III.国際化の推進 |
| | NTTグループは、国際電話事業等において、2002年度に売上高1,000億円を目指すとともに、次のとおり、高成長分野であるモバイル、IPネットワーク、プラットフォーム事業にフォーカスし、アジアを基盤に欧米へ本格展開する世界のリーディング企業を目指します。
1.モバイル事業 |
| | NTTドコモは、iモード、IMT-2000技術等の国際的な競争力を背景に、世界の主要な通信事業者と出資・提携関係を構築し、米欧についてはモバイルマルチメディアサービスの本格的立ち上がりを捉えた事業展開、アジアについては音声主体の潜在成長力を重視した事業展開に積極的に取り組みます。
また、世界の有力マルチメディア事業者との提携により、モバイルインターネット等でのデファクトスタンダードの確立を図ります。 |
| | 2.IPネットワーク事業 |
| | NTTコミュニケーションズがNTTドコモと共同して、主としてアジア・米国においてグローバルなIPネットワーク・IPコネクティビティを整備し、日本のグローバル企業や日本・アジアへ進出を狙う海外のグローバル企業のボーダレスなニーズに対応します。 |
| | 3.プラットフォーム事業 |
| | 急速に拡大するEC市場の獲得を目指して、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTデータ等グループの総合力を結集するとともに、必要に応じてパートナリング及びアライアンスを展開することにより、グローバル情報流通プラットフォーム事業(ASP、データセンタ等)を推進します。 |
IV.技術力強化 |
| | 21世紀の情報流通産業を支える光インフラの上に、安心・安全・便利・快適なネットワーク社会の実現を目指したR&Dを推進します。
具体的には、
| <1> |
光インフラの双方向性、高速・大容量性を活かした、映像を中心とする“リアリティ”を伝える通信技術、ネットワークを安心・安全に利用できるようにするための情報流通プラットフォーム技術などを提供するとともに、光ソフトサービスとでも呼ぶべき革新的アプリケーションや、国際競争力のある新たなビジネスモデルを創出し、情報流通産業の多様化をリードします。 |
<2> |
また、人にやさしい機器やサービスの出現と相俟って、顕在化しつつある情報リテラシー、ディジタルデバイド等の課題を克服し、よりフェアーで活力のある社会への移行に貢献します。 |
当面は、以下の3分野の研究開発を強化し、その成果をグループ各社のミッションに応じて提供することにより、様々な事業分野で新たな事業領域を開拓し、情報流通社会の活性化に貢献します。 |
| | (1)DoPN(Data over Photonic Network) |
| | | 超大容量のバックボーンをベースとする各種ネットワークサービス、多彩なアクセスサービスを提供するための次世代ネットワークの技術開発を推進し、フォトニックネットワークを基盤とした安価で超高速な通信インフラを提供していきます。
| ・ |
ベストエフォートからギャランティードまでの中高速IP及びIP-VPNサービス |
| ・ |
映像のライブ/蓄積配信サービス |
| ・ |
固定・移動の次世代バックボーン |
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| | (2)リッチインターネット |
| | | 安全で信頼できる商取引のための情報流通プラットフォームを実現する研究開発を推進し、誰もが日常的にインターネットを利用する環境を実現することで、ネットワーク上の各種サービス市場、コンテンツ流通市場を活性化します。
| ・ |
光インフラ上でサービス展開する教育・地図・医療などのソリューション |
| ・ |
認証・決済・ICカードなどの商取引プラットフォーム |
| ・ |
著作権保護・不正使用追跡などコンテンツ流通のためのプラットフォーム |
|
| | (3)シームレス・フル・グローバル |
| | | 電話、インターネット、モバイル、光を自在に使いこなすための技術開発を推進し、グローバルに活動するユーザのための豊かで質の高い生活環境を実現します。
| ・ |
家電/モバイル機器/ポータルが連携するSOHO、ホームネットワークアプリケーション |
| ・ |
動画を含めたマスユーザのコンテンツ発信を可能とするホーム情報機器との連携サービス |
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V.グループ運営 |
| | 1.ミッションの明確化 |
| | NTTは情報流通産業を核としてグループを構成しておりますが、このグループ各社を、会社の形態、対象とする市場、業務内容等を考慮して次の4つのグループに分類し、それぞれのミッションを明確にするとともに、各社の進むべき方向を示すことにより、各社が、これに基づき自主性・自律性を発揮してダイナミックに事業を展開し、グループトータルとして事業基盤の確立を図ります。
とりわけ、異業種、ベンチャー等の多様な事業者がしのぎを削る新たな事業分野においては、グループ各社の事業領域を予め固定せず、各社が自由な経営判断に基づき活力ある事業展開を行うことにより、新事業の開拓に積極的に取り組んでいきます。
(1)1類:規制会社(東西地域会社) |
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| ・ |
情報流通基盤としてのアクセス回線の光化等によるサービスの高度化・低廉化・多様化 |
| ・ |
財務基盤の確立とユニバーサルサービスの安定的提供 |
| ・ |
地域通信市場の競争の本格化に向けた競争力強化 |
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| | (2)2類:競争会社(NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTTドコモ) |
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| ・ |
自由競争下での情報流通サービス事業の拡大 |
| ・ |
国際展開 |
| ・ |
競争力の強化 |
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| (3) |
3類:経営資源活用会社(ME各社、NTTファシリティーズ、NTTコムウェア 等) |
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| ・ |
受託業務の効率化(孫会社の活用を含む)によるサービス提供会社(1類及び2類)の競争力強化 |
| ・ |
受託業務での技術・ノウハウを活用した事業領域の拡大等 |
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− |
ME各社におけるメンテナンス・インテグレーション事業(ヘルプデスク、オンサイトメンテ、ユーザネットワーク監視、ホスティングサービス等) |
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− |
NTTファシリティーズにおける情報環境構築サービス(データセンタ・コールセンタ等の高信頼電源、空調、セキュリティ等の設計・工事監理) |
なお、現在、3類会社で実施している受託業務と関わりのない新規事業については、一定規模になった時点で切り出し、4類会社として独立させることを検討します。
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| (4) |
4類:新事業開拓会社
(NTTエレクトロニクス、NTTPC-コミュニケーションズ、GrRホームネット 等) |
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| ・ |
グループ外市場における新規事業領域の開拓 |
| ・ |
独自の強み(コア・コンピタンス)の確立、外部の有力なパートナーとの出資・提携等による競争力の強化 |
| ・ |
成長ステージ等に合わせて上場等を検討 |
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| | 2.人員再配置と雇用の流動化 |
| | 市場の変化に対応したグループ会社間の人的資源の再配置を推し進めるとともに、今後は、グループ会社間で競争力や利益率に大きな格差が生じることが想定されることから、各社の業績、業務内容、地域性、個人成果・業績等に応じた処遇の実現に向け取り組んでいきます。
(1)人員の再配置 |
| | | 人的資源の最適配置の観点から、東西地域会社の人員を中心に、固定電話分野から情報流通分野へのシフト、市場性のある大都市圏へのシフト等を行うとともに、グループ内他社の事業開拓・拡大に伴い必要となる人材を東西地域会社からシフトする等により、約2万7,000人の人員再配置を実施します。
更に、スピーディーかつ的確な人材配置を円滑に行うため、流動性の高いグループ内労働市場の形成を図るとともに、グループ外からのプロフェッショナル人材の獲得など、雇用環境の流動化に対応できる人事・処遇体系の多様化について検討していきます。 |
| | (2)成果・業績重視の徹底 |
| | | これまでの処遇における年功的要素や画一性を極力排するとともに、個人成果・業績の反映幅をより拡大していくことにより、「グローバル情報流通企業グループ」に相応しい、個人の積極性やチャレンジ精神を最大限発揮できる処遇体系の確立を図ります。
特に、管理職については、定期昇給の廃止など、既に年功的要素を完全に排しておりますが、2000年度中に、更なる成果・業績重視の徹底により、ボーナス個人差が最大3倍にまで拡大するよう見直しを行います。 |
| | 3.コスト構造の改革 |
| | NTTグループは、中高年が高い比重を占める社員構成、重層的な外注構造など我が国産業に共通の構造的課題を抱えておりますが、ビジネス拠点の集約・組織のフラット化等業務運営体制の効率化、人員の再配置、成果・業績重視の徹底によるコスト・パフォーマンスの向上、設備投資の徹底した効率化、業務委託構造の見直し等に取り組み、コスト構造の改革を進めていきます。 |
VI.株主重視 |
| | 1.投資リターン重視の経営 |
| | 株主の負託に応え、NTTグループの企業価値の増大を図るためには、計画的インフラ整備型から需要対応型へという設備投資のパラダイム転換、及び設備中心の投資からR&Dへの投資、さらには広く事業全般に対する出資までの投資概念の広がりを踏まえ、グループ各社が「投資リターン重視」を経営の基本に置いて、事業活動を行っていく必要があります。
そのためには、NTTグループとして統一的なリターン評価の尺度が必要となりますが、具体的には、グループ各社が行う事業分野毎の成長段階(新規、成長、成熟の3段階)やリスク特性等に応じた指標を用いてモニタリング及び評価を行うこととします。 |
| | 2.グループ経営指標 |
| | 既に、企業価値の最大化を図る観点から、キャッシュフローを重視した経営指標として、EBITDAマージン、フリーキャッシュフロー、ROCEを導入しているところであり、本3ヵ年経営計画においても、NTTグループの最重要目標と位置付け、その達成に向けて諸施策を着実に実行していきます。 |
| | 3.IR活動の充実 |
| | NTTは、株主に対して、常に経営の目指す姿を明確に伝える「顔の見える企業」でありたいと考えております。そのため、トップマネジメント自身が内外の機関投資家やアナリストに対し、経営戦略・方針を語りかけていく場を充実します。 |
VII.企業カルチャーの革新 |
| | NTTグループは、豊かな情報社会の実現に貢献するという社会的使命を自覚し、お客様に最高のサービスと信頼を提供する事業活動を通じて、「新しい時代を切り拓くNTT」をコーポレートブランドとして認知して頂けるよう努めていきます。
1.情報開示の充実 |
| | NTTグループは、株式会社として商法に基づく情報開示はもとより、グループ各社の特性(例:上場企業、電気通信事業者、特殊会社)に応じて、各社が情報開示を行っているところでありますが、今後は、連結重視の企業会計制度への移行を踏まえ、NTTグループとしての情報開示に積極的に取り組んでいきます。 |
| | 2.企業倫理の徹底 |
| | NTTグループは、法令・契約を遵守することはもとより、社会的良識に基づく行動を実践し、公正・透明な事業活動を行うことにより、株主、お客様、取引先、社会等から信頼される企業グループであることに最善の努力を尽くします。
とりわけ、お客様情報の漏洩は、お客様からの信頼を失い事業運営に深刻な影響を及ぼす重大な問題であることから、お客様情報管理の徹底を図るため、政府の「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」を遵守することはもとより、モラルの向上及びチェック体制の強化等の各種施策に取り組んでいきます。 |
VIII.NTTグループの構造的課題 |
| | NTTグループは、現在のグループフォーメーションの下で、公正競争に配意しつつ事業の発展に努め、株主及びお客様の期待に応えていく考えでありますが、<1>移動通信とインターネットの急速な普及や地域通信市場の競争本格化という市場構造の急激な変化、<2>グローバル・メガキャリアによるダイナミックなM&Aの展開や国内通信事業者の統合・合併という事業構造の急激な変化とグローバル化など、取り巻く経営環境は再編成を論議していた当時から大きく変化しています。
このような変化に対応するため、NTTグループとしては、将来のグループフォーメーションの見直しについて、地域通信市場における競争が進展する中でのユニバーサルサービスの維持構造のあり方や、激しいM&Aが進行するグローバル競争の中で自己責任の下に迅速な対応を可能とするための会社経営のあり方等を中心に、2002年度以降速やかに実現することを念頭に、関係各方面の理解を得つつ、検討を進めていきます。 |
IX.3ヵ年経営目標 |
| | NTTグループが、以上の取り組みを通じて、本計画の最終年度(2002年度)に達成を目指す経営目標は、別紙のとおりであります。 |
本経営計画に含まれる将来の予想に関する各数値は、現時点における情報に基づき判断したものでありますが、今後、日本経済や情報通信業界の動向、新たなサービスや料金水準等により変動することがあり得ます。
従って、当社として、その確実性を保証するものではありません。 |
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