日本電信電話株式会社(以下:NTT)とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下:NTT Com)は、1月18日に開催された「JGN II*1シンポジウムin仙台」において、「4K非圧縮映像*2の6GbpsIPストリーム伝送」及び「光クロスコネクト装置*3による超大容量コンテンツのサービス切り替え」実験を、世界で初めて成功させました。
今回の実験の成功により、超高精細映像の低遅延でのライブ中継の実現可能性を実証すると同時に、地理的に分散して存在する複数の超大容量コンテンツの蓄積・編集・配信の可能性をも実証することができました。 |
1.実験内容 |
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(1)4K 非圧縮映像の6GbpsIPストリーム伝送実験 |
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慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(東京・三田、以下:DMC機構)において4Kデジタル動画カメラで撮影された4Kライブ映像を、非圧縮の状態でIPパケット化を行い、6Gbpsの速度でJGN IIを介してシンポジウム会場(仙台国際センター)へストリーム伝送し、ライブ中継(会場との対話を含む)を行いました。
また、NTT武蔵野研究開発センタ(東京・武蔵野)からは、4Kシネマ配信サーバに蓄積された4Kデジタルシネマ素材(4Kシネマ、4Kアニメ、4KCG)を会場まで同様に非圧縮IPストリーム伝送し、遠隔上映しました。
4K映像のIPストリーム伝送は、NTT及びNTT Comがi-Visto技術*4を用いて新たに開発した「4Kゲートウェイ装置」を使用して実現しました。ゲートウェイ装置の送信側では、4K映像を複数のHDTVクラスの映像信号(サブストリーム)に分割してIPパケット化を行い、受信側においてサブストリーム間の同期調整を行うことで、乱れのない4K映像を再生します。 |
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(2)光クロスコネクト装置による超大容量コンテンツのサービス切り替え実験 |
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超大容量コンテンツのサービス切り替え実験は、シンポジウム会場である仙台国際センターとDMC機構、ならびにNTT武蔵野研究開発センタの3拠点を、JGN II上の3台の光クロスコネクト装置(OXC)で互いに接続する構成で実施しました。3台のOXCは、東京に2箇所、大阪に1箇所設置され、「仙台―東京2―大阪―東京1」の折り返しルートで接続することで、総延長1,500 kmを超える全国規模のネットワーク実験環境を構築しています。OXCはGMPLS*5と呼ばれるネットワーク制御技術を用いてコントロールされ、これにより、ユーザの要求に応じて、超大容量の波長パス*6を即座に提供することができます。
実験では、まず、東京1と大阪に設置のOXCをGMPLSで制御し、仙台国際センターとDMC機構の間に波長パスを設定し、両会場の間で超高精細双方向ビデオ会議を実現しました。次に、GMPLSで両OXCを再び制御して、シンポジウム会場の波長パスの接続先をNTT武蔵野研究開発センタに切り替え、シンポジウム会場に4Kデジタルシネマ映像を遠隔上映しました。 |
2.今後の予定 |
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NTT及びNTT Comは、今後も連携して、高速ネットワークを用いた高品質デジタルコンテンツの流通や制作に関する研究や、フォトニックネットワークの構築技術・制御技術の研究を行い、高品質デジタルコンテンツを流通させるネットワークの構築やサービスの提供に向けた検討を進めていく予定です。 |
3.その他 |
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本実験の一部は、デジタルシネマ実験推進協議会(会長:青山友紀、以下:DCTF)の協力の下、総務省「次世代型映像コンテンツ制作・流通支援技術の研究開発」の一環として行われました。
また実験に使用したネットワークの一部区間に、NTT Comが提供する10Gbpsのブロードバンド光アクセス回線(ブロードバンドアクセス)を利用しています。
本実験に関する協力機関等一覧
(ネットワーク):独立行政法人情報通信研究機構
(4Kデジタル動画カメラ):オリンパス株式会社
(4Kプロジェクタ):ソニーブロードバンドソリューション株式会社
(コンテンツ、スタジオなど):慶應義塾大学、東京工科大学、UIUC/NCSA |
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