2006年2月28日
(お知らせ)
テルウェル東日本株式会社
テルウェル西日本株式会社
日本電信電話株式会社


介護予防システムを利用した介護予防トライアルの結果報告について
〜 トライアル参加者の運動機能向上を確認、良好なトライアル結果を踏まえ、
テルウェル東日本が介護予防サービスの提供開始 〜


  テルウェル東日本株式会社(以下、テルウェル東日本、本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:笹倉信行)、テルウェル西日本株式会社(以下、テルウェル西日本、本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:藤原勝彦)および日本電信電話株式会社(以下、NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)は、昨夏より実施していた介護予防システム※1を利用した介護予防トライアルの結果をとりまとめましたので、公表します。


1. 背景と経緯
 本年4月、介護予防を重視した改正介護保険制度が施行されます。1月にサービス内容と報酬体系が発表され、生活の自立を促す目的の介護予防※2サービスとして、運動機能の向上、栄養改善、口腔機能向上が課されることが明記されました。今までの“受けるサービス”から“自立を促すサービス”への形態の変化と、3つの改善の柱の施策を取り入れる必要があり、介護事業者、及び地域包括支援センターの事業推進体制の整備が急務になっています。
 NTTグループは、実施効果の検証、事業運営ノウハウの蓄積、およびシステム機能へのフィードバックを目的として、2005年7月末より、テルウェル西日本の運営する介護施設において、介護予防施策のトライアルを実施しました。具体的には、デイサービスセンターにおける、要介護認定者向けの介護予防施策として、ケアポート松原(名古屋)、ケアポート八幡(静岡)の2施設をネットワークで接続し、転倒骨折予防運動を中心とした介護予防指導を行いました。


2. 介護予防システムを利用した転倒骨折予防運動教室の結果と考察

・参加者: 2施設で141名。介護レベルが要支援から要介護5の方(平均レベルは要介護1.5)。
・運動の種類: 要介護認定者向けの転倒骨折予防に効果が期待できる1回20分程度の椅子に座ったまま行う運動。
・運動の頻度: 週に1-2回。
・トライアル期間: 2005年7月〜2005年12月

 トライアルの総合結果としては、制度改正で新予防給付対象となる可能性が高い要支援から要介護1の方で、下肢筋力や動的バランス能力の向上が確認され、また、全参加者で、同運動機能の向上の傾向が確認されました。以下、詳細な結果です。

○新予防給付候補となる要支援及び要介護1の方(28名)
下肢筋力を示す脚伸展力※3は、6割の方に改善効果があり、平均では126Nから161Nと3割向上。
  動的バランス能力を示すファンクショナルリーチ※4の結果は、7割の方に改善効果があり、平均で23cmから28cmと2割向上。

○要支援から要介護4までの方(37名、平均介護レベル要介護1.1)
  下肢筋力を示す脚伸展力は、6割の方に改善効果があり、平均では125Nから163Nと3割向上。
  動的バランス能力を示すファンクショナルリーチの結果は、5割の方に改善効果があり、平均で23cmから25cmと1割向上。
  移動能力を示す歩行時間も若干向上。
  老年症候群※5リスク判定(おたっしゃ21※6)が改善し、老研式活動能力指標※7が向上。
  高齢者自身が、「元気になった」、「体調がよい」、「外に出やすくなった」、「歩くのが楽になった」と実感。

 今回の結果では、転倒骨折のリスクに直接関係する歩行時間は、統計的に有意なレベルの改善には達しませんでしたが、歩行時間の短縮に繋がる下肢筋力と動的バランス能力という2つの指標が改善したことは注目に値します。介護認定レベルの高い方々にも運動機能の向上の傾向が表れ、そして何よりも、高齢者自身に改善の実感が得られたことは、本取組みが“運動することで自立を促す”という介護予防施策の目標に合致していることを示しています。今後の課題として、介護認定レベルが改善速度に与える影響、運動の頻度や身体の痛み等疾患の状況との相関などについてさらに検証していく必要があります。
 
 以上のように、加齢とともに減退する各種筋力が、週1-2回程度の運動により、重度化を食い止めることに一定の効果を示し、さらには改善の傾向を確認できたことはトライアルの大きな成果といえます。東京都老人総合研究所の指導のもと、さらに評価分析を行い、運動を継続していくことで、効果検証とサービスの改善を目指します。
 

3. 今後の予定
 NTTは、本トライアルを通じて、新予防給付で対象となる運動機能の向上、栄養改善、口腔機能向上のメニューを備え、健診から指導までをトータルに支援するシステムを完成しました。テルウェル東日本は、参加者の運動機能向上など良好なトライアル結果を踏まえ、本システムを採用し、自治体・介護事業者向けに、予防事業の導入コンサルテーションや人材教育事業を加えた介護予防支援ASPサービスを4月より開始することを決定し、本日より受付開始します。
 介護予防支援ASPサービスやトライアル評価結果の詳細は、2006年3月2日から4日まで開催される展示会「シルバーサービス2006(http://www.seniorexpo.jp)」に出展します。

 NTTグループは、グループ各社の強みを活かし連携することで、システム構築から保守運用、そして、指導人材教育まで、総合的に介護予防事業を支援するサービスを進めてまいります。



<用語と解説>
※1    介護予防システム:映像ストリーミング機能や多地点テレビ会議機能を組み合わせたシステムで、4月施行の介護保険制度改正に対応する指導メニューを有する。
※2    介護予防:転倒骨折、尿失禁、低栄養、閉じこもりが原因となる寝たきりを予防すること。
※3    膝進展力:下肢筋力は、体重の支持、重心の移動、膝関節の固定などに重要な役割を果たす能力であり、これは膝進展力を測定することで得られる。単位はニュートン。測定は、椅子に座り、脛部と椅子の支柱をベルトと結び、その状態で、最大限に膝を進展させて行う。
※4    ファンクショナルリーチ:動的バランス能力の測定方法。どれだけ前傾姿勢でバランスを保てるかを測定する。測定は、起立した姿勢から片手を素直に上げ、できるだけ手を前方に伸ばすことで行う。
※5    老年症候群:老年症候群とは、高齢者特有に現れ、生活機能を障害し、日々の生活の質を低下させるような状況をいう。
※6    おったしゃ21:老年症候群の危険因子の固定と、ハイリスク高齢者のスクリーニング法の確立を目的に、東京都老人総合研究所で長年の研究から規定された測定手法である。
※7    老研式活動能力指標:高齢者の生活機能を評価するために考案された指標である。


<テルウェル東日本、西日本概要>
テルウェル東日本、西日本は、1952年(昭和27年)に財団法人電気通信共済会として発足、その後、2001年に、収益事業を継承して、テルウェル東日本、西日本株式会社として設立しました。法人様向けの各種アウトソーシングとして幅広い事業内容を網羅しています。介護事業には、2000年より参入し、訪問介護等を主にしてまいりました。最近では、仙台市内で、在宅介護支援センターの認定を受けるなどの経験を基に、施設型介護事業にも参入し、今年度より、介護予防事業へ本格参入を始めました。



<別紙1>
  写真1 トライアル(転倒骨折予防運動教室)風景
  写真2 東京都老人総合研究所 金先生による結果説明風景
<別紙2> 介護予防システムを利用した転倒骨折予防運動教室の測定結果


(関連の報道発表)
テルウェル東日本、4月より、介護保険改正に対応した介護予防支援ASPサービスを開始
−本日より受付開始。販売代理店およびフランチャイズ事業者を募集−
http://www.ntt-it.co.jp/press/2005/060228/060228hbj.html



<本リリースに関する問い合わせ先>
テルウェル東日本株式会社
介護事業部 松本
TEL:03-3350-7054

日本電信電話株式会社
第三部門 藤原、佐野
TEL:03-5205-5365


NTT ニュースリリース

Copyright(c) 2006 日本電信電話株式会社