News Release

平成15年7月7日


電子透かしを利用したインターネットアクセスプラットフォーム
『サイバースカッシュ』を開発
―印刷された画像を読み取るだけで簡単に関連情報へアクセス―


 日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)は、NTTサイバーソリューション研究所(以下、SL研)の電子透かし技術(※1)を基盤としたインターネットアクセスプラットフォーム『サイバースカッシュ』を開発しました。
 今回新たに開発した『サイバースカッシュ』は、これまで主に著作権管理の分野で利用されていた電子透かし技術を応用し、印刷した画像の中に誘導したいホームページのURLを示す電子透かしを埋め込み、その画像をWebカメラやiアプリ(※2)対応カメラ付き携帯電話(以下、カメラ付き携帯電話)で読み取るだけで、指定されたホームページ等に自動的にナビゲートする新しいサービスプラットフォームです。電子透かし読み取りソフトとしては、今回新たにWebカメラを接続したPC上でWebカメラを対象画像へ向けるだけで自動的に読み取りができる『スカッシュリーダ:Active-X版』と、カメラ付き携帯電話で対象画像を撮影するだけで読み取りができる『スカッシュリーダ:iアプリ版』を開発し、PCとカメラ付き携帯電話からのインターネットへのアクセスのサポートを可能といたしました。
 eコマースやホームページ連動型の販売促進キャンペーンなど企業のインターネット利用が高度化する中、広告媒体や各種販売促進ツールからの効率的な誘導や、エンターテイメントへの展開など、幅広い分野での適用が期待されます。
 この『サイバースカッシュ』は、SL研実験サービスサイト『サイバートライアル』(http://www.cyber-trial.com/)(※3)にて7月8日より、約6ヶ月間提供いたします。本トライアルでは、サイト上に電子透かしが埋め込まれた画像(Webカメラ専用/カメラ付き携帯電話専用)をご用意しており、この画像をプリントアウトしたものにWebカメラを向けるだけもしくはカメラ付き携帯電話で撮影するだけで、『サイバースカッシュ』の機能を体験していただくことができます。また、先着1,000名さまに無料にて電子透かし入りネームカード『スカッシュカード』(PDFファイル)をご提供いたします。(別紙1
 本トライアルを通じて、ご試用いただく皆さまの声を集約することで、実環境における技術の有効性や信頼性を検証するとともに、新たなサービスの基盤となる研究開発へ反映することを目的としています。


1.『サイバースカッシュ』開発の背景
 現在、多くのポスターやパンフレット・雑誌・会社案内などにはURLが記載され、紙面に載せることのできない詳細情報や最新情報、関連するサービスがインターネット上で提供されています。しかし、これら印刷物を見ながらURLを入力することは面倒であったり、同一紙面に複数の情報を紹介する場合にトップページのURLだけが記載されることが多く、情報が探しにくいなどの課題がありました。
 今回提供する『サイバースカッシュ』では、紙面上のいろいろな画像から直接目的とする情報にリンクさせることができるため、ユーザは画像を読み取るだけで手軽に目的の情報にたどり着くことができます。また、離れたところにあるポスターや看板などからも、カメラ付き携帯電話で撮影するだけで、関連する情報を取り出すことが可能になります。(別紙2


2.『サイバースカッシュ』技術のポイント
(1)Webカメラ付きPCによる電子透かし読み取り技術
 電子透かし技術は、著作権管理などの保護技術として利用されており、一般ユーザに電子透かし読み取りソフトを提供する際には、常にセキュリティ上の課題がありました。今回、電子透かし読み取り処理プログラムを2分割し、その重要部をセンタ側に配置してアタック耐性を持たせることにより、端末上で動作するユーザインタフェースプログラムの配布を可能としました。また、端末側に搭載するプログラムをActiveXコントロール(※4)化することで、ユーザは特別なプログラムをインストールすることなく、Webブラウザのみで電子透かし読み取りを可能としました。
(2)カメラ付き携帯電話による電子透かし読み取り技術
 カメラ付き携帯電話自体に電子透かし読み取り機能を搭載することは、処理能力やメモリ容量上の問題から、実現には多くの課題があります。一方、携帯電話で撮影した写真を1枚だけサーバに送信して、サーバ側で電子透かしを読み取る方法も、カメラの性能、撮影条件などの問題から読み取れない場合がほとんどでした。今回、適用範囲を限定し、電子透かしの埋め込みと読み出し方法を、カメラ付き携帯電話へとチューニングすることで、市販のカメラ付き携帯電話を電子透かしリーダとして利用することを可能とするiアプリを開発しました。


3.『サイバートライアル』のご利用方法
 ご利用にあたっては、『サイバートライアル』のトップページから「利用者登録」を行うことでどなたでもご利用いただけます。また、『サイバースカッシュ』のご利用に必要なシステム環境および手順などの詳細につきましては、トライアルサイト上の『サイバースカッシュ』ご利用方法(http://squash.cyber-trial.com/howto.html)をご覧ください。


4.『スカッシュカード』プレゼントの概要
 「サイバースカッシュ」サイトでご希望いただきます、先着1,000名の方に電子透かしの入ったネームカード『スカッシュカード』(PDFファイル)をご提供いたします。この『スカッシュカード』をプリントアウトして、お友達などにお配りすれば、それを受け取ったお友達は、『スカッシュリーダ』のインストールされたカメラ付き携帯電話で『スカッシュカード』を撮影するだけでWeb上に登録された、隠されたメッセージを見ることができます。また、このメッセージはPC上でいつでも変更ができるため、様々な情報発信が可能です。


5.今後の展開
 NTTでは、『サイバースカッシュ』の本格提供に向け、更なる研究開発を行ってまいります。さらに、益々普及するカメラ付き携帯電話を用いて、リアルな世界とサイバーな世界とを橋渡ししていくことで、より便利でより楽しくご利用いただけるサービスの基盤となる研究開発を進め、NTTグループ各社と連携し、それらの技術を盛り込んだ新たなASP(※5)サービスの実現に取り組んでいきます。



[用語解説]
(※1) 電子透かし技術
画像や動画などのコンテンツ自体に、品質に殆ど影響を与えず、別の情報を埋め込む技術。
(※2) iアプリ(i-appli)
NTTドコモの「iモード」対応携帯電話で利用できるアプリケーションサービス。対応した携帯電話には、Java言語で作成したプログラムの実行環境が搭載されており、Java言語で作成したアプリケーションソフトをダウンロードして実行することができる。
(※3) サイバートライアル
2003年5月7日付、「個人ポータル簡単作成ツール『KiriBariWeb』を開発 ―実験サービスサイト『サイバートライアル』にて実証実験を開始―」により発表。
(http://www.ntt.co.jp/news/news03/0305/030507.html)
(※4) ActiveXコントロール(ActiveX control)
Microsoft社が開発したソフトウェアの部品化技術。インターネットを通じてWebサーバからダウンロードされ、同社のWebブラウザであるInternet Explorerに機能を追加する形で使用される。
(※5) ASP(Application Service Provider)
インターネットを介してアプリケーションを提供するサービス事業者。



別紙1 『サイバースカッシュ』の概要
別紙2 電子透かし読み取り技術の応用例




<お問い合わせ先>
日本電信電話株式会社
サイバーコミュニケーション総合研究所
企画部広報担当 落合・山下
Tel:046-859-2032
E-mail:ckoho@lab.ntt.co.jp


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