News Release


平成12年4月11日

日本電信電話株式会社


超高精細動画像の広帯域ネットワーク実験に成功
−高品質なディジタルムービーが現実のものに−


 NTTは、従来のディジタルムービーの画質性能を4〜6倍も凌駕する4百万画素(走査線数2000本以上)の超高精細画像(SHDムービー:Super High Definition Movie)の広帯域伝送実験に成功しました。この実験は、NTTが新たに開発したSHD画像のリアルタイム復号技術を用いて初めて実現したものです。今回の実験成功によって、フィルム映画と同等以上の超高精細なディジタル画像をネットワークを利用してリアルタイムに提供する、さまざまな画像情報サービスの実用化の道が大きく拓かれました。(図1


<背景と経緯>

 マルチメディア技術の普及・発展に伴い、美術画像や劇場映画など高画質が問われる映像関連の分野にもディジタル化の波が訪れています。しかし、これらの分野で要求される映像品質を満たすには、高精細といわれるHDTV(High Definition TV)の性能を持ってしても、まだ不十分な場合があります。近年、全ディジタルによるフィルムレス映画上映が行われ話題となっていますが、現状の映像品質(走査線数1000本クラス)では通常のフィルム映画に及ばず、より高精細なディジタルムービーの上映を可能とする新技術が待望されていました。
 NTTではこうしたニーズを先取りし、以前より静止画像や動画像を統一的に取り扱え、かつ専門分野での使用に耐える高品質なディジタル画像プラットフォームの実現を目指して、超高精細画像の研究を進めてまいりました。(図2)映像品質を高めるには必然的にデータ量が膨大になり、データの伝送や蓄積の方法が課題となります。そこでNTTでは、マルチストリームによるATM伝送方式と並列デコード処理を組み合わせたリアルタイムデコーダを新開発することにより、光ファイバなどを用いた広帯域ネットワークによって実用的に伝送できる見通しが得られました。(図3)そして本年3月には、通信・放送機構の幕張ギガビットリサーチセンター(千葉市)とNTT先端技術総合研究所・未来ねっと研究所(横須賀市)の間でJGN(Japan Gigabit Network)を用いたSHDムービーの伝送実験に成功しました。


<技術のポイント>

最大画素数4百万画素(走査線数2000本以上)の超高精細画像を用いた動画像伝送を実現しました。超高精細画像は、通常の映画と同等以上の画質を有しています。
最大6 Gbpsの超高精細動画像データをJPEG方式を用いて150〜600 Mbps(毎秒24〜60フレーム)まで圧縮し、ATMネットワークを用いて伝送を行っています。
32対のATMデータストリームとJPEGプロセッサ・アレイを組み合わせて並列に動作させたSHDデコーダシステムを開発し、超高精細動画像のリアルタイム復号処理を実現しました。



<今後の展開>

 SHDムービーは、真に“映画品質”を実現する次世代ディジタルムービー技術であり、従来技術では画質的にディジタル化が困難であった分野を含む、ほとんど全ての画像情報サービスでの利用が期待されます。
 今後NTTでは、昨年10月より実施中の「未来ねっと検証実験」およびJGNを利用した実験において引き続き本技術の有効性を検証していく予定です。
 また、今回の実験で確認された技術をベースに、データ圧縮率、精細度の向上、さらに周辺技術の検討を進め、次世代マルチメディアネットワークのキラーサービスとなる画像配信サービスの実現を目指していきます。



別紙
図1 将来のディジタル画像配信ネットワーク
図2 SHDムービーの位置づけ
図3 システム構成




<本件に関するお問い合わせ先>

NTT先端技術総合研究所
企画部 真鍋、活田、佐々木
Tel: (046) 240 5152, Fax (046) 270 2365
E-mail: st-josen@tamail.rdc.ntt.co.jp



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