2004年2月13日
(報道発表資料)
日本電信電話株式会社
エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社


携帯電話、PDA、ディジタルカメラ等の
携帯機器用ソーラー電源「ポケットエナジー」を商品化
〜汎用性に優れ、環境に優しい太陽電池入力型モバイル電源を試作、5月より販売開始〜


 日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)は、このたび、太陽電池を利用して携帯機器に電力を供給できる、クリーンで高出力の太陽電池入力型モバイル電源の試作品を完成させました。
 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社(以下NTT−AT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:)は、本試作品の商品化を進め、ユビキタス時代の環境に優しいクリーンなモバイル電源として、「ポケットエナジー」の商品名で、本年5月より販売を開始します。
 本技術は、NTTが2003年7月に開始した取り組みである「総合プロデュース機能」に基づき、商品化を進めてきましたが、今後も、NTT−ATと共同して事業を推進していく予定です。

 「ポケットエナジー」(図1)は、太陽光をエネルギー源として発電した電力を蓄積する太陽電池入力型のモバイル電源であり、一台で携帯電話、PDA、ディジタルカメラなど多様な携帯機器への給電が可能です。特定の機器のみに対応したソーラー充電器は、他社から既に市販されておりますが、汎用タイプはこのポケットエナジーが初めてです。
 ポケットエナジーは、太陽電池の発電エネルギーを効率良く蓄積(従来方式に比べ晴天時で約1.5倍)することが可能で、軽量で持ち運びしやすく、旅先や災害時といった商用電源の利用が困難な状況でも、充電および携帯機器への給電が安全かつ簡易に行えます。


<開発の経緯>
 近年、携帯電話、PDA、ディジタルカメラなどの携帯機器の急速な普及と高機能化に伴い、エネルギー消費量も大幅に増加し、いつでもどこでも手軽に使えて、環境負荷の小さな携帯機器用電源のニーズも高まりを見せています。
 NTTでは、2001年に、これからのユビキタス社会に向け、環境への負荷が小さく利便性に優れたエネルギー供給手段の1つとして、携帯電源の開発に着手し、最初の試作品を“ソーラカードパワー”の名称で2002年11月の「NTT R&Dフォーラム in 武蔵野」に出展し、好評を博しました。
 NTTでは、研究開発と事業化との間にある、いわゆる“死の谷”を克服することを目的としたR&Dマネージメント改革の1つとして、2003年7月から“総合プロデュース機能”を導入していますが、本件は、その一環として、携帯電源を「環境・エネルギー」分野の最初のテーマのひとつに取り上げて企画・推進してきたものです。市場ニーズ発掘のほか、利便性向上を中心に改良を加え、発電部と本体部の分離、専用ケーブルによる出力自動設定、太陽電池パネル2枚化、充電時間短縮などを盛り込んだ試作品を完成させ、このたびNTT−ATからの販売を決定しました。


<ポケットエナジーの特色>
 ポケットエナジーは、1台で様々な機器に使える汎用性の高いソーラー電源です。太陽光で発電する発電ユニット部と、本体部からなっており、本体部は、電力を蓄積する蓄電池部と、蓄電池の電力を種々の電圧・電流に変換する電力変換部で構成されています。
 太陽電池で発電して本体部を充電し、出力電圧は対応機器に合わせたケーブルを接続するだけで自動設定(約3〜8V、最大10Wまで)でき、ノートPC(通常30〜50W)以外の主要なモバイル機器(図2)に適用可能です。
 本体部に内蔵している蓄電池は約5Whの容量があり、携帯電話の内蔵電池約2個分のエネルギーを手軽に持ち運べます。蓄電池は500サイクル以上の寿命が期待できるので、単三アルカリ乾電池に換算すると、1,000本分以上のエネルギーがクリーンに利用できることになります。また、従来方式では困難だった間接日照(晴れた日の北側窓面)などの条件においても蓄電が可能です。


<技術のポイント>
 ポケットエナジーでは、NTTが開発した2つの新技術により世界で初めて「単セル太陽電池発電モジュール」と「出力自動設定」を実現しています。
  単セル太陽電池発電モジュールを実現した「極低電圧入力昇圧技術」(図3
 単セルの太陽電池(0.4V程度)から5Vなどに昇圧可能な新技術です。太陽電池セルを直列接続して昇圧する従来方式では、セルの1枚でも日陰に入ったり割れたりすると発電システムとして機能しなくなりますが、1枚のセルから昇圧できる本技術の適用でそのような問題も解消でき、従来方式に比べ晴天時で約1.5倍の電力を蓄積します。(携帯電話内蔵電池1個分を約2時間で充電)。また、単セルであるため、いろいろな形に自由に加工することができ、部分日陰や曇天時に強いという特性を生かして、表面へのペイントも自由自在です。
  出力自動設定を可能にした「ソフトウェア制御コンバータ技術」
 ケーブルからの情報を基に、機器に適した電圧・電流で出力(3.8〜8.5V)を自動設定するため、拡張性が高く、新製品にも素早く対応できます。
 電池の能力を最大限に引き出す高効率・低ノイズコンバータ技術により、安全性を保持しつつ10Wの大電力を供給できます。


<今後の展開>
 ポケットエナジーに採用している「極低電圧入力昇圧技術」は、低電圧のエネルギー源を直接利用できることから、様々な応用・組み合わせの可能性があります。今後も「総合プロデュース」活動を継続し、商用電源の利用が困難な遠隔モニタリング装置などへの応用開拓を進めるとともに、昇圧回路モジュールの商品化も検討していきます。さらにはマイクロ燃料電池などの新たなクリーンエネルギー源などへの応用も視野に入れ、ユビキタス社会の実現に向けて、環境・エネルギーの側面から貢献してまいります。



図1 ポケットエナジー(試作品Ver.2)外観写真
図2 適用機器
図3 技術のポイント(極低電圧入力昇圧技術)




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