2007年4月5日

NTTアドバンステクノロジ株式会社
US Conec Ltd.
日本電信電話株式会社


NTTグループが開発した多心一括接続形MTコネクタが、
米国Verizon社のFTTH配線システムに採用


 NTTアドバンステクノロジ株式会社(以下:NTT-AT、東京都新宿区、代表取締役社長:石川 宏)および関連企業であるUS Conec社*1は、日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)が光アクセス網のケーブル接続用に開発した多心一括コネクタ技術をベースに、北米の市場ニーズに応え、更なる開発・改良を進めてきました。この度、その技術の高い完成度が認められ、米国Verizon社*2のFTTH配線システムに採用されました。


【概要】
 多数のお客さまを収容する光アクセス網においては、多心の光ファイバケーブルと、そのケーブルを高密度で簡単に接続できる技術が必須となります。そのため、NTTではテープ心線による多心光ケーブルとともに、多心一括接続形MT(Mechanically Transferable)コネクタの開発を行ってきました。MTコネクタは、その構造の簡易性と高密度性からNTTの光アクセス網に多数導入され、ネットワークの低コスト化に寄与してきました。その後も更なる改良、国際標準化に取り組み、1992年には、米国でのMTコネクタ関連製品の製造・販売会社として、US Conec社を設立し、北米でのニーズに即応できる体制を整えてきました。
 その結果、米国Verizon社がFTTH配線システムにMTコネクタ技術を採用するに至りました。その背景には、多心一括接続形MTコネクタ技術の高い完成度およびデータ通信分野でのデファクトスタンダード化、国際標準化が進展し、その仕様情報の開示が進んだことが挙げられます。


【開発経緯】
 光ケーブルをコネクタにより接続するためには、光心線の端にフェルール*3と呼ばれる“さや”をはめ、フェルール同士を互いにつき合わせることにより接続します。単心のコネクタと違い、多心接続形コネクタの場合、多数の光心線を同時に接続するため高度な精度が要求されます。
 MTコネクタにおいては、2本のガイドピンで位置合わせしてかん合する方式を開発し、1/1000mmオーダの位置合わせを可能としました。このためのMTコネクタ用フェルールはプラスチック精密成形品で、量産化が可能です。当初NTTにおいては、4心あるいは8心用の光ファイバ心線テープ接続用として開発され、導入されました。
 またこの時期、構造の簡易性と高密度化が国際的にも注目されており、MTコネクタに対する技術開示の要請や業界標準化を推し進めるため、NTT-ATを通じて、設計・組立技術の技術移転を開始しました。
 1992年には、米国でのMTコネクタ関連製品の製造・販売体制を整えるために、US Conec社を設立し、IEC*4国際標準化への活動と米国での顧客需要の拡大に積極的に取り組んできました。それにより、12心あるいは最大72心までの多心化も進み、大規模なデータセンタのメインフレーム配線用やルータの装置内配線用として、MTコネクタが採用されるようになりました。
 そして、更に改良を重ねて、平均損失が0.1dBという単心光コネクタ並みに高性能化されたMTコネクタ技術を開発し、屋外での使用が可能なように防水・堅牢なネジ締結ハウジングを装着したMFCコネクタ*5として、この度、米国Verizon社のトリプルプレイ*6用のFTTH光配線システムに採用されるに至りました。
 なお、多心一括光コネクタの分野では、MTコネクタが唯一の国際標準となっています。


【今後の展開】
 NTT-ATでは、これまでも光コネクタ研磨機や接着剤、光コネクタクリーナなど現場向け各種ツール等を国内・国外に提供してきました。今後も、日本国内外を問わず、さまざまな形でFTTHやそれに伴う光コネクタ関連製品の普及、発展を強力にサポートしていきます。


<用語解説>
*1:US Conec社
米国ノースカロライナ州のMTコネクタ製造・販売会社。1992年にNTTの呼び掛けにより、米国のCorning社(当時)、日本の株式会社フジクラ、NTTの3社の合弁会社として設立。現在の出資比率は、CCS社:50%、フジクラ:30%、NTT-AT:20%

*2:Verizon社
米国ニューヨークに本拠を置く、米国最大手の電気通信事業者。2000年に地域ベル電話会社の1つ、ベル・アトランティックと長距離通信・携帯電話事業者のGTEが合併して設立。2006年1月には、長距離通信事業者のMCI(旧ワールドコム)を買収した。

*3:フェルール
コネクタ内で光ファイバの位置を決め、固定するためのキー部品。

*4:IEC
International Electrotechnical Commission(国際電気標準会議)。1906年に設立された、電気、電子、通信、原子力などの国際規格の作成を行う国際標準化機関。

*5:MFCコネクタ(Multi fiber Connector)
US Conec社で開発した、内部にMTフェルールが組み込まれた防水・堅牢なネジ締結機構を備えているコネクタ。

*6:トリプルプレイ
電話・放送・データ通信の3つの通信機能を一回線で提供するサービス形態のこと。



 本件についてのお問い合わせ先

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 広報室  後藤、俊成
 TEL:03-5325-0707 FAX:03-5326-7837
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 企画部 広報担当  遅塚
 TEL:0422-59-3663 FAX:0422-59-5582


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