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社長記者会見

2011年5月13日(金)

社長記者会見の写真

2011年3月期決算及び2012年3月期の業績予想について
三浦社長
小林取締役財務部門長
渡邊取締役経営企画部門長

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(三浦社長)
 2011年3月期決算及び2012年3月期の業績予想について申し上げる。
 2011年3月期決算は、7期ぶりの増収・増益となった。前期は久しぶりの増益であったものの、トップラインは長らく減少が続いていた。今期は何とか増収・増益を確保できた。
 営業収益については、対前年1,236億円の増収となった。主な要因は、ディメンション・データやキーンなど、M&Aで買収した会社の収益の一部を連結決算に計上したこと、及びIP関連収入が増加したことである。また、NTTドコモのケータイ補償お届けサービスのような、その他の収入において様々な増収効果があったことも要因の1つである。
 一方、営業利益については、対前年972億円の増益となった。この中には、NTT都市開発やNTTファイナンスの棚卸資産の評価損の減や貸倒費用の減等、一時的な増益要因も含まれるが、全体としては、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ等が着実に増益を達成したことをはじめ、各社の努力によるものである。
 今回の決算では、固定通信事業の利益改善傾向は鮮明となってきており、移動通信事業の減収傾向にも歯止めが掛かりつつある。また、M&Aによるグローバル事業の増収効果が見られるなど、グループ全体としての手ごたえを実感できるようになってきた。
 営業利益における業績予想との比較については、連結ベースで見ると震災の影響が300億円あるが、これを含めても349億円上回ることができた。

 次にセグメント別の状況を申し上げる。
 地域通信事業について、営業収益は相変わらず音声収入が減少しているものの、IP系収入やSI収入の増などにより、対前年629億円の増収となった。営業費用では、震災に伴う費用や収益連動経費が増加したものの、人件費の減などにより、対前年177億円の増加にとどまり、結果として、営業利益は対前年451億円の増益となった。
 長距離・国際通信事業については、ディメンション・データの子会社化などにより、対前年730億円の増収となったが、M&Aに伴う一時的な費用等もあり、営業利益は対前年11億円の減益となった。
 移動通信事業については、音声収入の減などにより営業収益が対前年601億円の減収となったものの、営業費用は、端末販売費用などの経費の減やネットワーク関連コストの減などにより、対前年708億円の減となり、結果として、営業利益は対前年107億円の増益となった。
 データ通信事業においては、キーンやインテリグループといった連結子会社の増加などにより営業収益が対前年307億円の増収となり、営業利益は対前年121億円の増益となった。
 その他の事業については、主に、NTT都市開発、NTTファイナンスなどの増益により、対前年315億円の増益となった。

 続いて2012年3月期の業績予想を申し上げる。
 営業収益については、パケットARPUの上昇などによるIP関連収入の増、ディメンション・データやキーンなどの決算への計上の通年化などによるSI収入の増などがあり、対前年2,350億円増の10兆5,400億円を計画し2期連続の増収を見込んでいる。
 営業利益については、震災の影響があるものの、NTT西日本やNTTドコモの増益や、ディメンション・データの通年化等により、対前年251億円増の1兆2,400億円を見込んでいる。
 震災に伴う影響は、2012年3月期も約300億円を見込んでいるが、この影響を考慮すると、実質的には1兆2,700億円の営業利益を目指す計画となっている。そういう意味では、中期経営戦略で示した2012年度の営業利益1.3兆円が視野に入ってきたと考えている。

 次にブロードバンドアクセスサービスの契約数について申し上げる。
 フレッツ光については、エコポイント制度やアナログ停波に伴う地デジ移行を見据えた営業活動を積極的に展開してきた。一方で、残念ながら3月に震災が発生し、アウトバウンドテレマのような営業活動や広告をかなり抑制してきた。その結果としては、年間の純増数は181万契約となり、3月末にはトータルで1,500万契約を突破した。
 2012年3月期については、4月時点では震災の影響が残るが、6月1日からは東北3県を除き、いよいよフレッツ光ライトの提供を開始し、徐々に東北3県にも広げていく。同時に、光ポータブルや光iフレーム、その他様々なICTの利活用やソリューションを促進し、光純増の計画達成に向けて努力していきたいと考えており、210万契約は、計画どおり据え置いている。

 株主還元については、以前から中期的に充実していくと申し上げてきたが、この度、増配と自己株取得を決定した。2012年3月期の配当については、前期と比べて20円増配の140円とする予定である。7年間の配当額推移をご覧いただくと、着実に増配を続けていることをご理解頂けると思う。直近の5年間では合計50円の増配を行うことになる。
 自己株取得については、2011年9月末までに第1回目の政府売却分を買い取る予定であり、株数にして6,000万株または金額にして2,800億円を上限として実施することとした。この自己株取得が完了した後、昨年5月に発表した「自己株式消却の方針」に基づき、残りの1億2,500万株を消却し、2回目の政府売却分についても買い取る予定としている。この2回目の買い取りまで行った場合の想定額は約4,000億円である。
 なお、今後の株主還元の維持・充実に備えるために、別途積立金の約半額となる6,000億円を取り崩し、繰越利益剰余金に振り替える予定である。

 次にグローバル事業について申し上げる。
 社長に就任し、4本柱の1つにグローバル事業を挙げ、様々なことに取り組んできた。その中心は法人向けICTサービス分野である。これから本当の意味での「Global ICT Leader」を目指していきたいと考えており、ユーザへの付加価値の提供に注力していきたい。
 まずネットワークからデータセンタ、アプリケーションまで、セキュアでシームレスなクラウドサービスを提供する。そして、システムの導入から運用、修復、いわゆる故障対応までワンストップで提供する。これらを通じてユーザが直面している事業環境の変化に、迅速かつ低廉なサービスを提供するということがポイントであると考えている。
 そのために取り組むこととして、まずは1万社のグローバル顧客基盤についてグループ各社のシナジーを発揮しクロスセルを行うとともに、新たなユーザ開拓を行っていく。これはこれまでも説明してきたとおりである。
 本日はサービス力の強化と推進体制について申し上げる。
 サービス力の強化について、これまでディメンション・データの買収などにより、一通りグループとしてグローバルなエリアカバレッジとICTサービスのラインナップの拡充を図ることができた。もちろん、まだこれで十分だとは思っておらず、最近、規模は大きくないが、イタリアやオーストラリアなどで、NTTデータやNTTコミュニケーションズがM&Aを行っているのもこのサービス力強化の一環である。
 今後は、これらITインフラをはじめ、アプリケーションやマネージドICTをトータルサービスとしてワンストップで提供し、サービス力の強化を図っていく考えである。仮想化技術によるサーバーの統合とコスト削減は、国内のみならずグローバルな潮流となっている。しかし、現状では、ITインフラの導入・運用・修復それぞれを個別に手作業で行っていると言っても過言ではなく、機器の増加に伴い、オペレーションの煩雑化や膨大化など、新たな課題をもたらしている。これは、新たなニーズが出てきているということでもあり、グループ各社の経営資源を生かし、トータルのオペレーション連携や自動化を実現する、いわゆるオーケストレーションというサービスの強化を図っていきたいと考えている。こうした取り組みにより、新サービスの追加や故障があってもいちいち切り分けることなく、自動化により時間が短縮できたりとユーザには、スピーディー、あるいは非常に安いコストでサービス提供ができるようになる。このようにしてユーザのクラウドニーズに応えていきたいと考えている。

 次にグローバル事業の推進体制について申し上げる。
 以前より、色々と買収しているがトータルのマネジメントをどうしていくのか、というご指摘をいただいているが、今回、グローバル事業の戦略及び人事について、持株、ディメンション・データ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモなどのグループ各社からなる委員会を5月末目途で設置することとした。
 1つは、グループ全体のグローバル戦略の策定及び情報共有を行う「グローバル戦略委員会」であり、もう1つは、グローバル事業のトップマネジメント人材の把握やグループトータルでの人材活用などを目指す「グローバル人事委員会」である。その先鞭として、ディメンション・データからNTTデータの子会社であるキーンに社外役員を派遣する、といった海外子会社同士での人事交流も始めている。今後は、国内外の人事流動、新卒人材の育成からマネジメントの活用など様々な研修を含め、幅広くグループトータルとして人材強化に努めていきたいと考えている。
 また、これまで持株には国際室があったが、今回、社長の直結組織として、グローバルビジネス推進室を設置し、グループ会社間のグローバル分野に関する調整や情報交換や、様々な対外窓口を行うなど持株としても取り組んで行く。
 2010年度のグローバル事業の売上目標は40億USドルであったが、結果として48億USドルとなった。2011年度は80億USドルと申し上げているが、これは十分上回ると思っており、2012年度には、100億USドル以上を目指して頑張っていきたいと思っている。

Q 7期ぶりに増収増益ということだが、今後も増収基調は続いていくと考えているのか。

社長記者会見の様子A 2011年3月期、2012年3月期と2期連続の増収増益を計画している。2012年3月期の大きな要素は、確かにディメンション・データやキーンの連結決算への通年計上であるが、一方で、今まで減収傾向だったNTTドコモも2012年3月期は増収を見込んでおり、その後も増収に向けて努力していきたいと申している。NTT東西が2012年3月期に減収を見込んでいるのは、2011年3月期にはIRUの影響など一時的な増収要素があったことが大きい。
 それらの状況を踏まえると、今後更にグローバル事業をシナジーを発揮して伸ばしていく、あるいはソリューション事業を積極的に展開していきたいと考えており、この増収増益基調を是非継続したい。

Q 今朝、政府が一律15%の節電を決定したことにより、大口需要者には具体的な取り組みが求められると思うが、NTTグループの取り組みはどうか。

A 通信設備に直接的にかかわる電力消費と、オフィス・病院等にかかわる電力消費がある。NTTグループの消費電力全体のうち、通信設備に直接的にかかわる電力が約85%、オフィス等にかかわる電力が約15%という割合である。もちろん、通信設備における節電も精一杯の努力をしていきたいと考えており、空調設備の効率化や設定温度の調整等、様々な検討をしている。例えば、空調設備の効率化では、通信設備を冷やすための熱を持たない冷気と通信設備から排気される熱を持った暖気とを区分することで空調を効率化していくアイルキャッピング方式など様々なことに取り組んでいく。
 しかしながら、通信設備には24時間365日中断できないという特殊な事情があり、かつトラフィックのピーク特性による消費電力の変動もほとんどない。これが通信における電力消費の特徴であり、自ずと削減努力にも限度があるので、通信の特殊性に鑑みて政府に対しても電力の削減について特段の配慮をお願いしているところである。
 15%に相当するオフィスについては、通信設備で十分な節電をできる状況にないことから、他社に負けないだけの思い切った手段をとって節電に取り組んでいく。夏季休暇の取り方、シフト勤務や在宅勤務の積極展開など様々な手段をとり、少なくとも30%以上の電力削減を目指して具体的な方策を検討しているところである。いずれにせよ、最大限節電に努力していきたい。

Q 通信の特殊性に鑑みて特段の配慮をお願いしているということだが、その要請の具体的な内容を伺いたい。また、その要請に対し、政府からはどのような答えが返ってきているのか教えていただきたい。

A 様々な実態や数値等を政府に説明し、政府からも問い合わせが来ているという状況であり、まだ、政府から我々に対して具体的な政策や数値などは示されていない。今後の話になると思っている。

Q 御社から適用除外の要請ということか。

A 結果としてどうなるかわからないが、先ほど申し上げたとおり、通信設備において適用除外、つまり節電努力を一切しないということを言っているわけではない。こういった努力をしていくといったやりとりの中で、結果として決まってくると思う。

Q 前期及び今期の営業収益と営業利益において、ディメンション・データなどの海外企業を買収した効果は、数値面でどの程度プラスとなったのか。

A 例えばディメンション・データについて申し上げると、収益については2011年3月期で約785億円であり、2012年3月期は4,000億円を超える。利益については、2011年3月期は、取得にかかわる一時的な費用もあり連結ベースでの貢献はほとんどないが、2012年3月期は、百数十億円の効果が出ると思っている。ディメンション・データの会計年度は9月であり決算数値がそのまま計上されるわけではないが、ディメンション・データ単独の営業利益は200億円を超える規模である。

Q グローバル事業を推進するための2つの委員会について、もう少し詳しく伺いたい。例えば、委員会には、NTTデータ、NTTドコモなどが加わるとのことだが、各社のトップが委員となるのか、委員長は誰がやるのか、委員会の開催頻度など運営方針はどうか等、運用全般について具体的にお伺いしたい。

A 開催頻度は、案件によって変わってくるので画一的にやるつもりはない。個別の対応等を含めると、現時点でも少なくとも毎週様々な情報交換等を行っているのが実態である。委員構成については、現時点、グローバル事業担当の代表取締役を考えており、持株は副社長、各社もほぼ副社長クラスが中心になる。必要に応じて社長同士が集まる場合も考えており、その他のメンバーが一緒に集まるケースも出てくると思うが、委員会そのものとしては、グローバル事業担当の代表取締役をベースに考えている。

Q 震災の影響額についてだが、概算ではなく300億円ぴったりということで良いか。

社長記者会見の様子A(小林取締役財務部門長)
 2011年3月期の連結決算における震災被害額としては、営業費用に282億円を計上している。そのほかに、影響額ということから申し上げると、義援金の拠出等がある。

Q 連結に計上したというベースの厳密な数字では282億円ということでよいか。

A(小林取締役財務部門長)
 被害額として、NTT東日本やNTTドコモ等がそれぞれ決算計上したものを、米国会計基準で連結し計上した額は282億円である。

Q 本日、政府から発表された電力需給緊急対策本部の文書上では、適用除外や削減率の軽減等の制限緩和の具体的な内容については更に検討を深めると、先送りになっているが、軽減等の制限緩和の見通しはあるのか。消費電力の85%を通信事業で使用しているということは、単純に言うと、オフィスでの消費電力を半分に抑えても、全体としての電力削減は15%に届かないと思うが、どのように考えているのか。

A 本日、政府から発表されたが、適用除外や制限緩和に関する具体的な検討時期や数値はまだ示されていないので、それを待ちたいと考えている。

Q 現状、例えば7〜8%の節電なら可能、10%までは可能である等、NTT側で考えている様々な対策で、これくらい可能だという数字はあるのか。

A 電力ピークの時間帯は設定されているものの、様々な条件がまだはっきりしていないので、我々としても画一的にこれだけできるとは申し上げにくい。通信設備以外で消費する15%の部分においては、30%以上の削減を目指し現在グループ内で調整している。通信設備が消費する85%の部分については、空調の温度を上げる、アイルキャッピングを更に徹底する、といった施策は行うが、そんなに大きな数字が出るわけではなく、非常に厳しいと申し上げたい。まだ、具体的な数字については、現在政府と事実関係のやりとりをしている状況であるため、回答は差し控えたい。

Q 2010年度の営業利益がかなり伸びているが、これは、グループ各社の採算改善が予想よりも進んだということだと思う。一方で、2011年度は伸びが鈍化し、ディメンション・データの増益効果を除くとほぼ横ばいと想定されているが、これは、グループ各社のコスト削減などの収支改善余地がもうなくなってきているということか。

A 2011年3月期は、NTT東西に一時的な収入があり、また震災の影響等もあった。今後も、例えば、NTTデータはシステム関係が被災し収入も相当な影響が出るのではないかという見込みもしている等、不透明な部分があり、見通しは難しいが、現時点全体としてはこのような数字になっている。
 例えばNTT東西について、2011年3月期は数理差異分が利益に相当貢献していたが、2012年3月期はそれが無くなるなどの減益要素がある。それらグループ各社の状況を含め2012年3月期の連結では約250億円の増益としている。

Q 年金数理差異は、大体どれぐらいの金額か。

社長記者会見の様子A 2012年3月期では、NTT西日本が対前年20億円程度の減益要素になる。会計基準が異なるので持株の連結決算ではそれらを見込んで160億円程度の減益になる。

A(渡邊取締役経営企画部門長)
 2011年3月期と2012年3月期では数理差異の影響の仕方が異なる。2011年3月期はコストが減るように影響した。NTT東日本では約120億円コストが軽減されており、NTT西日本では、約160億円ぐらいコストが軽減された。これが、2012年3月期は、NTT東日本はほぼ横ばいで、NTT西日本では、若干コスト増となるほうに影響するので、その差分が利益影響と見ていただければ良い。

Q 2012年3月期の連結決算では、人件費や償却費の増減がどのようになるのか。補足資料の中に経費という項目があるが、このベースでいうと、経費は増えるのか減るのか。

A(小林取締役財務部門長)
 2011年3月期の連結決算で申し上げると、人件費は対前年で184億円増えている。内訳はグループごとに差異があり、NTT東西の人件費は、人員数の減や数理差異償却の減などにより減っているが、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTデータ、さらに2ヵ月分のみだが新たに連結したディメンション・データの人員増による人件費増があるため、連結全体としての人件費は増となっている。
 経費も同様にグループごとに差異があり、NTTドコモの経費は経費減努力により減少しているが、他方、NTT東西のIRUのような受託の発生による収益連動経費の増や、ディメンション・データ等新たに子会社を連結したことによる経費の増などもあり、連結ベースでは、対前年で600億円程度の増となっている。
 一方、減価償却費のほうは、約500億円の減となっており、最終的に連結全体での営業費用は264億円の増にとどまったというのが、その内容である。

A(渡邊取締役経営企画部門長)
 2012年3月期の営業費用は9兆3,000億円と予定しているが、その内訳として人件費は、対前年で1,200億円強増えている。これは、国内での人員数はかなり合理化・スリム化していたが、海外におけるM&A等を行った結果、グループの人員は約19.5万人から約21.9万人に増えているということである。
 経費についても、収益連動経経費の増などにより約1,300億円増えるが、一方、減価償却費などで400億円強減るなどもあり、最終的には、対前年で約2,000億円の営業費用増となっている。

Q 政府保有株の買い取りの件について伺いたい。まず、9月末までに1回目の政府放出株を買い取るとのことだが、上限としている2,800億円は全て政府の保有株買い取り分ということでいいのか。つまり、政府放出株の全てを引き取ると4,000億円であり、その第1回目分として半額以上の2,800億円を設定しているが、この2,800億円は政府放出株以外の分も含んでいるのか確認したい。次に、引き取った自己株のその後の扱いについて方針があれば伺いたい。

A(小林取締役財務部門長)
 昨年5月の決算時に、自己株の消却について申し上げた。昨年の3月末時点で保有している自己株の半分をまず第1回目として消却し、残りを2012年3月期に消却すると申し上げた。その方針に則り、第1回目の消却を行った。それに伴い、政府の売却可能株価が増え、その分を我々が買い取ることとなる。残っている1億2,500万株も同様に消却し、2回目の政府売却分を買い取る予定としている。それぞれの株価をどう見るかということだが、買い取り額については想定株価の違い等もあり、費用も全くの半々にはなっていない。買い取り総額の4,000億円については、1株当たり約4,000円と想定しており、政府の売り出し可能額が約1億株なので4,000億円程度と見積もっている。今回、自己株買いの実施を取締役会で決定したが、買い取り額については一定の計算式に則り1株4,000円をオーバーした上限株価を設定している。それに伴い、今回の買い取り株式総額の上限として約2,800億円と想定している。

A ぜひ、上限という意味をお酌み取りいただきたい。

Q 要は、株価が決定づける部分もあるので2,800億円と1,200億円としているのであり、2,800億円は全て政府放出に対応する額であるということで理解した。次に、今後の方針についてはどうか。

A 今後については、まだ決定していない。2回目の自己株の消却そのものが今後であり、それが終わってから考えていきたい。

Q 今回の震災を契機に、停電対策やデータの保存など色々な面でクラウドが注目されているが、今後、NTTグループ各社において、クラウドサービスを強化する、あるいは社内も含め活用していく等、クラウド型サービスの今後の方針について伺いたい。

社長記者会見の様子A もともと、今年の情報通信を取り巻く環境についてのキーワードとして、スマートフォン、クラウド、グローバル化の3つを挙げている。クラウドについては、研究所での開発も含め、クラウド基盤をグループとして整えるべく取り組んできた。ご指摘のとおり、震災もあり、これを契機に更に一段と加速していくつもりである。先ほど申し上げたオーケストレーションを含め、より安く、早く、パッケージとして提供していく。ユーザにとってメリットがあるようグループ全体で取り組んでいく。
 一方、グループとして、様々なサービスを提供しているが、もう一度現状のままでいいのか考えたい。例えば、現在、東京にしか置いていないデータベースについて、クラウドを利用して西日本エリアに置く等、この震災を契機にクラウドという面からももう一度我々のサービス提供について考えていきたいと思っており、グループ内で議論しているところである。

Q 震災の影響について改めて教えていただきたい。営業利益について、前期300億円ということだが、収入と費用それぞれでどの程度影響が出たのか教えていただきたい。また、今期も300億円程度の影響が出るとのことだが、この内訳についても教えてほしい。

A(小林取締役財務部門長)
 2011年3月期の震災の影響額について、連結では営業費用として282億円を計上した。これは、NTT東日本が特損として計上したもののうち、米国会計基準では引き当てられない部分を減額して連結に計上している。また、NTTドコモの営業費用約60億円を連結に計上している。その他、NTTコミュニケーションズやその他の子会社でも被害が出ており、それらを合計して、米国基準での被害額として、連結の営業費用282億円を計上している。
 その他の影響額としては、義援金等約18億円がある。また、収入については、NTT東日本において音声通話の無料化等による影響が出ているが、影響額は約20億円であり収入の減としている。

A 2012年3月期の料金減免による影響は、その倍の約40億円になると想定している。

A(渡邊取締役経営企画部門長)
 2012年3月期の震災の収支影響は約300億円と申し上げたが、NTT東日本分で約200億円、NTTドコモ分で100億円を見込んでいる。

A(小林取締役財務部門長)
 NTT東日本は2012年3月期の震災による影響額としては、営業収支で約100億円と想定しているが、その他、営業収支ではなく特別損失の方でも約100億円超の影響があると想定しているので、トータルとしては約200億円ということである。
 また、NTTドコモも、2012年3月期において営業収支で約100億円の影響を想定している。

Q 配当の考え方について、2012年3月期の配当を1株140円に引き上げるとのことだが、利益の伸びに伴って、ある程度増額していくという考え方でよいのか。

A 基本的な考え方は以前より中期経営戦略で申し上げてきたように、中期的に株主還元を充実していくという基本方針に則っており、今回も増配するということである。ご指摘のとおり、利益は2011年3月期も増えたし、2012年3月期も更に増える見込みである。そういった利益の状況や配当性向等を勘案し140円と決めた。

Q 一般株主への還元として、政府の放出株以外で自己株買いを行っていくという考えはあるのか。

A 自己株を消却しオーバーハング分を買い取っていくだけでも4,000億円が必要と見込んでいるので、現時点、それ以外に一般市場からの自己株買いを行っていく予定はない。今後の課題だとは思っている。

Q 設備投資について、今回の震災を経て、本来は想定していなかった、これまで以上にインフラを強化する部分などで上積みする額はどの程度になるのか。

A 既にNTTドコモが発表しているが、基地局の大ゾーン化やバッテリーの長時間化等、様々な対策を考えている。直接的な災害の影響額以外の、ネットワークの強化等に関する費用として想定しているのが約200億円である。
 今後、NTT東日本においても、まだ具体的に費用として織り込んではいないが、ネットワークの強化策等を考えていく。

以上

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