2003年9月11日
エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社
日本電信電話株式会社


「WarpVision(ワープビジョン)」のサービス提供開始について
〜“光”ブロードバンド対応映像コミュニケーション、本格始動〜


 エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社(以下NTT-BB、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:白川英俊)は、日本電信電話株式会社 (以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)の技術をベースにオフィス等の光ブロードバンド環境に接続されたパソコン相互間において、標準TV並みのリアルタイム双方向映像通信を可能とする新サービス、WarpVision(以下ワープビジョン)の本格提供を9月11日(木)より開始し、従来から取り組んでいるパッケージサービス(*1)の商品ラインアップの拡充を図ります。


1.本サービスの概要

(1)特徴及び料金等
 本サービスは、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社(以下NTT東西)の提供するBフレッツとNTT-BBの高速バックボーンを介して(別紙1参照)、相手の表情や声、場の雰囲気を鮮明に伝え合うことのできる、高品質な映像コミュニケーションサービスです。従来、高品質映像通信に必要とされた高価な機器類を用いることなく、パソコンに本サービス専用のソフトウェアをインストールし、デジタルカメラやマイク等の周辺機器を接続するだけの簡単な操作で利用できる点が特徴です。
 提供料金については、初期と月毎にそれぞれ15,000円をお客様にご負担いただく予定です。さらに利用時間に応じた従量料金を60円/分(標準価格)とします。また、お客様の利用時間数のパターンに応じて、従量料金部分を月毎に定額化してご提供することも可能です。

(2)主なサービス機能
<1> 標準TV並の高品質映像コミュニケーションが可能
 最大:VGA(*2)サイズ/30fps、MPEG2(*3)2M〜8Mbps帯域を選択可能
<2> 全画面表示により、相手の画面を最大化可能
 ワンクリックで、相手の画像を全画面表示可能
 全画面化すれば、微妙な表情もはっきりと伝達可能
<3> 簡易なインターフェースによる直感的な操作を実現
 オンラインのグループユーザをGUI(*4)で表示
 利用者は呼出し相手を選択後、ワンクリックで呼出し可能

(3)サービスの具体的イメージ
  別紙2参照

(4)想定される利用シーン
<1> コミュニケーション型利用
例) 支店・支社間、本社・支社間等の各拠点間の会議
英会話、手話通訳、遠隔レッスンなど
<2> クオリティチェック型利用
例) 精緻な部品の品質チェック
髪質、肌質のチェックなど
<3> モニタリング型利用
例) 店舗・ビル・倉庫・駐車場・道路・無人施設等の監視など


2.本サービスに利用されている技術の概要

 本サービスのご提供にあたりNTTサイバースペース研究所では、光ブロードバンドネットワークとパソコンだけで、リアルタイムかつ双方向に映像伝送を実現するMPEG-2リアルタイムソフトウェアコーデック(*5)構成技術(開発コード名:RISCA : Real-time and Interactive Software-based Codec Architecture)を開発しました。これにより、従来、標準TV並みの高品質映像コミュニケーションを行うにあたり必要とされていた高価な専用ハードウェアと専用回線を必要とせず、手軽に利用が可能となりました。

 主な技術の概要は、以下のとおりです。

(1) 高速映像CODEC処理と高速IPパケット送信/受信処理の実現
 高品質映像CODEC処理には、膨大な要素演算が必要ですが、MMXやSSE等(*6)を活用し、複数のデータを同時に処理することで高速化を図り、 VGA(640x480)の高品質で毎秒30フレームのCODEC処理を実現しました。さらに、ネットワーク特性を考慮したIPパケットの送受信処理の最適化により、8Mbpsで標準TV並みの双方向映像伝送を実現するとともに、これら一連の処理をPentium4 2.4GHz以上のCPU上で高速に動作するソフトウェアを開発しました。

(2)自然な会話を実現する低遅延の実現
 自然な会話ができる遅延の最大値は片方向200msec(0.2秒)と言われています。この遅延を最小限に抑えるため、従来必要とされていた映像と音声情報の多重化処理や分離処理を排除し、映像と音声情報をそれぞれ直接IPパケットに変換して送受信することを実現しました。これにより、ネットワークの遅延を含んでも、片方向200msec以下(*)の低遅延を実現しました。
 (*)実際の遅延はネットワークの構成と負荷に依存します。

(3)パケットロス(*7)に対する映像・音声の劣化抑制を実現
 ベストエフォート(*8)型のIPネットワークでは、ネットワークの負荷によりパケットロスが発生します。パケットロスが発生するとそのパケットに含まれる映像や音声の一部が失われるため、映像品質(映像ノイズや乱れなど)や音声品質(雑音や音跳びなど)の劣化が発生します。その際、違和感なくご利用いただくため、送信側でパケットに簡単な情報を付加し、受信側でパケットロスを検出し、パケットロスが発生した場合、1つ前の映像を再度表示、または発音を抑えるなどの劣化抑制を実現しました。


3.今後の展開等について

 NTT-BBは、このリアルタイムソフトウェアコーデックに、プレゼンス機能(*9)、コミュニケーション機能等を付加したネットワークシステムの開発、及びサービスの商品化を担当しました。サービス機能については今後、多地点化、セキュリティ通信等の拡充を順次実施していきます。
 なお、販売については、NTT東西等グループ各社を中心としたビジネスパートナーと連携しながら、本サービスの普及、拡大を図っていきます。

【参考】
 ワープビジョンサービスの詳細 http://www.ntt-bb.com/biz



【用語説明】
  (*1) パッケージサービス
 幅広いコミュニティ(*)の方々を対象に、個人の生活、企業のビジネスなどの様々な利用シーンに対応し、 個人の"幸せ"、企業の"ビジネス活性化"を支援する、双方向の映像コミュニケーション機能を基軸とし、多様なIT機器やコンテンツ及びサポート等をパッケージに組み合わせて提供するサービスラインアップの総称。
(*) 単なる"同好の士"の集まりのみでなく、特定の利害、特定の目的を共有する、企業 対企業、企業対個人(顧客、従業員)、個人対個人等のグループ
  (*2) VGA(Video Graphics Array)
 IBMが開発した、IBM PC/AT互換機で標準の画面表示サイズ。640×480ドット 16色の表示が可能なもの。その後互換機ベンダによってPC互換機で広く利用されるようになった。
  (*3) MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)
 MPEGは動画像圧縮に関する国際標準方式。そのうちMPEG2は、HDTVを含むテレビ映像など高品質な映像の標準符号化方式で、DVDやデジタルテレビ放送にも適用されている。
  (*4) GUI(Graphical User Interface)
 操作しやすいようにウィンドウやアイコンなどを使い、コンピュータをビジュアルにわかりやすく使用できるようにしたもの。ユーザーがデスクトップのアイコンをマウスでクリックするだけで、簡単にファイルの操作やアプリケーションソフトの起動などを実行できる。
  (*5) コーデック/CODEC(COder and DECoder)
 映像や音声データを所定のストリームに圧縮するエンコーダ(Coder)と、逆に圧縮されたストリームから映像や音声データに伸張するデコーダ(Decoder)の、両方の機能を有するもの。
  (*6) MMXやSSE等
 IntelのマイクロプロセッサであるPentium〜Pentium IIIに搭載されている拡張命令セット。複数のデータを同時に処理することにより、画像などの処理に内在するデータレベル並列性(パラレリズム)を引き出し、処理を高速化することができる。
  (*7) パケットロス
 IPネットワーク上で、データを伝送する際、データをパケットと呼ばれる単位に分割し、複数のルータがパケットを次々に受け渡しすることによって伝送する上で、輻輳の具合により、ルータの処理が追いつかずに次のルータへの受け渡しを諦めてしまうこと。
  (*8) ベストエフォート型
 エンド・エンド接続の通信の品質を保証しないが、できるだけ帯域を効率よく利用し、その時点で可能な最大限の中継速度を提供する方式。
  (*9) プレゼンス機能
 通信相手やネットワークの状態、あるいは利用可能なサービスなどの情報を常に把握し、管理・通知する機能



別紙1.サービス構成
別紙2.サービス利用イメージ




【本件問い合わせ先】
 エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ株式会社
  総合企画部 祷(いのり)、富永(とみなが) 03-5299-6034
 NTTサイバーコミュニケーション総合研究所
  企画部広報担当 落合・山下 046-859-2032


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