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社長記者会見

2014年5月13日(火)

社長記者会見の写真

2014年3月期決算、2015年3月期業績予想について
“光コラボレーションモデル”
〜 新たな価値創造への貢献 〜
鵜浦社長
(同席)坂井取締役財務部門長
辻上取締役経営企画部門長

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(司会)

 日本電信電話(株)の2014年3月期決算、2015年3月期業績予想の発表を始めさせていただきます。また、本日は決算発表に加え“光コラボレーションモデル”についてご説明をさせていだきます。

(鵜浦社長)

<2014年3月期決算、2015年3月期業績予想について>

まず、2014年3月期決算および今期の業績予想について説明させていただきます。
2014年3月期決算のハイライトについては以下のとおりです。

 海外事業の成長が牽引し、4期連続の増収を達成しました。営業収益は10兆9,252億円となり、対前年2,244億円の増収となっています。

 営業利益はデータ通信事業の不採算案件の影響や、移動通信事業の減益がありましたが、地域通信事業をはじめとするグループ全体の増益によりカバーし、1兆2,137億円となり、対前年117億円の増益を確保しました。

 当期純利益は直近6年間で最高益を確保しました。大手町再開発に伴う評価益や、固定資産の売却、金融費用の圧縮などにより、対前年635億円プラスの5,855億円となりました。その結果、EPSは509円となり、対前年18%成長しました。

 グローバル・クラウドサービスについては、海外売上高はクロスセルの拡大およびM&Aの推進により、対前年2,419億円増加して約1.2兆円となり、連結売上高の約1割(10.9%)を超える規模に成長しました。

 ネットワークサービスの競争力強化については、「スマートフォン」、「フレッツ光」、「ひかりTV」などのユーザ基盤を着実に拡大しています。また、Wi-Fiプラットフォームも順調に成長し、ご利用いただいているエリアオーナー様は昨年度末から約3倍となりました。

 アクセス系のコスト削減については、2015年3月期までの中期目標5,000億円の削減に対して8割を超える進捗となりました。

 株主還元については、第3四半期で発表しました政府株を中心とした自己株式取得1,565億円を実施した結果、年間トータルの取得額は4,065億円となりました。また、配当については、昨年度の中間決算でお知らせしたとおり、この期末配当から10円増配し、年間では1株当たり170円となります。

 業績予想との比較では、残念ながら営業収益、営業利益は計画未達です。これは、NTTデータとNTTドコモの数字が悪化したことによるものですが、それをグループ全体でカバーし、対計画は163億円のマイナスにまで縮小させました。

 次にセグメント別の状況について申し上げます。

 移動通信事業、データ通信事業については、既に両者から説明が終わっていますので、省略します。地域通信事業と長距離・国際通信事業については、連結と単体との差についてのみご説明します。

 地域通信事業は、個社の営業利益は前年度と同水準ですが、連結ベースではNTT東西の子会社の利益の増大や、年金費用の減少、および昨年NTT東日本が特別損失として計上した震災関連費用がなくなることによる等、日米の会計基準の差もあり、対前年で343億円の増益となりました。これにより、NTTドコモおよびNTTデータの減益を概ねカバーできたということになります。

 長距離・国際通信事業のディメンション・データについては、クラウドサービスの拡大、ITアウトソーシングの強化などに伴う先行投資により減益となっています。売上高については、為替の影響を除いた現地通貨ベースで9%増加し、順調に成長しています。

 次に2015年3月期の業績予想について説明します。
 営業収益は、海外ビジネスのオーガニックな成長および2014年3月期に実施しましたM&Aの効果により、5期連続の増収を目指して、対前年2,700億円の増収となる11兆2,000億円とします。この11兆2,000億円は当社の過去最高収益になります。

 営業利益は、NTTドコモが大幅な減益となるものの、NTTデータの増益や、その他グループ全体でカバーし、前年並みの水準を目指します。当期利益も同様に、前年並みの水準を確保する予定です。この結果、EPSは引き続き自己株取得を進めることにより536円とし、対前年で5%改善します。

 今年度の株主還元について説明します。
 本日、取締役会にて、自己株の取得および増配について決議をしました。自己株取得については、上限2,500億円の自己株式の取得を決議しました。昨年11月に自己株式を消却したことに伴い、政府に売却可能株式が発生しました。このうち2,600万株は本年3月に取得しました。残りの3,600万株についても、政府は予算に計上していますので、これらを自己株式で取得したいというものであります。配当についても、昨年は中間配当80円。期末配当90円でしたが、今回、中間配当を10円増配し、年間では1株当たり180円とする予定です。

社長記者会見の様子 次に、中期経営戦略の進捗状況について説明します。
 海外売上高は2014年3月期で122億USドルとなり、対前年2億USドルの増加。2015年3月期にはクロスセルの拡大および昨年度のM&A効果により、対前年28億USドルの増加となる150億USドルを計画しています。
 円ベースで見ると、連結売上高に対する海外売上高比率は2014年3月期には10%を超えたと申し上げました。2015年3月期は14%まで拡大する予定です。

 クロスセルについては、クラウドやITアウトソーシングをトリガーとして、グループ各社の連携による受注が拡大しております。昨年の中間決算で、北米で450百万USドルの受注があったことを申し上げました。上半期で北米以外も含めて500百万USドルのクロスセルでの受注がありました。下期は200百万USドルの増加があり、年間トータルで700百万USドルのクロスセルの受注が確定したところです。

 また、海外の法人売上高は前期の2014年3月期の37%から、今期は43%に増加する予定です。

 次にアクセス系のコスト削減と設備投資について説明します。
 アスセス系のコスト削減は、2014年3月期は中期目標に対して、先ほど約8割の進捗と説明しましたが、実際は4,100億円ですので8割強となります。2015年3月期には、これをさらに1,900億円拡大し、累計では6,000億円の削減目標に変更します。

 Capex to Salesについては、2014年3月期はNTT東西とNTTドコモで1,150億円削減したことなどにより、16.7%まで改善しました。2015年3月期は、15%台にまで効率化を進める計画です。
 設備投資額は、基地局構築や光開通の効率化を進めていくことなどにより、過去、最低水準の1兆7,500億円を計画しています。

 EPSについては、2014年3月期は509円となり、対2012年3月期比で39%の成長を実現しました。2015年3月期は、536円まで拡大し、46%の成長となる見込みです。

 以上、中期経営戦略の財務目標に関する進捗を説明させていただきました。グローバル・クラウドサービスの拡大、ネットワークサービスの競争力強化としてのコスト削減、Capex to Salesの効率化、EPSの成長、いずれも順調に進捗しています。

 以上が、決算関連の説明となります。

 <“光コラボレーションモデル”>

社長記者会見の様子 続いて、光コラボレーションモデルについて、説明します。
 本件は、NTT東西の「フレッツサービス」の「卸モデル」について、そのコンセプト、趣旨を説明するものです。固定と移動のセット割引についての解でもあり、また、その道を開いていくものです。しかしながら、あえて申し上げますが、固定と移動のセット割引だけを目的としたものではありません。念のために、これは申し添えたいと思います。
 単なるシェア争いの道具としての「卸モデル」ではありません。FMC(Fixed Mobile Convergence)という新たなサービスに向けて、NTT東西が光サービスをその手段として多様なプレイヤーに提供するために、ビジネスモデルを変革するものです。

 かねてから私は、NTTグループはお客様に選ばれ続ける、「バリューパートナー」になると申し上げてきました。また、その思いをさらに拡大して、昨年の秋には、2020年に向けてコラボレーションとイノベーションの加速についても申し上げました。その際にNTTグループ各社も、自己変革を遂げていきたいということも合わせて申し上げましたが、今回発表する光コラボレーションモデルは、NTT東西が新しいICT市場の活性化に向けて、その主力商品であります「フレッツサービス」の「卸モデル」を開始するというものです。
 日本社会がさまざまな課題を抱える中で、NTT東西は、これまで世界最高水準の光アクセスインフラを構築してきました。一方で、光サービスの伸びは、残念ながら利活用や他社とのコラボレーションがうまくいかず、鈍化してきています。また、固定と移動を融合したFMCサービスについては、未成熟な段階にあります。このような状況を乗り越えるため、NTT東西は、光アクセスサービスをさまざまなプレーヤーの皆様に広くお使いいただくといった観点で、「卸モデル」を開始するというものです。

 さまざまなプレーヤーに、光サービスを「卸モデル」でご利用いただくことにより、モバイル、Wi-Fi、近距離無線などと固定通信を組み合わせたFMCサービスや、リアルビジネスと通信サービスを融合させた新たなサービス、ビジネスが生まれることを推進していきたいと考えています。2020年のオリンピックに向け、わくわくするような多種多様なサービスが花開いていくというような価値創造を、NTTグループとして全力でお手伝いしていきたいと考えています。こうした新たな価値創造により、ICT市場全体が活性化し、それを通じて日本の社会的課題の解決や、産業競争力強化に貢献していくことを目指していきたいと考えています。

 NTT東西が始める光アクセスの「サービス卸」について、もう少し説明をします。
 本件は、従来のような、一部の設備をアンバンドルして貸し出す、いわゆる設備貸しではなく、コアネットワークも含めた光アクセスをサービスとして「卸」で提供するものです。本件のコラボレーションパートナーは、通信キャリアはもちろんのこと、設備を持たない幅広い分野のプレーヤーにもご利用いただけるものだと考えています。このような、全国をほぼカバーする、本格的な光アクセスを「サービス卸」という形で提供する取り組みは、世界初であると認識しています。
 なお、「サービス卸」の提供にあたっては、多様なプレーヤーにお使いいただけるよう、排他的ではなく、公平な条件で提供する考えです。念のため申し上げますが、NTTグループだけを優遇するものではありません。なお、本件は、現行法を改正することなく提供可能であると考えています。また、これまでの接続制度のもとでの設備の提供、KDDI様などにご利用いただいているいわゆるシェアドアクセス方式も、引き続き継続して提供します。
 NTT東西は主力商品のビジネスモデルについて大変革を行うこととなります。これに伴い、当然のことながら、NTT東西の業務の大きな改革も必要となります。NTT東西は、この新しいモデルにより日本経済の発展に貢献すべく、今後さまざまな改革を行ってくれるものと期待しているところです。もちろん世界最高水準の光アクセス、ブロードバンド基盤の担い手であり続けるつもりでいます。
 多様なプレーヤーがFMCというツールを使って、新たなビジネスモデルを開拓していくことにつながることになると思います。この光コラボレーションモデルによって、マーケットは新たな協業と、新たな競争という方向に変化していくものと考えています。

 従来、NTT東西は、光アクセスサービスを直接エンドユーザに提供してきました。いわゆるB2Cというモデルです。光コラボレーションモデルでは、多様なプレーヤーに光アクセスサービスを、「サービス卸」として提供します。プレーヤーは、自らの強みと光サービスを組み合わせた新しいサービスを、自社ブランド、自社サービスとしてエンドユーザに提供していただきます。これがB2B2Cモデルです。2014年4月15日の「情報通信審議会 2020-ICT基盤政策特別部会」の事業者ヒアリングにおいて、当社がB2B2Cというイメージをご説明申し上げたものとつながる考え方です。
 なお、新規ユーザだけではなく、現在「フレッツ光」をご利用いただいている既存のユーザも、この新たな光コラボレーションモデルの対象となりますので、既存ユーザの光コラボレーションモデルへの移行が進んでいくものと考えています。NTT東西から見れば、この「サービス卸」により、光アクセスサービスが新しいさまざまなサービスとコラボレーションすることを通じて、光の利用拡大や設備利用効率の向上が期待できるものと考えています。もちろん、NTT東西による従来のB2Cモデルは、当面継続することになりますが、今後は新たなB2B2Cモデルに軸足を移していく考えです。

 コラボレーションによる価値創造については、昨年も関連したようなことを申し上げました。我々が目指すのは、オリンピックを数年先に控え、多様なプレーヤーが業界の垣根を越えてコラボレーションし、世界最高水準のICT基盤とリアルビジネスが融合することにより、新たなサービスが花開くことです。NTT東西は、光コラボレーションモデルへの転換を通じて、このような価値創造を全力で支える役割を担ってまいります。
 スタート当初は、従来のいわゆる通信キャリア(電気通信事業者)、MVNO、ISPといった方々がプレーヤーとして登場すると考えています。しかし、その次のステップでは、さまざまな産業分野のプレーヤーの方が、自らFVNO(Fixed Virtual Network Operator)のような形で、光ブロードバンド基盤を生かした新しいサービスを開拓していただけるものと信じています。NTTのR&Dも、新しいサービス開拓を促進するために、研究成果の活用を図っていきたいと考えています。
 例えば健康・医療分野における光コラボレーションモデルの活用イメージを考えてみても、通信キャリア、MVNO、ISP事業者の各社がさまざまなプレーヤーと連携することから新しいサービスが生まれてくるというように考えています。

 光コラボレーションモデルのメリット、狙いについて改めてお話させていただきます。サービス提供者となるプレーヤーにとっては、固定通信と無線通信を組み合わせた通信サービスの提供が可能となり、その上で自らのリアルビジネスと通信を融合させた新たなサービス創造が可能になるものと考えています。また、コンシューマーであるお客様は、多様なプレーヤーによる、これまでになかったような革新的なサービスやさまざまな料金プランを自由に選択することができるようになります。また、ワンストップでさまざまな手続きが可能になるというようなことも考え得ると思います。これが、この光コラボレーションモデルのメリット、狙いです。

 最後に、光コラボレーションモデルに関する今後のスケジュールについて、ご説明申し上げます。本日ご説明した内容に沿ってNTT東西が検討を進めていきますが、この夏を目途に、ご関心を示していただいたプレーヤーの皆様に対して、提供条件などの概要を提示していくように考えています。その後、プレーヤー各社によって少し区々となるような具体的な提供条件を詰めていき、ご要望にお応えしていく準備が整ったところから、できるだけ早期に、このコラボレーションモデルの提供を開始していきたいと考えています。今年度の第3四半期の半ばには提供開始できれば、と考えているところです。
 なお、NTT東西はプレーヤーとなる各社様向けの事前問い合わせ窓口を開設します。ご関心のあるプレーヤーの皆様と、NTTドコモや、その他当社のグループ会社もイコールフッティングです。この問い合わせ窓口で、コラボレーションモデルの検討をスタートしていきたいと考えています。
 私がNTTの社長就任時に申し上げました、NTTの三文字を取った「Next Value Partner」「Transformation」「Trusted Solutions」というコンセプトがありますが、それに込めた思いを、今回のコラボレーションモデルで、さらに深めていきたいと考えています。

 私からの説明は以上です。

Q 光アクセスの「サービス卸」について、三点伺いたい。
 一点目は、「サービス卸」による売上と利益をどの程度見込んでいるのか。MVNOについては、NTTドコモはかなり安く提供せざるを得ない状況になっており、採算がかなり厳しいのではないかと思う。光コラボレーションモデルについても総務省から価格低減の圧力が来る可能性があると思うが、料金はどの程度の水準を考えているのか。
 二点目は、課金の仕方について、FVNOに対する課金はNTTドコモのMVNOと同様に、トラフィックに応じた従量制がメインになるのか。
 三点目は、なぜこのタイミングで発表したのかということについて、総務省の「情報通信審議会 2020-ICT基盤政策特別部会」の議論がなければ、今回の発表はなかったのではないか。なぜこのタイミングでの発表となったのか教えて欲しい。

A 三点目のご質問からお答えします。光コラボレーションモデルについては、社長に就任した2年前から考えていました。一番の環境変化は、モバイルが大成長をしたということです。我々も固定通信と移動通信の融合時代が必ず来るということを数年前から申し上げてきました。そういった時代が見えてきたということがひとつの要因です。また、直接的な一番のきっかけは、やはり2020年のビッグイベントです。昨年の秋もコラボレーションとイノベーションということについて申し上げましたが、今スタートしなければ、2020年に本当に新しいサービスが生まれてくるのか、といった思いがあり、今回公表しました。
 総務省の特別部会との関連を質問されましたが、特別部会とは直接の関係はなく、特別部会の議論と今回の発表が偶然同じようなタイミングになったということです。昨年から、NTT東西とさまざまな検討を進めてきましたが、この決算期に発表するということを元々決めていました。なぜ今かと言えば、もう今やらないといけない、ぎりぎりのタイミングだと考えたからです。NTT東西にとっても非常に重大なビジネスモデルの変更になりますので、これを公表するのは、この決算期に行いたいと思っていたということです。

 次に、一点目と二点目のご質問ですが、これは各論に入る部分ですので、具体的な話は差し控えたいと思います。NTT東西にとっては、売上は減ることになりますが、営業コストについての見直しもできます。今後、どういった形で卸値を設定するか、さまざまな事務処理にかかる手数料をどう設定していくか、ということについて検討して、始めて答えが出てくるものであり、恐らく今年度設定したものが恒久的な卸値ということにもならないと思います。プレーヤーとなる皆様のニーズに応えながら、かつNTT東西の事務処理の簡素化といったことにも取り組みながら、卸値は状況によって変化していくものだとご認識いただければと思います。
 また、課金の問題ですが、現在、NTT東西のフレッツ光は定額制の料金形態です。したがって、光コラボレーションモデルでも定額制が前提になります。しかし、本当に使い放題でいいかどうか、場合によっては一定の従量制、といったことを含めて、プレーヤーとなられる企業と相談していくというプロセスも必要かと思います。

Q 移動通信に関しては、キャッシュバックについて不健全な競争だということをご発言されていたと思うが、現状、光アクセスサービスでも大手量販店などで、キャッシュバックを活用した販売が行われている。そのキャッシュバックについてどういうご認識を持っているのか教えて欲しい。

A これはNTT東西が直接的にキャッシュバックをしているものではありませんが、量販店のキャッシュバックは、やや不自然な形だと認識しています。こうした売り方が本当に良いのかという疑問は、以前から移動通信だけではなくて、固定通信についても持っていました。これからは、販売の仕方についても変化していくものだと思っています。以前から、移動通信については長期継続ユーザをもっと大事にすべきというようなことも、さまざまなことを申し上げてきましたが、固定通信でも同様の課題があると考えています。

Q 海外事業について伺いたい。2013年度の海外売上高は122億USドルとのことだが、前年度は120億USドルであり、今年度の伸びが少ないと感じる。この点について教えて欲しい。
 あわせて、以前、海外事業での営業利益率は5%程度との説明があったが、現状、足元ではどのような状況か。また、海外売上高200億USドルを達成した時点においてはどれぐらいの営業利益率を見込んでいるのか。営業利益率の改善を見込むのであればどのような方法が考えられるのか教えて欲しい。

A 海外売上高には、オーガニックなものとM&Aの効果のものがあり、オーガニックな成長については、700百万USドルの案件は受注段階であるため、今後売上げが徐々に計上されていきます。M&Aの効果については、連結の海外売上高を拡大させるものとして考えており、今年度の海外売上高の目標150億USドルはかなり堅い数字として見込んでいます。中期目標である海外売上高200億USドルの達成に向けては、まだまだチャレンジしていく必要があるかと思いますが、M&Aやクロスセルを通じたオーガニックな成長により目標を達成していきたいと考えています。
 また、海外事業の営業利益率については、各グループ会社でいくつかの先行投資を行っていることにより、今年度はおそらく5%を少し切る程度になると考えていますが、200億USドル達成に向け、営業利益率の向上を図るためのM&Aも行い、また売上げが拡大していくことで利益率も向上していくものだと考えています。今後、海外売上高200億USドルとともに、2桁に近い営業利益率も目指したいと考えています。

Q 光アクセスの「サービス卸」の関係で伺いたい。NTTドコモはどういう対応をするのか。セット割引を行っていく方向性なのか。

A NTTドコモ自身がNTT東西の提供条件を確認しながら、最終的に答えを出していくものだと考えています。現時点でNTTドコモが「サービス卸」を利用するか確認はしていませんが、これまでのさまざまな議論を踏まえると、NTTドコモは「サービス卸」を利用した形で新しいビジネスの拡大を考えていくであろうと認識しています。具体的には、NTTドコモが意思決定した段階で発表すると思います。

Q NTTドコモ自身がセット割引の実施を判断するということだが、それが可能になるという事は、現在総務省で議論されているNTTグループのあり方や規制緩和において現行の法規制を何も変えずに課題がクリアできたと言えるのではないか。現在の規制緩和に関する議論について鵜浦社長の見解、NTTとしての問題意識について教えて欲しい。

A 2014年4月15日に当社常務の篠原から申し上げたとおり、一般的な意味での「事前規制」を無くし「事後規制」にして頂きたいという点は変わらない主張です。ただし総務省の特別部会の議論がセット割引に終始するとは考えていません。特別部会における議論は、もっと幅広い観点、つまり未来志向、将来志向の議論が行われていると認識しています。そうした議論の中で法規制の見直しが必要と考えるようであれば見直されていくと考えています。事業者同士の議論は数年前にもありましたが、これは非常に残念なことです。
 本件がセット割引だけを目的にした施策でないということを冒頭に私から申し上げました。繰り返しとなりますが、本件がシェア争いやパイの奪い合いの為の競争ツールとお考えにならずに、現行法においても「サービス卸」は可能であることもあり、さまざまなプレーヤーに弊社の通信サービスを利活用していただくことが本質的な目的だと理解していただきたいと思います。

Q 海外事業が成長の牽引役という印象を受けるが、光回線の伸びの鈍化やNTTドコモの減収減益という現状の中、国内事業をどのようにお考えか教えて欲しい。

A 単純な拡大という意味では移動通信も固定通信も飽和状態、成熟段階であると考えています。しかし、FMCを通信キャリアのビジネスと捉えるのではなく、さまざまな産業界のプレーヤーの皆様にも道具としてご利用頂けると考えれば、さらに需要が拡大し成長につながると認識しています。そういう意味で国内ビジネスは次の競争・競業の時代、に移ることが私の狙いとしているステージであり、また希望するところです。

Q NTTドコモが2年連続減益の状況であり、MNPで他社への流出が依然マイナスになっている中で、NTTドコモは今回の「サービス卸」、つまりセット割引を取り組むべきなのか。鵜浦社長のお考えがあれば確認させていただきたい。
 もう一点はグローバルビジネスについて伺いたい。クラウド事業を中心に積極的なM&Aを繰り返しているが、一方でNTTドコモはインドのタタ・テレサービシズの株式を売却し撤退するという発表があった。NTTドコモの海外事業についての考えを伺いたい。

A 本来ならばNTTドコモに聞いていただく質問だと思います。NTTドコモが「サービス卸」に対してどう取り組むべきか、セット割引をやるかやらないか、これはNTTドコモ自身が決めるべきことです。私からNTTドコモに今後言うことは、新しいビジネスをさまざまなパートナーと一緒に開拓していくように、ということです。そのためにセット割引がある種の道具として機能するならばやるべきだと伝えようと考えています。
 次に、NTTドコモの海外ビジネスについてです。NTTドコモからも同じ考え方を皆様に説明していると思いますが、キャリアを単純に買収し領域を広げていく予定はありません。今後、移動通信を含めクラウドの時代に移っていきます。そうした中で、どういう事業分野にNTTドコモ自身がビジネスチャンスを見出すのか。また、国内で取り組んでいるコラボレーション、アライアンス事例を海外でどのように広げていくか。こうした観点でNTTドコモが取り組んでいくことを期待しています。

Q 光アクセスの「サービス卸」について、NTTドコモもセット割引ができるという説明だった。今回可能となるものと現在KDDIが提供しているセット割引ではどのような違いがあるか教えて欲しい。

A 今後さまざまなセット割引が出てきます。その為、違っていて当然だと認識しています。KDDIもセット割引を継続し、おそらくさらなるサービスの拡大を行っていくのではないかと思います。但し、繰り返しになりますが、単純なセット割引だけを目的とした競争ではなく、本当の意味で光の利活用を拡大していく競争モデルになれば良いと考えています。NTTドコモには、さまざまなプレーヤーが参画できるモデルをできるだけ検討して欲しいと考えています。

Q 「サービス卸」を導入することで、NTT東西は、営業費用について代理店の手数料やキャッシュバックがなくなり、さらに組織としては、いわゆるB2Cがなくなる。つまり営業部隊が必要なくなると考えられる。その分、法人向けに営業を強化してさまざまな形のサービスを生み出していこう、という変革を迫るという理解でよいか。

社長記者会見の様子A 「サービス卸」の開始で、既存のフレッツユーザも含めて、どの程度のお客様が移行するかということもありますし、また、期待しているほどBtoBtoCという形のモデルでサービスをする方が出てこなければ、NTT東西で引き続きサービスを提供するというモデルが残ると考えています。従って、変革についてはそこまで急激なものになるのかならないのか、まだはっきりと言い切れないというようにご理解いただければと思います。
 また、NTT東西がBtoCで直接販売するモデルの商品には、いわゆる従来の電話サービスがあります。従いまして、NTT東西が、会社全体として一挙に「サービス卸」を展開するわけではなく、FTTHのビジネスモデルが大きく変わるというように考えています。このような中で、課題もいろいろと出てこようかと思います。今のご質問にあったとおり、今後は、アライアンスなどの法人向けビジネスのウエイトがもっと高くなると思います。そういったところに対して、人材をシフトしていくことが必要であると考えています。

Q 今回NTTコミュニケーションズの澤田副社長が持株会社の副社長になり、また、NTTドコモの副社長が2名退任となり入れ替わるという人事について、どういう意味があるのか教えて欲しい。

A 人事の意味を説明するのは極めて難しいのですが・・・。NTTコミュニケーションズの澤田は、ずっとグローバルビジネスを手掛けてきています。私も彼とは、ディメンション・データの買収の際に、一緒に出かけたりしています。彼には、NTTコミュニケーションズのグローバルビジネスだけではなく、NTTグループ全体のグローバルビジネスに取り組んでもらいたい、という思いがあり、人事を行ったところです。また、NTTドコモの人事は、これは私ではなく、NTTドコモの加藤社長にご質問をいただきたいと思います。

Q 引責というような意味合いがあるのか。

A そのようなことはないと認識しています。NTTドコモは、組織も子会社も新しい体制に変え、内部体制も新しい体制に持って行きたい、子会社の人事もしっかりやりたいという狙いで、今回、人事を行ったと承知しています。

Q  光サービス卸について、非常に大きなビジネスモデルの変換であるとおっしゃったが、直接NTT東西が光サービスを販売するというビジネスモデルでは、光の利活用を進めることに限界があるとお考えなのか。2020年に対応するには、今のビジネスモデルでは限界があると社長が考えられたからだと思うのだが、その理由について教えて欲しい。

社長記者会見の様子A これまでのご質問の中では、あまりこういう発言をすると誤解を生じるのではと思い申し上げなかったのですが、固定通信だけを行う会社というのがNTT東西です。これは、過去からそういう形でやってきています。このことが、ユーザの皆様にご迷惑をおかけしていないか。私自身も他の産業の方から、NTTグループと仕事を一緒に行うときに、何カ所にも相談に行かなければならないというクレームを残念ながらいただいています。
 誤解はしていただきたくないのですが、私はまた1社体制に戻すべきだと申し上げているわけではありません。この「サービス卸」によってNTT東西のビジネスモデルを変えることで、NTTグループの構造上の問題で、サービサーの方にご迷惑をおかけしている状態が緩和されれば、私どものビジネスモデルだけではなく、サービサーの方のビジネスモデルの変革も促進されるのではないかと考えています。今までおかけしていたご不便を何らかの形で解決していきたいというのが、今回の動機のひとつでもあるとご理解いただければと思います。

Q NTTドコモの自己株取得について、どう評価しているのか。普通に考えると、持株会社による持分比率が高まってしまうように思うが、どのくらいの水準に留めるのか。

A NTTドコモの自己株取得については、基本的にはNTTドコモが意思決定したものです。NTTドコモ自身が、自己株取得を過去からも検討していたことは承知しています。私自身、NTTドコモが自己株取得もさることながら、NTTドコモの競争力を回復するということが、NTTドコモにとっての優先事項であろうと考えていました。NTTドコモはiPhoneを販売開始し、新しい料金メニューもスタートさせようとしています。こうしたことにより、NTTドコモの競争力回復ということについて、NTTドコモが自信を持っているということの証が、今回の自社株取得であろうと評価しています。
 また、NTTドコモの自己株取得と持株会社との関係については、まだ何も決めていません。NTTドコモに対するポーションについては、現時点、意図的にポーションを増やしたり、減らしたりといった考え方はないということだけをお答えしたいと思います。

以上

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