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社長記者会見

2016年8月5日(金)

社長記者会見の写真

2017年3月期 第1四半期決算について
鵜浦代表取締役社長
(同席)廣井取締役財務部門長
坂本取締役経営企画部門長

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(鵜浦社長)

 2017年3月期第1四半期決算についてご説明させていただきます。
 2017年3月期第1四半期決算のハイライトについては以下のとおりです。

 増収増益という決算を発表できることとなりました。
 営業収益は、海外売上高が円高による為替影響を受けたものの、オーガニック成長やM&Aの推進により収益が拡大したこと、また、国内においても移動通信事業におけるスマートライフ領域が収益拡大したことなどにより地域通信の減収分をカバーしたことで、対前年0.4%増、103億円増の2兆7,167億円となり、第1四半期決算としては6期連続の増収です。
 営業利益は、これまでの効率化などによるコスト削減の取り組みに加えて、今年度の特徴的なものですが、減価償却方法変更とそれに関連した後年度費用負担軽減施策による利益影響が約540億円加わり、対前年35.9%増、1,286億円増益し、4,874億円となりました。
 なお、減価償却方法変更に関わる約540億円の利益増につきましては、減価償却方法を今年度定率法から定額法に変更したことによる、第1四半期分としての約1,170億円の利益増効果に対し、旧世代設備の加速償却を中心とした後年度費用負担軽減施策を約630億円実施した差分です。減価償却方法変更に関わる約540億円を除きますと、744億円という営業利益となり、これは対前年20.7%の増となります。第1四半期決算としては2期連続の増益となりました。
 また、四半期純利益につきましても、営業利益の増により、対前年26.1%増、505億円増益し、2,436億円となりました。こちらも2期連続の増益となっています。

 主な取り組みについてご説明します。
 海外売上高につきましては、オーガニック成長やM&Aの推進により、ドルベースでは、対前年2.1億ドル増収、5.8%の増となり、38億ドルとなりました。ただし、円ベースでは、円高による為替影響により、対前年102億円の増収、2.4%増に止まり、4,382億円となりました。

 一方、海外営業利益につきましては、データセンタ開設や成長分野の拡大に必要な先行的費用が増加したことにより、ドルベースではほぼ前年同様の1.4億ドルです。円ベースでは、円高による為替影響により、対前年9億円減益の156億円となりました。

 海外営業利益については、グループ全体でのサービスやオペレーションの強化を図るとともに、グローバルアカウントの拡大をはじめとしたアップセルやクロスセルを展開することで、収支の改善に引き続き取り組んでまいります。

 ネットワークサービスにつきましては、モバイルサービスは65万純増の7,161万契約、「カケホーダイ&パケあえる」の契約数も引き続き伸びて188万純増の3,159万契約となり、モバイル通信サービスの収入増につながっています。

 FTTHについては、前年度を3万上回る、26万純増となりました。コラボ光については、新規開通数が引き続き拡大し契約数は順調に伸びており、コラボ光新規契約の増やマーケティングコストの削減効果が地域通信事業の増益に寄与しています。

 Wi-Fiのエリアオーナーについては、企業や自治体が積極的に導入を進めており、当社グループがご協力させていただいているエリアオーナーの数は、第1四半期で68拡大し、461オーナーとなっています。

 また、固定/移動アクセス系のコスト削減については、販売コストの減をはじめとしたさまざまな取り組みの結果、この第1四半期で740億円のコスト削減が進んでいます。従って、2015年度からの累計では4,880億円のコスト削減となり、2017年度までの累計8,000億円という目標に対して順調に進捗しています。引き続き業務の効率性を高め、コスト削減を着実に進めていく考えです。

 続いてB2B2Xモデルの推進についてお話します。
 5月にNTTグループのAI技術「corevo」による新たな価値の創造について公表し、7月に「corevo」を用いたデバイス連携サービスの実証実験について発表しました。NTTグループが長年に渡って研究開発を行ってきました「音声認識」や「画像認識」、「各種デバイス連携制御」などの技術をパートナー企業の皆さまにコミュニケーションツールとしてご利用いただくことにより、多くの新しいビジネスを創出していきたいと考えています。
 なお、先日発表しました、ファナック様との協業などにおいても、NTTが研究開発を進めてきたエッジコンピューティング技術やICT基盤、マネジメントサービスなどを提供することで、日本の製造業の生産性の向上、ならびに競争力強化に貢献できるものと考えています。

 また、伝統芸能やスポーツの世界において、ICTを活用した高付加価値の創造に向けて取り組んでいるところです。
 歌舞伎については、4月には日本で、5月にはラスベガスで歌舞伎の新たな演出や映像・音響技術の実現にチャレンジしました。また、トライアスロンにおける競技模様の配信や、Jリーグ様やパナソニック様などとの協業によるスタジアムのスマート化などに取り組んでいきます。

 株主還元についてですが、6月に政府保有株を中心に2,674億円、5,904万株の自己株式を取得しました。

社長記者会見の様子 次に、セグメント別の状況について申し上げます。
 営業利益は各セグメントにおいて増益となりました。

 地域通信事業は、先ほどご説明しました光コラボへのシフトに伴う収支改善に加え、減価償却方法変更と後年度費用負担軽減施策による利益影響が約270億円プラスに働いたこと、また、不動産売却による利益増115億円があったことから、営業利益は対前年79.7%増、567億円増益し、1,278億円となりました。減価償却方法変更関連と不動産売却益を除けば25.4%増、180億円増益となります。第2四半期以降も着実に利益を創出し、目標を上回る利益をめざしていきます。

 移動通信事業は、これまで申し上げたことに加え、減価償却方法変更と後年度費用負担軽減施策による利益影響が250億円プラスに働いたことなどにより、対前年27.1%増、636億円増益の2,983億円となりました。
 第1四半期は、前年度のずっとくりこし引当計上の反動など、特有の事象もあり増益が強めに出ましたが、第2四半期以降も引き続き着実な事業運営をしていくことで、年度当初の目標を上回る取り組みを期待しています。

 長距離・国際通信事業は、海外ビジネスにおける為替影響はあるものの、データネットワークの増収に加え、コスト効率化を進めた結果、対前年27.3%増、58億円増益し、270億円となりました。
 なお、減価償却方法変更と後年度費用負担軽減施策による利益影響は軽微であり、第2四半期以降も、海外ビジネスの成長、コスト効率化に引き続き取り組み、利益を着実に積上げていく考えです。

 データ通信事業は、売上拡大に伴う利益の積み上げに加え、不採算案件の影響縮小もあり、対前年16.0%増、30億円増益の219億円となりました。
 なお、減価償却方法変更と後年度費用負担軽減施策による利益影響は軽微であり、引き続き売上拡大による粗利の増などで目標利益の達成をめざしていきます。

 その他の事業は、8月2日に発表しましたNTT都市開発をはじめとしたグループ会社の増益貢献により、対前年19.1%増、20億円増益の123億円となりました。

 第1四半期では各セグメントにおいて順調な業績をあげており、第2四半期以降についてもこの基調を持続することで、ベースの目標利益1兆4,100億円を達成していきたいと考えています。
 この1兆4,100億円のベースの目標利益は前年(2015年5月公表)の中期目標を1年前倒しで達成することとなります。なお、減価償却方法変更と後年度費用負担軽減施策による200億円増を合わせた、業績予想の目標利益1兆4,300億円についても、関連施策をしっかりコントロールすることで、更なる増益をめざしていきたいと考えています。

 私からの説明は以上です。

Q 光コラボの進捗状況について率直にどう評価しているのか。また、それに付随して、この第1四半期で地域通信事業においてマーケティングコストの削減はどれくらいあったのか。2点目は、先日発表があった公正取引委員会の報告書について、移動通信事業の競争環境にどのような影響があるのか。収益に与える影響があるのかないのか。その辺りの見通しについて見解を聞かせて欲しい。

A 光コラボモデルのオペレーション数値は第1四半期現在で順調に進捗していると考えています。パートナー企業のご努力もあり、新規回線の増加がかなり順調になってきました。昨年いくつかの事務処理上の混乱などもあって少し立ち上がりが遅れていましたが、今は大変順調な推移を示しています。公表している数値はありませんが、光コラボモデルはNTT東西にとっては卸売モデルに変わることによって収入の減という影響がありますが、連結ベースでは実はまだ増収を維持しています。NTT東西の卸による収入減を、NTTドコモやNTTコミュニケーションズが光サービスの小売でカバーし、また、他のパートナーへの卸も頑張っていただいています。新規加入増も含めて、連結ベースではFTTHは光コラボモデルによって、現時点では減収ではなく、対前年で少しだけプラスとなっています。本来の光コラボの目的は、パートナーの皆さまと協力して新しいニーズを掘り起こしていくということですので、NTT東西にとっては減収ですが、連結ベースでは少しずつ思ったような成果が出てきていると評価しているところです。なお、マーケティングコストの削減額については開示していないためご容赦願います。まだパートナー企業の支援策などのマーケティングコストもかけていますが、今後の色々な展開の中で、削減なり、または強化に努めていく考えです。
 2点目の質問にありました公正取引委員会の報告書についてですが、現在の競争環境はフィーチャーホンの時代と全く違ったものになってきています。いわゆる上位レイヤーや、OSの分野、昨今ではMVNOの参入、また、代理店のビジネスなど、さまざまなマーケット環境の変化があるなかで、販売方法の適正化ということが昨年来大きなテーマになってきたと承知しています。そのような中で今回、公正取引委員会が独禁法上の観点からこのマーケットの変化を踏まえて、これまでと違った見方が必要だということを課題としてお示し頂いたものと見ています。冒頭申し上げたマーケット環境の変化を踏まえて、公正取引委員会としては、従来のMNOに対しての課題提起だけでなく、もっと広範囲なこれまで全く日本では取り上げてこなかったようなテーマについても課題認識をもっておられるということを表明されたものと認識しています。そのような課題を受けて、これからもますます変化していくマーケット環境のなかで、基本的には消費者の皆さまに安心してまた便利にお使いいただくということが、公正取引委員会にしても総務省にしても、また私どもにしても共通のテーマです。
 そういった意味では、NTTドコモは昨年のタスクフォースの経過を受けて、これまでもいくつかの取り組みを発表し、また開始していますが、今後とも消費者の利便性、もしくは安心という観点から検討を加えていってもらえるものと考えています。
 ただ、若干気になる点を補足して申し上げますと、私自身は一昨年あたりから、MVNOとMNOの関係は単純な競争関係で見るのではなくて、ある意味では新しいサービスを生み出していく、もしくは多様なユーザにスマートフォンをご利用いただくという意味では補完的な関係にあると考えています。したがって、あまりにも対立的な図式で見るということは、将来の消費者の利便性などの支障になるリスクもあるかもしれないというように思っています。ただ、現在の公正取引委員会のレポートがそこまで踏み込んでいるわけではありません。これから先はそういったことも含めて、競争政策や、もしくは新しいサービスを生み出す際にどういったコラボレーションをしていくかは、MVNOとMNOの大変重要なテーマであると考えているところです。
 財務に与える影響という点では、これから色々な取り組みをしますから、プラスもあればマイナスも当然あるかと思います。マネジメントとしては、企業の発展とユーザサービスの向上を両立させていくべきですので、販売方法の健全化に向けた取り組みと、料金も含めたユーザサービスの向上に引き続き努めていくことになると考えています。

Q その際、NTTドコモにおいて検討されうるオプションというのはどういったものがあるのか。

A それらにつきましては、取り組みが固まった段階で、NTTドコモから発表させていただきます。

Q 公正取引委員会の報告書の内容を見る限り、端末と料金の分離や、中古端末の流通などは、突き詰めるとMNOにとって端末を扱うということが必要ないのではないかという議論になってしまうのではないか。また、もしかしたら光コラボのような考え方もあるのではないかとも考えたが、この点についての見解を伺いたい。

A さきほど、フィーチャーホンとスマートフォンのビジネスモデルについて多様なプレイヤーが参画してくるなど、マーケット環境は変化してきていると申し上げました。中古端末も含めて色々な変化が起きてくると思っていますが、キャリアにとっても端末という視点は無視できません。ただし、競争という観点から見れば、回線や端末を販売するということだけではなく、本質的にはもっと多様なサービスや、もしくは、例えばマーケットのセグメントに応じて使いやすく比較的機能の特化したものといったかたちでの端末の変化はあろうかと思っています。
 従来の競争環境としては、ややもすると端末や回線というところにウェイトがあったのですが、回線数がどんどん増えていくときの競争とは違って、これから先はもう少し違った変化を意識したサービスの充実ということに取り組んでいきます。もちろんMVNO間の競争においても、付加価値などの優位性の競争になろうかと思っています。ご質問の趣旨にありましたように、端末ということだけに特化した競争は少し薄れていく傾向になっていくと思っています。

Q 公正取引委員会は、分割払いにする場合の総額の価格を指定しているのではないかということを問題視しているのと、メーカーとの取り決めで中古スマホの流通を制約しているのではないかというところを懸念されているようだ。総額の指定あるいは中古スマホの流通を制限するような契約というのがあるのか。

A NTTドコモだけでなく、各キャリアがさまざまなベンダや代理店と多様な契約をしていますので、個々の契約についてのコメントは差し控えさせていただきます。
 分割払いについては、この方法論が否定されているわけではないので、マーケット環境の変化の中で、分割払いをどのようにわかりやすいものにしていくかということは、取り組むべきテーマだと考えています。
 代理店とキャリアの関係も、5年前、10年前の関係とは少し変わってきているということも、これから見直していくことになるのではなかろうかとも、もともと感じていたところでもありました。今回の課題提起をひとつのきっかけにして、代理店のみなさんとNTTドコモが、どのようなかたちが、代理店にとってもかつ消費者にとっても良いものであるか。結果として消費者にとってあまりありがたくないような取り組みにしてはいけないと思っていますので、公正取引委員会とも十分な意見交換を行いながら、消費者にとって安心でなおかつ便利なものにしていきたいと考えています。そのような取り組みについては、NTTドコモも一挙にいかないものもあるだろうと思いますので、逐次改善していくものと受け止めています。

Q 海外事業について2016年3月期決算会見においては、売上高の伸びに対して利益の伸びがやや低いと説明されていたと思う。新しい期が始まって、売上が4,382億円、利益が156億円ということだが、利益の伸びや改善について、まだ四半期がひとつ終わっただけだが、どのような手ごたえがあるか。また課題は何か。

A 決算上、現地通貨をドルに換算し、さらに円に換算するが、昨年度の為替影響は現地通貨とドルとの関係がプラス+マイナスで打ち消すところがありましたが、今はマイナス+マイナスのような状況になっているというのが数字的な特徴です。為替影響はもちろん意識していますが、実力値としてどう成長をしていくかということに当面はウェイトを置いて見ていきたいと考えています。
 また、海外の企業については、私どもが決算で取り込むにあたり、そのまま取り込めているものもあれば、いくつかテクニカルな問題もあり、3ヶ月遅れで取り込んでいるものもあります。ディメンション・データの場合、今回の決算に取り込んでいるのは1月〜3月の分です。従って、取り組みの成果が出てくるのが少なくとも3ヶ月遅れるということになります。今年の春に、売上中心の海外戦略から利益を意識した取り組みを今年度から開始すると申し上げましたが、このような事情があるため、海外企業によってはこの4月からではなく、少し遅れながらということになります。
 課題に関してですが、グループの海外企業全体で取り組むにあたってのアカウントする会社をグローバルアカウントという形で決めて営業力のさらなる強化に取り組んでいます。また、さまざまなプロダクトの共通化によってコストを下げながら商品力を強化していく取り組みも行っています。さらに、物品調達などを含めて、コスト削減のプロジェクトチームも一定の成果をあげてきています。これまでどおりの課題について、優秀な人材を確保しつつ、いろいろな取り組みを継続していっていきたいと考えています。

Q 海外事業については、計画どおりに進んでいるということか。

A 何かが突然大変になったと思っていません。やるべきことをしっかりやっていくものと考えています。

Q IoTについては、他社が何兆円もの買収を発表するなど派手な動きもあるなかで、NTTはファナックと協業するなど、地に足がついた感じに見える。鵜浦社長はIoTについてどう見ているか。まだまだ先の話という感じか、それとも着実に手を打っていかなくてはならないと見ているのか。

社長記者会見の様子A IoTというのは道具であり、IoTに加えて、ビックデータ、AIは、これから大きな展開をするひとつのパッケージだと考えています。そういったなかで、スピードを上げていくことが日本経済にとって絶対不可欠のテーマだと思います。企業においては生産性を向上していくという意味で、また、生産性向上が日本企業の国際競争力の強化にも繋がるという意味でも、IoT、ビックデータ、AIという一連の取り組みは、絶対に急がざるを得ないテーマであり、各企業は各々の取り組みを開始しているわけです。私どもは、各企業が取り組んでいる生産革命、第四次産業革命ともいわれているこの取り組みを、コラボレーションや“黒子”といった形でサポートし、スピードを上げるということにチャレンジしていきたいと考えています。
 それからもうひとつ、IoT、ビックデータ、AIについては、これらによって新しいサービスやビジネスモデルが生まれるという期待感があります。政府が発表した「日本再興戦略2016」における大きなテーマも、このIoT、ビッグデータ、AIを活用するなかで、新しいサービスやビジネスを生み出したいというものでした。先ほどの決算概要説明の際にも触れましたとおり、例えばスポーツ産業をもっと大きくしたい。日本はGDP600兆円を目標としており、消費の拡大がそのうち6割と言っていますから、360兆円。(これを目指すとなると)消費拡大に向けたサービスの創造といった追加的な取り組みが各業界で必要なわけです。スポーツ以外でも、例えば伝統芸能といった分野で、新しいビジネスの拡大に、これもまた“黒子”として、もしくは“触媒役”として、取り組みが出来ればと考えており、この取り組みも強化していきたい。
 従って、IoTということだけではなく、IoT、ビッグデータ、AIという一連のなかで、私ども自身がプレイヤーとして取り組んでいくべきものもありますが、基本は各産業なり各企業がこの新しい取り組みのスピードを上げていくお手伝いをしていくなかで、私どものビジネスチャンスがあろうかと考えています。

Q 公正取引委員会の報告書の件についてだが、携帯端末メーカーが中古販売、中古端末の国内販売を事実上禁じているというところまで踏み込んでいるというのは、これはキャリアと世界の大手端末メーカーとの関係が良い方に変わる、力関係が良い方向に変わるきっかけにもできる気がするが、その辺についてはどうか。

A ある意味では、日本の消費者にとってプラスになるような取り組みのなかで、いろいろな見直しなどが行われていくものと認識しています。個別の話についての答えは控えさせていただきます。

Q NTTドコモが、インドからの撤退に伴い(タタ・サンズから)賠償金を受け取るという仲裁の裁定について、タタ・サンズが払う気があるのか、ないのか微妙な感じになっているという報道が出ていると思うが、その辺りについて鵜浦社長からご意見をいただきたい。

A 基本的にはNTTドコモに任せているテーマですので、私もどこまでコメントすればいいのかと思いつつお答えしますが、(タタ・サンズに支払いを命じる)仲裁裁定がロンドンで出ています。これは厳然たる事実で、私どもの主張が全面的に認められたものです。
 それに基づけば、タタ・サンズがドコモの請求に応じる義務があることは間違いありません。しかし、インドの中央銀行が一年半ほど前にある指針を出したことに基づいて、タタ・サンズは払えないというやり取りになっているようです。先だって(7月29日)のNTTドコモの会見で吉澤社長が同社としての見解を述べていますが、私の見解もNTTドコモと全く変わりありません。
 仲裁裁定に基づき本件は支払われるべきものであり、何らかの方法を通じて私どもはしっかり回収していきたいと考えます。そのためのNTTドコモの取り組みを持株としてサポートしていきます。NTTドコモとは意見交換をしていますが、具体的な方法については、相手もあることですので控えさせていただきます。

Q スポーツとICTの話について伺いたい。大宮で既に始まっているような、スタジアムでのスマホを使った楽しみ方があると思うが、サッカーの試合が好きな人ほどスマホではなく、ピッチ上を見てしまうのではないか。例えば、ディメンション・データが行っているツール・ド・フランスのように、さっと選手が目の前を通ったあとに、その後どうなったかなというような見方が、向いているのではと思う。今後は東京マラソンなどもあるが、そのような取り組みで考えているものはあるか。

A トライアスロンについても、ツール・ド・フランスでディメンション・データが行っている、GPSログなどのビッグデータをリアルタイムで見える化し、ファンを楽しませるやり方を検討しています。また、ツール・ド・フランスでディメンション・データは、観客だけではなく、競技チームに対してもさまざまなビッグデータ分析を行い情報を提供しています。チームのディレクターは選手と伴走する車の中で作戦をたてているのですが、そのようなデータがない時代に比べると、頭を使うためものすごく疲れ、とても大変であるということを言っていました。
 また、ICTの利活用は選手の強化にも役立つなど、多様な使い方があります。特にサッカーでいえば、スタジアムで観戦されている方が、自分の座席から見えない角度のゲームシーンを即座に見たり、ハーフタイムや試合後にも見るなどの使い方もあります。そして、将来的には選手のさまざまな動きや試合映像をデータとして分析することにより、チームの戦略に活用することも今後出てくると考えられます。NACK5スタジアム大宮における取り組みはそのさきがけです。今後Jリーグやクラブチーム、選手、ファンの方々の意見を取り入れながらサービスの数やレベルを上げていき、クラブチームの経営にもっとプラスに働くような取り組みを、映像を使った取り組みや映像と他のものを組み合わせた形で実施していきたいと思っていますし、Jリーグのチェアマンからも要望されています。サッカーファンにとってより楽しめるものを模索していきたいと考えています。

Q NetroSphere構想の進捗について、いつごろまとまるかお伺いしたい。

A ネットワーク全体のアーキテクチャの問題ですから、ある日突然変わるというものではなく、部分的に導入が進んでいくというものになります。従いまして、いつ頃かということよりも、こういったものが導入されますというようなことを皆さまに公表していければと考えています。

Q IoTビジネスについて。先般「corevo」というAI技術を発表されているが、これに関するグループ全体の取り組みはいかがか。IoT、AI、ビッグデータという新しい波が来ているわけだが、個々の事業会社が、例えばIoTビジネスなどを個々に強めていくことになるのか、NTTグループとして一定の方向性を出していくのか。

A 既にいくつかの先行事例があります。例えば新潟ではNTTドコモが農業関連の取り組みを行っています。NTTファシリティーズは浜松でエネルギー関連の新しいチャレンジを行っています。こうした個々のユーザ、パートナーのニーズに応じて進んでいくものもあります。
 それから、もっと大きなテーマで2020年をめざして、というようなものもあります。直近のテーマとしては、例えば札幌、福岡におけるNTTグループ全体が取り組むものもあります。もちろんパーツとしての取り組みは個々の事業会社が行うものもありますが、大きな仕掛けのものはNTTグループ全体として行います。NTTグループの合同プロジェクトとして取り組むべきテーマと、いくつかに分けて対応しているものとがあります。

Q デル社の件(NTTデータのグループ会社によるDell Systems Corporation等の子会社化及びITサービス関連事業の譲り受け)についてはNTTデータが中心となってクロージングに向けて鋭意作業を行っていると聞いている。鵜浦社長としては、ITサービス、システムインテグレータというビジネスモデル自体がNTTグループの中でどのような位置づけを占めるようになると考えるのか。グローバル事業だけでなくドメスティックな事業を含めたNTTグループ全体の成長性を確保するためには、ITサービスというものは必要不可欠なものであるのか。これからNTTグループが成長していくためには絶対必要なのか。それとも成長性のためには他に優先順位の高いものがあるのか。これからリソースをどのように投入していくか、ということもあわせて伺いたい。

A 私どもの、海外事業を含めた新たなIT、ICTといいますか、IoT、ビッグデータ、AIを含めた取り組みについて、一企業だけでユーザのさまざまなニーズや社会の変革に対処できるとは思っていません。私どものグループ各社にとっても、個社だけでできる範囲というものも極めて限定されるような時代になってきたと思います。今後はますますさまざまな産業や企業とのコラボレーションが必要な時代、もしくはマーケットへと変わっていくものと認識しています。
 私どもが現在描いている戦略というのは、ユーザのご要望にフルスタック・フルライフサイクルでお応えできる体制をきちんと作っていくということです。もちろんNTTグループだけでできるものではありませんので、必要な分野は他のプレイヤーとコラボレーションを行い、ユーザの本当のニーズにお応えするようなモデルを提供していきたいということで取り組んでいきます。そういった意味でNTTデータは我々にとっては大変重要な役割を担っていますし、ソリューション分野やアプリケーションレイヤーというのはもっときめ細やかなものが必要になります。確かに従来型のようなSIビジネスではなく、もっと手軽にできるようなものという意味で、個別対応が必要なものも出てきます。デルも含めて私どもにとっては大変重要なパーツであることに変わりありません。

 以上

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