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社長記者会見

2015年11月6日(金)

社長記者会見の写真

2016年3月期 第2四半期決算について
「固定電話」の今後について
鵜浦代表取締役社長
(同席)辻上取締役経営企画部門長
廣井取締役財務部門長

 会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(司会)

 日本電信電話(株)の2016年3月期第2四半期決算の発表を始めさせていただきます。また、本日は決算発表に加え「固定電話」の今後についてご説明をさせていだきます。

(鵜浦社長)

<2016年3月期第2四半期決算について>

 まず、2016年3月期第2四半期決算について説明させていただきます。
 2016年3月期第2四半期決算のハイライトについては以下のとおりです。

 営業収益は、海外事業の成長に加え、NTTドコモのスマートライフ領域やSI事業の増収により国内事業収入についても増収となったことから、対前年4.0%(2,153億円)増加し、上期としては6期連続増収の過去最高の売上げとなりました。営業利益は、地域通信事業及び移動通信事業におけるコスト効率化等の取り組みにより、対前年24.1%増の7,335億円となりました。上期としては4期連続の減益となっていましたが、ようやく今回増益の発表となりました。

 グローバル・クラウドサービスについては、着実に成長しています。海外売上高は、対前年1,820億円増の9,295億円、連結売上高に対する比率は前年を2.7ポイント上回る16.6%となり、順調に拡大しています。また、「新たなステージをめざして2.0 」において目標として掲げた海外営業利益については、対前年54億円の増益となり、着実に利益を積み上げています。

社長記者会見の様子 ネットワークサービスの収益力強化については、移動や固定ブロードバンドサービスが着実にユーザ基盤を拡大しています。モバイルサービスは、タブレットの2台目利用によるデータプランなどが好調で、純増数は対前年同期比約1.6倍の190万契約となりました。FTTHについては、純増数は32万契約となりました。なお、コラボ光については、純増数が新規27万を含む208万契約となり、契約数は累計で235万契約となっています。提供開始当初にあったNTT東西におけるオペレーションの不備は既に解消し、また、光コラボ事業者数も10月末においては、直近3ヶ月で約60社増の約200社と大幅に拡大しており、契約者数拡大に向けた環境は整ってきていると考えています。

 Wi-Fiについては、企業や自治体が自らの情報サービスの有力なツールとして積極的に導入を進めていますが、9月末時点のエリアオーナー数は昨年度末から93増加し、全体で248オーナーとなり、着実に拡大しています。

 また、固定/移動アクセス系のコスト削減については大変順調に推移しており、対前年2,250億円の削減となりました。

 「新たなステージをめざして2.0 」の発表の中で、国内ビジネスを持続的に成長させるため、2020年や地方創生を契機として、NTTグループのビジネスについてB2B2Xモデルへの転換を加速していくと申し上げました。第2四半期においては、パナソニック株式会社様に続き、株式会社日立製作所様と共に、地方創生への貢献のため、ICTを利活用した安心・安全・快適で効率的な都市インフラの整備・構築の支援をめざし、10月1日に業務提携の発表を行いました。また、福岡市様に続き、札幌市様と「さっぽろまちづくりパートナー協定」を締結し、ICTの利活用により、地域における様々な社会課題の解決に共に取り組むなど、行政や他企業にもご参加いただきながら、ビジネス領域の拡大を図っていきます。

 株主還元については、第1四半期決算で発表した自己株式取得を実施し、10月1日までに2,100万株を936億円で取得しました。また、本日の取締役会にて、自己株式の消却を決議しました。今回の自己株式の消却に伴い、政府が1/3を超える弊社株式を保有することになります。政府は1/3を超える分として約5900万株を保有することになりますので、売却についてはこれから意思決定をしていくことになろうかと思います。今年度の補正予算あるいは来年度予算において予算化が図られ、政府がもし売却を決定すれば、自己株式取得で対応したいと考えています。

 連結決算の概況については先ほど申し上げたとおりですが、四半期純利益について申し上げます。四半期純利益については、営業利益の増益に加え、税制改正による税率引き下げの影響などにより、対前年30.0%増の3,773億円となり、870億円の増益となりました。

 次に、セグメント別の状況について申し上げます。

 地域通信事業は、引き続き減収傾向は続いているものの、マーケティングコストの削減や「フレッツ 光」の割引による減収影響の縮小、更に投資の効率化による減価償却費の減などにより対前年763億円の増益となり、過去最高益となりました。

 長距離・国際通信事業は、海外ビジネスが着実に成長し、対前年15.5%増の1,473億円の増収となりました。営業利益については、主にディメンション・データの既存ビジネスにおける売上拡大に伴う稼動増と成長分野への先行的費用の増加により、対前年88億円の減益となりました。海外ビジネスについては中期的に利益改善に努めていくということについては、今春に発表した中期経営戦略においても申し上げているとおりです。

 移動通信事業は、MNPの改善傾向が継続していることや、新料金プランによる減収影響の縮小により、ここ数年対前年減少傾向にあったモバイル通信サービス収入が第2四半期単独でプラスに転じたことに加え、スマートライフ領域も大変好調に推移し営業収益が増収になったこと、更に投資効率化等によるコストの削減に取り組んだことから、対前年15.9%増となる634億円の増益となりました。昨年度の新料金プラン導入による1,000億円減収の影響の回復が図られてきています。

 データ通信事業は、売上拡大及び不採算案件の縮小により、対前年38.6%増となる106億円の増益となりました。

 次に、業績予想について申し上げます。

 業績予想は、上期の増収・増益の内容を踏まえ、営業収益、営業利益ともに上方修正します。営業収益は、海外売上の増加やスマートライフ領域及び国内SI事業の増収により、当初の業績予想を500億円増の11兆4,000億円とし、引き続き年間の過去最高収益をめざします。

 営業利益は、地域通信事業及び移動通信事業を中心に全セグメントにおいて、継続的にコストコントロールに取り組み費用を当初計画に留めることにより、対当初予想500億円増、対前年1,654億円増となる1兆2,500億円へ増益修正します。
 また、当期純利益は、営業利益の増に伴い当初の業績予想を250億円上回る6,550億円に修正します。その結果、EPSは、当初の業績予想を13.5円上回る311円を予想しています。今年度は2011年11月に発表した前回の中期経営戦略における主要なターゲット年度となっています。その中の主要目標である「EPS60%以上成長(対2012年3月期比)」については大幅に上回り達成できる見込みです。また、今年の春に発表した新中期経営戦略「新たなステージをめざして2.0 」にとっては初年度になりますが、大変力強いスタートが切れたものと考えています。

 以上が、決算関連の説明となります。

<「固定電話」の今後について>

社長記者会見の様子 続いて、「固定電話」を持続的に提供していくために、「『固定電話』の今後」についてご説明します。
 今年の春に、「ユニバーサルサービスの在り方と『PSTNマイグレーションについて-概括的展望-』の見直し」ということを中期的課題として申し上げました。固定電話をこれからどうしていくかということを焦点に据え、今回「『固定電話』の今後」というタイトルでご説明させていただきます。
 「固定電話」については可能な限り維持していきたいという主旨でお話いたします。これまで皆様から取材の申込みもありましたが、まとめてお話させていただきたいと申し上げてきました。「固定電話」をやめていくというつもりはありません。メタル電話をIP化するという考えです。ユーザの皆様は、何もしなくてもIP化しても使えるということです。そのまま使えるにも関わらず何かが必要というような、詐欺まがいの商法の手伝いをしかねない記事は書かれませんようにお願いしたいということを冒頭申し上げ、説明に入らせていただきます。

 現在ご利用いただいている「固定電話」を逐次IP網に移行します。今のメタル電話のままIP化するということです。今の「固定電話」は加入者交換機、中継交換機、信号交換機、相互接続交換機という複数の階層で成り立っています。この交換機のうち、中継交換機と信号交換機が2025年ごろに維持限界を迎えるだろうと想定しています。2010年に「PSTNマイグレーションについて-概括的展望-」を発表してから、この点を中心に関係事業者と協議を開始したということが、PSTNからIP網への移行に関するこれまでの経過です。なお、当時はメタル電話も全部光に変わるのではという誤解があったのですが、メタル電話はそのまま使える状態でIP化します。
 現在ご利用いただいている「固定電話」を逐次IP網に移行しますが、基本的な音声サービスは引き続きご利用可能です。また、お客様宅での工事は不要です。メタル電話はそのまま使えるようにします。基本料はできるだけ現状と同等の水準にしたいと思います。ユーザ数が激減すれば基本料の見直しも必要になるようなことも想定されなくはないのですが、それは相当先のことだと考えています。通話料はIP化することにより、従来の距離別時間という料金設定をよりご利用しやすい料金にしていくことが、ユーザ数が現在程度であれば可能であると考えています。どういう料金設定にするかもこれから検討していきます。現在ご利用いただいている料金を値上げすることなくIP化したいというのが私共の考えです。
 できるだけお客様に追加的な負担をおかけせずに「固定電話」を維持するために、いくつかの機能の見直しや、従来の競争ルールの見直しが必要になります。「PSTNマイグレーションについて-概括的展望-」において課題として申し上げたのですが、例えばNTT東西の交換機がハブ機能として主要事業者の相互接続を担っており、これをどうするか。マイライン機能をどうするか。NTT東西が担っていた「固定電話」の番号ポータビリティに関するデータベース機能をどうするか。こういったことを5年前に課題として提起しました。その後、関係事業者と議論を重ねてきましたが、一部については合意に達したものはあるものの、かなりの主要な課題はペンディングになったままです。しかし、もうそろそろ一定の方向を出していかないといけないと思っています。相互接続はNTT東西だけが対応する話ではなく、相手方の事業者の機能をどうするかという問題も伴います。この種の課題を今までと同じ品質、機能にして、お客様にご負担をおかけしないようにIP化するという課題とは両立できません。コストがどうしてもかかってしまいます。ある機能は具備しないという割り切った形でIP化を進めたいというのが私共のスタンスです。他事業者の皆様との議論を進めていく中で、いくつかのルールの問題もあり、総務省の政省令にも見直しがでてくることが想定されます。これから関係事業者や総務省を交え議論をし、「固定電話」をお使いいただいているユーザの皆様への影響を最小限にしながら設備限界を克服していきたいと考えています。
 いつ頃IP化を実施するかということですが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック終了から2025年の間にXデーを設定していきたいと考えています。中継交換機や信号交換機のIP化は一斉にできるものではなく、3〜4年、もしかすると5年程度かかるかもしれません。しかし、例えば九州の一部がIP化されたという場合に、従来のやり方ですとPSTN特有の機能を用意することになるためコストがかかり、ユーザの皆様にご迷惑をおかけすることになります。そうではなく、あるエリアでIP化を開始した時点で、料金制度等の見直しを一斉に実施したいと考えています。その後、他のエリアでも交換機を順次IP化していくというプロセスにならざるを得ないと考えています。また、2020年から2025年の間のXデーまでには、いくつかの準備が必要です。IP網とIP網の相互接続ルールの取り決めや、IP装置をできるだけ安くするための開発等です。IP化の実施時期はまだ先ではありますが、一定の方向感、一定の結論は早急に出す必要があります。来年の夏ぐらいまでには大きな方向感を決め、個別の課題に対する準備に取り掛かりたいと考えています。もちろん、他事業者や総務省とのさまざまな連携が必要だと思いますが、今回私共のスタンスを明確にしたことにより議論が進んでいけば良いと思います。
 最後になりますが、決して「固定電話」がなくなるわけではありません。また、ユーザに負担をかけることでもありません。いかがわしい商法に結びつくようなニュースにならないように記者の皆様に改めてお願いを申し上げます。

Q NTTドコモの大幅な業績悪化から1年が経ち、今回は上方修正となったが、NTTドコモの現状をどう見ているか教えて欲しい。

A 昨年度は1,200億円の減益修正を行ったが、それを回復するための努力をNTTドコモは一生懸命やっており、回復に向けて着実に取り組んできていると評価しています。それはNTTドコモにも伝えています。引き続き、回復目標に向かって最大限努力することを期待しています。

Q 今回、地域通信事業の利益が大変良くなっているが、改めてどのような取り組みが奏功して採算が回復してきたのか。この地域通信事業の増益基調は来期以降も続いていくのか。

A 地域通信事業はこれまで固定電話の減収傾向に対して、効率化の努力で利益の確保に取り組み、今回も減価償却や人件費、その他の物件費についてこれまでと同様にきちんと取り組んできました。今回増益となった最大のポイントは、光コラボレーションモデルによって販促費の見直しを行ったことです。今後は転用などで減収傾向になっていきますが、販促費の削減が先行して出てきている、つまり量販店を含めて小売をストップしてきていますので、販売コストの削減が前倒しで出てきていると認識しています。
 この傾向がこれから続くのかという質問に対しては、もちろん持株会社としては折角上がっている利益を維持しろという立場ですが、販促費という面では今年に一番効果があって、来年から少しずつ減っていくと想定しています。ただし、NTT東西にとっては出来るだけ効率化していくということは宿命であり、しっかりやっていく必要があります。そういう点で、今年の5月にNTT東西とNTTドコモのアクセス系のコストを6,000億円削減するということを目標に掲げました。NTT東西の利益がどうなっていくかということは、この取り組みのスピード次第になると思います。いずれにしても、効率化の取り組みは即効性があるものもありますが、時間がかかるものもあります。出来るだけ今回の利益を維持して欲しいと思っていますが、かなり厳しい部分もあるのではないかと思います。

Q 光コラボレーションによるコスト削減の効果は上期でどの程度か。

A 競争戦略でもあるため、内訳は回答を控えます。あえてお答えするならば、2,250億円のコスト削減のうち、NTTドコモは1,300億円と言っています。その差がNTT東西分で、償却費や人件費などの諸々のものが含まれた数字が900億円です。その中に、光コラボによるマーケティングコストの削除分が入っているということです。

Q 固定電話のIP化がすべてひととおり終了する時期についてだが、これは2020年から2025年の間に始めて3、5年程度かかるという話なので、2030年頃までには終了すると考えていいのか。また、IP化による投資を含めたNTTとしての費用負担をどれくらい見込んでいるのか。現状分かる範囲で教えて欲しい。

A 終了時期についてまだ確定できません。いくつかの要素を踏まえた上で、来年の夏位には様々な条件設定をできると思いますので、また改めてお話できるかと思います。いずれにしてもXデーからスタートして3年程度かかると予想しているというものです。Xデーは2021年から2025年位までと幅があるということで、ご理解いただきたいと思います。一斉に工事できるものではありませんので、出来るだけ短期でやりたいと考えていますが、稼動上の問題など調整する必要があると考えています。
 それからこれに伴う費用についてですが、出来るだけ最小限の費用にするためのIP装置などをこれから開発していきます。こちらについても完全に目処は立っていませんので、今日時点で費用がどの程度かということは差し控えます。お客さまの負担を出来るだけ少なくする、もしくはお客さまに今よりもお安くお使い頂きたいという希望を持っていますが、これに費用がかかりすぎればそれが不可能になるということもありえます。そういった意味で、関係事業者との協議も含めて、必然であるIP化をお客さまの負担無くいかにやれるかということが大きな課題です。コストもそれに向けて、いかに少なくできるかという取り組みが必要だと考えています。

Q 営業利益の業績予想だが、上方修正分が移動通信事業も地域通信事業も上期の分が主となっており、下期はあまり見込んでいないようだが、理由を教えて欲しい。

A 例えば、NTT東日本は昨年度下期から販促費の見直しをしています。NTT西日本も見直しを始めていますので、昨年度上期と今年度上期では、メリットはたくさん出ていますが、下期と下期の比較をするならば効果の幅は上期よりも下期が低くなります。また、対前年の比較においては、当年度の特殊事情、昨年度の特殊事情というものがあります。数字を単純に見ると目立つように見えますが、前年と今年の特殊事情を見た上でこの程度だと考えています。ただ、気持ちから申し上げれば、事業会社に対しては下期もこの計画以上に頑張って欲しいという思いでありますので、もっと利益を出すようにと言っているつもりです。

Q 自己株の消却について、政府保有株について触れたのはなぜか。政府保有株の売却という点についてもう一度教えて欲しい。

A 政府は3分の1を保有していて、私たちが自己株式を消却をすると3分の1を超える部分が出てきます。それが政府の売却可能株式数となります。法律上政府保有株は3分の1以上となっていますので、消却をすれば3分の1を越える部分が出てきます。過去にも増えた分を政府が私どもに売却いただいているというのが実績です。それと同じことが予想されるということを申し上げました。今回私どもが消却をしたので、政府は売却可能株式を持つことになりますが、それを使うか否かは政府の判断です。政府がそれを売却することを仮に補正予算ないし来年度の予算でお決めになったとしたら、私たちは従来どおり自社株買いで対処するということになります。これまでの経験値でいえば、多分お売りになるのではないかと思っています。

Q これまでのタスクフォースでの議論について簡単に何か感想などあれば教えて欲しい。

A 事業を成長発展させることとユーザサービスの向上を図ることは企業としてこれまでも両方を展望してやってきました。それには、お客さまサービスの向上は当然のことながら、料金、ネットワークの高度化、使いやすさ、品質をあげるということも含まれます。日本の移動通信サービスは世界で一番つながりやすいサービスであるとも自負しています。
 ただ、タスクフォースで議論が進んでいるように、販売手法も含めてどうだったのかということについては、過去にも何度か、長期継続ユーザをもう少し手厚くしていくべきではないかと申し上げてきました。そういった意味では、現状、端末を乗り換えられる方のほうに、やや傾斜が行き過ぎていないだろうかということはかねがね考えていますし、そういったことはNTTドコモにも議論の中で伝えています。そういうことも含めて、昨年度思い切ってNTTドコモが「新料金プラン」を導入したこともご案内のとおりです。まだまだ改善の余地はあります。それは別にタスクフォースがということでなく、企業活動として株主のみなさまにも納得していただき、お客さまにも納得していただくといった取り組みは当然だと思っていますし、お客さまに喜んでいただける取り組みは継続して行うべきであると考えています。今回タスクフォースが色々な議論をしている中で、不公平感という議論があると承知していますが、絶対的に公平なものは何かと、たくさんお使いのユーザにメリットがあるということも当たり前でありますし、ただ、そのバランスをしっかり見直していくこともそれもまた当然だろうと思います。そういった意味で言うと実は現状の料金や販売手法をリバランシング(再調整)していくということが今回のタスクフォースの議論ではないかと認識しています。従って、リバランシングである以上は、あるものを是正し、あるサービスのところを強化していくということになりますので、時間がかかってリバランシングしていくものだと考えています。是非、ご理解を頂きたいと思います。また、そういった方向感の中で、タスクフォースで、現状の不公平感は何処から来ているのか、次に事業者がどういう取り組みをするべきか、という議論が行われて、それを事業者が様々なところに激変が走るようなことが無いようにバランス良くやっていくということが必要ではなかろうかと、携帯キャリア当事者ではありませんが、そう考えています。

Q 固定電話の今後について、今回、これまでの固定電話を残すと判断した理由を教えて欲しい。

社長記者会見の様子A 残すという判断をした訳ではなく、可能な限り残していくというのが私どもの使命だと思っているということです。固定電話をやめたいと申し上げたことは一度も無いと思います。可能な限り維持していきたいと思っています。その手法をどうするかということに色々な課題があるわけですが、そういった意味では、100年後も固定電話が残っているかと言うとそれは私も自信はありません。固定電話に利用価値がある間はお客さまにはお使いいただきたいと思っています。その時に我々が出来る限りの努力をするというのは、ずっと固定電話をやってきた人間の視点からすれば当たり前のように思っています。決して新しい意思決定をしたつもりではありません。

Q 固定電話について、今のメタル回線と交換機はいつ頃から使い続けているもので、その交換機をそのまま交換するという選択肢は無かったのか。

A そのまま交換機を更改することは、ビジネスとして成立しないと考えています。それほど立派な交換機を日本は作ってきたとご理解頂ければ良いと思います。しかも、メーカーで今後製造することはありません。メタル回線の方はずっと使っていますし、障害が起きれば張り替えてきたという経過もあります。メタル回線の保守コストの低減は、NTT東西がこの20-30年取り組んできたテーマでもあります。

Q 災害に弱くなるとか、ユニバーサルサービスを義務付けた法律に抵触することはないのかなど、IP網への移行のデメリットは無いのか。

A ユニバーサルサービスの話を始めると、基本的にユニバーサルサービスは何かという議論にまた戻ることになるので、「固定電話」の今後というテーマにさせて頂きます。従来「固定電話」で実施していたサービスはお客さまの数がかなり減少しているものがほとんどであり、IP化にあたっては見直さざるを得ないものがあります。その中には、IP化して代替出来るものもありますが、逆にそのコストがかさんでお客さまが使いにくいものになるものもあります。このようなことはもう少し各論の中で議論をしていく必要があろうかと思います。

Q あるエリアでIP化を始めた段階で料金制度などの見直しをいっせいにやりたいという話であったが、IP化して距離に依存しない料金体系というのは1箇所だけやっているだけでは実現しないのではないか。例えば九州がIP化したら、新しい制度に移行して距離に依存しないサービスが実現できるのか。また、IP化することでの利用者のメリットがあれば教えて欲しい。

A レガシーな設備を残したまま料金制度を切り替えるということを申し上げました。どれだけのコストがかかるかを含めて、お客さまのご負担を少なくする方向で考えていきたいと考えています。また、メリットは何かというと、今まで県間通話をされていたお客さまはメリットがあると思います。市内通話しか使っていないお客さまはそれほどメリットがないと考えています。技術は全てを変えなくともトータルとしてお客さまに負担が増えない料金設定にすることは不可能ではありません。

Q 「固定電話」について、関連事業者は全員反対するような気がするが、どのように説明し理解を求めていくのか。

A 事業者の皆さまが全員反対すると思っていません。仮に今までと同じようにするとしたら、従来のコストでは負担できないということを、どう理解していただくかということだと思います。従来は、既存の設備を追加的に使う、接続料というやり方でやってきました。今度は、交換機を取り替えるため、全く新規に開発する必要があります。今まで他の事業者は、使うも自由、使わないも自由でしたが、仮に今後もこれまでと同様に必要な設備を具備することとし、NTT東西がそのコストを片務的に負うということになれば、結果的にNTTの固定電話のユーザのみにご迷惑がかかることになります。したがって、お互いがどのような形でコスト負担ができるかどうか、またそのコスト負担が耐え切れるかどうかの議論はしっかりしたいと思っています。そのような中で、単純な反対ではなく固定電話そのものを持続的に提供するにはどうするかという視点で議論を展開していきたいと考えています。

Q そうすると、IP網の直接接続とか、そういう議論の余地はあるということか。

A IP網を直接接続した方が、コストが安いという結論になるのではないかとみています。

Q 光コラボについて、これまでの評価と通期の見通しについて何か変更があるのか教えて欲しい。

A 光コラボについては、初年度であり、なかなか数字が見極めがたいと申し上げました。フレッツ光と光コラボのいりくりのようなことはやっていますが、全体としての販売計画は変更していません。光コラボについては、以前より中期的なスパンで評価していきたいと申し上げています。1点補足させていただきますと、現在、NTT東西では卸モデルについて、パートナーの皆さまからもっと低利用者向けのライトプランの卸モデルを用意して欲しいという要望があり、検討中です。お客さまの新規契約拡大に向け、年明けにパートナーの皆さまに向けてライトユーザ向けの卸プランを提示する準備をしています。

Q 電力自由化まで半年をきっており、ソフトバンクは再販型、KDDIが電力自己調達という方針が出ている。これまで鵜浦社長は、単なる組み合わせではなく、お客さまに付加価値のあるものを提供したいと話していたが、この方針は決まっているか。

A 基本的な考え方は変えていません。いくつかの事業者からはお話をいただいていますが、短期的なビジネスではなく、中長期的にコラボレーションしていくビジネスモデルを考えていきたいということは、先方の事業者の方にも申し上げています。来年の4月ですべてが固まるわけではないので、腰を据えて、お客さまに喜んでもらえるようものは何かということを引き続き検討したいと考えています。

Q 固定電話の将来と関係の深いユニバーサルサービス制度は、今後どのような形が望ましいと考えているのか。

A ユニバーサルサービスは、昨年総務省が、「当分の間、固定電話をユニバーサルサービスとする」と言っています。今回、さまざまなテーマも含めて固定電話の今後を議論することで、ユニバーサルサービスというものをこれからどう定義していき、どういった形でやっていくかという次の議論につながると考えています。ユニバーサルサービスという非常に広いテーマの議論から入るよりも、身近な固定電話をできるだけ持続していくためには、というテーマから入って、結果としてユニバーサルサービスの議論につながればと考えています。今ユニバーサルサービスは何かという議論を始めると、固定電話の議論における解決すべきテーマも解決しなくなるということを懸念しています。

Q 固定電話について、IP化することは、距離だけでなく、東西、県間、アクセスチャージの収受の問題など、これまでの課題や意義が薄くなっていくという破壊的な技術であると思うが、今後のいくつかの競争ルールの見直しという意味で、どのような課題があると考えているのか。

A 課題の部分だけを大きく取り上げてほしくはないと思っています。というのは、基本的な技術の変化や、固定電話のユーザ数や利用回数、利用時間などマーケットの変化を考えると、10年くらい前からあるルールの問題はもう見直さざるを得ない時期だと考えています。それは私どもが一方的にこういうルールに変えたい、と申し上げているのではなく、交換機の維持限界が来ており、物理的にやらざるを得ないという中で、お客さまに負担をかけないというのが大きなテーマです。ルールがどうかということがメインテーマではなく、引き続き固定電話を使いたいお客さまがそのままお使いいただけるような形でこれまでのルールや装置をどう見直していくか、ということが命題です。5年前に提起したときに比べれば、他の事業者さまも技術的な限界を感じておられますし、今後の固定電話をどう維持するかということについて、極端な認識の差があり議論が大変になるというようには思っていません。本質的には、固定電話を使いたいお客さまに迷惑がかからない方法でやるということがメインテーマであると考えています。先ほどもあった、ユニバーサルサービスの義務をどうするか、などという議論から入ると、時間がかかってしまいます。本来解決すべきテーマを早く解決しないと、懸念されているようなテーマの議論が仮に必要であったとしても進まないと思っています。繰り返しのお願いになりますが、お客さまが不安にならないような取り上げ方をぜひお願いします。

以上

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