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社長記者会見

2013年11月8日(金)

社長記者会見の写真

2014年3月期第2四半期決算について
新たなステージに向けての取り組み
鵜浦社長
(同席)坂井取締役財務部門長
辻上取締役経営企画部門長

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(司会)

 日本電信電話(株)の2014年3月期第2四半期決算の決算発表を始めさせていただきます。また、本日は決算発表に加え「新たなステージに向けての取り組み」についてご説明をさせていただきます。なお、本日「自己株式の消却」および「平成26年3月期(第29期)配当予想の修正」に関するお知らせを発表しております。

(鵜浦社長)

<2014年3月期 第2四半期決算>

まず、2014年3月期第2四半期決算についてご説明させていただきます。
2014年3月期第2四半期決算のハイライトについては以下のとおりです。

 営業収益および営業利益は前年並みの水準となり、当期純利益は対前年10%の増益となりました。営業利益は、データ通信事業において不採算案件で250億円の減益となりましたが、地域通信事業が増益したことにより概ねカバーし、対前年99億円の減収に留め6,530億円となりました。固定系の一過性の費用増加もあり、それを除けば概ね前年並みということになります。

 営業利益は99億円の減益となりましたが、固定資産の売却や金利負担圧縮など、財務マネジメントにも取り組み、当期純利益は対前年301億円の増益の3,235億円となりました。

 グローバル・クラウドサービスについては、M&Aを含めて取り組みを強化しています。海外売上高は連結売上高の10%を超える状況を維持し、対前年972億円の増加になりました。

 ネットワークサービスの競争力の強化については、Wi-Fiのプラットフォームの拡大が続いており、スマートフォンの販売台数も一定の成果を収めています。

 コスト削減については、4,000億円以上という中期目標に対して、約7割と順調な進捗となっています。

 また、本年度2,500億円を上限とした自己株取得の計画については、10月下旬に完了しました。

 以上、申し上げましたとおり、2014年3月期第2四半期決算としましては、データ通信事業の減益はあったものの、中期の経営戦略に沿った形で順調に推移しています。

 次にセグメント別の状況について申し上げます。

 地域通信事業は、NTT東西が法人系ネットワークサービス「ビジネスイーサ ワイド」および「フレッツ・VPN ワイド」の販売拡大に加えて、「フレッツ光」の解約率抑制、販売経費の効果的な使用、保守費用の削減に努めた結果、営業利益は対前年253億円の増益となりました。

 長距離・国際通信事業は、対前年で47億円の減益となっています。これは、NTTコミュニケーションズがヨーロッパのセキュリティ会社であるインテグラリスの会社名を、NTTコムセキュリティに変更したことに伴う、無形資産の償却費を計上した影響によるもので、そういった一過性の要因を除けば、概ね前年並みの営業利益を確保したと考えています。また、ディメンション・データは、ノンコア事業である南アフリカの工事会社とオーストラリアの機器販売会社の不調により、対前年11億円の減益となりましたが、ノンコア事業を除けば売上高は現地通貨ベースで6%の成長となっています。

 移動通信事業は、いわばハンディキャップのある競争の中で、前年並みの営業利益を確保しました。

 データ通信事業は、不採算案件により250億円の大幅な減益となりましたが、NTTデータのビジネスとしては受注が順調に伸びています。不採算案件を早急に対処し、新しいビジネスに更に挑戦していくことで、業績回復が可能になると考えています。

 次に、通期業績予想について申し上げます。

 対前年300億円の増益予想は変更しません。上期で100億円の減益となりましたので、下期で対前年400億円の増益を図るという考えで当初計画を据え置いています。
 なお、当期純利益については、上期が増益となり、通期でも年間目標を上回る着地が想定されますが、仮に下期に復興特別法人税の前倒し廃止などがありますと、単年度では当期純利益にマイナスの影響になります。これは現在税法改正で議論されているところであり、このような流動的な要素もあるため、当初計画を据え置いているとご理解頂ければと思います。

 次に、株主還元について申し上げます。

 本日の取締役会にて、自己株の消却および増配について決議をいたしました。自己株式については、先ほど申し上げたとおり、10月下旬に、今年度目標の2,500億円の取得を完了し、結果として、過去数年間の自社株買いを合わせて金庫株は約14%になりました。2011年には同じように14%の金庫株を持った段階で消却しましたが、今回も14%の時点での消却となっています。

 配当については、期末配当を10円増配することを決議しました。中間配当は80円のままですが、期末配当は90円となり、今年度の年間配当は170円となります。

 次に中期経営戦略の進捗状況について申し上げます。

 昨年、「新たなステージを目指して 」という形で中期経営戦略を発表しました。その中でひとつは、グローバル・クラウドサービスを成長の柱にするということ、もうひとつは、熾烈な競争が行われています固定系移動系のアクセスネットワーク分野で、競争力強化に向けてコスト削減を行う、この2つの柱を当面の取り組みとしてお話を申し上げましたので、その推移についてお話します。

 グローバル・クラウドサービスの拡大について、中期的な目標は2012年度の海外売り上げ120億USドルを2016年度には200億USドルにするというものでした。そのプロセスで幾つかの取り組みを強化しています。前年度末までのグローバルにおけるクロスセルの受注額は290百万USドルでしたが、この4月からの半年で一挙に500百万USドル増えました。また、500百万USドルのうち、450百万USドルが北米のクラウド案件で受注をしました。これがグローバル・クラウドサービス拡大の上半期での成果と考えています。

 当初は、それぞれのグループ企業がお互いのお客様を紹介し合うという小規模なクロスセルが中心でしたが、クラウド関係のラインナップが揃ったこともあり、特に北米で大型案件の受注ができるようなところまで来ました。例えば、ファーストフードのチェーンでありますYUM!Brands様やテキサス州交通局様といったクラウドの大型案件を複数受注しているということが特徴です。

 先日、グループ会社が、M&Aを発表しました。私たちのM&Aは持株自身が行うものとグループ各社が行うものがあり、合わせてクラウドサービスの強化に向けて取り組んでいるところです。特徴としては、フットプリントおよび事業領域の拡大といった事業の横広がりを目指すものと奥行きを深めるものがあります。例えば、今回のNTTコミュニケーションズが買収したバーテラという会社は、ネットワークの効率化に寄与します。そういった意味で新しいサービスや技術、それからオペレーションの効率化、こういった奥行きを深めるということでM&Aを進めてきました。今後も、それらの観点でM&Aを推進し、オーガニックな成長と合わせて、200億USドルにチャレンジしていく考えです。

 次に、ネットワークサービスの競争力強化について申し上げます。

 昨年公表した中期経営戦略の中で、2011年度対比で2014年度末までに4,000億円以上の固定/移動アクセス系のコスト削減を行い、競争力を高めたいと申し上げました。今年の上半期までにトータルで2,750億円のコスト削減が進みましたが、ここまでの各社の進捗と今後の見通しを踏まえ、削減額を1,000億円上積みします。これにより、2014年度末までの総額の削減額は4,000億円以上から5,000億円に修正し、これを目標に掲げて取り組む所存です。

 以上が、決算関連の説明となります。

<新たなステージに向けての取り組み>

社長記者会見の様子 昨年の中期戦略のタイトルは「新たなステージを目指して 」というタイトルでした。従来のプロバイダー型のビジネスモデルから、お客様のビジネスモデルの変革やライフスタイルの変革に携わるバリューパートナーとして、私たち自身が変革を遂げるというキーメッセージがあり、またその中で主な取り組みとして2つの柱を発表しました。

 発表後、複数の方から「新たなステージとはいつ頃か」、「新たなステージとは何か」、というご質問を頂きました。ただ、IT業界は毎年大きく変化しており、新たなステージを迎える日がくるというメッセージだった為、定義してご回答する事が出来ませんでした。本日は、私たちのアクセスインフラを新しいステージにおいてどのようにしたいのか、という点についてご説明いたします。私たちが今後インフラをどのような役割を果たすものに変えていこうと考えているか垣間見ていただければと思います。

 そういった意味では、いつ頃かということは、本資料上は明確に表現しておりませんが、ご案内のとおり、2020年頃には日本でビッグイベントがあります。その頃までにインフラのもう一段の飛躍が必要だということを、この資料で幾つか挙げています。

 新たなステージでは、スマートライフやスマートワークというべき環境が実現されています。ICT自体は私の言葉で言えば日本経済や色々なサービスが発展する為の「道具」だと認識しています。道具をどのようにしていくか、それが新たなステージへのひとつのアプローチです。

 新たなステージでは、Wi-Fiを含む無線と固定の光とのベストミックスによる世界最高水準のインターネットアクセスインフラを作り上げたいと考えています。新たなステージを目指して、NTTグループは色々なサービスプレーヤーやお客様へ世界最高水準のアクセスインフラの提供を目指します。

 次にICTの情報量変化・サイバーアタックの推移についてです。IDC社の推計によれば、情報データ量は2020年には現在の30倍超になると言われています。また、サイバーアタックはさらに巧妙化すると考えられています。こうした爆発的なトラヒックに対して、私たちアクセスインフラ事業者はどのように対処を行なうべきか。単純に設備増強という話で対処出来る話ではありません。

 そういう意味でイノベーションが必要です。今回の副題は、Accelerating Innovation and Collaborationです。様々なサービサーがブロードバンドインフラを駆使して多様なサービスを提供しようという時代がきます。そうしたサービサーとコラボレーションできなければ私たちだけで何か新しいことを提供できるわけではありません。

 例えば、ユーザの皆様からするとパケット詰まりを起こした際の原因がアクセスインフラ側なのか、OTT側なのか分かりません。そうした課題に対してもコラボレーションによって対処していく必要があります。先般、ニコニコ動画とアライアンスを開始したことはこうした背景もあります。

 次に、世界最先端のアクセスインフラを提供するためにどのようなチャレンジが必要かという点について申し上げます。

 ネットワーク制御とセキュリティへのチャレンジがあります。
 まず、ネットワーク制御につきましては、事後対処から今後はプロアクティブな予測対応的なネットワークコントロールを行なう必要があるということです。また、Software-definedというキーワードでネットワーク制御を行う必要もあります。
 セキュリティにつきましては、1事業者が全て対処できる時代ではなくなりました。様々なプレーヤーがコラボレーションする中で、ユーザへの攻撃を防ぐことが必要な時代となりました。私どもの世界最先端の技術だけでなく、グローバルにオペレーション連携をする必要があります。世界の通信キャリアに対してセキュリティ面でグローバル連携を行うという意思表示をし始めており、幾つかのキャリアから賛同を得ています。こうしたグローバル連携をターゲット年度までにレベルアップしたいと考えています。

 昨年、バリューパートナーとして生まれ変わりたいと申し上げました。それは、サービサーとのコラボレーション、ユーザとのコラボレーション、更には国内外のグローバルな競争事業者とのコラボレーションが極めて重要な時代になってきたからです。様々なパートナーから私たちがバリューパートナーと呼ばれるようなグループでありたいという思いを込めて自らを「Next Value Partner」とネーミングしました。

社長記者会見の様子 さて、本日、NTTBPが「Japan Connected-free Wi-Fi」について発表しました。空港や駅でオープンWi-Fiを提供されている事業者が連携し「Japan Connected-free Wi-Fi」というグループを作りました。海外から来られた方が、特定のエリアに来ると一度の認証で、ワンタッチでWi-Fiを使える。現在、フリーWi-Fiはありますが、それぞれで認証が必要であり大変です。特に、海外から来られた方からは、日本のWi-Fi環境は悪いと言うことを聞きます。

 アップル社製向けのアプリも手続き中ですが、まずはアンドロイドアプリを提供します。アプリをダウンロードして頂き、空港や駅で1回認証すれば、その後スムーズにWi-Fiが利用できることで、Wi-Fiの利便性を高める事が出来ます。このように、サービサーとのコラボレーションを私たちが黒子としてお手伝いすることによって、先ほど申し上げたイノベーション、コラボレーションを実施しはじめているところで、その一例としてご紹介しました。

 新たなステージにおいては、競争の土俵が変わると申し上げました。土俵がどのように変わるかというのは、まだこれからの話ですが、結びとして最後にひとつ申し上げたいことは、先ほど来申し上げているこれらのイノベーションとコラボレーションが促進されるような通信政策が必要だということです。今後、このような基本的な考え方の下、幾つかの課題について議論をしていきたいと考えています。
 本日以降、NTTグループとしてイノベーションとコラボレーションを促進していく取り組みを強化していきたいと思います。

 私からの説明は以上です。

Q 来春の春闘において賃上げは予定しているのか伺いたい。
 また、消費税の増税による業績への影響についてどのようにお考えか伺いたい。

A 賃上げについては、春闘に対する組合要求もまだ出ていない段階であるため、「来春」ということであれば白紙と申し上げておきます。組合の要求を待って、真摯な議論をしていく所存です。しかしながら一般論としては、賃金については業績を勘案して考慮していくものであると考えており、その一方で、これまでもそのような取り組みは行ってきたつもりではありますが、業績向上に向けた賃金改善についてもマネジメントの責任だと認識しています。来春闘にこうなる、という話ではありませんが、業績向上に向けた賃金改善と、その結果による業績向上を受けた賃金配分が好循環する状態が、マネジメントとして目指すところであると考えています。政府の要請なども言われていますが、中期的に企業の業績を好サイクルで回していくということが、結果として政府の要請にも応えることになると思います。
 また、消費税増税の影響についてですが、我々のビジネスの特徴から申し上げますと、影響は中立的であると思っています。ただし、一過性の影響ではありますが、消費税の変更に伴いいくつかの作業は発生します。また、消費税が8%、10%と変動していく場合、コストを最小限に抑える上で価格表示方式をどのようにするか、ということも検討しています。基本的には外税方式で対応し、コストを抑えるという方向性で検討しています。また、公衆電話の利用料金は10円からとなっていますが、これをどのように調整するか、ということについてはNTT東西の対処すべきテーマであると考えています。1円玉が使える公衆電話はありませんので、最終的には全体の中で課金秒数を調整する方法になると考えています。

Q 消費税の増税によって公衆電話の値上げはあり得るのか。

A 公衆電話は消費税込みで10円、100円での利用を前提とした設備となっていますので、1円刻みのご利用については設備が対応できません。このため、交換機側でどのように調整するか、ということになります。課金あたりの利用可能時間を調整することになりますが、具体的にどのように調整して消費税分を回収するかということについては、現在NTT東西が様々なケーススタディをしながら検討しています。

Q NTT東西の業績が非常に良くなってきているようだが、中期的に見て底を脱したという見通しであるのか、それともまだ安心できないと見ているのか伺いたい。
 また、今回発表された「新たなステージに向けての取り組み 」については、オリンピックに向けて通信業界の果たす役割が大きくなってくるということだと思うが、実際にNTTが考えるような役割を果たす通信業界の実現のためには、具体的にコスト、技術、制度等どのような課題があると考えているか。

A NTT東西については、一昨年に利益状況が厳しくなりましたが、そこから回復に向けての取り組みをスタートし、様々なコストコントロールなどに努めた結果、業績は回復に近づいたという状況であると捉えています。一方、中期的な見通しということになりますと、NTT東西が取り扱うレガシーサービスは年々利用が減少している状況にあります。こうした状況下において、一定の安定した利益を確保するということが大きな課題であると考えています。そのためには成長分野を伸ばし、レガシーサービスの分野についてはしっかりとコストコントロールを行っていくということについて、NTT東西が継続して取り組んでいくということが重要であると考えています。
 2点目のご質問についてですが、世界最先端のアクセスインフラ実現に向けての課題は多数あります。現在のアクセスインフラが将来的にもこのままで良いということではなく、イノベーションが必要だと考えています。また、通信業界はNTTが唯一のプレーヤーというわけではなく多数のプレーヤーが参入してくる世界ですので、いわゆるOTTプレーヤーとどのようにコラボレーションを行っていくか、あるいはお客様とどのようなインターフェースを持っていくか、というような課題が多数存在すると考えています。そのような観点から申し上げますと、今後はコラボレーションということを抜きにしては考えられないのではないかと思います。
 従来の固定電話を前提としていたような単純な競争ルールでは、爆発するトラフィックや様々なセキュリティニーズに対処することは、極めて困難であろうと思います。企業単体で取り組むのではなく、コラボレーションを行った上で競争を行っていくということが重要になってくると考えています。具体的にどのように実現していくかということについては、NTTだけで考えるものではなく、様々なプレーヤーとのコラボレーションの中で答えが出てくるものだと認識しています。さらに、そのコラボレーションを通じてイノベーションを起こしていきたい、と考えています。

Q 「Japan Connected-free Wi-Fi」について、お客様のメリットは明確だがNTT側のメリットはどこにあるのか。また、「フレッツ光」等のアクセス回線の利用拡大が狙いなのか、Wi-Fiのアクセスポイントを増やしていくことで何か次の仕掛けをする考えがあるのか伺いたい。

A 「Japan Connected-free Wi-Fi」は、コラボレーションの一例だと考えています。例えば成田空港においては、NTTはSI事業としてWi-Fi設備を構築した、いわば黒子役でした。お客様へWi-Fiサービスを提供するのは成田国際空港株式会社様です。しかし、成田国際空港株式会社様が空港にお越しのお客様に対してもっと利便性の高いサービスを提供したいというご要望をお持ちになり、NTTが黒子役として活動した結果、「Japan Connected-free Wi-Fi」という考えが生まれました。このような取り組みが広がっていくことが理想だと考えています。
 NTTのビジネス領域は、単にSI事業でWi-Fiプラットフォームを構築し、光の回線利用を広げていくというサービスだけではありません。自治体等を含めて様々なサービサーが存在している現状においては、NTTだけが唯一のプレーヤーという時代ではありません。様々なプレーヤーがいる中で、どのようにしてお客様の満足度を高めていくかということが必要になってきますので、「Japan Connected-free Wi-Fi」は非常に有効な事例になると考えています。結果としてNTTも無償提供するわけではなく、当然基礎的な収益は得ていくことになりますが、サービサーとしてはNTTもワン・オブ・ゼムであるということを自覚しながら、お客様に選ばれ続けるバリューパートナーへと自己変革を遂げたいと思っています。

Q 「新たなステージに向けての取り組み 」のプレゼンテーションだが、トラフィック対策の要素が強いという印象を受けた。現在、市場ではSDN(Software-Defined Networking)やNFV(Network Functions Virtualization)といったインフラを変える新しい技術が出てきている。今回の発表は、2020年頃には、事業会社も含め、今の固定・移動といったインフラを抜本的に変えていくという、新しいビジョンを示すものと考えて良いか。

A 先程、「新たなステージに向けての取り組み 」のインフライメージについて、お客様が固定・移動を意識しないものであると申し上げました。これを実現する技術としてはSDNなどの様々な新しいものがあり、それらがインフラのハードウェアを変えていくのではなく、ソフトウェアを変えていくものであるとお考えください。また、新たなステージにおいては、固定・移動という独特の分け方をしなくなるのではないかと考えています。

Q 2020年までには、そのような新しいインフラへ向けた取り組みがはっきりしてくるのか。

A できる限りのことを行っておかないと、将来的に爆発するトラフィックに対処し切れなくなることは、サービサーにとっても、お客様にとっても不幸なことになります。どのように解決していくかということが非常に大きな課題になると思います。イノベーションとコラボレーションがない限りは、この課題をクリアすることはできないということだと考えています。

Q 下期計画についてNTTグループで営業利益を前年度比400億円増とあるが、どのように達成するのか。コスト削減の面もあわせて考えを伺いたい。

A 400億円というのは目立つ数字ですが、シミュレーションの中ではある程度目途が立っている数字です。対前年からの回復がはっきりしている分野もあれば、グループ各社が努力しなくてはならない分野もあります。達成に向け、収益増を図り、コストコントロールするという、その双方が結果として重ならなければならないと考えますが、十分に達成可能な数字だと捉えています。

Q 以前、持株とNTTドコモは、iPhone導入について、この1年で10年に匹敵するような議論をしてきたと伺ったが、今回のiPhone導入にあたり具体的にどのような議論をしたか教えて欲しい。

A NTTドコモとは様々な議論をしてきました。競争の中でNTTドコモも様々な事を検討しています。その内容については、NTTドコモから皆様にお伝えする機会があるかと思いますので、私が先にお話しするのは控えさせていただきます。

Q NTTドコモの「月々サポート」については、NTTグループ全体の収益にも大きく影響してくると思う。iPhoneでも「月々サポート」は3,000円台後半であり、今期の業績に関してはプラスに働くかもしれないが、来期以降は影響が大きいのではないか。今期においても2,600億円のマイナスの影響がある。今後どのようにコストコントロールしていくか、考えを教えて欲しい。

A 本件についてはNTTドコモがお答えするべき内容ですが、iPhoneを導入したことによる純増については、短期的ではなく、1〜2年間のスパンで見ていき、またそれとセットでコストコントロールをどのように行っていくのかという点については、販売とコスト両面でNTTドコモが対処していくべき課題と認識しており、NTTとNTTドコモで色々な議論を行っています。NTTドコモは厳しい競争環境に置かれていますが、次年度に向けてその答えを出し、皆様にお話しする機会があると期待しています。

Q 上期業績が非常に順調に見えるが、下期以降のリスク要因があれば、教えて欲しい。

A 最大のリスク要因は、NTTドコモが契約者数の純増数を回復できるのかということです。先程入った情報では、10月は純増を確保したようです。NTTドコモは、9月、10月において、iPhoneの在庫不足や、他社の旧型端末の格安販売などの中で苦戦していました。そのような中で10月は、回復の兆しが出ていますので、今後、来春に向けてNTTドコモがどのように取り組んでいくか、その取り組み方によってはリスクと言えるかもしれません。もし、そのようなリスクがあるならば、リスクにしっかり対処することは私どもの責任だと思います。

Q 景況感について、アベノミクスや円安で様々な企業が好業績を発表しているが、NTTにはどのような影響があるか教えて欲しい。
 また、iPhoneを発売して1カ月少々経過したが、純増になったことで満足しているのか、まだまだと考えているのか、足元の結果についてどのように評価しているのか伺いたい。

A まず、1点目の景況感ですが、過去は電話収入が上がれば収益も上がるというように、景気に敏感な収益構造でした。しかし、最近では通信料金は定額制となり、景況感が収益に直結するか判断が難しくなっています。他のビジネス分野では、SIビジネスで受注額が好調に推移しているところもありますので、その点においては景況感のひとつの証左と考えています。少し経過を見なくてはなりませんが、様々なお客様が、IT投資を少し増やしつつあるのでは、という印象です。
 続いて、2つ目のNTTドコモの販売状況の評価については、まず一義的には、ドコモがお答えすべきことでありますが、基本的には、iPhone導入後1カ月や2カ月で、評価についてコメントすることは控えたほうがいいと思います。それは、先程も申し上げましたが、iPhoneの在庫問題等、様々な要素がこの数カ月は複雑に絡んだ結果の数字だと考えています。そのような中で、10月に約4万弱の純増契約数が確保できたことは率直に良かったと思います。しかし、分析については詳細な数値を把握した上でNTTドコモとも話していきたいと思います。

Q 消費税について確認したい。税率が上がった分はそのまま転嫁するという理解でよいか。
 また、設備投資について、決算資料を見ると、今年度は前年度に比べて減るトレンドである。この先の見通しを教えて欲しい。

A 消費税は、基本的には転嫁する方向です。表示方式は、従来は消費税が入った表示が多かったのですが、外税方式にするなどの検討を行っているところです。
 また、設備投資については、基本的には効率的かつ効果的な設備投資を行っていきます。昨年度発表した中期経営計画において、NTTグループ各社と話し合い、目標を定めています。設備投資の効率化、また、効果的な設備投資をそれぞれの事業会社が意識することで、設備投資は抑制できると考えています。
 ただし、必要な設備投資を怠るというつもりはありません。また、前年と比較し、今年度上期は設備投資がかなり減って見えますが、これは、昨年度上期においてNTTドコモが震災関係の設備増強などいくつかの必要な投資を行ったためであり、その対比によって、今年度の上期の設備投資がかなり低く見えるということです。今年度の設備投資は計画どおりに進捗しており、年度当初に発表した設備投資計画の数字を変えておりません。

Q NTTデータがスペインのエヴェリス社を買収することによって、特に中南米の市場にアクセスできるようになると聞いている。北米市場を重要視していると理解していたが、NTTグループにおいて、中南米の市場に進出することのメリットは何か。
 また、今回、NTTコミュニケーションズとNTTデータが海外企業を3社買収したことについて、どのように評価しているのか。

社長記者会見の様子A まず、北米はメインマーケットだと捉えています。北米で開発したサービスなどの成果を新興国や日本へ展開したいと考えています。北米はクラウド移行の先進国であり、また、クラウド関連技術のベンチャーがたくさん存在します。北米を重視するのは、このようなマーケットに非常に近いものを早目に取り入れ、NTTの競争力を強化するという狙いがあるからです。2年ほど前から北米において、NTTグループ各社のワーキンググループを立ち上げています。また、NTT I3という研究開発拠点を設けました。これらの取り組みの成果が出てきており、2013年4月からの半年で北米におけるクロスセルによる受注が450百万USドルという結果を生み出しているとご理解いただきたいと思います。
 また、M&Aについては、フットプリントを拡大することが必要だと考えており、例えば、北米で開発したサービスなどの成果を新興国などに展開するといった場合にも重要です。これまで、NTTのフットプリントにおける弱点は中南米でした。しかし、今回NTTデータが買収するスペインのエヴェリス社は、極めて南米に強い会社です。以前、NTTデータが南米に少しフットプリントを持っているイタリアの会社を買収しましたが、必ずしも十分とは言えません。今回買収するスペインのエヴェリス社については、中南米のフットプリントを広げるという意味において、極めて有効な会社であると私は評価しています。中南米のフットプリントを持つ会社の買収によって、NTTコミュニケーションズや、ディメンション・データのクロスセル、アップセルということが可能になると考えています。
 今回、NTTコミュニケーションズは、海外企業2社を買収します。1社は、北米のデータセンターを運営するレイジングワイヤーです。現在NTTコミュニケーションズのデータセンターはニーズが高く、データセンターの拡大が必要となっています。そのような中で、拡大余力もあり、極めてユニークなお客様も抱えているデータセンター事業を営む企業を買収することにしました。
 現在、ネットワークについては、価格競争が激しい分野であり、ネットワークの仮想化など様々なことを進めて、効率的なオペレーションを行っていく必要があります。NTTコミュニケーションズが買収するバーテラ・テクノロジー・サービスは、グローバルに、これらネットワークのオペレーションを極めて効率よく行っています。また、NTTのR&Dチームも、ネットワークのオペレーションの効率化について研究開発を進めており、協力していけると考えています。買収を通じてこれらの取り組みのスピードを上げることができます。このような、フットプリントを拡大して顧客基盤を広げるという観点、また、奥行きを深めるという観点のM&Aは、今後とも必要だと考えております。

Q 今回、増配と自社株の消却ということで、株主還元をかなり意識した取り組みを実施しているようだが、2016年3月期にEPSを2012年3月期比で6割以上成長させる目標に対する進捗を伺いたい。また、引き続き自社株買いを今期中に実施する考えはあるか教えて欲しい。

A これは、年度末決算で申し上げたほうがよろしいかと思います。EPSは、分子が利益で、分母が株数で計算されます。自己株の消却を行うことで、分母は減ります。現在の予想でも、当期純利益が前年同期比で約10%は上がっていますので、以上の状況から進捗については推定していただければと思います。EPSの改善は順調に来ていると思います。
 自社株買いについては、今年度の目標は、達成いたしました。今後については、まだ何も決定しておりません。

Q NTTの持続的な成長に向けてグローバル戦略がどれだけ重要なものなのか社長の見解を伺いたい。

A 今回、NTTグループの売上高については、1,000億円弱が海外で伸びています。一方で、国内事業は700億円の減収となっています。この数字のとおり、国内事業のマーケットは、かなり厳しくなります。そういった観点から、NTTグループとしてのビジネスの発展は、やはり海外に求めざるを得ないと考えています。
 一方で、多様な業界がグローバル化している中で、NTTグループは、日本企業がグローバル化に取り組む際のお手伝いを、バリューパートナーとして行っていきたいと考えています。また、日本のお客様だけではなく、海外のお客様のクラウド移行のニーズも取り込んでいきたいと考えています。これが、基本的なNTTグループの発展にとってコアであることは間違いないと考えています。その他もいくつかありますが、まずはその2つに取り組んでいきたいと思います。

以上

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