平成18年3月15日

学校法人慶應義塾
日本電信電話株式会社


慶應義塾大学とNTTが包括的連携契約を締結
研究と教育での連携を強化


 学校法人慶應義塾(東京都港区、塾長:安西祐一郎 以下、慶應義塾)と日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫、以下、NTT)は、情報通信分野、特にブロードバンド通信、ユビキタス、IPネットワークなどの分野を中心に、互いのリソース(技術、人、設備等)を活かし、組織対組織の連携で可能となる新たな共生関係を構築していくことで合意し、本日包括的連携契約を締結しました。


【締結の背景】
 慶應義塾大学は、世界に先駆けたIPv6※1への取り組みをはじめ、ユビキタス・コンピューティング、Auto-ID※2など情報通信分野における数多くの先端研究プロジェクトを推進し、国内外の民間企業や研究所、国、地方自治体、他大学などとの研究交流を行ってきました。
 一方、NTTは、NTTグループにおける横断的な基盤的研究開発を一元的に行っており、情報通信分野において世界で屈指の総合的な研究開発拠点として、確固たる地位を築いています。
 両者は従来から、超高精細画像配信関連技術、広帯域ネットワーク関連技術、ユビキタス関連技術などにおける共同研究や共同実験、人的交流等を中心に連携を進めてまいりました。これらの活動の多くは、両者の研究者同士の個人的なつながりを契機に個別に企画・推進されて来たため、新たな組合せによる連携や複数分野を跨いだ分野融合的な連携の創出は困難でした。今回、双方の連携窓口を一元化するとともに両者の代表者からなる連携協議会を設置して組織対組織での対応を可能として、これまでの友好的な関係を維持・発展させ、創造的な研究への取り組みをも含めた研究活動の強化、高度な研究開発力をもつ人材の養成等を図るべく、本連携契約の締結に至りました。


【連携の目的】
 本連携では、慶應義塾のこれまでの広範囲で高度な知見を基にした教育・研究力と、NTTの情報通信分野での研究・開発力を結集することで、慶應義塾の教育・研究活動の拡充、活性化、NTTの研究開発活動の高度化、効率化を図るとともに、情報通信分野において多様化する社会ニーズに対応するべく、創出される連携成果の事業化も視野に入れて、互いのニーズおよびリソースのマッチング・融合により、これまでにない新たな組合せ、複数分野融合的な多様かつ創造的な連携を企画・推進することで、独創的、分野融合的な技術の発信も目指します。
 また、インターンシップ等による人的交流、技術交流よって、未来を担う若手研究者・技術者の育成を目指します。


【本連携の特徴】
(1)「連携協議会」を核とした連携の推進
 本連携の運営は、両者の連携責任者、研究代表者、産学連携担当者等からなる「連携協議会」が担当します。「連携協議会」での議論を通して、取り組む研究・開発・人材育成等に対する共通の認識を醸成し、広範な領域に渡って多様かつ創造的な連携関係を構築します。
 研究の連携に関しては、新規テーマの検討段階から連携して研究等のプロジェクトを立ち上げます。両者の研究担当者は共同で各研究プロジェクトの目標とする成果やスケジュール等を策定し、定期的に開催される連携協議会において進捗状況と計画の確認を行い、大きな成果に結びつくよう組織的に取り組んでいきます。
 また、従来から繋がりがあった研究連携を一層強化・緊密化するとともに、「連携協議会」の活動を通じて、互いのニーズおよびリソースのマッチング・融合を図り、従来連携がなかった部局間の新たな連携や複数部局に跨る分野融合的な連携の創出、活性化についても取り組んでいきます。

(2)研究活動の強化
 本連携では、情報通信分野、特にブロードバンド通信、ユビキタス、IPネットワークの分野を中心に、共同研究等を推進します。これらの分野は、政府が掲げるIT新改革戦略※3の根幹を成す技術分野であり、急速な技術の発展、社会ニーズの多様化が考えられ、さまざまな視点に立った研究開発、事業化が求められています。これら社会的要求に対応するべく、同分野で両者がこれまでに培って来た高度な研究・開発力を結集するとともに、技術的観点(理工学等)のみならず、社会的観点(法学、経済学、社会学等)にも立った文理融合的研究プロジェクトの企画・推進にも取組むことで、IT新改革戦略の具現化に寄与する技術の発信を図ります。

(3)教育活動の強化
 本連携においては共同研究以外にも、インターンシップ等による人的交流、各種技術系教育セミナの開催、また、慶應義塾研究者とNTTの幅広い部門の研究者による技術交流をはじめ、それぞれの強みを活かす相互補完的な教育・人材育成活動にも積極的に取組んでいきます。


【当面の具体的な連携内容】
本連携では、当面以下の取り組みを予定しております。
(1)共同研究等の実施
超高精細映像のE-Learningへの応用に関する研究
先進情報通信技術を活用した分散教育環境の実現に関する研究
RFIDの構成技術と特性に関する研究
ユビキタス情報流通基盤ソフトウェアに関する研究

(2)人材育成プログラムの推進
インターンシップ等を利用した人材交流
各種技術系教育セミナの開催


<用語解説>
※1 IPv6
Internet Protocol Version 6 (IPv6)は、現行のIPv4をベースに、管理できるアドレス空間の増大、セキュリティ機能の追加、優先度に応じたデータ送信などの改良を施した次世代インターネットプロトコルです。
※2 Auto-ID
「自動固体認識」。Auto-IDの日本の研究拠点としてAuto-IDラボ・ジャパンが慶應義塾大学に設置されており、RFIDを用いたモノの自動認識技術やモノに関連する情報システムのアーキテクチャに関する研究が進められています。
※3 IT新改革戦略
2006年1月に、政府IT戦略本部において策定された2006年以降のIT国家戦略です。「世界最先端のIT国家」を目指して取り組んできたe-Japan戦略の5年間の成果と課題を受けて策定されたもので、「構造改革による飛躍」、「利用者・生活者重視」、「国際貢献・国際競争力強化」の三つを基本理念とし、世界に先駆けて2010年度にはITによる改革を完成し、我が国が持続的発展が可能な、自律的で、誰もが主体的に社会の活動に参画できる協働型のIT社会に変貌することを宣言しています。


<本件に関する問合せ先>
学校法人慶應義塾
総務部広報担当 吉野
TEL: 03-5427-1541
FAX: 03-5441-7640
E-mail:m-koho@adst.keio.ac.jp

NTT情報流通基盤総合研究所
企画部 広報担当 遅塚(ちづか)、佐野、中村
TEL: 0422-59-3663
FAX: 0422-59-5582
E-mail:koho@mail.rdc.ntt.co.jp



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