(報道発表資料)

平成15年2月17日

日本電信電話株式会社
エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社
株式会社ブルーノートジャパン
株式会社国際観光会館
株式会社ジャスマック


“光”ブロードバンドによる
高品質ライブ映像のリアルタイム配信トライアル


 NTTグループは、昨年11月に「“光”新世代ビジョン:ブロードバンドでレゾナントコミュニケーション*1の世界へ」を策定し、お客様にとって真の扱いやすさを追求したレゾナントなコミュニケーションネットワークの構築の実現と、これを活用する多彩で豊富な新サービスやビジネスモデルの創出に向け、総力をあげて取り組んでいます。
 この度、日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社(以下NTT−BB、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:白川英俊)、株式会社ブルーノートジャパン(以下BNJ、本社:大阪市、代表取締役:伊藤洋介)、株式会社国際観光会館(以下国際観光会館、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石津司郎)および株式会社ジャスマック(以下ジャスマック、本社:東京都港区、代表取締役社長:葛和伸隆)は、“光”ブロードバンドを介して、東京・青山のブルーノート東京ライブ公演を、上映・音響設備の整った遠隔のホテル内施設でリアルタイムにお楽しみいただくサービス(以下、本サービス)を、本年3月から6月まで試行的に提供します。
 本サービスでは、NTT研究所が開発した配送制御技術により、IP*2ネットワークを利用して6MbpsのMPEG2*3映像を品質の劣化無く安定的にリアルタイム配信します。


1.経緯と目的
  今まで、インターネットでは、6Mbpsクラスの高品質ライブ映像をリアルタイムに楽しむことは困難でしたが、NTT研究所が開発した配送制御技術は、既存の安価なIPネットワークを利用した場合でも、6MbpsのMPEG2映像を品質劣化なく配信することができ、新たなサービスの提供を可能としました。
 本サービスでは、上記技術のフィールドにおける検証とあわせて、参加各社が“光”ブロードバンドによってそれぞれの強みを活かした新たなサービスの事業性について検討することを目的としています。


2.試行サービス概要
  本サービスは、東京・青山のブルーノート東京における世界的にも著名なジャズミュージシャンによるライブ公演を、東京・芝のセレスティンホテル(運営:国際観光会館)のタバーン&グリル「グラン・クロス」および北海道・札幌のジャスマックプラザホテルの多目的ホール「ザナドゥ」の大型スクリーンにリアルタイムに再現し、ご飲食とともに臨場感にあふれるライブ映像をお楽しみいただくものです。


3.各社の役割
  NTT研究所は、HSAC*4で規定したVOD*5制御プロトコル、およびネットワークにおける品質劣化に対してMPEG2高品質映像の品質を維持する機能を実装した映像配信システムを開発し、実験に提供します。
 NTT−BBは、既に商用化している本格的ブロードバンドサービスBROBA(ブローバ)の全国規模のコンテンツ配信ネットワークを活用し、6Mbpsの高品質コンテンツをセキュアかつ安定的にブロードバンド配信します。
 ブルーノートジャパンは、“光”ブロードバンド環境を利用することで、ライブハウスへ行くことが難しいユーザでも、地理的時間的な制約を越えて、世界的に著名なジャズミュージシャンのライブを遠隔地で同時に体感できる機会を創出します。
 セレスティンホテル、ジャスマックプラザホテルは、“光”ブロードバンド環境を利用して、著名ミュージシャンの公演を遠隔からホテルへ同時中継することで、公演会場のライブ感を共有しつつ食事も楽しめる、新しいサービスをご提案します。


4.技術のポイント
4−1.システム概要
  本サービスでは、ブルーノート東京で収録された映像をNTT東日本の映像専用線サービス(メガライブ)によりNTT−BBまで伝送し、NTT−BBの全国をカバーしたコンテンツ配信ネットワークを介して、最終的にNTT東日本の地域IP網(B フレッツ)を利用してホテルへ配信します(別紙1参照)。


4−2.HSACプロトコルによるライブ配信
  NTTおよび国内外配信機器ベンダで構成するHSACにおいて、昨年規定されたVOD制御プロトコルを実装した配信サーバシステム、セットトップボックス*6等の機器の試行サービスへの提供により、フィールド試験を実施します。


4−3.品質維持のための配送制御方式
  従来のライブ映像配信では一般的に処理負荷が小さく遅延が少ないUDP*7方式が用いられていました。ただし、UDP方式はネットワークにおけるデータ欠損に対する補償機構がありませんので、高品質の映像の長時間配信には適していません。NTT研究所では、高ビットレートのMPEG2ストリームを品質の劣化無く配信するために、UDPを用いた上でデータ欠損時に速やかに再送を行う方式を新規に開発いたしました。この方式を既に開発済の「ライブストリーミングスイッチ(LSS)プラットホーム」へ実装することで、低コストのIPネットワークを用いて、高品質映像の配信を可能としました.(別紙2参照)。


5.今後の展開
  本年3月から6月まで、月6回程度を目標にサービス提供を行います。スケジュールの詳細は、下記各ホテルのウェッブサイト、ポスター等でお知らせいたします。入場予約は、各ホテルで、電話およびEメールにて受付けます。
 参加各社は、本年6月までに事業性の検討および技術的な検証を行い、その結果を踏まえて事業化判断を行ってまいります。

 
    セレスティンホテル   www.celestinehotel.com
    ジャスマックプラザホテル   www.jasmacplaza.jp



【用語説明】
(*1) レゾナントコミュニケーション
 平成14年11月にNTTが「“光”新世代ビジョン」構想の中で提唱。「レゾナント」は英語の「共鳴する、共振する、響く」の意味を持つ形容詞です。
(*2)IP(インターネットプロトコル)
 インターネットで標準化された通信相手に情報を送り届けるために使われる取り決めです。
(*3) MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)
 MPEGは動画像圧縮に関する国際標準方式。そのうちMPEG2は、HDTVを含むテレビ映像など高品質な映像の標準符号化方式で、DVDやデジタルテレビ放送にも適用されています。
(*4) HSAC(光サービスアーキテクチャコンソーシアム)
 光ブロードバンド時代のサービスのあり方を検討し、光サービス基盤が具備すべきインタフェース条件を明確化することを目的とした団体です。
http://www.hikari-sac.org/
(*5) VOD(Video On Demand)
 映像配信形態の一つで、VOD制御プロトコルを用いることで、利用者の要求に応じて映像の再生、停止、一時停止などが可能です。
(*6) セットトップボックス
 一般のテレビ等に接続してさまざまな機能を提供する装置。衛星放送、CATV放送の受信機、VOD用端末、インターネット端末などがあります。
(*7) UDP(User Datagram Protocol)
 パケットの送達性を保証しないプロトコル。受信確認、再送等のオーバーヘッドがないため高速に処理可能。



(別紙1)配信システムの概要
(別紙2)品質維持のための配信制御方式



【本件連絡先】
  日本電信電話株式会社
    広報室 大道、高屋 03−5205−5550
    ブロードバンド推進室 黒沢、山口 03−5205−5631
  NTTサイバーコミュニケーション総合研究所
    企画担当 落合、山下、萩野 046−859−2032
  エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社
    総合企画部 祷(いのり)、尾市(おいち) 03−5299−6034
  株式会社ブルーノートジャパン
    広報担当 大林、常盤、田中 03−3407−5531
  株式会社国際観光会館 セレスティンホテル
    総副支配人 橋口、営業企画オフィス 近藤 03−5441−4111
  株式会社ジャスマック ジャスマックプラザホテル
    営業本部 菅原(慎太郎) 011−551−3333


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