2000年12月14日

日本電信電話株式会社



電気通信審議会第一次答申(案)に対するNTTの考え方


1.  本日、「IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策の在り方」に関する電気通信審議会IT競争政策特別部会の第一次答申が発表されました。


2.


 NTTは、これまで、同特別部会のヒアリングや第一次答申(草案)に対する意見書等において、
(1)  再編成の枠組みの下で、再編成の目的である国際展開を着実に進めるとともに、我が国の緊急課題であるIT革命の推進に貢献していきたいと考えている。
(2)  NTTの再編成は、公正競争条件の整備や株主の権利保護など様々な角度から長い議論の末に導かれた結論であり、このため昨年7月にNTT組織の大改革を行ったばかりである。
(3)  したがって、再編成の枠組みを前提に、市場変化に対応するために必要な法制度の一部修正をお願いする。具体的には、<1>株式関係規制等の緩和・撤廃、<2>競争下におけるユニバーサルサービス確保の在り方の明確化、<3>競争下で光インフラの整備を促進するための競争政策の確立である。
 との基本的考え方を申し上げてきました。


3.


 今回の答申においては、経営効率化等に関する自主的計画が触れられておりますが、NTTグループとしては、今後とも、中期経営改善施策を着実に推進するなど経営の効率化に努めることにより、料金の低廉化を図るとともに、IT革命の推進に向けた高速インターネットアクセスサービス(ADSL、光)の提供、及びグループ運営のメリットを活用した積極的な国際展開等に自主的に取り組んでいく考えであります。
 したがって、答申が、「2年経過した時点で、なお十分な競争の進展が見られない場合、完全資本分離を含め現在の持株会社形態の抜本的な見直しを実施する」としている点について、弊社としては、完全資本分離を伴う見直しは到底受け容れられないと考えております。


4.


 また、答申は、全体としては、国内の電話市場における競争促進の観点から、NTTグループに対する規制強化の色彩が強い内容であり、<1>IT革命の推進に貢献するためのNTT東西の自立化、<2>国際競争力の強化等の喫緊の課題に十分応えていないと考えておりますが、個々の答申内容についてのNTTの考え方は、以下のとおりであります。

(1)

 NTTグループの資本関係の維持は、グループ運営による国際競争力の強化、現行配当水準の維持、NTT東西の経営効率化のための円滑なグループ内人員流動実施等のために必要なものであり、株主利益の観点から、経営の自主的判断で決定すべき事項であると考えております。

(2)

 地域電話市場においては、設備ベースの競争が現実には起こらないことを前提に、ネットワークのオープン化や長期増分費用方式等の導入により、利用ベースでの競争が進展しております。一方で、コミュニケーションズ・ドコモは、今後拡大が予想されるインターネット・データ通信分野に注力しており、仮に資本関係を低下させたとしても、両社が設備ベースで地域電話市場に参入することは現実的には考えられません。

(3)

 IT革命の推進に向け、NTTは、光インフラは今後とも競争下で構築されるものであり、その投資インセンティブを損なわないよう、指定電気通信設備規制から除外し、自由競争原理に基づく他事業者と平等なルールとすることを要望しましたが、答申は、「地域通信市場=全体としてNTT東西の独占」という前提に立ち、インターネット/電話、光/メタルという市場環境の差異を考慮した競争政策を示しておりません。

(4)

 答申は、NTT東西の業務範囲規制について、一定の条件付きで緩和することを認めておりますが、電話からインターネットへの需要シフトが不可避である中で、NTT東西が財務基盤を確立し、IT革命の推進に貢献するためには、早急に業務範囲規制を緩和することが必要であると考えます。
 また、米国の地域電話会社でも認められており、既にNTT東西が実施している子会社を活用したインターネット関連分野での事業領域拡大に新たな規制を課すことは、子会社を通じたNTT東西の事業の活性化・経営効率化を阻害することとなります。

(5)

 長距離・移動体市場は既に十分競争が進展しており、ボトルネック性もないことから、諸外国で規制の例がない長距離事業者のコミュニケーションズはもとより、ドコモについても支配的事業者として非対称規制する必要はないと考えます。
 また、非対称規制により、国内市場での競争力が弱められる結果、市場普及率がキー・ファクターである世界レベルでのデファクト・スタンダード競争(iモードなど)に勝ち残ることができなくなります。

(6)

 答申は、NTT法の外資規制の緩和(1/3未満まで)及び新株発行認可制の緩和については平成13年中に実施すべきと明示しておりますが、NTT法の事業に直接介入する規制(事業計画、利益処分、役員選解任の認可制)についても、急激に変化する市場に対応し機動的な経営を行っていく観点から、早期撤廃が必要であると考えております。




日本電信電話株式会社
代 表 取 締 役 社 長
宮 津 純 一 郎



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