(報道発表資料)

2002年3月11日

日本電信電話株式会社
株式会社 保健同人社


光ブロードバンドでカウンセラ相互の連携を容易にする
テレワーク支援サービスの共同実験を開始


―HIKARIコミュニティ・コラボレーションサービスにより
光マーケットクリエーションを推進―


 日本電信電話株式会社(以下 NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮津純一郎)と株式会社保健同人社(以下 保健同人社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大渡 肇)は、テレワーク(*1)に従事する健康相談カウンセラの業務を円滑にする、新しい支援サービスの共同実験を本年3月中旬より8月末までの約6ヶ月間実施します。

 本共同実験は、24時間体制で電話健康相談を行っている保健同人社の本社・支局・在宅のカウンセラをBフレッツで結び、光ブロードバンドの特性を活かした多地点TV会議システムで勤務中のカウンセラ相互の連携を容易にするとともに全員の状態を把握します。
 このシステムにはカウンセリング中に困った時や疑問点がある時などに、相談したい他のカウンセラに呼びかけるだけで、騒がしい場所でも必要な音声だけを拾って自動的に2者間のTV会議室が設定でき、適切なアドバイスを得ることが出来る技術が使われています。
 このシステムや各種技術の評価・検証を行い「光ブロードバンド時代のテレワーク支援サービス」の実現を目指します。

<共同実験の背景>
 テレワークは、場所や時間などの制約にとらわれない新しい労働のスタイルとして、10年以上前から様々なトライアルが行われてきましたが、管理者の側からは勤務者の管理が難しい、評価がしにくいなど、勤務者の側からはコミュニケーション不足など、様々な課題が指摘され、普及の妨げとなっておりました。これらのテレワークに関する諸問題を解決する手段のひとつとして、光ブロードバンドが、期待されています。
 保健同人社は、1988年から健康保険組合・共済組合・企業との契約により電話健康相談事業に取り組んできました。この電話健康相談は、本社・支局に勤務するカウンセラに加え、在宅の保健婦も参画できるシステムを作って、24時間/365日体制のサービスを実施しています。保健同人社では、電話健康相談事業において、これまで多くの実績を積み重ねると共に、相談環境を常に改善して、より高度な電話健康相談サービスの提供を目指してきました。

 一方、NTT研究所は、高速・広帯域、双方向、メディア融合といった光ブロードバンドの特性を生かしたHIKARIコミュニティ・コラボレーションサービス(*2)の開発を進めてきました。
 今回、この2社の連携により、テレワーク業務の問題点を解消する新しいコミュニケーションサービスとして、光ブロードバンド時代のテレワーク支援サービスの確立を目指すと共に、NTTが推進する光マーケットクリエーション活動(*3)につなげていきたいと考えています。

<共同実験の概要>図1.参照
 電話健康相談を行っている保健同人社の本社・支局・在宅のカウンセラをBフレッツでつなぎ、多地点コラボレーションシステム「NetOfficeHIKARI」(*4)により、いつでも勤務中のカウンセラ全員の状態を把握し、困った時や必要な時に他のカウンセラの名前を呼びかけるだけで、自動的に2者間だけのTV会議室が設定され、カウンセラ間での相談やアドバイスを得ることが出来るというテレワーク支援サービスです。

1) 実験期間
フェーズ1(3月中〜4月) 

実現場(本社/支局/在宅)におけるゾーン分離収音技術(*5)の評価検証
  フェーズ2(5月〜8月下)  ゾーン分離収音技術・音声認識技術「VoiceRex」(*6)を組み込んだ「NetOfficeHIKARI」による総合的な評価・検証

2)

実験システム(図2.参照
 保健同人社の本社・支局・在宅(東京・大阪・名古屋)を「NetOfficeHIKARI」で結び、ゾーン分離収音技術と音声認識技術「VoiceRex」などを使い、健康相談者との会話とカウンセラ相互の会話を分離し、業務の流れを妨げない構成とする。


<共同実験の目的>
 保健同人社は、カウンセラの深夜・在宅勤務での孤独感の解消、カウンセラ間の一体感の醸成、 管理者側からのカウンセラ勤務状況の把握/支援等を目指します。
 NTTは、多地点コラボレーションシステム「NetOfficeHIKARI」の適用性、ゾーン分離収音技術と音声認識技術「VoiceRex」の有効性を確認するとともに、光ネットワーク接続により、あたかも同じオフィスに居るかのような環境の実現を目指します。

<今後の予定>
 光ブロードバンドは、広帯域による高品質な双方向コミュニケーションと常時接続によるテレワーク支援サービスを提供可能にします。
 今後は、本実験の評価・検証結果をもとに、テレワーク支援サービス基盤の確立を図り、電話健康相談に限らず、テレワーク業界全般への展開を目指します。また、本サービスをもとに、より高度な在宅テレワーク環境を実現し、電話健康相談サービスのより一層の充実を図ります。



<用語解説>
*1:テレワーク
 テレワークとは、テレ「Tele−遠い、遠隔」とワーク「Work−働く、仕事」とを組み合わせた言葉で、電話やファクシミリ、電子メールなどの情報通信手段を用いて自宅やサテライトオフィスで働くことを指しています。

*2:HIKARIコミュニティ・コラボレーションサービス
 高臨場感空間を共有し協調作業を可能とするサービス基盤であり、医療、福祉、環境、公共、製造等での利用を想定しています。

*3:光マーケットクリエーション活動
 NTTが業界パートナーと連携して、光ネットワークのもつ「高速・広帯域」、「双方向」、「複合メディア融合」といった特長を活かした「光ならでは」の新しい情報流通サービスを世の中のお客様に提供し評価していただくことによって、光の需要開拓を図り、新たな市場を創造していく活動であり、平成12年11月に発表しました。
(http://www.ntt.co.jp/news/news00/0011/001128.html)

*4:多地点コラボレーションシステム「NetOfficeHIKARI」
 ブロードバンド向け遠隔コラボレーションシステムです。多地点間での高品質な映像、音声通信に加え、資料共有、アプリケーションの共有が可能です。インターネット、イントラネットに接続したパソコンから参加が可能で、NAT、HTTPトンネリングに対応しています。
 ASPサービスとして提供することができ、少ない初期投資で導入が可能です。会議の開催もメールによって通知でき、グループウェアとの連携など、用途によって柔軟にカスタマイズが可能です。テレワーク、遠隔会議、遠隔教育、遠隔プレゼンテーションに加え、1000人規模のパネル討論にも適用できます。

*5:ゾーン分離収音技術
 騒がしい場所で、欲しい音声のみを収音する技術です。例えれば、空間を仮想の「音響カーテン」でさえぎったようなもので、欲しい音だけを選択的に収音することが可能です。
 共同実験では、この技術をオフィス、家庭などの騒がしい場所での音声入力手段として用いることにより、ネットワークで繋がった遠隔カウンセラ同士の音声での呼び出しを可能にし、カウンセラ同士の一体感の形成を目指します。

*6:音声認識技術「VoiceRex」
 音声認識とは人間の話した言葉をコンピュータで聞き分ける技術です。音声は人間にとって最も基本的で、かつ慣れ親しんでいるコミュニケーションの手段であるため、複雑化する情報通信サービスを誰にでも容易に操作できる有望な技術として、音声認識に注目が集まっています。
 例えばパソコンに向かって相手の名前を言うだけで、相手の名前を認識しTV電話を接続するといった今回の共同実験のような使い方が可能となります。NTT研究所では古くから音声認識技術の研究実用化に取り組んでおり、テレホンバンキングやボイスポータルなど電話系のサービスにも音声認識技術を応用しています。



図1 テレワーク支援サービスのイメージ
図2 実験システムの構成




【本件に関する問い合わせ先】
NTT情報流通基盤総合研究所
企画部 広報担当 飯塚、佐野、池田
Tel. 0422-59-3663
E-mail:koho@mail.rdc.ntt.co.jp

株式会社 保健同人社
社長室 稲岡、デジタル開発室 石野
Tel.03-3234-8102
E-mail:info_desk@hokendohjin.co.jp



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