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社長記者会見

2018年5月11日(金)

社長記者会見の写真

2017年度決算、2018年度業績予想について
鵜浦代表取締役社長
(同席)廣井取締役財務部門長
坂本取締役経営企画部門長

会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(鵜浦社長)
 いよいよ私にとって、最後の決算発表となりました。これまで皆さまとお付き合いいただいたこと、改めて御礼申し上げたいと思います。
2017年度決算と2018年度業績予想について、ご説明します。

 当社では2018年度より、これまでの米国会計基準に替えて、IFRS(国際財務報告基準)を適用します。これは既にご説明したとおりです。これからご説明します2017年度の決算につきましては、従来の米国会計基準によるものです。

 それでは2017年度の連結決算の概況について、ご説明します。
増収増益の決算です。第3四半期までも申しあげていましたが、営業収益、営業利益、当期純利益いずれも過去最高となっています。
 参考までに、これまでの最高は、営業収益は前々年度の2015年度、営業利益は2003年度、純利益は前年度の2016年度となっており、それぞれを上回ったことになります。

 営業収益につきましては、海外売上を中心としたデータ通信事業の増収及びモバイル通信の拡大などによる移動通信事業の増収などにより、対前年+3.6%、4,086億円増の11兆7,996億円となりました。国内と海外とを分けますと、海外が3,398億円の増収という内訳になっています。

 営業利益につきましては、移動通信事業、データ通信事業及びディメンションデータのオーガニック成長などによる長距離・国際事業における増益などにより、対前年6.7%増、1,031億円増の1兆6,428億円となりました。
 なお、業績予想に対しましては、第3四半期までは、第3四半期にNTT東西がメタルの減損を計上したことで増益幅が小さくなっていましたが、第4四半期で回復し、各社の増益努力により、対計画528億円の大幅増益となりました。
 当期純利益につきましては、タタ・サンズからの仲裁裁定金受領影響(持株連結の500億円)を除いたベースでも、対前年596億円、7.4%増の8,597億円となりました。なお、タタ・サンズからの仲裁裁定金受領影響を除いても過去最高益となっています。
 その結果、EPSも、タタ影響除きでは、対前年10.2%、39.79円増の430.73円となりました。海外売上高・営業利益につきましては、着実に拡大し対前年増収増益となっています。

 セグメント別の状況についてご説明します。
 地域通信事業は、対前年52億円減の3,543億円となりました。減益は想定どおりであり、753億円の減収の中で、利益を確保しました。なお、当初業績予想に対しては、経費の効率化などに努めた結果、243億円増の増益となっています。
 なおNTT東西の単体については、後程、NTT東西からそれぞれ説明がありますが、第3四半期に実施したメタルケーブルの有姿除却については、会計基準が日本基準ですので、特別損失として計上しています。そのため、営業利益が対前年大幅増となっていますが、連結上の米国基準では、特別損失ではなく営業費用としてみています。

 長距離・国際通信事業は、対前年527億円増の936億円となりました。そのうち、前年度と当年度で発生した減損などの差が約200億円、利益の押し上げ効果として含まれています。なお、この減損は、後年度の負担を軽減する視点で、保守的な形で実施してきたものですが、この影響を除くと、コミュニケーションズグループでは、対前年182億円の増益、ディメンションデータは171億円の増益となっています。

 移動通信と、データ通信につきましては、NTTドコモとNTTデータから既に発表済みではありますが、簡潔にご説明します。
 移動通信事業は、NTTドコモのスマートライフ領域の増益などにより、対前年305億円増の9,821億円となりました。
 データ通信事業は、前年度買収したDell Services部門の連結拡大影響や国内におけるビジネス規模拡大などによる増収、前年度はM&A関連の一時的費用がありましたが今年度はその影響が無いことなどにより、対前年199億円増の1,278億円となりました。

 中期財務目標の総括です。
 新たなステージを目指して2.0の最終年度が前年度でしたが、その目標であったEPS(Earnings per share)については、中期財務目標400円以上に対し、タタ・サンズからの仲裁裁定金受領影響を除いても431円でした。また、国内ネットワークの設備投資削減目標(対2014年度対比)の2,000億円以上に対しては、実績として2,049億円の削減となりました。同様に固定/移動アクセス系のコスト削減目標(対2014年度対比)の8,000億円以上については、8,560億円の削減となり、中期財務目標を達成いたしました。

 なお、海外売上高/営業利益につきましては、さまざまなビジネス環境の変化により、目標達成は、1年遅れで達成できるよう努力していきます。

 トピックスとして、主な取り組みについてご説明します。
 モバイルサービス契約数は、149万純増の7,637万契約となっています。
 FTTHは、48万純増の2,053万契約となっています。そのうちコラボ光は237万純増となり、契約数はFTTH契約数の半数を超える1,112万契約となりました。

 Wi-Fiのエリアオーナーにつきましては、自治体や公共交通機関などを中心に積極的に導入を進めていただいています。NTTグループがご協力させていただいているエリアオーナーは、前年度末に比べ187増え、744オーナーとなっています。

 B2B2Xモデルの推進につきましては、引き続き新たな価値創造や社会的課題の解決に向け、スポーツ、交通・運輸、製造などのさまざまな分野において、企業や自治体などとのコラボレーションを拡大することで、デジタルトランスフォーメーションを積極的にサポートしてきました。
 昨年10月には、ファナックとともに取り組んできた製造業のIoT化を実現するオープンプラットフォーム「FIELD system」をサービス開始するなど、具体的な成果が出てきたものもあり、少しずつ手ごたえを感じています。今後もこれらの取り組みをさらに発展させていきたいと考えています。資料の12ページに、前年度の主な取り組み事例を記載していますのでご覧ください。

 グローバル・クラウドサービスの拡大についてご説明します。
 クロスセル受注額につきましては、順調に推移し8.3億ドルとなりました。
 既に、発表済みではありますが、クラウド事業のディメンションデータからコミュニケーションズへの移管が完了しました。
 これにより、コミュニケーションズとディメンションデータ双方で重複する投資・開発の集約、一元化が進むとともに、新たなサービス開発などを強化することで、クラウドサービスの更なる成長を加速させていきます。
 また、米国大手ITマネージドサービス事業者である「Secure-24」の株式取得が4月に完了しました。高い成長が見込まれるマネージドサービス市場において、競争力あるサービスを迅速に提供するため、「Secure-24」をコアとして、NTTグループのマネージドサービスを強化していきます。

 「都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクト」につきましては、メディアの皆さまのご支援も頂きながら取り組んでいますが、第4四半期は約90万台回収でき、プロジェクトが開始された昨年4月以降1年間の累計回収台数は約330万台となりました。オリンピック・パラリンピック史上初の規模のプロジェクトを成功させるべく、引き続き皆さまからのご協力を得られればと考えています。

 次に、2018年度の業績予想についてご説明します。

 冒頭申し上げましたとおり、2018年度より、従来の米国会計基準に替えて、IFRS(国際財務報告基準)を適用します。この業績予想はIFRSで策定しており、比較する2017年度実績もIFRSに概算で置き換えたものとなっています。

 営業収益、営業利益については、増収増益をめざす計画となっています。
 営業収益につきましては、長距離・国際通信事業及びデータ通信事業における海外売上の拡大などにより、対前年518億円増の11兆8,300億円を見込んでいます。

 営業利益につきましては、グループ各社の利益成長やコスト効率化などを織り込み、対前年482億円増益の1兆6,900億円を見込んでいます。

 当期純利益は、前年度にタタ・サンズからの仲裁裁定金受領の影響、500億円がありましたが、今年度はその影響が無いことから、対前年187億円減の8,800億円を見込んでいます。ただし、この影響を除くと実質的には、対前年313億円の増益となります。

 セグメント別の予想についてご説明します。

 地域通信事業は、固定音声関連収入を中心とした減収が続きますが、引き続き、業務の複合化・システム化による生産性向上、開発・運用コストの効率化などのコスト削減に取り組むことにより、対前年86億円の減益にとどめ、営業利益3,430億円を見込んでいます。
 なお、前年度も後年度費用負担軽減施策として、メタルケーブルの有姿除却を実施しましたが、今年度においても前年度と同規模の後年度費用負担軽減施策を見込んでいます。よって、この後年度費用負担軽減施策における利益の増減はありません。

 長距離・国際通信事業は、コミュニケーションズグループが海外データセンタ事業の拡大などにより125億円の増益となること、また、ディメンションデータがオーガニックな成長及び更なる効率化の推進により192億円の増益となることなどにより、対前年390億円増益の1,300億円を見込んでいます。
 移動通信事業は、NTTドコモがコスト効率化をしっかりと進めながら、お客さま還元策や今後の成長に向けた投資などに取り組むことにより、対前年31億円増益の9,900億円を見込んでいます。

 データ通信事業は、国内における売上拡大に加え、海外においてはオーガニックな成長及び利益改善により、対前年186億円増益の1,420億円を見込んでいます。

 以上が、セグメント毎の業績予想となります。連結営業利益1兆6,900億円の確実な達成に向けさらに努力していきます。

社長記者会見の様子 株主還元についてご説明します。
 2017年度の自己株式取得につきましては、2月の取締役会で決議しました上限1,500億円のうち、420億円を3月に取得し、年度累計で2,352億円となりました。
 また、2018年6月までの間に、残り約1,080億円の取得について完了させる予定です。
 さらに配当につきましては、順調な業績であることに加え、グループ会社からNTTへの配当の増があることから、2018年度の年間配当は、対前年20円増の1株当たり170円とし、2018年度の中間配当から1株当たり85円とします。

 最後に、新たな中期経営戦略についてお話しします。
 基本的な戦略としては、これまで申し上げてきた『Value Partner』への自己変革の取り組みを継続・強化し、<1>グローバル事業の利益成長、<2>国内ネットワークサービスの収益力強化、<3>B2B2Xモデルの推進などの新たな市場開拓へのチャレンジの3つに引き続き取り組んでいきます。具体的な目標や取り組みは、第2四半期決算にあわせ、新体制で、新たな中期経営戦略として策定・公表したいと考えています。

 私からの説明は以上です。

Q これまで営業利益が最高だった2003年度と今回の2017年度の比較においては、NTTドコモ以外の柱が育ってきたことだと思うが、改めてこの十数年での収益構造の変化について教えて欲しい。

A 昨年の春、上場30周年という節目で事業構造の変革についてご説明しました。2003年度はNTTドコモが最高益であり、殆どがNTTドコモによる連結最高益でした。しかしながら、その後、固定通信とNTTドコモの移動通信のレガシー分野、レガシー的な技術を用いた分野の売上は全体の25%を切っているはずです。IP関連分野やSI分野、クラウド分野の売上や利益が圧倒的に私どもの柱になっています。時代の変化に合った形で、NTTグループのビジネス構造を変えてきた成果が出てきたのではないかと受け止めています。

Q 連結全体で比べると海外事業の利益率がまだ低いが、どのように採算をあげていくのか。

A ご指摘のとおりですが、逆に言うと楽しみがたくさんあるということです。遅れている理由はいくつかありますが、競争が激しくなっている分野であると同時に、技術革新がすごいスピードで進んでいることなどがあります。そのための成長に必要な投資やその他のさまざまな施策を行っています。一時期は売上を中心に考えていましたが、国内ビジネスの利益を維持していくという目標の中で、グループ全体の利益成長の柱は海外分野であると考えています。国内ビジネスがまだしっかりしている間に、海外分野の先行投資をこれからもやっていきます。その結果として、いずれ海外分野の利益率をみなさんに誇れるような時代にしていきたいという思いでやってきました。

Q これまでの中期経営戦略は3ヵ年区切りであったが、今回、3年だけでなく5年、7年と複数のタイムスパンを区切って目標を策定する意図を、事業環境を踏まえて教えて欲しい。

A マーケットの大きな変化はこれまでのような3年スパンではなく、もう少し長い目で見る必要があるだろうという議論を続けてきました。ただし、10年先といっても予測も出来ない世界です。7年後というと私どもNTTグループにとってひとつ意味があるのは、固定電話網のIPマイグレーションのタイミングです。これは間違いなく、NTTグループのビジネスにさまざまな影響が及びます。それと同時に、IPマイグレーションを発表する際に申し上げましたが、固定電話を出来る限り維持するために私どもの継続的な努力が必要です。したがって、2024年または2025年に実際の工事が完了していくと思いますが、それまでにどういう形でその一時的な工事稼動などに対処していくのか。そしてまた、その間にIPマイグレーション後の効率的な業務運営をどのように構築していくか、固定電話のコストダウンなどのまた新しい可能性を見つけていくチャンスがあろうかと考えており、7年後という私どもの業務運営の中で明確なターゲット年度があるということで節目を作りました。一方、そうは言っても従来どおり3年先の目標設定も必要だと思っています。そして、3年と7年でその間にちょうど5年も作ったらどうかということで議論を重ねています。なお、3年後のもうひとつの意味は2020年のビックイベントやNTTドコモのBeyond2020でも2020年と申し上げてきましたし、私どものB2B2Xモデルも2020年以降に大きく花を開かせていきたいと考えていますので、3、5、7年という良い節目のそれぞれの目標設定ができればと考えています。

Q 今後の戦略に関わる移動通信分野の市場変化について伺いたい。アメリカでは、ソフトバンク傘下のスプリントがTモバイルと合併するとの報道があり、当局の審査があるにしても3社体制になるという市場変化がある。一方、日本では、楽天が新たに参入し競争が激化していく。この日本とアメリカの市場変化を今後どのように見ていけばよいか伺いたい。

A 4社が3社になったり、3社が4社になったりということですが、5年先にはまた逆の現象が起きているかもしれません。特に3社、4社ということについて意味があるとは思っていません。健全な競争が行われる限り、3社がダメで4社が良いとか、4社がダメで3社が良いということではないと考えています。むしろ市場変化にきちんと対応できるかどうかが重要です。移動通信は回線単位の競争ではなく、いかに付加価値のある競争ができるかです。社長就任時に競争力とは、ということについて頭の体操をした結果、競争力とは、選ばれ続ける力であると自分なりに定義を行いました。コンシューマビジネスにおいても法人ビジネスにおいても、一度選ばれるだけで利益をずっと上げていくことができるというマーケット環境ではありません。単にそれだけだと価格競争だけをやっていれば良いということになりますので、選ばれ続ける力というものがこれからの市場の大きな変化にも対抗していける力だと考えています。私どもはR&Dを持っているという強みを最大限活かしながら、ユーザの皆さまに選ばれ続ける事業グループでありたいと思っています。

Q 事業戦略について伺いたい。4月下旬にNTTグループが3つの海賊版サイトブロッキングの実施を表明している。政府はブロッキング実施を適当としつつ民間の自主性に委ねている。サイトが事実上閉鎖している中で、ブロッキング実施を行わないという経営判断もあったかと思うが、あえてブロッキング実施の方針を明らかにした背景に対して、鵜浦社長のどのような考え・信念があったのか、また、社会でどのような議論を喚起したかったのか、教えて欲しい。

A 皆さまにはNTTグループの発表が唐突に映ったのではないかと思っています。海賊版サイトに対しては、昨年の10月に、著作権者ならびに出版社より、NTTを訴えても良いかという相談を受けていました。これは、ある意味では権利侵害として、我々を被告にすることによって、メディアの皆さまにも注意喚起を図って欲しいという主旨であったと思っています。差し止め請求的なものか、あるいは私どもの不作為による損害賠償になるのか、という議論を私どもの法務室としていました。私の基本認識は、ネット社会の自由やオープン性を守るためにも、ネットを無法地帯として放置したくない、何らかの形で取り組みたいという強い思いがありました。その中でまた別の動きとして、著作権団体からの要請もあり、政府の知財本部が検討を始めました。その検討を横目で見ながら、私は、コンテンツ制作者が、新しく素晴らしいコンテンツを作成するインセンティブを維持できるネット社会であるべきだという思いの中で、さまざまな準備をしてきました。リリースの際にも申し上げましたが、基本的には、しっかりとした枠組みを国としても用意していただきたいし、ネット社会でビジネスをする立場としても、自主的な取り組みを、法律違反などの疑義のない形で実施できるようにしたい、という強い思いがあります。今回、無法状態を放置したくないという強い思いがあり、またいくつかの準備をしていたので、4月下旬というタイミングでリリースをしました。現状、当該サイトは閉じていますが、閉じたからと言って不法行為が清算できたわけではないと思っています。
 私は、政府の検閲といった行為は大嫌いです。今後このような行為が繰り返されることを防止するため、また、コンテンツ制作者のインセンティブ維持のためにも、何らかの形で取り組みを宣言する必要があると思っていました。知財関係の閣僚会議で3サイトが認定され、かつ民間企業の自主的な取り組みを促していただいたことで、必要かつ十分な最小限の条件が整ったと受け止め、発表に至りました。
 ネットの自由を守るために、ネットを無法地帯にしないような取り組みも必要であるという考えの中で実施することを発表しています。いたちごっこだからやっても無駄だ、という声もありますが、犯罪行為を放置して良いとは思っていません。やっても無駄かもしれませんが、やるという強い意志を持つことが大変重要であると考えています。

Q ネットワーク中立性の規制を緩和する方向の中で、AT&Tを含めコンテンツとネットワークが融合するという動きがあるが、今後通信事業者として、ISP事業も含めて、役割・範囲、ネットワーク中立性の日本での考え方はどのように変化していくべきか、鵜浦社長の将来展望を教えて欲しい。

A 米国FCC(Federal Communications Commission:米連邦通信委員会)がネット中立性について、従来のスタンスを一部変更するという動きがあることは承知しています。ネットのビジネスが健全に発展していくためには、どうあるべきか、誰かが誰かの負担の中でビジネスをするのではなく、Win-Winの関係でコンテンツ業界・ネット業界、私どもの通信業界ができるようなものでないと、持続的なビジネスにはならないと考えています。健全なビジネスとして、さまざまな業界がWin-Winの関係になっていく取り組みであって欲しいと思っており、これまでもそのような主張をしてきましたが、今後もそのように主張していきたいと考えています。

(司会)
 続きまして、鵜浦より人事についてお話させていただくと共に、次期社長に就任予定である澤田のご紹介をさせていただきます。鵜浦社長、よろしくお願いします。

(鵜浦社長)
 持株会社役員として16年間の長きに渡り、私なりに懸命に努めてまいったところです。また直近6年間は社長としてさまざまな変革に努めてまいりました。事前に皆さまから、人事があるとすればという注付きで広報室に寄せられたご質問は、6年間を振り返って欲しいということと、新しい体制について少し話をして欲しいということでした。その一連の流れについて話をします。
 6年前にこの場で、当時の三浦社長から私を紹介してもらいました。6年前の私の発言を覚えている方は少ないと思いますが、こんなことを申し上げました。「あの時に、大きな舵を切ってもらって良かったと、後輩たちに言われるような仕事をしたい」と申し上げました。2度にわたる中期経営戦略の中で、グローバルビジネスを成長の柱にする、国内ビジネスの収益力をもう一度回復させる、といったことを申し上げました。当時、一人負けと言われていたNTTドコモの競争力、減収減益に悩むNTT東西のビジネスの改革など、いくつかの手を打ってまいりました。NTTドコモの料金体系が、大きく家族シェア型に移りました。NTT東西も、小売モデルから卸型の光コラボレーションモデルへの変革を行ってきたところです。固定通信が再び増収に転じることは無い中で、ユニバーサルサービスを維持する義務を負っているNTT東西にとって、固定電話を出来る限り維持するためにどうすべきか、ということで、固定網のIPマイグレーションについても、実施はまだ先ですが、提起してやってきました。また、B2B2Xモデルという形でグループの事業構造も変革していくような、そうした提起をして取り組んで来ました。
 そういった大きな舵を切った後、今後も色々な課題が出てきます。そういった課題に対して引き続き舵を切るのではなく、新しい体制で、大きな舵取りをした後の舵取りをやってもらいたい、ということについては、実は2年前からそういう気持ちでした。篠原副社長を会長に、澤田副社長を社長にという新体制については、私にとっては2年前からの構想でした。B2B2XモデルはR&Dの成果を中心とした取り組みです。篠原副社長にはずいぶんと努力して貰いました。グローバルビジネスの成長、国内ビジネスの収益力強化については、澤田副社長に大変尽力していただいたところです。私は気持ち良く第一線を退きたいと思います。
 澤田副社長は、ご存知の方もたくさんいらっしゃると存じます。これまでの持株会社の中で一番多忙であった副社長です。彼にはNTTセキュリティの社長も兼務してもらいました。グローバルビジネスも取り組んでもらいました。国内ビジネスも取り組んでもらいました。CFOとして、また人事担当としてもさまざまな仕事をしてもらいました。歴代副社長の中で間違いなく一番忙しく、なおかつ成果を上げた副社長です。これで私からの紹介は終え、澤田副社長に譲ります。

社長記者会見の様子(澤田副社長)
 ただいまご紹介に預かりました、澤田でございます。大変過分な紹介を鵜浦社長からいただきまして恐縮しています。本日、NTTグループの決算で、収益、利益、当期純利益の全てが過去最高値をマークしました。付け加えますと、当期純利益は3年前から増益を続けていますので、最高利益を3年間更新し続けているということです。鵜浦社長は、6年前からいろいろな施策に取り組んでいただき、株価は3倍以上、EPSは2倍以上、配当も2倍以上と、大きくこの会社を変えていただきました。その鵜浦社長からの、後任にという話は、光栄であるとともに大変な重責を担わせていただくということですので、身の引き締まる思いです。覚悟して臨みたいと考えています。
 中期経営戦略については今年の秋ということで鵜浦社長から説明がありましたが、バリューパートナーを目指して自己変革をするということについては、3年であれ5年であれ7年であれ、変わらない我々の基本だと考えています。そうした考え方を引き継ぎつつ、EPS成長を目指していく、株主還元もめざしていく、お客さまにも還元し良いサービスを出していく、そういう基本を継承していきたいと思っています。さらに、投資の効率化やコスト削減、新サービス、グローバルなど、新しいことをその延長線上に加えて広げていきたいと思っています。NTTセキュリティは15カ国で1,500人ほどの社員数です。日本人は100人です。非常に大きなダイバーシティの中で、常に心がけてきたことは「integrity」です。日本語では正義、誠実ということになると思います。これからの企業運営、舵取りにおいて、誠実に取り組んで参りたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いします。

(鵜浦社長)
 このあとNTT東西の決算会見があります。また先ほど、NTTデータの人事交代の会見を行ったところです。NTTデータの岩本社長、NTT東日本の山村社長、NTT西日本の村尾社長は、私と同様6年間、グループ全体の大きな事業変革にお付合いいただき、大変な功績があったと感謝しています。
 私からの説明は以上です。

Q 澤田副社長を後任に選んだ理由は、グローバルビジネスを含めて引っ張って来たということだったが、今後新しい体制でどのような形に持っていって欲しいか。どのような期待をしているか。

A 私自身は、やるべきことはやったと思っています。これから色々なことをやってもらうということについては、完全に任せたつもりです。いくつかの過去のことは引き継いできましたが、これから先のことは全く口を出したくないと思っています。何を期待しているかということを、澤田副社長もしくは新体制に申し上げるつもりはありません。私の任期もあと1ヶ月半ありますが、安心して任せられると思っています。

Q これまでは会長になるケースが多かったと思うが、鵜浦社長は今後相談役になるということで、2年前に決めたとの説明があったが、最終的に自分の中で整理が付いた経緯や気持ちを伺いたい。

A 人事のことですので、相談先は三浦会長です。三浦会長からは、2年前には何を言っているのだ、という反応でした。しかし1年前にはご理解いただきました。今年の年明け早々に、篠原副社長の経団連副議長就任に伴う副会長人事を公表する必要があったため、両副社長には早めに伝えようということで、今年の1月に非公式に伝えました。ただ、私自身は2年前にはそのつもりでしたし、1年前には確信を持ち、半年前には発表する準備を整えようと、こういう流れでした。

以上

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