工事や設備更改等によりユーザにマイナスの影響を与える。いずれの観点でもとるべきではない。

以上

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