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積層導波路構造:
屈折率の高い層(コア層)と低い層(クラッド層)が、交互に積層された構造のことを言います。これにレーザ光を入射すると、光ファイバと同じように光がコア層付近に閉じ込められて伝搬していきます。インフォ・マイカでは、各コア層に凹凸パターンが設けられており、これによって光が散乱されます。この凹凸パターンは、予め情報を含ませた薄膜ホログラムで、散乱光が画像を生成し、この画像から情報を再生することができるように設計されています。また、レーザ光を入射させる層を選択することで、各層に記憶された情報を個別に再生できます。
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薄膜ホログラムと体積ホログラム:
薄膜ホログラムは、ホログラムの厚みが光の波長程度か、それより薄い場合のホログラムです。回折を起こす条件が緩く、異なる波長や入射方向をもつ参照光に対しても、回折光が得られます。一方、体積ホログラムは、ホログラムの厚みが光の波長より十分厚い場合のホログラムです。回折条件が厳しく、特定の波長と入射方向をもつ参照光に対してのみ回折光を発生します。従来、大容量メモリといえば、この体積ホログラムの検討が主流でした。
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インフォ・マイカ(Info-MICA):
Information Multilayered Imprinted CArdの略。雲母(mica)のような層状構造を持ったメモリ媒体からの命名です。
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経済産業省のプロジェクト:
平成10年度から5年間における、産業技術応用開発制度に基づくプロジェクト「ナノメータ制御光ディスクシステムの研究開発」です。
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計算機ホログラム(CGH:Computer-Generated Hologram):
所望の再生像が生成されるよう、コンピュータの計算で合成されたホログラムのことです。
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原版転写プロセス:
現在のDVD媒体においても採用されている媒体製造方法で、あらかじめ凹凸のある原版を作製しておき、それを樹脂に転写して媒体を製造していく手法です。高速に製造できるため、媒体コストの低減が可能です。
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開口多重:
媒体の1層内に開口毎の情報を多重して記憶しておく方式のことを言います。薄膜ホログラムでは、特定の1層にレーザ光を入射させるだけで、一瞬にして大量の情報をもつ画像を再生することが可能です。しかしながら、ホログラム媒体から再生された緻密な画像と、CCDなどの安価な汎用撮像素子の粗いピクセルピッチと間には2桁程度の密度差があり、汎用撮像素子で一度に映像を取り込むことは困難でした。インフォ・マイカでは、市販の安価な撮像素子を用いて高密度記憶を実現するため、媒体と撮像素子の間に複数の開口を有するフィルタを設け、複数の開口の中から所望の一つを順次選択して開けていくことにより、1層内の情報を時系列に再生していく方法を採用しています。
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10ギガバイト以上:
インフォ・マイカの記憶密度の可能性に関して、顕微鏡を用いた光学定盤上での媒体検査では一層あたり 1.7ギガビット毎平方インチ(1.7Gbit/inch2)を確認しています。これは、例えばSDメモリーカード(Secure Digital memory card) (注)の大きさ(24mm(W)×32mm(D)×2.1mm(T))に換算すると、25ギガバイト(100層)の記憶容量に相当します。
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| (注) |
“SDメモリーカード”は、(株)東芝、松下電器産業(株)、米国SanDisk社の共同開発によるメモリーカードです。 |